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ケニアの治安は大丈夫?旅行に行く前に知っておきたい注意点を解説!

ケニアの治安は大丈夫?旅行に行く前に知っておきたい注意点を解説!

自然豊かなアフリカ・ケニアへの旅行を考えている方必見!ケニアの実際の治安はどうなのか、治安に影響を与えている問題、旅行者が注意したい犯罪や実際に犯罪に遭ったときの対処法を紹介します。ケニア旅行の前に必ず読んでみてくださいね。

目次 [表示]

ケニアの治安は悪いって本当?行くのは危険なの?

Photo byHowardWilks

アフリカ中東部に位置するケニアは、治安がいいイメージを持たれることは少ない国です。日本と比べるとアフリカは全体的に治安が良くないことから、ケニア旅行は危険だと聞いたことのある方もいるでしょう。ケニアの実際の治安はどうなっているのか、本当に悪いのかを紹介します。

ケニアの治安状況:国境付近は外務省が「退避勧告」を出している

ケニアの治安で覚えておきたいことの1つ目が、ソマリアとの国境付近は日本の外務省が「退避勧告」を出していることです。これは旅行に行かないことはもちろん、その場にいる人は避難するように勧めるもの。広いケニアの中でもここだけは行ってはいけない場所で、治安が悪いだけではなく命の危険があります。

ケニアの治安状況:首都・ナイロビも危険!

ケニアの国境付近には行かないとして、多くの旅行者が訪れる首都のナイロビの治安はどうでしょうか。ナイロビは外務省の海外安全ホームページ上は注意が必要な程度のレベル1、ですが中には「渡航中止勧告」のレベル3の地域もあり、治安が良いとは言えません。ナイロビは「アフリカ三大凶悪都市」と呼ばれることもあります。

ケニアの治安状況まとめ:十分気を付けるべき国の1つ

国境付近、首都のナイロビなどを見てみるとわかるように、ケニアは一般的に想像されるように治安の悪い国の1つです。ただし、アフリカの大自然や動物の様子などを見られる魅力もありますし、ほかの国に比べると経済的にも発展しており、観光資源が十分な国という側面も。旅行でケニアを訪れるなら治安をしっかり知ったうえで充分注意することが大切と言えるでしょう。

ケニアの治安がこんなに悪い理由って?

Photo by Ninara31

安全に旅行するためには十分な注意が必要なケニアですが、なぜケニアの治安は悪くなってしまったのでしょうか。治安が悪い理由を知ることで特に注意すべき時期や近づいてはいけない地域がわかります。ここでは、ケニアの治安が悪い4つの理由を紹介します。

理由①貧富の格差が大きいから

ケニアの治安が悪い理由の1つ目が、貧富の格差があるからです。ケニアは物価においては日本とあまり変わらないものの、国民の30%が1日に1ドル以下の収入で暮らしているという現状が。物価を考えると普通に働くだけでは生活ができず、非合法な職業に就いたり盗みや強盗で生計を立てる人も出てきたりすることから、治安が悪くなったと考えられます。

理由②隣国で紛争が続いているから

ケニアの治安が悪い理由の2つ目が、隣国での紛争です。ケニアの北東部と面しているソマリアは30年以上も統一した政府を持たない国で、ケニアもソマリアの紛争に介入しました。この介入への報復として、首都ナイロビで50人以上が死亡するテロが起きたこともあり、隣国の紛争の影響を受けた治安悪化という側面も確実に存在するのです。

理由③イスラム過激派組織が活動しているから

Photo byjarmoluk

ケニアの治安が悪い理由の3つ目が、イスラム過激派組織の活動です。ソマリア紛争介入への報復テロも、イスラム過激派組織のアル・シャバーブが犯行声明を出しています。そのほかにも国際テロ組織として悪名高いアルカイダ系の組織が暗躍しており、テロの危険と常に隣り合わせの国と言えるでしょう。ケニアに行くのであれば政治的・宗教的な問題の複雑さを理解しておくことが重要です。

理由④部族間の争いが起きることがあるから

ケニアの治安が悪い理由の4つ目が、部族間の争いが起きることがあるからです。ケニアには40以上の部族がいて、一部の地域では生活圏(水や食料)を巡って部族同士のいさかいが起きています。巻き込まれる確率は高くはないですが、注意しておくに越したことはありません。特に北ケニアは部族間の対立が激しいと言われています。

ケニアで旅行者が注意したい7つの危険な犯罪

Photo by hktang

ケニア旅行をいい思い出にしたいのであれば、犯罪への注意を十分にする必要があります。犯罪に遭えば、それまでの旅程で起きたいい思い出も台無しになりかねません。そこで、まずはケニアで起きやすい犯罪の種類や状況を知っておきましょう。これを知っておけば、日本ではあまり見ないような状況に突然出くわしても落ち着いて対処できます。

旅行者が注意したい犯罪①スリ・ひったくり

ケニアで旅行者が注意したほうがいい犯罪の1つ目が、スリ・ひったくりです。これはケニアに限らず海外旅行に行くならどこでも注意が必要な犯罪。歩いているときに荷物を盗られたり、財布を出した途端に持って行かれたりすることがあるので、十分注意しましょう。ホテルに帰る瞬間や飲食店に入った瞬間なども含め、ケニアにいるときはいつでも気を引き締めておきたいものです。

旅行者が注意したい犯罪②路上強盗

ケニアで旅行者が注意したほうがいい犯罪の2つ目が路上強盗。道を歩いていたらいきなり数人組に囲まれ、金品を奪われる犯罪です。路上強盗は治安のいいアジアなどではあまり見かけない犯罪ですが、ケニアでは路上強盗に遭う可能性もあります。しかも多くの強盗はナイフや銃といった危険な武器を持っていて、逆らえば命を落とすかもしれません。

旅行者が注意したい犯罪③偽装観光ツアーと強盗

ケニアで旅行者が注意したほうがいい犯罪の3つ目が、偽装観光ツアーと強盗です。偽装観光ツアーを隠れ蓑にすることで、ターゲットを人のいない場所に連れていき、周囲の人に通報されるリスクを減らした強盗の手口と言えるでしょう。例え金額が安くても現地の怪しげなツアーには申し込まないほうが安全です。

旅行者が注意したい犯罪④ホテル荒らし

Photo by robgrowler

ケニアで旅行者が注意したほうがいい犯罪の4つ目が、ホテル荒らし。不在中、あるいは就寝中に外からホテルの部屋の鍵を開け、貴重品などを奪い取っていく手口です。女性の場合は性的暴行の被害に遭うリスクもあり、ホテルでも気を抜くことはできません。まずは必ずチェーンロックをかけることをおすすめします。

旅行者が注意したい犯罪⑤性的暴行

ケニアで旅行者が注意したほうがいい犯罪の5つ目が性的暴行です。被害者は女性が圧倒的に多く、ホテル荒らしの際に性的暴行に遭うパターンのほか、道端を歩いていたら連れ去られ性的暴行に遭うパターンも考えられます。ケニアは性的暴行に対する処罰が軽い国の1つで、捕まってもそれほど重い罪にならないとわかっているからこそ悪事を働く輩も少なくはありません。

旅行者が注意したい犯罪⑥違法な賄賂要求

ケニアで旅行者が注意したほうがいい犯罪の6つ目が、違法な賄賂要求です。2018年には在ケニア日本大使館から「警察の賄賂要求に関する注意喚起」が発表されました。道を歩いていたらいきなり職務質問され、高額の賄賂を要求されるのが事件のおよその流れ。日本では警察は頼れる味方ですが、ケニアでは時によって賄賂を要求する可能性があると覚えておきましょう。

旅行者が注意したい犯罪⑦タクシーの不当な料金

ケニアで旅行者が注意したほうがいい犯罪の7つ目が、タクシーの不当な料金です。ケニアのタクシーはメーター制ではなく、事前に料金交渉したうえで乗車します。この事前の交渉といざ払うときの値段が違う、あるいはまったく知らないところに連れていかれて元の目的地に行くには高額な費用が必要と言われるなどの手口で被害に遭う旅行者も少なくはありません。

ケニアを安全に旅行するための注意点

Photo byNRThaele

治安はいいとは言えないケニアですが、それでもやっぱり旅行に行きたい、ケニアの大自然を生で見てみたい方もいるはず。そこで、ここではケニアを安全に旅行するための5つの注意点をまとめてみました。最低限以下の5つのことに気を付ければ、犯罪に遭うリスクを減らすことが可能ですので、ぜひチェックしてみてください。

ケニア旅行の注意点①お金を一か所にまとめない

ケニアを安全に旅行するための注意点の1つ目が、お金を一か所にまとめないことです。お金が一か所にあるということは、そこが狙われたら全財産を失うことと同じ。大変危険ですので、お金は複数のカバンで管理するほか洋服の中、靴の中などあらゆる場所に少しずつ分散しておくことをおすすめします。こうすればいざというときも大使館へのタクシー代や電話代だけは残る可能性が高いからです。

ケニア旅行の注意点②スラム街には近づかない

ケニアを安全に旅行するための注意点の2つ目が、スラム街には近づかないことです。ケニアにはアフリカ最大規模の「キベラスラム」があり、ナイロビの人口の過半数はこのスラムに住んでいます。人口が密集しているスラムを隠れ蓑にしている強盗団がいるとのうわさもありますので、近づかないようにしましょう。万一観光で行く場合は、必ずガイドを伴ってください。

ケニア旅行の注意点③徒歩での移動は極力避ける

ケニアを安全に旅行するための注意点の3つ目が、徒歩での移動は極力避けることです。例え数百メートルであってもタクシーで移動することで、強盗やスリに遭うリスクを減らすことができます。そして、できれば知名度があり評判の高い「Kenatco Taxis」や「JATCO」のタクシーに乗るのがおすすめです。

ケニア旅行の注意点④夜は絶対に出かけない

ケニアを安全に旅行するための注意点の4つ目が、夜は絶対に出かけないことです。夜は人が少なくなるため助けを求めにくく、犯罪に遭うリスクも高まります。特に女性だけでの旅行の場合、旅行中で気が緩んでいたとしても夜は絶対に出かけないようにしてください。ケニアの日没時間は年間を通して18時40分くらいですので、それを目安に旅程を立ててみましょう。

ケニア旅行の注意点⑤明るいうちも一人歩きは避ける

ケニアを安全に旅行するための注意点の5つ目が、明るいうちも一人歩きは避けることです。一人で歩いている人は抵抗する力も一人分しかありませんので、犯罪者にとっては格好の餌食。犯罪に遭わず安全に旅をするなら、一人旅でない限りは常に同行者と一緒に行動することをおすすめします。

もしもケニアで犯罪に遭ったら…覚えておきたい3つの対処法

Photo bykirahoffmann

夜は出かけず、できるだけタクシーを使って移動し、貴重品の管理をしっかりしていても犯罪に遭う可能性はゼロではありません。そこで、もしもケニアで旅行中に犯罪に遭ったらどのように対処すればよいかを見てみます。ここでは3つの対処法を紹介しますので、いざというときのために常に覚えておきましょう。

対処法①どのような状況でも犯人を逆上させない

ケニアで犯罪に遭ったときのもっとも重要な対処法が、どのような状況であっても犯人を逆上させないことです。ケニアの犯罪者集団の多くは隣国・ソマリアから持ち込まれた武器を持っており、逆らえば命を落とすこともあります。どんなに悔しく理不尽な状況であっても、彼らに反撃せず要求に従うようにしましょう。

対処法②大使館への相談

ケニアを含む一部地域特有の事情として「犯罪被害を相談したら警察が賄賂を要求する」という別の犯罪が起こる危険があります。そこで、まずは日本大使館への相談がおすすめです。大使館では警察への手続きを代わってはくれませんが、手続きの流れや賄賂を要求された場合の対処法を教えてくれます。以下が日本大使館の住所や連絡先です。

住所
Embassy of Japan
Mara Road, Upper Hill
Nairobi
Kenya
 

郵便先
Embassy of Japan
P.O.Box 60202,
Nairobi 00200
Kenya
 

電話・FAX・Eメール
Embassy (all offices):
Tel: +(254-20) 2898000
Fax: 2898220
 

Japan Information and Culture Centre:
Tel: +(254-20) 2898000
Fax: 2898531
Email: [email protected]

 

対処法③警察への届け出

ケニアで犯罪に遭ったときの対処法の3つ目が、警察への届け出です。海外旅行保険を適用させるにも警察のポリス・レポートが必要なので、必ず警察に届け出ましょう。その際、ポリス・レポート作成の賄賂を要求されたらその場で払わず、大使館警備班に連絡してください。

ケニア旅行の際には治安に十分注意しよう!

Photo bydjsudermann

ケニア旅行を考えている方向けに、ケニアの実際の治安と起きうる犯罪や安全に旅行するための注意点を紹介しました。経済発展が続くケニアですが隣国との問題や貧富の差からまだまだ犯罪率は高め。せっかくの旅行を最高の思い出にするためにも気を引き締めて行くことをおすすめします。

小松千尋
ライター

小松千尋

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