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蕗俵とは?伊賀などの郷土料理の特徴・作り方をご紹介!

蕗俵とは?伊賀などの郷土料理の特徴・作り方をご紹介!

蕗俵は俵型の豆ごはんおにぎりを大きくて丈夫なフキの葉で包んだ郷土料理です。三重県の伊賀や奈良県の大和高原地域などの農村に伝わっています。蕗俵は田植えの時期に豊作を祈るお供えものとして作られ、大変な仕事の合間の栄養補給食としても食べられていました。

目次 [表示]

蕗俵の特徴①:お供えもの

出典:写真AC

蕗俵は田開きの儀礼のお供えものであり、田の神さまに豊作を祈ってささげました。田開きの儀礼は田植えの初日か、初日前の大安日に行い、蕗俵は収穫物に見立ててお供えします。かつての農村では、米作りの作業の節目ごとに田の神さまに豊作や作業の無事を祈り、感謝してお供えものやお祭りをしました。

田んぼの畦や水口にお供えする

蕗俵は田んぼの畦(あぜ)や水口(みなくち)、家の神棚などにお供えしました。お供えの仕方には地域差があり、伊賀では稲の苗・ススキ・栗の枝・蕗俵を各13個用意して1つのざるに入れてお供えします。大和高原地域の一部ではお供えして拝んだのち、ささげた蕗俵を分けあって食べて精を付け、田植えに取りかかりました。

豊作の祈りが込められている

出典:写真AC

  意味
蕗俵 大豆 大粒の米が多く実るように
蕗の葉 富貴につながるように
俵型 米俵
供物 13個 1年間の月の数+田の神さまの分
ススキ 多くの芽が出るように
栗の木 大粒の米が実るように

蕗俵には豊作の祈りが込められており、食材やお供えの仕方に意味があります。大豆は「大粒の米が多く実るように」と意味し、蕗の葉は「富貴(ふうき)につながるように」という意味です。お供えする数が13個であるのは12か月分と田の神さまの分を意味します。

一緒にお供えするススキは「芽が多く出る」象徴で、栗は「大粒の実」の象徴です。

蕗俵の特徴②:便利な携帯食

出典: https://www.instagram.com/p/BitDB6Dl71y/

蕗俵は便利な携帯食であり、農村の生活の知恵が詰まっています。蕗俵は大変な田植えのエネルギーを補うおやつとして、朝食と昼食の間の10時ごろに食べられていました。蕗の葉で包むことでおにぎりの風味をよくし、葉の抗菌作用で守ります。農作業中に使いやすく、家事の負担も減らせるうえに、環境にも優しいです。

持ち運びやすい

蕗俵は持ち運びやすく、田んぼへ農具や稲を運ぶ道中もじゃまになりません。蕗の葉は茎のように見える葉柄(ようへい)と呼ばれる部分を付けたままで使います。長く丈夫な茎を持ち手にして肩に担いだり、腰に下げたりして田んぼまで持って行きました。

手を洗わずに食べられる

出典:写真AC

蕗俵は手を洗わずに食べられるため、農作業の合間の短い休憩時間にも手軽に口にできます。葉の包みがあることでおにぎりに触れずに食べられますし、葉は使い捨てですので泥の付いた手でも問題ありません。手を洗いに行かずにパッと食べて休憩でき、すぐに作業を再開できました。

ゴミも洗い物も出さない

蕗俵はゴミも洗い物も出さないため環境に優しく、家事も減らせます。おにぎりを食べ終わると、蕗の葉は自然物ですので野に捨てて土に還していました。帰りの荷物を減らせますし、家に帰ってからの洗い物も減らせます。

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