目次 [表示]
- 岩手の方言は何種類ある?
- 岩手の方言:種類ごとの特徴は?
- 種類と特徴:北部地域「盛岡弁」
- 種類と特徴:中部地域・内陸部「盛岡弁」
- 種類と特徴:中部地域・沿岸部「宮古弁」
- 種類と特徴:南部地域「伊達弁」
- 岩手の方言:かわいい岩手弁【6つ】
- かわいい岩手弁1:「めんこい」
- かわいい岩手弁2:「あのなはん」
- かわいい岩手弁3:「〜がんす」
- かわいい岩手弁4:「〜しぇ」
- かわいい岩手弁5:「あべ」
- かわいい岩手弁6:「はっかはっかする」
- 岩手の方言:おもしろい岩手弁【6つ】
- おもしろい岩手弁1:「お静かに」
- おもしろい岩手弁2:「け」
- おもしろい岩手弁3:「こ」
- おもしろい岩手弁4:「ちょす」
- おもしろい岩手弁5:「ねでおぎる」
- おもしろい岩手弁6:「もっす」
- 岩手の方言はかわいくて、おもしろい!
岩手の方言は何種類ある?
日本の東北地方にある岩手県は、寒い東北地方特有の「口をあまり動かさずに喋る」というなまり方の特徴が多くみられる地域です。他県の人には伝わりにくい岩手の方言は、それゆえにかわいさ・おもしろさを感じるところでしょう。地域によって方言が異なる部分がある岩手県の方言について、その種類や特徴を解説いたします。かわいい方言やおもしろい方言もご紹介しましょう。
岩手の方言:種類ごとの特徴は?
岩手県には「南部盛岡藩」と「伊達仙台藩」の2つの藩がありました。南部藩は青森県や秋田県と隣接する県北部地域、伊達藩は宮城県と隣接する県南部をそれぞれ治めていたようです。現在でもその名残が残っているため、岩手県は地域によって風習など違いがあり、別々の方言を使う人がいます。岩手県の中部地域では内陸部と沿岸部で分けることができ地域でも異なる言葉遣いが違うのです。
種類と特徴:北部地域「盛岡弁」
岩手県北部の青森県や秋田県と隣接した帯状の地域では、主に「盛岡弁」が話されています。青森県などを領地としていた「南部盛岡藩」の治めていた土地でしたので、「ズウ、ズウ」という特徴的ななまり方が特に多くみられる地域。同じ県内の沿岸地域や南部地域に比べてもなまりが強く言葉の表現も標準語とは違っています。標準語よりも柔らかい物言いをするのは、盛岡弁の魅力的な部分。
種類と特徴:中部地域・内陸部「盛岡弁」
岩手県中部の盛岡市を中心とする内陸地域でも、主に「盛岡弁」が話されています。盛岡弁は同じ中部の沿岸地域と比べてもなまりが強いのが特徴です。敬語表現が発達している点も特徴で、「おでれ(おいで)」「おいでん(おいでください)」「おでってくなんせ(おいでくださいませ)」のように敬語に段階表現があります。
種類と特徴:中部地域・沿岸部「宮古弁」
岩手県中部の宮古市を中心とする沿岸地域では、「宮古弁」という方言を主に使っています。宮古弁の特徴は、同じ中部の盛岡弁と比べて比較的標準語に近い表現であることと、口を大きく開けないように話すことです。岩手県の中でも特に寒い地域の宮古市では、寒さを堪えるため、口をなるべく開かないようにする話し方が根付いたと言われています。
種類と特徴:南部地域「伊達弁」
県南部地域は宮城県と隣接し、かつては「伊達仙台藩」の治めていた土地だったため、その影響を受けています。この地域では「伊達弁」を話しますが、これは宮城県で使われている「仙台弁」の一部のようです。同じ岩手県の方言と比べると、同じ東北地方のなまり方の特徴は持ちつつも、盛岡弁や宮古弁と比べて若干イントネーションなどに異なる点がみられます。
岩手の方言:かわいい岩手弁【6つ】
かわいい表現や、柔らかい物言いが特徴的な岩手の方言はとても魅力的です。「女子のかわいい方言ランキング」でランクインするなど度々話題になり、人気もあります。岩手を訪れたときに思わずときめいてしまう、岩手のかわいい方言をご紹介いたしましょう。
かわいい岩手弁1:「めんこい」
「めんこい」は「かわいい」という意味で使われる、全国的にもよく知られた方言です。岩手だけでなく北海道や青森などの東北地方で広く使われていますので、他県の人にも比較的意味が通じやすい単語で、岩手ではテレビ局の名前にも使われ人気があります。「かわいい」という意味での使い方以外にも「めんこ、めんこ(いい子、いい子)」のような使い方もでき、よく使われる方言です。
かわいい岩手弁2:「あのなはん」
「あのなはん」は「あのね」という意味で使うかわいい方言です。岩手の方言では「〜ね」という意味で「〜なはん」という言葉を使いますので、その応用編として「んだなはん(そうだね)」や「〜してらったのなはん(〜してらっしゃったの?)」などもあります。柔らかい表現は岩手の方言らしく、とてもかわいらしい言葉です。
かわいい岩手弁3:「〜がんす」
「〜がんす」は「〜です」「〜ます」という丁寧な言葉遣いの方言です。挨拶で例えると「おはよがんす(おはようございます)」「おばんでがんす(こんばんは)」のように使います。とてもかわいらしい響きの言葉で、印象的な岩手の方言です。
かわいい岩手弁4:「〜しぇ」
「〜しぇ」はとてもかわいらしい響きの単語ですが、挨拶の時などによく使われる丁寧語の方言です。「〜さい」というような意味で使われ、「おやすみなしぇ(おやすみなさい)」「〜してくだしぇ(〜してください)」というように使われます。
かわいい岩手弁5:「あべ」
「あべ」は「おいで」という意味で使われている方言で、岩手県で「あべ、あべ」と言われたら「おいで、おいで」という意味なので覚えておいてください。似ている言葉で「あんべ(塩梅)」という方言もあるのですが、岩手県民でなければなかなか聞き分けられないようです。
かわいい岩手弁6:「はっかはっかする」
「はっかはっかする」は「ドキドキする」「緊張する」いう意味で、響きも意味もかわいらしい方言です。ニュアンスによっては「はかはかする」というような使い方をする時もあります。細かい感情表現やニュアンスを表す多くの言葉ある岩手の方言は、表現の幅が広いことも魅力です。
岩手の方言:おもしろい岩手弁【6つ】
岩手県の方言はおもしろい表現をするものも多くあり、人気があります。短い言葉で多くを表すものや、響きが耳に残るものなど、日常でも使ってみたくなる印象的な岩手の方言をご紹介しましょう。
おもしろい岩手弁1:「お静かに」
岩手県で「お静かに」と言われたら、それは「静かにしなさい」という意味ではありません。岩手では「お静かに」は「さようなら」という意味で、去り際に使う挨拶の方言なのです。「お静かに、ご油断なく」と言われることもあり、これは「お気をつけてお帰りください」という意味になります。武士の時代のようなこの言葉遣いは、敬語表現が豊富な岩手の方言ならではです。
おもしろい岩手弁2:「け」
寒さに堪えるため、なるべく口を開けずに喋る岩手の方言は、単語自体が短いものもいくつかあります。例えばこの「け」という言葉は、この一文字だけで「食べる」という意味があるのです。「はよ、け(早く食べなさい」や「く(食べる)」というように使います。
おもしろい岩手弁3:「こ」
先ほどの「け」と同じように、「こ」も一文字で意味をなす単語で、「来なさい」という意味があります。「こっちゃ、こ(こっちに来なさい)」という使い方です。寒い地方に住む人々は真面目で寡黙な人柄が多く、あまり多くを喋らずにコミュニケーションを取るために方言が短い言葉になったのではないかと言われています。
おもしろい岩手弁4:「ちょす」
響きがおもしろい「ちょす」という言葉ですが、「触る」という意味で使う言葉です。他県の人がその単語だけ聞いても、なかなか意味がわからない難しい方言かもしれません。岩手県を訪れた際に「それ、ちょすな」と言われたら、「それ、触らないで」という意味ですので気を付けましょう。
おもしろい岩手弁5:「ねでおぎる」
「ねでおぎる」という単語を聞くと、単純に「寝て起きる」という言葉を連想しがちですが、岩手の方言には少し捻りがあります。「ねでおぎる」は岩手の方言で「昼寝」を意味し、農業や漁業で暗いうちに働く人が多い岩手県では日常によく使う言葉です。「ねでおぎだっけ(昼寝をしていたら)」というような使い方をします。
おもしろい岩手弁6:「もっす」
「もっす」も、他県の人が単語を聞いただけでは、なかなか意味を理解できない難しい方言です。「もっす」は「ごめんください」という意味で使う方言で、他所のお家を訪れた際の挨拶の言葉として使います。岩手で他所のお家を訪れることがあった場合には、ぜひこの「もっす」を使ってみてください。
岩手の方言はかわいくて、おもしろい!
岩手の方言は響きがかわいいものや、おもしろいものがあり、人気があります。標準語よりも柔らかい表現があることや、感情表現や敬語表現の幅広さも魅力的です。寡黙で真面目な人柄の多さも、その方言に滲み出ているのを感じられます。どこかで岩手の方言を耳にする機会がありましたら、ぜひこのような魅力や特徴にも注目してみてください。