札幌から小樽へ移動する方法は?
「もともと札幌までの旅行だったけど、小樽まで足を伸ばしてみようかな」という思いつきがあった場合、小樽まで行く移動手段は何を使うのが最適でしょうか?
札幌から小樽まで行く手段は、主に電車かバスになるでしょう。レンタカーという手もありますが、人数が多くないと割高な上、慣れない道路は運転手が疲れます。特に冬道はスリップの恐れがあり危険です。
札幌から小樽までJRで移動する場合
電車で移動する場合、札幌から小樽までJR北海道の函館本線を使うことになり、料金は片道750円。小樽行きの電車は昼間1時間に5本くらい運行しており、4本が快速列車、普通列車に乗ると小樽まで46分かかります。快速でかかる時間は種類によって多少異なってきますので、追って説明していきましょう。
JR快速エアポートと快速いしかりライナー
小樽に向かうJRの快速は「エアポート」と「いしかりライナー」があります。ほかにもニセコライナーがありますが、1日1本夕方にしか走っていないのでここでは割愛しましょう。
同じ快速でも所要時間がエアポートは32分、いしかりライナーは39分と、それぞれかかる時間が異なります。いしかりライナーがエアポートより停車する駅の数が、いくつか多いからです。
快速いしかりライナーの普通列車化
快速いしかりライナーですが2020年3月のダイヤ改正で運用が見直されることになり、各駅停車となる予定です。2020年の3月から札幌発着小樽行きの快速は、1時間に2本の快速エアポートと夕方のニセコライナーだけになってしまいます。
JRでゆったり移動したい場合はuシートを
快速エアポートだけに使える手段ですが、小樽に行く際に必ず座りたい場合はuシートを買うといいでしょう。uシートは指定席で料金は520円で、特に混雑の多い時間帯に有効です。
快速エアポートは新千歳空港から乗っている人も多いので、当日予約する前には席が埋まっていることもありますから、買うときには注意してください。
お得なJRセットきっぷ
JRきっぷのほかに小樽観光に便利なチケットがついたセットきっぷが販売されているので覚えておくとお得ができるかもしれません。札幌駅のみどりの窓口で購入できますので、行きたい施設と目的にあわせて利用してみてはいかがでしょう。
小樽フリーきっぷ
小樽フリーきっぷは、札幌駅からの往復JR券と中央バスのおたる市内線一日乗車券がセットになっています。料金は1日分2,150円で、小樽に到着してから一日乗車券を購入するよりも割安です。
電車も小樽から小樽築港の間は、フリーエリアで行き来自由ですから、小樽市内をくまなく回るには、もってこいのセットではないでしょうか。
おたる水族館きっぷ
おたる水族館きっぷはJR往復券と水族館までのバス券、水族館の入館引換券がセットになったきっぷです。こちらもJRは小樽駅から小樽築港までの間がフリーで、料金は1日分3,170円ですが、冬期営業期間は料金が2,770円になります。
注意したいのは「バス券は水族館への往復分だけで、市内線どこでも乗れるわけではない」ことです。
札幌から小樽までバスで移動する場合
札幌から小樽までバスで移動する場合の乗り場、バスターミナルはJR札幌駅と直結しています。外からも入ることが可能で、南口からESTAビルを目指して歩いてタクシー乗り場の横を通り、バスが入っていくところに向かいます。
一見狭そうですが、ちゃんと人の通る道もあるので大丈夫です。小樽行きは1番乗り場ですので最奥を目指すことになります。
ICカードも使用できる
札幌から小樽までのバスは、北海道中央バスとJRバスの2社が運行していますが、内容はどちらの会社も変わりません。バスのチケットは乗車券売り場で買いますが、SuicaをはじめとしたICカードも利用が可能。
料金は片道620円ですが、往復きっぷを購入すると1,160円になります。走っているのは高速おたる号が中心。いろいろ種類があるので違いを紹介していきましょう。
多い高速バスの種類
小樽行きの高速バスは、札幌駅のバスターミナルに1時間に7本から8本くらい入ってきます。
路線の名前も高速おたる号のほかに、よいち号・いわない号・しゃこたん号とありますが、どれも小樽から先の終点が違うだけで、小樽までの時間とルートは大きく変わりません。高速おたる号は円山経由と北大経由の2種類があり、それぞれルートが多少異なります。
北大経由高速おたる号の特徴
始発停留所が大通りにある
普通のおたる号は札幌駅にある札幌駅バスターミナルを始発停留所にしています。北大経由高速おたる号の違うところは、大通りテレビ塔近くにある札幌ターミナルが始発停留所という点です。大通り近辺で宿泊している人などは、わざわざ札幌駅まで行かなくても小樽行きのバスに乗れるわけです。
札幌での高速道路の入り口が違う
円山経由の高速おたる号は西へ進路をとり、北海道神宮に近い円山鳥居を経由して、石屋製菓白い恋人パークそばの高速札樽道西インターに入り小樽へ向かいます。一方、北大経由は北海道大学前を通り、高速札樽道北インターから小樽へ向かうルートです。バス料金はどっちを選んでも変わりません。
2月のイベント時には増便される
小樽では毎年2月に「雪明かりの路」というイベントが行われます。いつもは小樽駅前が終点ですが、イベント時だけ北大経由高速おたる号は増便され、終点も延長して会場である運河ターミナル停留所まで行けるのです。
小樽築港行きに注意
バスターミナルで待っていると、たまに小樽築港行きというバスが入ってきますが、注意してください。
小樽築港行きは小樽市街より手前で高速道路を降りた後、住宅街を回る上に終点が小樽築港という、JRでいえば小樽駅の2つ手前の場所だからです。運行時間も約1時間10分と時間がかかる上に、市街地にも入っていないので間違って乗らないようにしましょう。
お得なバスセット券
JRと同じように、バスでも小樽市内の施設入場券がついたお得なきっぷがあります。JRとは違うプランもあるので、目的地に入っているところは要チェックです。
予約販売もしていますが、当日窓口で買う場合は15番乗り場まで行かないといけないので、小樽行きの1番乗り場からバーのついた横断歩道を2つ渡らなくてはなりません。
小樽1日フリーセット券
小樽1日フリーセット券は、高速バス往復乗車券と市内路線バス1日乗車券がセットになったもので料金は1日1,750円です。小樽駅前にあるバスターミナルから小樽の主要な観光施設に向かえるので、小樽に到着したら、ここを起点にしましょう。帰りの札幌行き高速バスもバスターミナルから乗車します。
小樽天狗山バスセット券
高速バス | 天狗山ロープウェイ | お得な額 | |
---|---|---|---|
別々購入 | 1750円 | 1250円 | - |
小樽天狗山バスセット券 | 2500円 | 500円 |
小樽天狗山バスセット券は高速バスの往復乗車券と小樽市内路線バス1日券、天狗山ロープウェイ往復券が付いているセットで、料金は1日で2,500円。ロープウェイの往復料金は1,250円で、バス1日券が1,750円ということを考えると、「かなりお得」ということがわかります。
小樽貴賓館(青山別邸)バスセット券
にしん御殿として有名な青山別邸こと小樽貴賓館の入館券と、貴賓館最寄りのバス亭祝津3丁目に止まる路線のバス往復券がついたセットです。
こちらは市内バス1日券はなく、青山別邸への往復分しかありません。しかし、日銀金融資料館の斜め向かいにあるカフェレストラン「小樽バイン」での割引券がついてきて、料金は2,210円です。
おたる水族館バスセット券
バスの方でも、おたる水族館の入場券がついたセット券があります。料金は1日大人2,470円中学生1,770円、こども1,090円。冬期営業中は大人300円、こどもは100円引きです。こちらもバス券は、おたる水族館までの往復分しかありませんが、小樽バインの割引券がついてきます。
大人数なら小樽で観光タクシーを利用するのも便利
3、4人で一緒に行動するなら、小樽で観光タクシーを利用してみてはいかがでしょうか。コース別に選べ、運転手がガイドをしてくれます。
相談によってはコースの増減も可能ですし、料金は1万円前後ですが、人数が多いほど割り勘で安くなるでしょう。施設の入場料や飲食費は別料金ですが、施設の割引券がもらえることもあります。小樽の各タクシー会社のリンクを張っておきますのでご参考に。
電車とバスそれぞれ予定と予算にあわせた移動を
札幌から小樽へ行く際は見学する場所と時間、それと予算に合わせた手段を使いましょう。バス電車、どちらのルートでも小樽方面に向かうときにおすすめしたいのは、右側の窓が見える位置に座ること。電車だと間近で、バスだと広大な土地と住宅地の向こうに日本海が望めるからです。
出典:ライター撮影