×

平泉のおすすめ観光スポット7選!世界遺産など見どころをご紹介!

平泉のおすすめ観光スポット7選!世界遺産など見どころをご紹介!

光と水の浄土が広がる平泉。仏教による文化交流と自然信仰との融合が評価され、世界文化遺産に登録されました。ここでは、平泉でおすすめの観光スポット7選を特集します。中尊寺や毛越寺を中心に、観光スポットの見どころをまとめて紹介しましょう。

目次 [表示]

世界遺産で有名な平泉とはどんなところ?

平泉は、平成23年(2011)に世界遺産に登録された有名な観光スポットです。日本で15番目、東北初の文化遺産として、世界からたくさんの観光客が訪れています。登録の正式名称は、「平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群-」。中尊寺・毛越寺・観自在王院跡・無量光院跡・金鶏山の5つで構成されています。

平泉のおすすめ観光スポット①:中尊寺

中尊寺は、慈覚大師が嘉祥3年(西暦850年)に創建した天台宗東北大本山のお寺です。この約250年後、藤原清衡が江刺豊田館から拠点を平泉に移し、たくさんの堂塔造営に着手します。次々に大伽藍が仕上がり、天治元年(西暦1124年)に金色堂ができあがりました。多くの堂塔は焼失してしまいましたが、金色堂を中心に3,000点余りの国宝や重要文化財で平安美術を伝えています。

平泉で最も有名な世界遺産の観光スポット

金色堂は現存している創建遺構の唯一の場所

国宝の金色堂は、焼失を免れた現存する唯一の創建遺構です。ご本尊は阿弥陀如来で、脇侍に観音・勢至菩薩、さらに6体の地蔵菩薩と持国天・増長天を安置。堂全体が、極楽浄土を表した皆金色で覆われています。堂内には、螺鈿細工・蒔絵・透かし彫りの金具を飾りました。平安時代後期の仏教美術の粋を今に残しています。

古くからの法要儀式が執り行われる本堂

中尊寺には山内に17の支院があり、本堂は一山の中心となる根本道場にあたります。ご本尊は釈迦如来で、台座を含めた高さは5メートルです。内陣には、最澄以来1200年間受け継がれている「不滅の法灯」が灯されています。先祖代々の回向、坐禅や写経の道場もここ本堂です。

歴史的建造物の見どころがたくさん

経蔵は中尊寺一の紅葉スポット

経蔵は中尊寺経を納めていたお堂で、金色堂の近くにある重要文化財です。2階建てだったものが焼失し、平安時代の古材を使って現在のような形に再建されたと伝えられています。真紅に色づく「いろはもみじ」で有名な場所です。ちなみに中尊寺経とは、紺紙に金字と銀字を1行ずつ交書した「金銀字交書一切経」などの国宝のこと。日本の写経史上の頂点を示す重要なものです。

風雪から保護するためにつくられた旧覆堂

旧覆堂は、金色堂の傷みが広がるのを防ぐためにつくられました。鎌倉時代に5間4方の覆い屋根が設けられ、室町時代に再建。伊達政宗、松尾芭蕉、明治天皇などは、このお堂で金色堂をお参りしました。金色堂の解体修理の際、現在の場所に移築され、覆堂としての役目を終えています。

中尊寺の人気お守りでご利益アップ

中尊寺の人気お守り①:無病息災守

6つの瓢箪が組み合わせられたお守りが「無病息災守」。六瓢箪という縁起のよい語呂合わせで、無病息災に効果があるお守りです。黒・赤・緑・青・黄・白の6色からなり「6つの病を治すご利益がある」といわれています。

中尊寺の人気お守り②:木札学業守

学業上達に効果があるお守りが「木札学業守」。透明な袋に木札が入れられているお守りで、財布に入れたりストラップにしたりできる小さなサイズ、色は緑と赤の2色があります。勉学で叶えたい目標がある人におすすめのお守りです。

中尊寺

詳細を見る
住所〒029-4102
岩手県西磐井郡平泉町平泉衣関202
営業時間3月1日~11月3日:8時30分~17時00分
11月4日〜2月末日:8時30分~16時30分
定休日年中無休
電話番号0191-46-2211
アクセスJR東北本線「平泉駅」より徒歩20分
公式サイトURLhttps://www.chusonji.or.jp/index.html
関山 中尊寺 天台宗東北大本山
岩手県平泉町。天台宗の東北大本山、中尊寺の公式ホームページ。2011年6月世界文化遺産登録。金色堂はじめ3000余点の国宝・重要文化財を伝える東日本随一の平安仏教美術の宝庫。

平泉のおすすめ観光スポット②:毛越寺

毛越寺は、中尊寺と同じく嘉祥3年の創建と伝えられており、藤原基衡が造営を始め、藤原秀衡の時代に完成。当時は40の堂塔と500の禅房があり、金堂円隆寺は吾朝無双と評される平泉で有名な名所でした。大泉が池と呼ばれる池を中心に、平安時代の風流な作庭造園が残されています。

平安時代の伽藍遺構が残る世界遺産のお寺

毛越寺の由来となった白鹿伝説

毛越寺の由来に、白鹿伝説という話があります。慈覚大師が平泉を訪れると、霧に覆われ一歩も動けなくなりました。足元に白鹿の毛が落ちていることに気づくと、目の前に白鹿がうずくまっています。近づくと白鹿は消え、白髪の老人が出現しました。大師は薬師如来が現世で老人に化けたと考え、お堂を造り嘉祥寺と称します。この話が毛越寺の始まりです。

中尊寺を上回る大きさの立派な境内

毛越寺は、奥州藤原氏が滅亡した後の災禍ですべての建物が焼失してしまいました。再建されたものもありますが、平安時代当時の伽藍遺構はほとんど形を変えずに残っています。仁王像が安置されていた南大門跡、仏法を説いた講堂跡、経文を収めた経楼跡、中世から続く伝統ある延年の舞が奉納される常行堂などが見どころです。

見どころは平泉で有名な美しい浄土庭園

作庭者は不明ですが、塔山を背景にして仏堂の前に造られた美しい庭園があります。当時は、南大門・中島・円隆寺の3つがつながる2つの橋が架けられていました。大泉が池と呼ばれる池は海を表現していて、洲浜・荒磯・築山などの海岸の風景が取り入れられています。特に、2.5メートルの立石が据えられている飛島の池中立石は、毛越寺庭園の象徴です。

毛越寺

詳細を見る
住所〒029-4102
岩手県西磐井郡平泉町平泉大沢58
営業時間3月5日~11月4日:8時30分〜17時00分
11月5日~3月4日:8時30分~16時30分
定休日年中無休
電話番号0191-46-2331
アクセスJR東北本線「平泉駅」より徒歩10分
公式サイトURLhttp://www.motsuji.or.jp/index.html
天台宗 別格本山 毛越寺
岩手県平泉、天台宗別格本山毛越寺は、国の特別史跡、特別名勝に二重指定された、平安時代の優美な浄土庭園に境内の四季折々の花が彩る観光地です。

平泉のおすすめ観光スポット③:観自在王院跡

毛越寺に隣接している観自在王院跡は、世界遺産として高く評価されている名勝・特別史跡です。平泉に数ある浄土庭園の1つがここにもあります。自然を愛する日本人が思い描いたような自然曲線の和風の庭園が見どころです。

毛越寺の隣にある風情な阿弥陀の寺

観自在王院跡は、基衡の妻(安倍宗任の娘)が建てたといわれている場所です。もともとは基衡の邸宅があり、毛越寺と並んで平泉の表玄関を飾っていました。基衡が亡くなった後に、寺院に造り替えたと考えられています。観自在王院跡と毛越寺の間にある100尺(30メートル)幅の道路は、金鶏山頂からの軸線と重なる大切な場所です。

自然美の浄土が表れている憩いの庭園

舞鶴が池と呼ばれる大池を中心に、北岸には2つの阿弥陀堂が存在しました。毛越寺の庭園と同じように、荒磯風の石組み・中島・州浜が広がる美しい庭園です。西岸には牛車の駐車場跡や車宿遺構があり、平泉のメインストリートに近く行きかう人々で賑わっていたことがわかります。現在は整備され公園として利用でき、住民や観光客の憩いの場です。

観自在王院跡

詳細を見る
住所〒029-4102
岩手県西磐井郡平泉町平泉志羅山
アクセスJR東北本線「平泉駅」より徒歩10分

平泉のおすすめ観光スポット④:無量光院跡

無量光院跡は、夕日が金鶏山に沈む美しい輝きを見られる特別史跡です。世界遺産に登録されたことで調査と整備が進められ、周辺一帯の景観保全が行われました。極楽浄土を感じられるように計算して設計された、平泉自慢の絶景の名所です。

平等院鳳凰堂を模した有名な寺院

基衡は、京都宇治にある平等院鳳凰堂にならって無量光院を建てました。鎌倉時代の歴史書『吾妻鏡』には「ことごとく模した」と書かれていますが、実際は鳳凰堂よりも翼廊が1間ずつ長いです。本堂は池の中島に造られ、周りの自然景観を取り込むことで、浄土と現世の一体感を醸し出しています。政治の拠点が置かれていた時代もあり、平泉の特徴をよく示している名所です。

水と光が生む一日で最も美しい一瞬がある

現在は、跡地のほとんどが水田化してしまい、残されているのは池跡・中島・礎石のみです。伽藍は南北に連なり、中心線は東門・中島・本堂と金鶏山頂の一直線上にあります。春と秋の年2回しか見られない、西方極楽浄土の輝きが見どころです。夕方になると金鶏山の山の背に太陽が下がり、雄大な落日が出現します。

無量光院跡

詳細を見る
住所〒029-4102
岩手県西磐井郡平泉町平泉花立
アクセスJR東北本線「平泉駅」より徒歩9分

平泉のおすすめ観光スポット⑤:金鶏山

平泉の中央にある金鶏山は、標高約100メートルの円錐の形をした聖なる山です。「秀衡が雌雄の黄金鶏を作り山頂にそれを埋めて平泉を平定した」という言い伝えがあります。平泉の町からも見える世界遺産に登録された立派な山です。

場所は中尊寺と毛越寺のほぼ中間

金鶏山は中尊寺と毛越寺のほぼ真ん中にあり、奥州藤原氏が代々山頂に経塚を築いてきた信仰の山でした。経塚は、弥勒如来がこの世に現れるまで経典を保管するタイムカプセルのようなものです。ここの経塚からは、銅製の経筒や渥美壺が出土しました。毛越寺東にある土塁を延長すると金鶏山頂があることから、「毛越寺周辺の町並みは金鶏山を基準にして造られていた」と考えられます。

『おくのほそ道』にも記された名所

松尾芭蕉は平泉を訪れ、『おくのほそ道』で「秀衡が跡は田野となりて、金鶏山のみ形をのこす」と金鶏山の思いを綴りました。現在は、国の名勝にも指定されており、おくのほそ道に関連する風景地の1つです。登山口の近くには、源義経一家の墓とされている五輪塔もあります。

金鶏山

詳細を見る
住所〒029-4102
岩手県西磐井郡平泉町平泉花立
アクセスJR東北本線「平泉駅」より徒歩20分

平泉のおすすめ観光スポット⑥:高館義経堂

高館義経堂は、清衡の時代から要害地とされていたところです。平泉で最期を迎えた義経にご縁がある地で、平泉を見渡せる絶好の場所にあります。31歳という若さで生涯を終えた義経に思いをはせ、供養するのに打って付けの場所です。

北上川沿いの小さな場所にある名所

高館は北上川に面した小高い丘にあり、現在は北上川の浸食によって幅が狭くなっています。源頼朝に追われた義経は幼少期を平泉で過ごし、秀衡に護られ住まいを与えられました。しかし、藤原泰衡の襲撃にあい、義経は妻子とともに落命してしまいます。仙台藩主の伊達綱村が義経を偲んで義経堂を造り、兜を身に付けた木造の義経像を安置しました。

平泉を一望できる眺めがよい名所

高館義経堂から眺められる北上川と束稲山の風景は、平泉で第一番といわれています。松尾芭蕉も門人の曽良とともにこの地を訪ね、有名な「夏草や兵共が夢の跡」という有名な句を詠みました。平泉を繁栄させた奥州藤原氏の成果や若き英雄義経に対する思いが込められています。

高館義経堂

詳細を見る
住所〒029-4102
岩手県西磐井郡平泉町平泉柳御所14
営業時間3月5日~11月4日:8時30分~16時30分
11月5日~3月4日:8時30分~16時00分
定休日年中無休
電話番号0191-46-3300
アクセスJR東北本線「平泉駅」より徒歩20分
公式サイトURLhttp://www.motsuji.or.jp/gikeido/index.html
岩手県平泉町 高館義経堂
岩手県平泉町、義経終焉の地高館義経堂の公式サイトです。

平泉のおすすめ観光スポット⑦:平泉文化遺産センター

平泉文化遺産センターは、奥州藤原氏の栄華の軌跡や平泉の世界遺産を紹介している施設です。パネル紹介や出土品の展示など、光と映像を駆使してわかりやすく解説しています。名所を観光する前に立ち寄ると、平泉の史跡をより深く理解できること間違いなしです。入館料無料なので、気軽に見学できます。

世界遺産の見どころをわかりやすく紹介

エントランスでは、平泉自慢の風景を映したパノラマ写真が出迎えてくれます。展示室の解説は充実していて、「とてもわかりやすい」と大好評です。平泉の歩みを年代順で紹介し、映像を交えながら平泉にある文化遺産の魅力を伝えています。「よみがえる平泉の時空」のコーナーにある模型や出土品の複製を用いた立体展示も見どころです。

平泉の歴史を学べるサービスが充実

深い学びができるように、日本語・英語・中国語・韓国語に対応した音声ガイドを用意されていました。レファレンスサービスもあり、平泉の世界遺産に関する貴重な資料を自由に読めます。ふれあいホールでは、スクリーンを使ったイベントや企画展示を定期的に開催中です。世界遺産に登録されたことを証明する認定書も見られます。

平泉文化遺産センター

詳細を見る
住所〒029-4102
岩手県西磐井郡平泉町平泉花立44
営業時間9時00分~17時00分
定休日12月29日~1月3日
電話番号0191-46-4012
アクセスJR東北本線「平泉駅」より徒歩14分

世界文化遺産のまち平泉を散策しよう!

平泉は、平安時代にあった平等思想や相互理解を世界に発信している場所です。中尊寺金色堂や浄土庭園などが見どころで、世界に認められた仏教文化や平安美術を見られます。奥州藤原氏だけでなく松尾芭蕉や源義経にゆかりのあるところもあり、光の浄土・水の浄土であふれている名所ばかりです。平泉観光の際は、ぜひ紹介したおすすめ観光スポット7か所を散策してみてくださいね。

rainbowrice
ライター

rainbowrice

お城や神社仏閣巡り、博物館や工場施設の見学、ご当地グルメの食べ歩きが好きです。時間を見つけて週末旅を計画し、関東や中部地方を中心に旅行をしています。全国制覇を目指しており、これまでに22都府県を訪れました。

今、あなたにオススメの記事

関連記事

人気ランキング