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コウガイビルには要注意!身近なところに生息するヒルの特徴を解説!

コウガイビルには要注意!身近なところに生息するヒルの特徴を解説!

コウガイビルは、身近でも見かけることのある黒く細長いヒルのような生き物です。コウガイビルの特徴や生息場所、注意点などをご紹介しコウガイビルの生態に迫ります。コウガイビルのことを知ることで、コウガイビルを見かけた際にも慌てない対処につなげましょう。

目次 [表示]

コウガイビルってどんな生き物?

Photo by beve4

コウガイビルとは湿った場所に生息する細長いナメクジのような生き物で、半月状の頭部が特徴です。畑や森、水辺などはもちろん、住宅街の公園でも見かけることのあるコウガイビルはどのような生き物なのでしょうか?コウガイビルの特徴や見た目、大きさなどについてご紹介します。

コウガイビルはヒルではない

Photo byEllWi

コウガイビルは名前に「ヒル」が含まれていますが、ヒル科に属する生物ではありません。コウガイビルは扁形動物、ヒルは環形動物と呼ばれる全く別の動物であり、コウガイビルとヒルは大きさや生態などさまざまな異なる特徴を持ちます。

コウガイビルの名前の由来

Photo by DFY

コウガイビルは漢字で「笄蛭」と書きます。「笄」とは昔の女性の髪飾りの一種で、コウガイビルの特徴である半月状の頭部の形状が笄と似ていることから名付けられました。コウガイと言うと「公害」を思い浮かべますが、コウガイビルには人体への害はありませんのでご安心ください。

コウガイビルの見た目や大きさ

Photo by Dinesh Valke

コウガイビルの見た目は扇状の頭部が特徴で、大きさは体長が数十センチメートルから大きいものは1メートルを超えるものまでさまざまな種類が存在します。ですが大きさに関係なく、共通して厚みも幅も数ミリメートルであり平たくて細長い体をしています。

体の色は、茶色、黒、黄色などさまざまです。見かけたときは、大きさと不気味な見た目に驚かないよう気をつけてください。

コウガイビルのここに注意

Photo bypaulracko

コウガイビルは直接人体に害を与えてくることはありませんが、毒を持った種類もいるためコウガイビルの体に触れた場合や、野菜などにまぎれて口にしてしまった場合は注意が必要です。

注意するべき点をしっかり把握していれば、コウガイビルのほうから吸血してきたり人体に寄生することはないため過度な心配をする必要はありません。

コウガイビルに毒はある?

フリー写真素材ぱくたそ

コウガイビルの大半は毒を持っていませんが、一部の種にはフグと同じ毒を持つ個体もいます。毒を持った種もコウガイビルの方から噛んだりして毒を与えてくることはなく基本的には害はありません。

ですが、もし素手で触ってしまった場合は、自分の手を介して毒を口に持っていくことを防ぐため、念のため石けんなどでよく洗うようにしてください。

コウガイビルは吸血する?

Photo byWikiImages

コウガイビルは名前に「ヒル」が含まれていますが、血を吸うことはありません。一般的なヒルは哺乳類の血を吸うことで栄養を得ていますが、コウガイビルはそもそもヒルとは異なる動物であり吸血はせずに捕食を行います。もしコウガイビルに近づいても血を吸われて人体に傷がつくような危険はありません。

コウガイビルは寄生虫?

コウガイビルは寄生虫のような見た目をしていますが人に寄生することはありません。ですが野菜などの植物に潜んでいることがあり、意図せずに人の体に入ってしまう可能性はあります。

コウガイビル自身は寄生しませんが、餌のナメクジを捕食した際にコウガイビルの中に寄生虫が移っている場合もありますので、もし口にしてしまった場合はお医者さんへ相談してください。

身近に存在するコウガイビル

Photo by 拂塵子

コウガイビルは広く世界中に分布していて、日本国内でもさまざまな場所で見かけることがあります。普段は日のあたらない物陰に潜んでいることが多く日常生活ではめったに見かけることはない生き物ですが、実は身近なところに生息しています。

コウガイビルの分布

Photo bygeralt

コウガイビルの生息地域は温帯から熱帯にかけて広く生息しており、アジア、欧米、オーストラリアなど世界中のさまざまな地域に分布しています。日本でも北海道から九州まで数種類が分布しており、近年では外来種のコウガイビルも入り込んでいます。

コウガイビルの生息環境

Photo byFelixMittermeier

コウガイビルは乾燥に非常に弱い生き物のため、湿った暗い環境を好んで生息しています。乾燥に弱い生き物ですが、陸上生物であり池や沼地などの水が多い場所には生息しません。コウガイビルの住みやすい環境は限られていて、1匹見つかれば、近くに何十匹もの仲間が隠れていることもあります。

コウガイビルを見かける身近な場所

Photo bypepperminting

コウガイビルはだだっ広い野原よりも、人の住む市街地や畑などの農業地帯に多く見かけられます。身近な場所でも、石をめくれば大きな体をトグロを巻いて潜んでいることもあり、畑地だけではなく都会の公園などでも目撃されることがあります。まれに排水溝を通って、家の中まで入り込むこともあるため気をつけてください。

コウガイビルの特徴

Photo by Dick Culbert

コウガイビルは体の大きさや少し気持ち悪い見た目以外にも、普通の生物にはない珍しいさまざまな特徴を持っています。特徴の中には人間にとって有益なものや、注意しなければいけないものもありますので、よく知っておいてください。

コウガイビルの食べ物

Photo by Pietro Zuco

コウガイビルはカタツムリ、ナメクジ、ミミズなどの生き物を好物としています。ナメクジやカタツムリは、大切な庭の花や野菜などの植物を食べてしまう害虫であるため、捕食してくれるコウガイビルは見た目とは裏腹に実は益虫として扱われています。

ただしミミズは土を肥やしてくれるとても大事な益虫ですので、ミミズまで食べられてしまうことには注意が必要です。

コウガイビルは分裂する

Photo byTumisu

コウガイビルは再生能力を持っており、切断されたりした場合には分断された両方から再生して元に戻り最終的には分裂したような形になります。

針などに引っかかり動けなくなった場合には自ら体に穴を空けて固定された状態から逃げることもあります。逃げ出す時に空けた穴もコウガイビルの強い再生能力で後日再生して元通りになります。

コウガイビルの繁殖方法

コウガイビルは雌雄同体の生き物で、自らの体内で受精し産卵する有性生殖を行います。分裂により無性生殖を行う種も存在したり、無性生殖と有性生殖の両方が可能な種も存在しています。強い繁殖能力を持っているため、気がつくと際限なく増えることもあるため注意が必要です。

コウガイビルを見かけたときの対処方法

Photo by Dinesh Valke

コウガイビルはまれに毒を持った種類もいるため、もし姿を見かけてもむやみに触れたりすることはおすすめできません。ですがコウガイビルのほうから危害を加えてくることはありません。コウガイビルの特徴を理解して、落ち着いて対応しましょう。

慌てずに駆除しよう

コウガイビルを見かけたとしても、コウガイビルは吸血もせず、人体に寄生することもなく、口にしなければ毒も気にする必要がないため放置しておいても害はありません。ですが、不気味な色や見た目は決して気持ちよいものではないので、慌てずに駆除を行ってください。

コウガイビルの駆除方法

フリー写真素材ぱくたそ

コウガイビルは基本的に人には害を与えることがありませんが、体の大きさや気持ち悪い見た目もあり、放置せず速やかに駆除することをおすすめします。コウガイビルの駆除は正しい知識をもっていれば難しいことではありません。

駆除剤はある?

コウガイビルは益虫に分類される生き物なので、コウガイビル専用の駆除剤はありません。乾燥に弱いため、ナメクジと同じように塩をかけて水分を奪うことも有効ですが、完全に駆除できるわけではなく水分に近づくと、再生してしまう可能性があるので注意してください。

好物のナメクジを駆除しよう

Photo byariesa66

コウガイビルを周囲から遠ざけるには、餌のナメクジを駆除するのが効果的です。コウガイビルが人間の身近に出没するのは、好物のナメクジを追って来ることが理由です。ナメクジはコウガイビルよりも駆除しやすい生態ですので、ナメクジを駆除することで自然と周囲からいなくなってくれます。

傷つけないように注意しよう

コウガイビルを駆除するために手っ取り早い方法は、割り箸などでつまんで遠くに捨てることです。ですがコウガイビルは非常にちぎれやすい体をしているため、つまんだことで体がちぎれてしまう可能性があります。ちぎれてしまうと、ちぎれたパーツそれぞれが再生を始めてしまいますので、注意して対処してください。

コウガイビルの生態を知れば怖くない

Photo byDariuszSankowski

コウガイビルは身近に存在する少し不気味な生き物ですが、見た目に反して、ヒルのように吸血したり、人に寄生することもありません。

そのままにしていても人体に直接害を与えることはありませんが、気持ちよいものではありません。もし駆除を行う際には注意する点もありますので、正しい知識を持って怖がらずに対処してください。

マツカワ
ライター

マツカワ

出張族です。いつも国内を飛び回って日本の魅力を探しています。でも本当は海外1人旅に行きたい。

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