目次 [表示]
- 旅行の際に注意したいエジプトの治安
- エジプトという国
- 歴史のある国
- 観光地としても人気
- 安全?危険?エジプトの治安
- 治安が良いとは言えない
- スリや強盗に注意
- 客引きに注意
- 値段交渉に注意
- テロの危険性も
- 治安以外に注意すべきこと
- 治安以外にも注意が必要
- エジプトの気候
- 宗教観の違い
- 感染症に関しては安全
- エジプトの比較的安全な場所
- カイロ周辺は比較的安全
- 観光地周辺は比較的安全
- 十分注意が必要
- エジプトの危険な場所
- 西部及び南部の砂漠地帯【危険度レベル2】
- リビア国境地帯【危険度レベル3】
- 北シナイ県・南シナイ県【危険度レベル3】
- エジプトの人気観光地
- ギザのピラミッド群
- カルナック神殿
- 王家の谷
- エジプト考古学博物館
- ハーン・ハリーリ
- エジプトの治安についてまとめ
旅行の際に注意したいエジプトの治安
古くから強大な文明が栄えていたエジプト。この国では、未だに古代文明の名残を残す遺跡が各所に残っており、その神秘とロマンは世界中の人々を惹きつけています。このように、観光大国であるエジプトですが、我々日本人が旅行に行く際に気になるのは、やはり治安の問題です。昨今では、イスラム過激派によるテロや、国内の政治の混乱もあり、現地の治安情報はより重要なものと言えるでしょう。
エジプトという国
歴史のある国
エジプトは、中東から北アフリカにかけての地域に位置する国。この国は、紀元前3000年頃に興ったとされる古代エジプト文明に起源を持つ、世界でも特に長い歴史を持つ国の一つです。国土の大部分が砂漠となっていますが、ナイル川流域を中心に栄えています。
観光地としても人気
このように、世界最古の文明が興ったナイル川周辺では、独特な歴史遺産が数多く見られます。有名なピラミッドの数々や、ライオンの体に人の頭部を持つ怪物「スフィンクス」の像は、誰しも一度はテレビや本などで見たことがあるでしょう。そのため、エジプトは世界的な観光地としても人気があります。
安全?危険?エジプトの治安
治安が良いとは言えない
日本は、世界でもトップクラスに安全な国であるとされています。そのような日本に住む我々から見れば、例え外国からの旅行客が多い観光地であっても、エジプトの治安は絶対的に良いとは言えないでしょう。しかし、エジプトを旅行する上で、どのような危険があるのか知っておくだけでも、大きく変わってくるものです。
スリや強盗に注意
日本人が海外旅行の際に気をつけたいことの一つには、やはり金品を奪われるスリや強盗がありますね。特にエジプトで被害報告が多いのがスリで、食事中やトイレなどの際には十分に気をつけたいところです。また、ちょっと目を離した隙に荷物を盗まれる「置き引き」も要注意。財布などは周りから見えないように持ち歩き、自分の荷物からは目を離さないようにしましょう。
以前には強盗事件も
2012年頃に、革命による政治不安で物価が急上昇した際には、カイロなどでアジア人をターゲットにした「ナイフ強盗」が横行したこともありました。現在、エジプトで革命などは起こっていませんが、そういった危険性もあるということは念頭に置いておいたほうが良いでしょう。万が一、強盗に遭ってしまった場合には、命を守るために、金品は渡してしまうのが賢明です。
客引きに注意
エジプトは、外国人旅行者への客引きが多い国としても有名です。特に、ピラミッドなどの観光名所では、「ガイドの押し売り」をしてくるエジプト人が多くいます。場合によっては法外な料金を請求される可能性もありますので、必要なければ毅然とした態度で断るようにしましょう。
値段交渉に注意
エジプトの市場などに出店している露店では、商品に値段が明記されていないケースも少なくありません。そういった商品に関しては、店の人間が口頭で値段を伝えてくるのですが、観光客相手だと、相場より遥かに高い金額をふっかけてくる店もあります。値段の付いていない商品には手を出さないのが賢明ですが、どうしても欲しい商品がある場合には、値切るための言葉を練習しておくのも手です。
テロの危険性も
エジプトは、テロの危険性がある国でもあります。特に、シナイ半島がテロ事件の多い場所とされていますが、過去には、観光名所「ギザのピラミッド」付近で観光バスを狙ったテロがあり、外国人観光客が犠牲となりました。2019年に入ってからも、カイロで爆発物を積んだ車によるテロが行われており、都市部や観光地も絶対にテロが無いとは言い切れない状況です。
治安以外に注意すべきこと
治安以外にも注意が必要
先述のように、エジプトではスリやテロなど、治安の面で気をつけるべきことがいくつかあります。しかし、日本から遠く離れた異国の地であるエジプトでは、気候や文化なども大きく異なり、治安以外の部分でも注意すべき点があるのです。
エジプトの気候
エジプトは、国土の大部分が砂漠で、砂漠気候に属しています。砂漠地帯では、夏場は40度を超えるような気温になり、日差しも強いため、肌を露出するのは危険です。逆に、冬場にはかなり冷え込むこともあるため、防寒対策が必要となります。加えて、3月から4月頃には、「ハムシーン」という砂嵐が発生しやすい時期となり、とても危険なため、ホテルで外出を止められる場合もある程です。
宗教観の違い
エジプトは、国民のほとんどがイスラム教徒です。観光客が多いため、比較的寛容な部分もありますが、やはり女性の過度な肌の露出は控えた方が良いでしょう。イスラム教の国ということで、基本的には飲酒が禁じられていますが、観光客用に飲酒ができる店もあります。現地の文化を尊重するということも忘れないようにしましょう。
感染症に関しては安全
海外旅行の際に気になる点としては、感染症などもありますね。アフリカの国々では、蚊の媒介する「マラリア」や、ウイルス感染する「エボラ出血熱」などが流行ったこともありました。しかし、今のところエジプトにおいては、こういった感染症の危険は無いと外務省が発表しておりますので、その点は安全なようです。しかし、あくまでも外国なので、水道の水は飲まないなど、最低限の対策はしておきましょう。
エジプトの比較的安全な場所
カイロ周辺は比較的安全
エジプト国内の中では、首都であるカイロは群を抜いて人口が多い大都市であり、外国人観光客の拠点ともなっています。その分、警備の面も強化されているため、比較的安全な場所です。しかし、あくまでも「比較的」であり、先述のようにテロなども起こりうるということは覚えておきましょう。
観光地周辺は比較的安全
ピラミッドなどの、世界的に有名な観光地では、当然外国人観光客も多くなります。そのため、観光客向けに整備されており、警備もされているため比較的安全です。しつこい客引きなどはありますが、もちろん世界を代表する遺跡の数々は、観光を楽しむことができる場所となっています。
十分注意が必要
繰り返しになりますが、ここでいう「安全な場所」は、あくまで他の危険な地域や国々と比較しての話です。外務省の情報では、カイロなどは危険度「レベル1」となっていますが、日本は「レベル0」なので、やはり十分に注意が必要であるということは忘れないようにしましょう。
エジプトの危険な場所
西部及び南部の砂漠地帯【危険度レベル2】
2011年の革命による混乱は、一時に比べれば落ち着きつつありますが、西部や南部の広大な砂漠地帯では、未だに反政府組織と、警察・軍による武力衝突が行われています。以前には、このエリアで、観光客の乗っていた車両が軍による誤射を受け、メキシコ人観光客らが犠牲になりました。
リビア国境地帯【危険度レベル3】
エジプトの隣国であるリビアでは、2011年にカダフィ政権が倒れてから、国内の混乱が続いています。そして、そのような混乱に乗じてISILが侵攻し、拠点を築いているため、リビア国内は全域に渡って、外務省の指定する退避勧告対象地域です。そのため、リビアとの国境にあるエジプト西部にも武装勢力の侵入が懸念されており、シナイ半島と並んで、エジプト国内では最も危険とされる地域となっています。
北シナイ県・南シナイ県【危険度レベル3】
エジプト東部のシナイ半島にある北シナイ県および南シナイ県では、イスラム過激派のテロ組織「ISIL」の活動拠点があり、大変危険な地域です。治安部隊などの攻撃により、一時に比べて、その勢力に陰りが見え始めている「ISIL」。しかし、依然としてこの地域ではテロ行為が行われており、外務省の危険情報では「レベル3:渡航中止勧告」の対象地域となっています。
エジプトの人気観光地
ギザのピラミッド群
エジプトと言えば、やはりピラミッドを思い浮かべるという方も多いのではないでしょうか。ピラミッド自体は各地にありますが、最大の大きさを誇る「クフ王のピラミッド」をはじめ、巨大なピラミッドが並ぶ「ギザのピラミッド群」はエジプト屈指の観光地です。また、隣接している「大スフィンクス」もエジプトの象徴のような建造物なので、合わせて見ておきたいですね。
カルナック神殿
ルクソールは、かつて古代エジプトの首都テーベと呼ばれていました。それだけに、この地には重要な建造物が多く残っており、カルナック神殿もその一つです。このカルナック神殿は、かつてエジプトの主神ともされていたアメン神を祀った神殿で、世界最大規模の神殿建造物とされています。スフィンクス像がズラリと並ぶ道や、写真に納まりきらないほど巨大な石柱は圧巻。副殿のルクソール神殿と合わせて見ておきたい名所です。
王家の谷
「王家の谷」は、エジプトの歴代ファラオの王墓が並ぶ谷で、かの有名な「ツタンカーメン」の王墓が発掘されたのもこの場所です。重要な王墓の遺跡を見学できるだけでなく、谷そのものの景観も荘厳たる雰囲気があります。別料金になりますが、「ツタンカーメン」の王墓を見学することもできますので、興味のある方は、ぜひ見ておきましょう。
エジプト考古学博物館
カイロにある「エジプト考古学博物館」は、エジプトの長い歴史の中で生み出されてきた、世界的にも重要な文化財が数多く展示されている博物館です。エジプトの精巧な技術が分かる「ヒエログリフ」や、エジプトを統治してきた歴代ファラオのミイラが見られ、専門知識が無くても十分楽しめます。また、「ツタンカーメン」の黄金のマスクが展示されているのも、この博物館です。
ハーン・ハリーリ
「ハーン・ハリーリ」とは、カイロにある市場です。14世紀には既に存在していたとされるこの市場には、所狭しと多くの露店が並んでいます。これらの露店では、宝石や民族衣装、工芸品など、いろいろなものが売られており、ここでお土産を買うのもいいですね。この市場は、造られた当時の姿を今も残しており、至る所に曲がりくねった細い路地が走っています。この迷路のような造りも、この市場の見どころの一つです。
エジプトの治安についてまとめ
ここまで書いてきたように、やはりエジプトの治安は良いとは言い切れない部分があります。しかし、それでも観光に訪れるだけの価値があるのも事実です。エジプトという国の全てを、ただ闇雲に「危険な国」と判断してしまい、それを理由に渡航を断念してしまうのは少々もったいないのではないでしょうか。事前に現地の状況をしっかりと確認し、準備をして行けば、エジプト旅行を満喫することも決して不可能ではないのです。