関西の家族で楽しい博物館13選！週末のお出かけにピッタリのスポットをご紹介！

歴史・美術・生き物・科学など扱うテーマが施設によって異なる博物館ですが、それぞれの施設では来館者に楽しんでもらおうと展示方法を工夫しています。動きのない展示物を見るだけじゃない博物館を大阪・兵庫・京都・奈良・滋賀・和歌山の各府県から2～3か所ずつ取り上げています。

博物館というと歴史文化や自然科学など人によっては身構えてしまうテーマの展示が多いですが、大阪池田にあるカップヌードルミュージアムでは、子供とお出かけする家族にも親しみやすいカップヌードルに関する展示や楽しい体験ができます。アクセスは阪急宝塚線「池田駅」から徒歩5分ほど。

マイカップヌードル作り体験では、カップヌードルのスープや具材を自分好みに選んだり、カップのデザインを自由に描けるので楽しいです。また、チキンラーメンを手作りすることのできる工房「チキンラーメンファクトリー」というのもありますが、こちらは予約が必要です。お土産におすすめなのは、ひよこちゃんグッズや自動販売機で売られている地域限定販売のカップラーメンなど。

大阪科学技術館は、20以上の企業・研究機関の出展による体験型の展示物が多数あります。エネルギー、新しい素材、情報・映像など最新の科学技術に関する展示があり、それらを楽しいクイズやゲームなどで学ぶことができます。大阪市内にあり、大阪メトロ四つ橋線の本町駅や肥後橋駅が最寄り駅です。

体験型の展示がたくさんあるのが魅力です。科学技術がどのようなところで利用されているのかをクイズ形式で学んだり、3色のLEDを組み合わせていろんな光を作ったり、自転車のペダルのようなものをこいで雷を発生させる展示などがあります。毎月一部の日曜日に催される楽しい科学ショー「サイエンス・ステージ」や子供向けの工作教室も人気です。

大阪市内にある大阪歴史博物館は、難波宮跡と大阪城公園といった歴史スポットがあるエリアの中に建てられています。最寄り駅は大阪メトロ谷町線・中央線の谷町四丁目駅。常設展示では博物館名が示す通り、難波宮があった古代の時代から現代までの大阪の歴史を学べます。年に4つほどテーマを絞って催される特別展示では大阪の歴史以外の展覧会を開催することもあります。

陳列されている展示物を見るだけだと、小さな子供は楽しみづらいかもしれません。そこでおすすめしたいのが「ハンズオン」です。ハンズオンとは常設展示会場で展示に関連するものに触れることができる楽しい体験コーナーです。奈良時代の官人の服装をすることができたり、的に扇を投げて点数を競う「投扇興」などがあります。日によって体験できるハンズオンが異なるので、博物館公式サイトで予定を確認されてからのお出かけをおすすめします。

神戸海洋博物館は、港町として歴史の長い神戸にあります。船や港の歴史やそれらが時代とともに移り変われる様子を学べるほか、船の仕組みやクルーズ客船の魅力、航海計器などを実物、ジオラマ模型、映像などで知ることができます。川崎重工業の企業博物館「カワサキワールド」と隣接しており併せて楽しめます。神戸市営地下鉄海岸線「みなと元町駅」より徒歩10分。JR、阪神「元町駅」および阪急「高速花隈駅」より徒歩15分。

イギリス軍艦ロドニー号の模型や、イタリアの「水の都」ベニスの実物大のゴンドラの展示が大きくて見ごたえあり。NHK大河ドラマ「平清盛」ゆかりの大輪田泊や福原京をジオラマや動画で知ることもできます。大型スリーンを備えた「マリタイムシアター」もあり、神戸港の歴史・船・海の映像を開館中に繰り返し放映しています。動画なので子供も飽きづらく、かつわかりやすく学べるのでおすすめです。

東経135度子午線が通ることで有名な明石市内にあるのが明石市立天文科学館。時や天文・宇宙に関する展示物や展望室、プラネタリウムなどがあります。アクセスは山陽電鉄「人丸前駅」から徒歩約3分。JR明石駅から徒歩約15分。

館内にあるジオラマ模型では明石市内にある子午線標識の位置をわかりやすく知ることができます。プラネタリウムは平日も放映がありますが、毎週末（土・日）や祝日、学生の長期休暇期間などは、幼児や低学年の小学生向けの映像もあります。さまざまな日時計や月の満ち欠けを学べる体験コーナーなどの展示もおもしろいです。360度の方角の景色を味わえる展望室では、瀬戸内海に架かる明石海峡大橋や淡路島などを眺められます。

京都鉄道博物館は鉄道の歴史やお仕事を学べる施設です。本物の蒸気機関車や新幹線など多彩な種類の車両を見ることができ、鉄道好きな子供は楽しめますし、大人では懐かしさを感じる世代の方もいるはず。見るだけではなく、楽しい体験型のコーナーがたくさんあるのでおすすめです。京都駅の近くにある梅小路公園内にあり、最寄り駅はJR嵯峨野線の梅小路京都西駅。

運転シミュレーターでは訓練さながらの仕事体験ができますが、人気のため抽選制になっています。幅およそ30m・奥行およそ10m、約1/80スケールの鉄道ジオラマもあります。このジオラマは見るだけでなく、始発から最終電車まで一日の鉄道運行の様子を職員さんによる約15分間のライブ実況で楽しむこともできます（基本的に1日5回実施）。往復1㎞を走行するSLに乗車することができるなど、みどころが多数あります。

京都駅や河原町など、京都観光の中心地から近い場所にありアクセスしやすい京都国立博物館。最寄り駅は京阪電鉄の七条駅です。歴史の教科書で見たことがある文化財が展示されることもあります。例年、春と秋に大規模な特別展示があり、それ以外の時期は主に館蔵品や寄託品を陳列する常設展示を実施。新春や雛祭りの時期などは常設展示と併せて季節に応じたテーマで小規模な特集展示も楽しめます。夏休みは子供向けの展示もあり。

文化財の複製品に触れて学べる楽しいワークショップがあります。休館日・庭園のみ開放の日以外は基本的に毎日体験できるのが魅力です。常設展の期間は、銅鏡の複製品や仏像の玉眼模型がおもしろいと人気。特別展の期間は、特別展テーマに合わせた内容のワークショップが実施されます。場所は平成知新館の2階・3階の展示室から出てすぐのところ。特別展の期間は2階のレファレンスコーナーや地下1階で開催される場合もあります。

室生山上公園芸術の森は、奈良県宇陀市にある自然環境と美術オブジェが調和した公園。博物館ではありませんが、難しい知識がなくても楽しめる美術関連の施設ということで、子供のいる家族にもおすすめしたいお出かけスポットとして取り上げました。最寄り駅は近鉄の室生口大野駅ですが、駅からは距離があるのでバスに乗り換えが必要です。最寄りのバス停は、奈良交通バスの室生寺停で、バスは室生口大野駅前から発着します。

山の中にある立地を活かし、園内の木々や池のなかに不思議な形のオブジェがたくさんあります。これらはイスラエルの彫刻家であるダニ・カラヴァン氏の野外作品です。子供や美術に親しみがない方もオブジェ巡りをするだけで充分におもしろいと感じられるはず。近年はインスタ映えするスポットとしても話題になっています。

歴史に憩う橿原市博物館は、橿原市の新沢千塚古墳群に隣接する博物館。アクセスは近鉄の橿原神宮前駅まで行き、そこから奈良交通バスの川西停で降車。橿原市の縄文時代の終わり頃から江戸時代にわたる遺跡出土資料を展示しています。出土品の復元作業のようすをガラス越しで見ることもできます。

本物の土器や埴輪に触ることができるイベントおすすめ。毎週土日・祝日の10時～／14時～の約1時間は、カラー拓本をつくるワークショップもあります。橿原市は、かつて藤原京があった地域です。歴史の教科書に載っている都・藤原京を出土品の展示から学べるのもおすすめポイント。

草津市の滋賀県立琵琶湖博物館は「湖と人間」をテーマにしており、琵琶湖の歴史や人との関わりという文化の側面と、琵琶湖とその周辺に生息する生き物という自然の側面の展示があります。博物館というと陳列された展示物を見るだけと思われがちですが、水族館のように水槽の中の生きている魚などを見ることもできます。アクセスはJR草津駅の西口から近江鉄道バスに乗車し、びわこ博物館停で降車後、徒歩すぐ。

琵琶湖に生息する淡水魚たちの大規模な水槽があって、トンネル型の水槽では琵琶湖の底から見上げるような感覚で魚たちを観賞することができます。琵琶湖だけでなく、世界の湖に関する展示もあり、ここではかわいいバイカルアザラシが人気です。見るだけでなく、におったり、動物が出す音を聞くなど五感を使って学べる楽しいディスカバリールームは、子供とのお出かけにもおすすめ。

大津市科学館は、京阪電鉄の膳所本町駅から徒歩7分ほどのところにあります。「自然と人間のかかわりについて考えること」をテーマにした展示や「科学の基本的なしくみ」を実際に装置を動かして学べるおもしろい展示があります。

土・日・祝休日の昼から20分ほど実施される「わくわくサイエンス」で実演実験を見たり、科学工作をすることで子供も大人も楽しめます。内容は毎回変わるので、2回目以降の来館者にもおすすめです。約45分間のプラネタリウムもあって、これも人気です。また開催日は少ないですが、天文ドームでは天体望遠鏡をのぞいて、太陽の黒点を観察したり、昼間の星のようすを見たり、普段できない楽しい体験ができます。

和歌山県立自然博物館には、水族館のような水槽で和歌山の海水や淡水に住む生き物を見られる楽しいコーナーや、標本やパネルなどで和歌山の自然（地質・化石・動植物）を学べる展示があります。アクセスはJR和歌山駅または、南海本線和歌山市駅から海南市方面行きのバスに乗り「琴の浦停」で下車してすぐ。

まず入口にあるカツオクジラの全身骨格標本の大きさに目を奪われるはず。これは過去に和歌山港に漂着したクジラのものです。水槽があるコーナーのなかには、かわいいチンアナゴも見られます。実物のヒトデなどに触れることができるコーナーがあり、見るだけでなく触って学べるので子供もおもしろいと感じやすいのではないでしょうか。ほかには昆虫の標本や動物のはく製、化石などもみどころです。

太地町立くじらの博物館は、人とクジラの関わりについての歴史資料やクジラの骨格標本・液浸標本の展示、太地の伝統的な捕鯨方法を再現したジオラマなど、クジラについて学べる施設です。アクセスはJR太地駅から太地町営じゅんかんバスに乗車し「くじら館前停」で下車。

展示ではクジラの骨格標本や捕鯨のジオラマなど大きなものが子供とのお出かけにはおすすめ。イルカショーも見どころでショーのほかにもイルカに触れたり、餌やりをしたり、トレーナー体験も催されています。イルカだけでなくクジラショーがあるのも特徴です。

大阪歴史博物館や京都国立博物館のような歴史に関する資料や美術工芸品が展示されている人文科学系の博物館では、展示物を「見て学ぶ」比重が大きくなりがちで子供が飽きやすいです。そのため実物や複製品を触って学べるワークショップがある施設に行きたいところ。子供向けのワークショップでも、大人も楽しめて勉強になるものが多いです。展示解説ツアーを実施する施設もあるので、そういったところを選ぶのもよいでしょう。

科学館や、水族館のように生きている動物がいる琵琶湖博物館などの自然科学系を学べる博物館では、見て学ぶ以外に体験できる展示が豊富だったり、動きのある動物を見られるので子供も飽きづらく行き先にそれほど迷わないでしょう。科学館ではプラネタリウムや科学実験のイベントがある施設がおすすめ。生きている動物がいない生物に関する博物館でも、動物が出すにおいや鳴き声など視覚以外で学べる展示があるところもあります。

カップヌードルミュージアムのような食べ物に関する博物館や、京都鉄道博物館や神戸海洋博物館のような乗り物を扱った博物館など、そもそも子供が興味を持ちやすそうなテーマの博物館を選ぶのもおすすめです。室生山上公園芸術の森のような体験型の現代美術を展示する施設も子供が美術に親しむ場所としてよいのではないでしょうか。

この記事で取り上げたように「博物館」と一言でいっても扱っているテーマや展示方法など施設によってさまざまです。お好みに合った博物館を見つけて、ご家族で楽しい休日を過ごしていただければ幸いです。