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京都 冬の観光
京都の冬は寒いけれど、冬ならではの雪景色、雪化粧をした寺社仏閣はいつもと違った表情を見せてくれます。しっかり防寒して出かけましょう。11月下旬になると、夜はしっかりコートが必要です。12月から2月まではダウンにマフラー、手袋、女性は厚手のタイツは必須。バスの待ち時間などもあるので、しっかりヒートテックインナーで防寒し、ポケットには使い捨てカイロも忘れずに。拝観時室内に入る場合は靴下になるので、厚手の靴下がおすすめ。3月後半は厚手のコートは必要なくなります。
京都冬のおすすめ①:イルミネーション 2選
1:幻想的な美しさ「美山かやぶきの里『雪灯廊』」
美山町は京都駅からJRとバスで2時間ほど、予約制の直通バスも運行しているので利用すると直通で行くことができます。美山町のある南丹市は京都のほぼ中央付近に位置し、福井から京都へと続く「西の鯖街道」の中継地として栄えたところです。夏は豊かな自然を活かしたレジャーやサイクリング、冬はかやぶきの里に積もる雪が見どころの雪灯廊が人気のスポットです。
美山かやぶきの里『雪灯廊』の開催は毎年1月下旬から2月上旬にかけての1週間。見どころは国の重要伝統的建造物群保存地区指定のかやぶき民家18軒のライトアップです。雪灯籠が500基、花灯籠が150基、ほかにLEDライトなどの灯籠によるライトアップは幻想的な景色で、寒さを忘れる美しさ。初日には打ち上げ花火が冬の夜空に上がり、かやぶきの里一面の雪景色を堪能できます。
「雪灯廊」では観光客自身も灯籠づくり体験を楽しむことができます。それぞれ好きな形の雪灯籠を作り、会場に並べる参加型の楽しいイベントです。当日受付で参加費は無料、道具もレンタルできます。ぜひ、自分の好きな灯籠を灯してください。
2:京都らしい花と灯り「東山花灯路」
「花」と「灯り」をテーマに、毎年京都東山地区、青蓮院周辺から清水寺周辺で開催される「東山花灯路」。3月中旬の10日間、祇園の路地や清水寺への散策コースが、行灯のあかりに照らされます。灯りはLEDを使用していて、暖かい灯りが石畳に反射し、辺りを優しく包みます。
花の演出もあり、灯りと花の路ぞいにはいけばなの作品も展示されています。とても華やかなライトアップで毎年大変人気の京都のイルミネーションです。自由にイラストなどを描いてオリジナルの行灯を作って展示する、お絵かき行灯という参加型イベントやスタンプラリも開催されます。この時期は周辺寺院の特別拝観などもあるのでおすすめです。
小路ごとにちいさな灯りが灯って落ち着いた雰囲気。穴場の小道に灯っているシーンに遭遇すると、いつもの路地もまったく違った景色見えます。この時期だけの特別な灯りの灯る夜の散策は、とくにおすすめです。
京都冬のおすすめ②:雪の日の散策 3選
3:雪の観光名所散策「金閣寺と銀閣寺」
京都の北区、通称金閣寺と呼ばれる鹿苑寺。室町幕府3代将軍・足利義満の北山山荘として有名な京都を代表する観光スポットです。普段でも鏡湖池に映る金閣は美しいですが、雪をたたえて凜とした姿を見せる金閣寺は、普段の美しさとはまた違った表情を見せます。金箔が雪に反射し、まばゆいばかりの金色です。拝観時間は朝9時からの開始。穴場の時間帯、朝1番の人気の少ない時間を狙いましょう。
京都の東、大文字山の麓に位置する銀閣寺こと慈照寺。こちらは足利義政の東山山荘でした。金閣寺から銀閣寺へ、両方見比べるのも京都のおすすめコースです。北山の金閣寺から東山の銀閣寺までバスで行くことができます。雪の銀閣寺は白と黒の世界が広がる、まさに墨絵の世界のような雰囲気です。銀沙灘から向月台の雪化粧も落ち着く美しい光景。金閣寺の華やかさ、銀閣寺の静けさを堪能してください。銀閣寺の拝観も冬期(12月1日から2月末日)は9時から、朝早くが穴場です。
4:冬の観光がおすすめ「天橋立」
京都駅から電車で約2時間、高速バスでもアクセスできる天橋立は京都北部の日本海側宮津湾にあります。松島、宮島とともに日本三景の特別名勝とされ、3.6キロメートルの砂嘴(さし)でできた砂浜に5000本の松並木があります。展望台からは有名な股のぞきスポットもあるので、天にかかる橋をのぞいてみましょう。
天にかかる橋のように見えることで有名な天橋立、夏は海水浴にシーカヤック、サイクリングなどのアクティビティで人気があります。四季を通じて人気のある観光地ですが、冬の天橋立は夏に比べると観光客が落ち着く穴場のシーズンです。天橋立を見るならば、雪の積もる姿が普段より断然美しく見えておすすめです。澄んだ空気と深い海の藍色、空に続く白い橋はイザナギノミコトがイザナミノミコトに会うために掛けたという伝説を思い出させます。
日本海沿岸のおいしいグルメが多く、冬はカニやブリが特に有名です。こちらは竹中罐詰さんの「天の橋立印オイルサーディン」。新鮮なイワシから手作りで作られたオイルサーディンは、おみやげにも最適。1度食べると違いがわかる、明治41年から続く味です。
5:雪の日限定「貴船神社」
京都駅から約1時間、水を司る神を祀る事で有名な貴船神社。縁結びの神としても名高い神社です。夏は涼をもとめて川床料理も人気があります。春の新緑も美しく、秋は燃えるような紅葉が見事で、鞍馬・貴船のセットでの散策コースにされる観光客も多くいます。
参道階段両脇にならぶ朱色の春日灯籠が印象的ですが、冬期1月と2月はなんと積雪日限定のライトアップが開催されます!灯籠に暖かいあかりが灯る参道は、美しく幻想的で見どころです。雪の日は観光客も落ち着くので穴場でもあります。
灯籠の点灯時間は夕方から20時まで。日が落ちた後の、灯籠にほんのり照らされた石段は他では見られない景色です。しっとりと落ち着く雪の参道は京都の冬ならでは。積雪の夜の散策の際、足下には十分に気をつけてお出かけください。
京都冬のおすすめ③:特別公開の散策 3選
6:京都の城散策「二条城」
京都の誇る世界文化遺産の元離宮二条城、いつも観光客で人気のスポットです。15代将軍徳川慶喜が大政奉還したことで有名なお城です。城内はかなりの広さで、見応えあり。城内に入れば、寒い冬でもゆっくりと見学できます。狩野派の障壁画や豪華な室内調度品など見どころも多い、人気の観光スポットです。
二条城では庭園が年末年始だけの、特別公開があります。お天気でも、雪がふっていても素晴らしい散策ができます。二の丸庭園、本丸庭園、清流園がゆっくりと散策することができて大人気。新年を二条城のお散歩から始めるのもおすすめです。
7:梅の散策路「北野天満宮『梅園』」
京都駅からバスで約40分。北野天満宮は学問の神様・菅原道真公をおまつりする「全国の天満宮と天神社の総本社」です。京都では親しみをこめて「北野の天神さん」と呼ばれています。国宝に指定されている社殿や星欠けの三光門、宝物殿など見どころもたくさんある天神さんです。
冬は特に北野天満宮が華やかな季節です。毎年1月初旬には早咲きの梅が咲き始めます。2月上旬、境内の梅園が公開になると菅公ゆかりの梅50種1500本が開花。散策路にはとりどりの梅の花が咲き、お茶屋さんの出店もあります。2月25日は梅花祭で、梅花祭野点大茶湯も行われ、境内は賑やかに。神域で実った梅は神職さんや巫女さんが総出で梅仕事をし、毎年12月13日から「大福梅」として社頭で授与されています!お正月の縁起物として、とても人気があります。
8:しっとり落ち着く「旧三井家下鴨別邸」
京阪電車出町柳駅から徒歩5分。下鴨神社のすぐ南側に旧三井家下鴨別邸は、大正14年に建築された近代和風建築の邸宅です。大変に保存状態が良く、2011年に重要文化財に指定され、2016年から一般にも公開されるようになりました。下鴨神社の糺の森から散策するコースもおすすめです。
主屋と玄関棟、茶室にわかれており、通常は主屋の2、3階と茶室は非公開ですが、特別公開では主屋の2、3階も上がることができます。前庭の景色は上からみると美しさはまたひとしお。しっとり落ち着く穴場の散策スポットです。
1階のお座敷では抹茶とおいしいお菓子がいただけます。前に広がるお庭の景色を眺めながら、ちょっと落ち着くのもおすすめです。お正月は花びら餅も、数量限定でいただけます!
京都冬のおすすめ④:年末年始の観光 3選
9:掘り出しものが楽しい「東寺 終い弘法」
京都駅から徒歩15分。嵯峨天皇より弘法大師空海に託され、密教の根本道場として誕生した東寺。現存する唯一の平安京の遺構で、新幹線からも見える五重塔は京都を代表する木造建築です。正式名称は教王護国寺ですが、弘法大師にちなんで「弘法さん」とよばれています。毎月21日は弘法大師の法要日にあたり、弘法さんの日として境内に市が立ち並びます。年内最後の弘法市である12月21日は終い弘法とよばれて最も賑やかな弘法市です。
弘法市では骨董品、古着、苗木、正月用品など1,000軒以上の露天が並んで壮観です。また、この弘法市の前後3日間のみ販売していのが笹屋伊織のどら焼きです。もともと東寺のお坊さんの副食のためにつくられたお菓子、殺生を禁じられているお坊さんが卵は食べられないことから、このどら焼きにも卵はつかわれていません。普通のどら焼きとは違い、くるくると生地が巻かれているのも特徴のひとつ。特別なおいしさのどら焼きです。
10:京都で過ごす大晦日「八坂神社」
京都の大晦日は八坂神社のおけら参りが有名です。除夜祭の後、参拝者は境内のけら灯籠から縄にこの火を分けてもらい、消えないように回して持ち帰るのが京都の習わしです。この縄は火伏せのお守りとして、台所に祀られます。この時期だけの、京都のしきたりを観光できるのも、年末年始の見どころのひとつです。機会があれば、ぜひ大晦日の夜の散策コースにしてください。京都の人々が大切にしてきた習わしをそっと見守りましょう。
11:無病息災のお茶「六波羅密寺」
京阪清水五条駅から徒歩7分、空也上人によって開かれた六波羅密寺。念仏を唱える口から阿弥陀様が現れた姿の空也上人の像が有名なお寺です。こちらでは毎年正月3日間、皇服茶が授与されます。皇服茶は梅干しと結び昆布が入ったお茶で、飲めば無病息災と伝わる縁起のよいお茶とされています。お正月を京都で過ごす際には、ぜひともいただきたい、ありがたいお茶!年末年始の観光コースにおすすめです。
冬の京都観光はじつに盛り沢山!
京都の冬はしんしんと寒いですが、寒さの中だからこその美しさやこの時期だけの見どころや散策コースもたくさんあります。四季を通じて人気のある京都ですが、冬の穴場スポットや冬ならではの散策コースを見つけてください。楽しい旅の予定を立てましょう。防寒対策は忘れずに!