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海外にはない美しい日本語27選!日本らしいきれいな表現をご紹介!

海外にはない美しい日本語27選!日本らしいきれいな表現をご紹介!

日本語は海外にはない人の思いや情景さえも伝える、独特の美しい言語です。日本らしい情緒が感じられるきれいな表現の日本語の意味を解説します。風景の描写に使われる言葉や名前に使われる美しい日本語の成り立ちや隠れた意味合いもご紹介します。

目次 [表示]

季節や天候の情景を感じさせる美しい日本語

Photo by yari3180m

季節の表情をあらわした言葉は、きれいで優雅な音調とともに情景が眼前に広がるように描写しています。雨や雪などの天候をあらわす言葉も多く、海外では一言で片づけられるのに、日本ではさまざまな表現を用いて情景を細かく伝えるところが日本らしい言葉遊びであり日本語が難しいとされる由縁です。

名刺の中に季節の言葉を添えると、1枚の名刺にインパクトを与えてくれます。

季節を表現する美しい日本語

Photo by Katsujiro Maekawa

春景(しゅんけい)

「春景・しゅんけい」とは字のごとく「春の景色」をいい、「春のやわらかい日差し」や「春の色」を表現しています。「春の色」とは「なまめかしい姿」と揶揄(やゆ)され、色っぽい女性のことを例えたりもします。春真っ只中の景色や春の気配を感じる時期を言い表した言葉です。

立夏

立夏の「立」は「初め」の意味で「春の初めの時期」です。「立つ」とは「来た」に通じる言葉で、「春が来た」という意味で5月の上旬のことです。同様に冬の初めは「立冬」で、季節が立つという言い回しは独特の使い方で日本らしい言葉です。

中秋

Photo by yt_siden

中秋とは「秋の中ば」をいい10月上旬のことです。「中秋の名月」という言葉は有名ですが、10月1日に見る月のことで旧暦(古くに使われた陰暦・太陽暦のもう一方)の8月15日であったことから「十五夜お月さん」とも呼ばれます。

冬化粧

日本は四季の特徴が大きく出る気候の場所で冬の寒さは昔から厳しいものでした。人に厳しい冬を美しい表現であらわした言葉が「冬景色」です。わびしく寂しい冬を忘れさせてくれる美しい言葉で、海外では季節が化粧をするという言い回しは使われていません。日本の巧みな言葉の文化が伝わってくる言葉です。

雨や雪を表現する美しい日本語

Photo byPublicDomainPictures

狐の嫁入り

「狐の嫁入り」とは「にわか雨」や「天気雨」のことです。狐は「人を化かす(だます)」ことから、太陽が出ているのに雨が降る「にわか雨」は怪奇現象としてあつかわれ「狐の嫁入り」というようになったなど諸説あり、日本らしい例え話だと心が和みます。

慈雨(じう)

慈しむ(いつくしむ)雨と書いて「慈雨・じう」と読みますが、雨が降らずに困っているときに降る「めぐみの雨」のことを言います。全ての生き物を潤して成長を助ける「命のみなもととなる雨」です。「慈しむ」という言葉には「哀れむ」「世話をする」「大切にする」などの意味があり、響きのきれいな日本語です。

翠雨(すいう)

Photo bystevepb

「翠雨」とは「草や木の葉に降り注ぐ雨」のことです。「翠・すい」の字は宝石の翡翠(ひすい)のような美しい緑色を意味します。草木についた雨は、いかにも宝石のようなグリーンの玉です。雨を美しい宝石に例えた言い回しで表現する国は日本だけでしょう。

涅槃雪(ねはんゆき)

「涅槃・ねはん」とはお釈迦様が入滅(亡くなって俗性をはなれた日)のことで、陰暦でいう2月15日を指します。そこで2月中旬に降る雪のことを「涅槃雪・ねはんゆき」といいます。お釈迦様の命日を偲ぶがごとく舞い降りてくる雪であることから、誰が名付けたわけでもなく「涅槃雪」といわれています。

綿雪(わたゆき)

出典:写真AC

綿雪とは少し大きめの粒の真綿のようにフワッとやわらかく舞う雪です。粉雪よりも粒は大きく、次に解説する牡丹雪よりも小さく暖かそうに見える雪をいいます。しんしんと降り積もっていく雪を「綿雪」と表現し、雪深い場所で多く使われる言葉です。

牡丹雪(ぼたんゆき)

牡丹の花のように大きな粒の雪です。綿雪と同じように使う地域もありますが、厳密には綿雪よりも大きな雪片で最も粒の大きな雪です。雪を花にたとえるということも、ロマンティックで日本らしい描写だと感嘆します。

時代がかわっても使われる美しく多彩な日本語

Photo byWikiImages

多様な意味を持つ美しい日本語は古来から現代まで広く使われています。日本では社会人のあいさつは名刺交換から始まり、名刺における日本語の印象は大きな意味を持ちます。

時代を経て(へて)磨かれた美しい日本語は、現代にあった意味も加えられて多くの場面で使用されています。美しい日本語を後世まで伝えるように、もっと積極的に美しい日本語を活用しましょう。

菅原雅典
ライター

菅原雅典

ソムリエの資格を持っているので、旅行でもワインとあう食材を探してしまいます。 うまいもの探しが大好きです!

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