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ルワンダ虐殺とは?なぜ起きたのか、何が起きたのかを解説!

ルワンダ虐殺とは?なぜ起きたのか、何が起きたのかを解説!

ルワンダ虐殺とは、1994年にルワンダで発生したジェノサイド(大量殺害)のことです。民族間の対立から、たった100日の間でおよそ100万人の命が奪われました。なぜルワンダ虐殺は起こってしまったのか、歴史的背景から詳しく解説します。

目次 [表示]

ルワンダ虐殺で何が起きた?

Photo by Renata Avila

大統領襲撃事件を機に勃発たルワンダ虐殺は、ルワンダ愛国戦線による犯行と考えられ、フツ族によるツチ族へのジェノサイド(大量虐殺)が実行されてしまいます。ルワンダ虐殺は、終結するまで約100日間に渡って続きましたが、全体の80%を占める虐殺は発生から6週間の間に集中しました。

50万人以上が虐殺される

Photo by b0bbyriggs

ルワンダ虐殺では、正確な人数は不明ですが虐殺された人数は約50万~100万人と推測されます。ツチ族という理由だけで、老若男女関係なく虐殺されました。

被害者は人口の約15%を占める少数派のツチ族で、加害者は人口の約85%を占める多数派のフツ族です。しかしフツ過激派に批判的な者は、フツ族であっても殺害の対象でした。

一般市民も虐殺に加担

Photo by Andrew Gustar

ルワンダ虐殺では、警察や軍隊だけでなく虐殺への参加を強要されたフツ族の一般市民も加害者でした。ルワンダ国内のラジオ放送で「ゴキブリ(ツチ族)を排除しなければならない」と市民に虐殺を呼びかけたことが大きな影響を与えます。加担しなければ自分が殺害されるため自己防衛で仕方なく参加する市民もいました。

殺害方法は、斧やナタで撲殺、手足を切断するなどとても残酷でした。

女性や子供は格好の標的

Photo byNambasi

子供や女性は特に狙われやすく、子供に対しては容赦なく岩に叩きつけたり、殺害を強要された自身の親から命を奪われる事例が発生しています。

女性に対しては、ツチ族を根絶させるために強姦された後に殺されたり、HIV感染者から性的被害を受けました。HIVに罹患した母親から生まれた子供は数千人で、被害者は今も精神的・身体的に苦痛を受けています。

ルワンダ愛国戦線による抑圧

Photo by #Rwandaphotos

100日間にも及ぶルワンダ虐殺は、ルワンダ愛国戦線の軍事攻勢よって終止符が打たれました。1994年7月の新政権発足により、副大統領に就任したのがツチ族のポール・カガメです。種族融和政策を進め、2000年に大統領就任以降ルワンダの経済成長が続いたため「アフリカの奇跡」と称されています。

ルワンダ虐殺の首謀者は誰?

Photo byjennyfriedrichs

ルワンダ虐殺は、フツ至上主義を掲げる過激派の一部が計画したとされています。当時の大統領ジャン・カンバンダは虐殺の計画を認め終身刑を受けていますが、襲撃事件で殺害されたハビャリマナ前大統領もツチの排除を計画していました。

真の犯人はいまだ判明していない

Photo by Wendy Longo photography

ルワンダ虐殺の計画・実行はフツ過激派によるものと考えられていますが、首謀者についてはいまだ判明していません。

ルワンダ虐殺の加害者はフツ族で被害者はツチ族です。ですが元を辿ると、民族間の対立を生みだしたベルギー、ハビャリマナ大統領を撃墜した可能性のあるルワンダ愛国戦線なども加害者となり得るため、真の首謀者は特定できません。

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