出雲大社は縁結びのパワースポット
出雲大社は島根県の神話にまつわる神社やパワースポットのなかで、最も有名なスポットです。正式には「いずもおおやしろ」と読みます。年間約200万人が訪れる縁結びの神様にお参りに行くまえに、どのようなところなのかしっかりと理解を深めておきましょう。
住所 | 〒699-0701 島根県出雲市大社町杵築東195 |
---|---|
公式サイトURL | http://www.izumooyashiro.or.jp/about |
電話番号 | 0853-53-3100(代表問いあわせ時間: 8:30~17:00) |
アクセス | 出雲大社駅から徒歩約7分米子自動車道・山陰自動車道「出雲」ICから国道431号線経由で車で約25分(17km) |
駐車場 | あり 【大駐車場】普通車385台・無料 |
営業時間 | 【参拝】6:00~20:00、【御札・御守・御朱印の授与】6:00~20:00、【ご祈祷受付】8:30~16:30(情勢にともない変更するため最新情報を要確認) |
出雲大社の参拝基礎知識
縁結びの神様となった由来や歴史についてなどの基礎知識は、訪れる前にきちんと知っておくことより楽しめます。ほかの神社と異なる参拝の作法は、最も大切なポイントですので、必ず確認しておきましょう。御朱印をいただける場所もご紹介しますので、チェックしてみてください。
歴史
大国主大神が治めていた出雲の国を、天照大神に譲る条件として建てられ、周辺の地名にちなんで「杵築大社(きづきたいしゃ)」と呼ばれていました。出雲大社には他にも名称がいくつかありましたが、1871年に統一されて「出雲大社」に改称しています。
御本殿はこれまで3回の遷宮が行われ修造されましたが、直近に行われた遷宮は、60年ぶりとなる2019年の「平成の大遷宮」です。
御祭神
まつられている「大国主大神」は、「だいこく様」として島根の人たちから親しまれています。「所造天下大神」と呼ばれる御神名があり、それは国づくりによって出雲の国を築きあげたことに由来して名づけられました。
ご利益
男女の恋愛に限らず、あらゆる人と人を結びつける縁結びのご利益があるとされています。10月に全国の神を出雲に集め、人々のご縁についての話し合いの場をつくっていたことが、縁結びの神様といわれている理由なのです。
神たちが出雲に行っているあいだ、神社の神様が不在になる全国各地では、旧暦の10月を神無月と呼びますが、神が集まる出雲の地域では神在月と呼びます。
参拝方法
正しい参拝の方法は「二礼四拍手一礼」で、一般的な神社とは異なりますので注意が必要です。毎年5月に開催されている例祭で行われる「二礼八拍手一礼」が簡略化されました。無限をあらわす「八」は縁起がよいとされています。
参拝所要時間
すべてを見てまわるのにかかる所要時間は、1時間30分~2時間程度です。見どころもたくさんありますので、前もって正しい参拝ルートを確認したうえで、時間に余裕をもって参拝に行き、たくさんのご利益をいただきましょう。
御朱印
拝殿の裏手にある御朱印受付所・神楽殿のほか、境内のすぐ隣にある北島国造館もあわせると、4ヵ所で御朱印をいただけます。北島国造館には大国主大神がまつられている出雲教と、少名毘古那神(スクナビコナ)がまつられている天神社があるので、合わせて参拝してみてはいかがでしょうか。
出雲大社の参拝順路
- 宇迦の大鳥居
- 勢溜の大鳥居
- 祓社
- 松の参道
- 御神像(ムスビの御神像・無慈愛の御神像)
- 手水舎
- 銅の鳥居
- 拝殿
- 八足門
- 御本殿
- 社殿群(西十九社・東十九社・釜社)
- 御神座正面
ご利益をしっかりといただくためにも、見逃してしまうことのないよう正式な順路を事前にチェックしておきましょう。参道や境内の中には見どころがたくさんありますので、時間の許す限りじっくりと散策してみてくださいね。参拝順路の詳細は以下の通りです。
順路①:宇迦橋の大鳥居
一の鳥居である「宇迦橋の大鳥居」は、出雲大社駅の100メートルほど手前にあります。鉄筋コンクリート製で23メートルもある大鳥居は、1915年に大正天皇即位の記念に建てられました。鳥居を過ぎて、立派な松の木が立ち並ぶ神門通りを約500メートル進んだところに見えてくるのが二の鳥居です。
順路②:勢溜の大鳥居
訪れる人のほとんどは、出雲大社駅からすぐ近くの「勢溜の大鳥居」を1番に訪れます。かつてこの場所に多くの人々が集まる芝居小屋があり、集まった人々の勢いが溜まることから勢溜と呼ばれるようになりました。記念写真の人気スポットでもある大きな石碑と鳥居の先に続く道が参道です。
順路③:祓社
ほかの神社ではあまり見かけない下り坂の参道をしばらく進んで行くと、右手にあるのが祓社です。参道に入ったら、まずはきちんと身心を清めてから境内に向かうようにしましょう。参拝する際は二礼四拍手一礼ですので、しっかり覚えておいてくださいね。
順路④:松の参道
松の参道は下り参道を進んで川を渡ったところにあり、鉄製の鳥居が入り口です。まっすぐ進む3本の道があるのですが、神様が通るための中央の道は松を保護する目的で、現在は通行禁止になっていますので、中央の道には入らず、両側の道を歩くように気をつけましょう。
順路⑤:御神像
参道には2つの御神像があり、右側に見える「ムスビの御神像」は大国主大神が縁結びの神様になったシーンを再現しています。両手を広げて、日本海の波と一緒にやってきた幸魂・奇魂をいただいている場面です。
左側にある「御慈愛の御神像」は、「因幡の白兎」の神話の中の、傷ついたうさぎを助けた場面をあらわしています。
順路⑥:手水舎
神様にお参りしに行く前にけがれを払い、しっかりと身を清めましょう。左手・右手・口の順に洗い、最後に柄杓の柄をすすぐのが正しい作法で、口を洗うときは直接ではなく手で水を受けてから口にふくみます。もともとは湧き水を全身に浴びて身を清めていましたが、簡略化されて今のような形になりました。
順路⑦:銅の鳥居
4番目の「銅の鳥居」は境内の入り口にあたる場所にあり、1666年に毛利綱広によって寄贈されました。境内は荒垣と呼ばれる垣根に囲まれていて、出入口である鳥居の中は神様がいらっしゃる神聖な世界であると考えられています。
順路⑧:拝殿
拝殿は1519年に建てられましたが1953年に焼失してしまい、6年後の1959年に再建されました。屋根は銅版、建物は木曾檜材でできた高さ12.9メートルの巨大な建物です。1番の見どころでもある大しめ縄は、一般的な神社の締め方と異なり、左右が逆になっています。
本来のしめ縄の向きは右が上、左が下ですが、出雲大社は左が上になっているので注目してみてください。
順路⑨:八足門
通常、一般の人は八足門の中には入れないので、門の外からお参りしましょう。地面に描いてある3つの赤い円は、御本殿を支える柱があった場所です。2000年に見つかったこの柱の大きさから、建物は48メートルの高さがあったと推定されています。
順路⑩:御本殿
御本殿は1744年に再建され、1952年に国宝に指定されました。高さが24メートルもあり、屋根の上に約8メートルの千木が交差していて、とても迫力のある建物です。瑞垣内には入れませんが、周囲をまわって歩くことは可能なので、建物の後ろから見られる姿は必見です。
順路⑪:社殿群
瑞垣周辺を反時計回りで一周し、東十九社・釜社などの社殿も忘れずにお参りしましょう。御本殿の東西にある十九社は、神在月に集まる神様たちが宿泊する場所です。神在祭の期間中には、普段は閉まっている扉が開いているのを見られます。
順路⑫:御神座正面
御本殿は南向きなのに対し、御神体は西を向いて鎮座しているとされています。御神体の正面に向かってきちんと参拝ができるように、西に位置するところに小さな遥拝場が設置されていますので、そちらで参拝しましょう。
出雲大社境内の4つの見どころ
拝殿や御本殿に注目が集まりますが、ほかにも忘れずにチェックしておきたい見どころがあります。広い境内ですが見逃してしまうことのないよう、たっぷり時間を使って散策してみてください。事前になにを見ればよいか確認しておくことで、見方も変わってくるでしょう。
見どころ①:神楽殿
1981年に建てられた神楽殿は、なんといっても長さ13メートル・太さ8メートルの日本最大級の大きさを誇る大しめ縄が見どころです。拝殿の大しめ縄の長さは6.5メートルなので、大きさの違いにも注目してみてください。
見どころ②:神馬神牛像
神牛は学力の神様で有名な菅原道真の祖先と深い関わりがあることから造られ、学力向上のご利益があるといわれている神様です。神馬は地元の人たちのあいだで「かねうまさん」と呼ばれるほど親しまれていて、安産・子宝が期待できるといわれています。
境内に入って少し進んだところの脇にありますので、忘れずにチェックしましょう。
見どころ③:彰古館
彰古館とは、境内の奥にある1914年に建てられた宝物館のことで、200円で中に入館可能です。大黒様や恵比寿様の像のほか、出雲大社にまつわる資料を見られます。境内に入ってすぐの辺りにできた新しい宝物館に注目しがちですが、歴史を感じられる貴重な建物ですのでこちらも注目してみてはいかがでしょうか。
見どころ④:うさぎ
御本殿周辺には、因幡の白兎にまつわる白いうさぎの像がいたるところにあります。全部で約50羽のうさぎたちがいるので、境内を散策中に探してみてくださいね。見つけたうさぎと写真を撮ったり、触れ合ったりしてみるのも楽しみ方のひとつです。
出雲大社周辺の観光スポット:3選
島根県の出雲地方は、全国から八百万の神様が集まるとあって、神話にまつわる観光名所やパワースポットがたくさんあります。出雲大社だけではない、出雲地方のパワースポットや絶景スポットにも立ち寄ってみるのがおすすめです。
観光スポット①:稲佐の浜
稲佐の浜では大国主大神が、毎年旧暦の10月に海路でやってくる全国の神様を迎え入れます。八百万の神様が集まる稲佐の浜は、パワースポットとして人気の観光名所です。
浜から徒歩5分ほどのところにある屏風岩は、大国主大神が統治していた国を譲り渡すことを、話し合いで決めた場所といわれています。浜辺を散策しながら、行ってみてください。
住所 | 〒699-0702 島根県出雲市大社町杵築北稲佐 |
---|---|
アクセス | JR出雲市駅から一畑バス日御碕線で稲佐の浜下車(約40分:1日4本のみ)出雲大社から車で3分 出雲大社から徒歩15分(約1.2km) |
駐車場 | あり 普通車23台、軽自動車2台 |
観光スポット②:八重垣神社
八重垣神社は、素戔嗚尊(すさのおのみこと)と稲田姫(いなたひめ)がまつられています。硬貨を乗せた用紙が15分以内に沈めば良縁が近い、沈むのに30分以上かかると良縁が遠い、といい伝えられている「鏡の池の縁占い」が女性に人気です。
近くで沈んだら身近な人と、遠くで沈んだら遠方の人とご縁があるといわれています。訪れた際は、試してみてはいかがでしょうか。
住所 | 〒690-0035 島根県松江市佐草町227 |
---|---|
アクセス | バス:JR松江駅4番乗り場より約20分車:JR松江駅より約15分 山陰道(松江道)松江中央ICより約6分 |
公式サイトURL | https://yaegakijinja.or.jp/ |
電話番号 | 0852-21-1148 |
観光スポット③:日御碕神社
日御碕神社は島根半島の西端の海岸近くにある神社で、美しい夕日を見られる絶景スポットとしても有名です。国の重要文化財に指定されている朱色の社殿を持ち、「日の本の夜を守る神社」といわれています。夕日に照らされて輝く朱色の社殿と、周辺の松の木の美しさは思わず惹き込まれるほどの絶景です。
住所 | 出雲市大社町日御碕455 |
---|---|
電話番号 | 0853-54-5261 |
アクセス | 【車】山陰道 出雲ICより約28分、出雲大社から約18分【バス】「出雲市駅」から約60分、「出雲大社連絡所」から約20分 |
駐車場 | あり 20台 |
島根で出雲大社と周辺のパワースポット巡りをしよう!
島根県には、さまざまな神話にまつわる観光地や歴史を感じる神社・絶景スポットなど、見どころが数多くあります。出雲地方に旅行で訪れた際には、時間を忘れてじっくりパワースポットを巡ってみてはいかがでしょうか。自然を感じながら、パワーチャージできるはずです。
島根・出雲地方に行ったらパワースポット巡りをしよう!
出典: http://www.izumooyashiro.or.jp/precinct/zeniki