西成区の治安は本当に日本一悪い？危険な地区や注意点をご紹介！

西成区は大阪市の24行政区のうちのひとつであり、区の西側には木津川が流れています。浪速区・阿倍野区・住之江区などと隣接しており、大阪メトロ・JR・私鉄なども充実している、交通の利便性がよい区です。人口密度は非常に高いですが、住宅地と工業地区が混在する庶民的な下町になります。

区の北東部の新今宮駅周辺には「あいりん地区」があり、国内有数のドヤ街として有名です。

西成区のあいりん地区には日雇い労働者が多くいましたが、バブル崩壊後は多くの人がホームレスになってしまいました。かつては、新今宮駅周辺でホームレスによる暴動がよく起こっていたことから、西成区全体にマイナスイメージをもつ人も多いです。

周辺に通天閣などの観光地があることや、安価な宿泊施設が多いことから、海外からのバックパッカーが多く訪れる町になりつつあります。

西成区の大部分は一般的な下町の住宅街ですが、「あいりん地区」など一部の治安がとても悪かったため、「日本一治安が悪い場所」と言われていました。ただ最近は、大阪府警や地域住民の努力により西成全域の治安が改善しつつあります。

現在は、梅田・北新地周辺の「キタ」や難波周辺の「ミナミ」などの繁華街の方が犯罪件数は多いです。

西成区の治安は最近改善してきたとはいえ、特別よいわけではありません。大阪府警が発表している犯罪率をもとにした「治安の良さランキング」では、大阪市24区中21位と下から数えたほうがはやいです。

「あいりん地区」でスリやひったくりの発生件数が多いことが要因ですが、その周辺以外は昔からの住人が多い下町で、特に危険ではありません。

2010年以前の西成区は、「日本一治安が悪い町」として有名でしたが、大阪府警や地元住民が、駅や大通周辺に防犯カメラを設置したり、パトロールをするなどの治安改善に力をいれたことにより、昔ほど危険な場所ではなくなりました。

あいりん地区の住人の高齢化により、以前のような粗暴や暴動もなくなったことも理由のひとつです。

西成区全域の治安が悪いわけではなく、治安が悪い場所とよい場所が混在しています。特に治安が悪い地区は「あいりん地区」と「飛田新地」です。あいりん地区はホームレスが多い「日本のスラム街」と呼ばれることもあります。

飛田新地は日本有数の歓楽街ですが、夜間に女性は歩いてはいけない、景観を撮影してはいけない、などの独自のルールがあります。

あいりん地区とは、具体的に動物園前駅・新今宮駅・萩之茶屋駅・今池駅に囲まれたあたりの地域のことです。街並みは不衛生で、路上にゴミが散乱していますし、道端で寝ているホームレスもいます。

西成区は4人に1人が生活保護を受給していますが、そのほとんどがあいりん地区の住人といわれています。日雇い労働者で身元が明かせない人も多く、気軽に遊びにいける場所ではありません。

飛田新地には「飛田遊郭」と呼ばれる、飛田新地料理組合が管理している歓楽街があります。組合の管理努力のおかげで突出して犯罪が多いとはいえず、ルールさえ守れば比較的安全な場所です。

ただ、女性が訪れることは「冷やかし」とみなされ歓迎されません。昼間でも避けたほうが無難です。写真撮影も「飛田遊郭」で働く女性のプライバシーを侵害するため、強く禁止されています。

あいりん地区の治安は以前より改善したとはいえ、やはり悪いです。地区には「ホームレスのメッカ」とよばれている公園がありますし、露天で違法なものを販売していたり、路上で高齢の女性が売春をもちかけてくることもあります。気軽に観光できる場所ではなく、あてもなくフラフラ歩くことはやめましょう。

あいりん地区は、地元民からも基本的には「近づくかないように」と言われている場所です。地区の中心部に西成警察署がありますが、かつては大阪府警察機動隊が出動するほどの暴動が起こっていました。

通称三角公園とよばれる萩之茶屋南公園は、「ホームレスのメッカ」といわれており、ブルーシートの家が公園を占領しています。

あいりん地区では、ホームレスが道端で違法薬物を販売している姿も見かけます。暴力団の拠点や覚せい剤所持者の摘発数も多く、かつては偽造免許証を売買する人もいました。スリやひったくりで手に入れたものを露天で売る「泥棒市」なるものまであり、一般的な観光地と比較すると犯罪件数は多いです。

あいりん地区の住人は圧倒的に男性のほうが多いですが、もちろん女性の住人もいます。そういった女性は売春をしてお金を稼ぐ人も多く、高齢の女性が千円程度の金額で交渉してくることもあるのです。

観光目的で女性だけであいりん地区を訪れることは、売春婦に間違われたり予期せぬ性犯罪にあう可能性もあり、おすすめできません。
 

西成区は一般的な観光地ではなく、いわば「ディープなスポット」です。いつもと同じように過ごしていたら、犯罪にあわないまでも、酔っ払いにからまれたりなどこわい思いをする可能性があります。女性一人で出歩かない・夜道は歩かない・土地勘がある人に案内をたのむ、などの自衛が大切です。

西成区では、夜間に人目のない場所に近づいてはいけません。あいりん地区にある三角公園は、昼間はボランティアが炊き出しをしていたりなど、一般の人も出入りしていますが、夜はホームレスの溜まり場です。

夜更けに「あいりん地区」内の公園にいたら、売春婦に声をかけられたという話も聞くので、夜間は出歩かないようにしましょう。

西成区の場所にもよりますが、昼間からやっている飲み屋さん多く、酔っ払いもいます。昼間だからといって、女性が一人で歩いていると、からまれる可能性もあるので気をつけてください。あいりん地区からはなれた、花園町駅や岸里駅周辺の商店街や大通りなどは、人通りも多く酔っ払いも少ないので比較的安全です。

あいりん地区は一般的な観光地とはちがい、ホームレスが昼間から酒盛りをしている異様な場所です。飛田新地周辺も女性が近づける場所ではなく、周辺は暴力団事務所もあります。道に迷って危ない場所に入ってしまうと、こわい思いをするかもしれません。

地元の人に案内をたのむか、タクシーを利用するなどし、治安が悪いエリアには近づかないようにしましょう。

西成区の全域の治安が悪いわけではなく、一部の危険な場所以外は比較的安全な下町です。全国的にも有名な「スーパー玉出」の本店がある玉出駅周辺や、そのとなりの岸里駅は地元住人が積極的に防犯パトロールをしています。西成区周辺で宿泊する予定の人や引越しを考えている場合は、こちらを参考にしてください。

玉出駅は西成区の南側に位置する、治安がよい住宅街です。24時間営業の激安スーパーでおなじみの「スーパー玉出」の本社があります。地域住民の防犯意識も高い地区で、頻繁に防犯パトロールが行われており住民の目が光っており安心です。

「玉出台額（たまでだいがく）」で有名な生根神社の最寄り駅でもあり、毎年7月に行われている夏祭りは、多くの人でにぎわいます。

岸里駅は玉出駅の近くにあり、周辺の街並みも清潔で治安がよいです。西成区役所や消防署などの公共の施設や、「大阪フィルハーモニー会館」のような文化施設もあります。居酒屋の数も少ないので、「夜遅くに歩いていたら酔っ払いに絡まれる」という心配もありません。

安産のご利益があるといわれ豊臣秀吉も安産祈願したと伝えられる、天神ノ森天満宮が有名です。

聖天坂駅は街並みも整備され、街頭防犯カメラの設置も進んでおり、子ども連れでも安心して出歩けます。少し歩くと高級住宅街がありますが、それ以外は下町の雰囲気が残る、静かで治安がよい地域です。

ただ、周辺の公園は地元のお年寄りが集っており飲酒していることもあるので、あまりよい印象ではありません。地元の人以外は、子供連れで近づくことは避けましょう。

大阪には多くの外国人観光客が訪れていますが、西成は宿泊のためだけに利用するというケースがほとんどです。ただ、最近は以前よりは観光客をみかける機会も増えました。西成観光の場所として、外国人観光客にも日本人にもメジャーなのは今池駅周辺です。

そこにはホルモン焼きで有名な「やまき」や、インスタ映えまちがいなしの女性むけスポットもあり、西成の新しい魅力を発見できます。

最近では外国人旅行客が、安い宿泊施設を目当てにあいりん地区にやって来ることが増え、外国人旅行客を目当てにリフォームした宿泊施設も増えはじめました。外国人旅行客むけに、英語表記をつけるドヤまであります。

ただ、外国人旅行客は西成を観光するというよりは、昼間は通天閣や梅田などの観光スポットをまわって、寝るためだけにドヤを利用することがほとんどです。

西成といえばホルモン焼きですが、今池駅にある「やまき」は、一度は来店することをおすすめします。1串80円と激安にもかかわらず、甘辛のタレが絶品と評判です。メニューはホルモンとキモの2種類だけで、チューハイは缶のまま提供され、お酒と串を3本食べてもワンコインでお釣りがきます。

路上に鉄板を出して焼いたホルモンを、「立ち食い・立ち飲み」でいただくスタイルです。

 

西成にある「Pecca+pu」は、インスタ映えまちがいなしの「ソフトクリーム」が評判のお店です。ピンクをベースにしたポップな装飾の外装で、内装もおしゃれなので、昼間から夕方くらいまでは若いカップルや、女子高生でにぎわっています。

あいりん地区の目と鼻の先にありますが、新たな西成のランドマークになりそうなスポットです。

西成区の全域が危険なわけではありませんし、あいりん地区も以前よりは安全にはなりましたが、犯罪にあわないためにも、観光の際はしっかりとリサーチしましょう。やまきやPecca+puに行くときも夜遅くはさけ、飛田新地を訪れるときはそこのルールを守ることが大切です。ルールを守り自衛をすることで、楽しく安全な西成観光ができますよ。