特急しおかぜってどんな列車?
特急しおかぜは、岡山県の岡山駅と愛媛県の松山駅を結んでいるJRの特急列車です。岡山駅と児島駅の間はJR西日本で、児島駅~松山駅の間はJR四国の管轄になります。現在使われている車両は、8000系と8600系の2つのタイプがあり、車両編成は7両か8両が基本となっています。
特急しおかぜの生い立ち
特急しおかぜは、四国初の特急列車として誕生しました。しおかぜの名前の由来は、瀬戸内海から吹く塩気を含んだ風である潮風のイメージを、ひらがな表記したことからきています。特急しおかぜには使用されている車両、料金、停車駅、特急しおかぜにまつわるトリビアなど、さまざまな面で面白さがあります。
特急しおかぜ8000系・8600系の車両を解剖
特急しおかぜは、岡山駅と松山駅のあいだを毎日運行しています。岡山駅発の下り始発1号が7時23分で、松山駅着は10時5分です。岡山駅の下り最終発29号は22時で、松山着が0時55分になります。上りの最終発30号は松山駅18時41分で、岡山駅着が21時29分になります。1日に15往復の運転となっています。
特急しおかぜ8000系
8000系は何度か内外装をリニューアルしており、現在は指定席が木材や木目調の落ち着いた内装になっております。最高速度は、130キロメートル。制御付自然振子装置を装備していることで、快適かつ高速でカーブを通過することが可能となっています。
8000系の内外装
8000系も6000系と同じくリニューアルが施されております。洗面所は、砥部焼の手鉢と藍染めの暖簾を使用しています。特急しおかぜは5両編成で、グリーン車は1号車の車両の半分です。あとの半分と2・3号車が指定席。4・5号車が自由席となっています。
8000系アンパンマン列車
8000系車両にはアンパンマン列車もあります。空と虹をイメージしたカラフルなデザインが子供たちに大人気です。特急しおかぜの「9・10・21・22号」がアンパンマン列車で、1両目の車両には虹をイメージしたアンパンマンシートの指定席が16席用意されています。空をイメージしたデッキや森をイメージしたトイレなど、ファンタジー感あふれる列車です。
特急しおかぜ8600系
8600系は「レトロフューチャー」という、先進性と懐古性を持たせたデザインコンセプトの最新の車両です。お客様ファーストが感じられる、おしゃれな内外装です。
特にグリーン車のゆったりとくつろげるシートは快適で、ラグジュアリー感は8000系よりもすぐれています。普通車も機能性は十分。車椅子でも乗車できるバリアフリー対応となっています。
8600系の内外装
快適な走行性を確保するために、8600系には列車のカーブ通過時に車体を傾斜させて横揺れを低減できる、空気バネ式車体傾斜気候が採用されています。
オレンジとグリーンでデザインされたボディは、穏やかで美しい四国をイメージしたもの。スピード感あふれる独特なフォルムの外観も特徴的です。サイドにある「SS」のロゴマークもおしゃれですね。
特急しおかぜの料金と停車駅
特急しおかぜの岡山駅~松山駅にいたる停車駅と料金を詳しく紹介します。料金は自由席や指定席あるいはグリーン席別に紹介するとともに、マドンナエキスプレスなど、高速バスや各駅停車との料金や所要時間も比較していきます。
特急しおかぜの停車駅や所要時間
特急しおかぜは瀬戸大橋線から予讃線を経由して、岡山駅~松山駅を結んでいます。214.4キロメートル移動し、所要時間は2時間41分です。
岡山発しおかぜの停車駅は「児島駅」から瀬戸大橋を渡って、香川県の「宇多津」「丸亀」「多度津」「観音寺」。愛媛県に入って「川之江」「伊予三島」「新居浜」「伊予西条」「壬生川」「今治」と停車し、終点松山駅に到着します。
特急しおかぜと高速バスとの比較
列車名 | 所要時間 |
特急しおかぜ | 2時間41分 |
マドンナエクスプレス | 3時間28分 |
JR各駅停車 | 6時間6分 |
特急しおかぜは、岡山駅と松山駅のあいだを2時間41分で駆け抜けます。ほぼ同区間を走る高速バス「マドンナエクスプレス」の所要時間は、岡山駅西口から松山までの所要時間は3時間28分ですので、1時間近く特急しおかぜが早いです。
特急しおかぜの料金
乗車券種類 | 料金 |
自由席 | 6,420円 |
指定席 | 6,950円 |
グリーン席 | 10,610円 |
特急しおかぜの料金は、岡山駅~松山駅の場合、自由席は6,420円、指定席は6,950円、グリーン席は10,610円です。
特急しおかぜと高速バスの料金比較
列車名 | 料金 |
特急しおかぜ | 6,420円 |
マドンナエキスプレス | 4,500円 |
JR各駅停車 | 4,000円 |
特急しおかぜは6,420円が基本の料金で、繁忙期はプラス200円、閑散期はマイナス200円されます。並行して走る高速バス・マドンナエクスプレスの岡山駅西口~松山の料金は4,500円です。JRの各駅停車の乗り継ぎなら4,000円です。
値段を優先すると各駅停車ですが、所要時間が6時間程度と他の2つに比べて3時間近くかかるため、料金を優先するならマドンナエキスプレスがおすすめです。
特急しおかぜに乗るときにおすすめのきっぷは?
特急しおかぜのきっぷは、JR駅の「みどりの窓口」・主な旅行会社・JR主要駅の券売機・各種インターネット予約サイトなどで購入できます。
特急しおかぜに乗れる3種類の割引きっぷ
乗車券種類 | 料金 |
特急しおかぜ自由席 | 6,420円 |
岡山トク割回数券 | 3,450円 |
岡山指定席トク割きっぷ | 4,400円 |
岡山週末トク割きっぷ | 4,085円 |
特急しおかぜには、通常のきっぷよりお得に安く乗れる回数券が3種類あります。
「岡山トク割回数券」は4枚綴りで松山と岡山間が13,800円、1枚あたりは3,450円と4割以上の値引き率。有効期限は3ケ月です。「岡山指定席トク割きっぷ」は指定席往復きっぷで、往復8,800円。有効期間は6日間です。「岡山週末指定席トク割きっぷ」は土日・祝日限定で、往復8,170円と、さらにお得な料金です。
特急しおかぜにも乗れる「週末乗り放題きっぷ」
乗車券種類 | 料金 |
週末乗り放題きっぷ | 10,460円 |
特急しおかぜにお得に乗りたいなら、「週末乗り放題きっぷ」という手もあります。JR四国が発売しているフリーきっぷです。土日祝日と年末年始に限定して、JR四国と土佐くろしお鉄道の特急列車自由席が乗り放題となります。料金は10,460円。ただし、JR四国のエリア内限定ですから、特急しおかぜの岡山~児島間はJR西日本エリアですので、別途料金がかかります。
四国エンジョイクラブ
会員制サービス | 年会費 |
四国エンジョイクラブ | 1,500円 |
年齢が高い方はシニア限定のきっぷが使えます。JR四国が運営する「四国エンジョイクラブ」という会員制サービスは男性60歳以上・女性55歳以上が会員資格で、会費は年間1,500円。片道71キロメートル以上の往復乗車券と1列車51キロメートル以上の往復特急券を同時に購入するという条件があります。条件を満たした場合、料金が30%の割引されます。
特急しおかぜは岡山と松山を結ぶ
特急しおかぜの生い立ち、使用されている8000系や8600系の車両について、料金や停車駅など、詳しく解説しました。この記事を参考にして、JR四国を走る特急しおかぜを、お得に満喫しましょう!