冬の鹿児島の観光スポットは？おすすめの見どころをご紹介！

「寒いシーズンの鹿児島観光って楽しめるの？」など、冬の鹿児島観光をためらっている人もいることでしょう。しかし、冬の鹿児島には、お出かけしたくなる人気の観光地・見どころがたくさんあります。今回は、「温泉」「テーマパーク」「特攻隊基地」「自然」の4つのテーマに分けて、人気スポットを幅広くご紹介してまいります。寒い季節でも楽しめる見どころばかりですので、ぜひ最後までお読みいただき、冬の鹿児島観光の参考にしてみてください。

寒い冬の観光地といえば、やはり温泉でしょう。桜島や霧島連山など、活火山が近くにある鹿児島県本土には、たくさんの温泉地が点在しています。砂むし温泉など、他では体験できない素敵なスポットもたくさんありますので、冬の鹿児島観光プランニングの参考にしてみてください。

鹿児島市街にある天然温泉が、「かごっま温泉」です。「かごっま」は、鹿児島弁で「鹿児島」を意味する言葉です。かごっま温泉の泉質は、冬でも体を芯から温めてくれる塩化物泉となっています。冬の鹿児島市内の観光で冷えた体を温めるには、最適の温泉地となっています。鹿児島市街からすぐそばに立地しているので、アクセスも良好。泊まっているホテルなどに温泉がついていない場合、ぜひとも「かごっま温泉」に入ってみてください。

「かごっま温泉」の入浴料は、わずか390円です。公衆浴場（銭湯）よりも安い料金で入ることができる、リーズナブルでお得な温泉です。鹿児島市の周辺には、300円台で入ることができる温泉地がたくさんあります。活火山が近くにあり湯量も豊富だからこそ、この料金に設定できるのかもしれませんね。鹿児島に行ったら、温泉巡りの旅を満喫してみてはいかがでしょうか。

「硫黄谷温泉 霧島ホテル」には、なんと14もの源泉があります。泉質も、「硫黄泉」「明礬泉」「塩化物泉」「鉄泉」と4種類も楽しむことができます。同じ場所で、これだけの泉質を堪能できる場所は、全国でもそう多くはありません。霧島ホテルの温泉は、「全国でも屈指の温泉」といっても過言ではないでしょう。ホテルの温泉ですが、宿泊客以外の日帰り入浴もわずか1,000円で受け付けているので、霧島に行った際には訪問してみてください。

鹿児島県本土の南西部・薩摩半島の東側には、全国でも珍しい砂むし温泉を楽しめる「指宿温泉」があります。砂風呂とは、浴衣を着て浜辺に寝転がり、温泉で蒸された温かい砂を全身にかけてもらう入浴方法です。指宿の各所で体験できますが、特におすすめなのが一番人気の観光地「砂むし会館 砂楽」です。きれいな施設と丁寧な対応で、満足度も高くなっています。指宿に足を運んだ際には、砂楽の砂むし風呂で気持ちよく汗を流しましょう。

「財宝パーク猿ヶ城」には、「猿ヶ城ラドン療養泉」が沸いています。ラドンは放射線系の温泉で、蒸気に混ざっているので、湯気の立ち込める浴室で入浴せずに座っているだけでも効能があります。ラドンは、細胞を活発化させる効能があり、アンチエイジングやデトックスに効果があると人気です。財宝パークのラドン湯は、その名の通り病気の療養にも使われている施設で、抜群の効能を実感できますよ。入浴料が390円と安いのもうれしいですね。

冬の鹿児島は、遊んだり体験したり、見て回ったりすることができるテーマパークがたくさんあります。野外のテーマパークでも、展示などに熱中すれば寒いのを忘れてしまうものです。以下、鹿児島県に点在しているテーマパークについてご紹介いたします。

「鹿児島市平川動物公園」は、鹿児島市内のはずれに位置している動物園です。その名の通り、鹿児島市が運営している公共のテーマパークですので、民間運営の動物園と比べると入園料が500円と格安なのが特徴。安いからといって展示が物足りないかというと、決してそういうことはなく、さまざまな種類の動物を見ることができます。公園内には小規模な遊園地も併設されているので、子供連れの方には特におすすめです。

動物だけでなくお魚も見たいという方には、鹿児島港のそばにある「いおワールドかごしま水族館」がおすすめです。いおワールドの人気見どころは、巨大な水槽で泳いでいるジンベエザメ。ジンベエザメを飼っているのは、沖縄の「美ら海水族館」や大阪の「海遊館」など、日本でも5つほどしかありません。九州本土でジンベエザメを見られるのは「いおワールド」だけなのです。ジンベエザメ以外にもさまざまな種類が飼育されていますよ。

「フラワーパークかごしま」は、九州でもトップクラスの広さと植物の種類を誇る植物園です。冬の季節には、花はあまり見ることができませんが、亜熱帯性の植物など珍しい植生を観察することができます。また、冬の季節は夜になると美しいイルミネーションが実施され、多くの人でにぎわいます。指宿観光に行った際には、指宿温泉とセットで観光コースに組入れるのがおすすめですよ。

「高千穂牧場」は、霧島連山・高千穂峰のふもとに位置している牧場です。パワースポットとして有名な霧島神宮から、すぐそばに立地しています。実は住所の上ではギリギリ宮崎県なのですが、霧島神宮などとセットで訪れることの多いスポットですので、多くの雑誌やサイトで「鹿児島の観光地」として紹介されているのです。高千穂牧場は入場無料で、飼育されている馬や牛を間近で観察することができます。牧場の出来立ての食べ物もおいしいですよ。

霧島エリアに位置している「霧島アートの森」は、屋内外にさまざまな現代アートのオブジェクトを展示している、写真映えのするスポットです。巨大なアートオブジェクトは、座ったり寄りかかったりして楽しむことができます。おしゃれなスポットや映える写真を撮りたい方は、ぜひ訪れてみましょう。草間彌生の作品など、20以上の作品が野外に飾られていますので、屋外の観覧だけでも満足度が高いですよ。

「JAXA内之浦宇宙空間観測所」は、鹿児島県本土の南東・大隅半島の東部に位置しているロケット打ち上げと宇宙観測のための施設です。JAXA（宇宙航空研究開発機構）の観測施設のため、ゲートには守衛が立っており、観光で入れるのか、と不安に感じるかもしれません。しかし、守衛さんに申し出て、必要書類を書けば一般の人でも、個人でも内部を見学することができます。宇宙観測用の巨大なレーダーや、ロケットの打ち上げ所は壮観です。

鹿児島県の各地には、特攻隊が出撃していった基地があった場所が点在しています。それぞれの場所には、特攻隊が残していった遺書などが展示された史料館が建っています。特攻隊は大戦中の最大の愚策として名高いですが、日本を守るために飛び立っていった若者たちに罪はありません。家族のため・国のためと、若い命を散らせていった特攻隊員。各地の資料館で、彼らの遺書を読み、平和に想いをめぐらせてみてはいかがでしょうか。

特攻隊関連の資料館は、人気の観光地・名所ではありますが、テンションをあげてはしゃぐような場所ではありません。故人に想いをはせる祈りの場です。亡くなっていった特攻隊員を悼みながら、静粛な態度でめぐるようにしましょう。

多くの特攻隊員が飛び立ったのが、鹿児島県南西部の南九州市にある「知覧」です。基地の跡地には、「知覧特攻平和会館」が建てられ、遺影や遺書などが多数展示されています。鹿児島県内の特攻隊関連施設の中でも、最も遺書が充実しており、観覧するのに一番時間がかかるスポットです。遺書も大変貴重なのですが、じっくり見たいのが、施設の入り口ロビーに展示されている絵画。特攻隊員を天使が天上へと運んでいる様子が描かれています。

知覧特攻平和会館の所要時間は、人によってまちまちです。1時間ほどでサッと帰る人もいれば、丸一日かけて遺書を読む人もいます。特攻隊員の遺書は、実に達筆に書かれています。達筆な文を読み慣れていない方は、売店で販売されている遺書集を購入して、活字の状態でじっくり読むのがおすすめです。

知覧と並んで数多くの特攻隊員が出撃していった地が、鹿屋（かのや）です。ここには、海上自衛隊の資料館「鹿屋航空基地史料館」があります。自衛隊の施設なので、入場料はかからず無料で入ることができるのです。鹿屋航空基地には、復元されたゼロ戦など多数の航空機が展示されています。さらに、知覧特攻平和会館と同じように、特攻隊として旅だった若者たちの遺影や遺書などの展示コーナーもあります。じっくり時間をかけて巡りたい観光地です。

知覧や鹿屋ほど有名ではありませんが、薩摩半島の西部・万世にも特攻隊が出撃した基地がありました。特攻隊を悼むために作られた施設が「万世特攻平和記念館」です。知覧や鹿屋と同様、特攻隊員たちの最後のメッセージである「遺書」や、遺影などが展示してあります。万世飛行場からは、201人の特攻隊員が沖縄へと飛びだっていきました。遺書に加え、日本でここだけでしか見られない「零式水上偵察機」も飾られています。

鹿児島は、鹿児島市街地以外には豊かな自然が広がっています。冬の鹿児島観光では、自然めぐりも欠かすことができません。以下では、鹿児島の自然に関する観光地をご紹介していきます。

鹿児島市のシンボルといえば、対岸すぐそばに浮かんでいる桜島でしょう。鹿児島市街とは、24時間動いている桜島フェリーで結ばれています。年に数百回、噴火や爆発が起こることで知られている、日本で最も活発な活火山。噴火していても、鹿児島市は基本的に安全ですのでご安心ください。

霧島エリアにある滝「丸尾滝」は、日本でも珍しい温泉水を集めた滝です。水温が温かく、冬のシーズンでは、滝から湯けむりが立ち込める様子を堪能できます。夜にはライトアップされ、さらに幻想的な雰囲気となります。

大隅半島の南部にある「雄川の滝」は、水量こそあまり多くはありませんが、独特な地形から染み出る滝はとても幻想的で素敵な景色となっています。滝壺は、目が冴えるような美しいブルー。滝の端には、水の成分からでしょうか、赤茶色に染まっているエリアもあります。滝を下から見るには、遊歩道を少し歩かなければなりませんが、時間をかけて足を運ぶだけの価値がある壮観となっていますよ。

伊佐市にある「曽木の滝」は、幅広なタイプの滝です。流れ出る水量も多く、迫力のある滝となっています。横に広いため「東洋のナイアガラ」としても有名です。滝の下には、水力発電所の遺構も残っており、廃墟好きにはたまらないスポットとなっています。

指宿市の南側にある「開聞岳」は、綺麗な円錐形をしており「薩摩富士」という名前でも知られています。特攻隊が本土を離れる際に見た山でもあります。富士山を彷彿とさせる美しい山ですので、指宿を訪れた際にはぜひ写真に収めるようにしましょう。

鹿児島と本土の最南端に位置するのが、「佐多岬」です。最近まで長い間改修工事をしていて立ち入ることができなかったのですが、2019年の3月に改修工事を終えて、無事最南端まで行けるようになりました。大隅半島の南部まで観光する場合には、記念に最南端にも足を運んでみましょう。

鹿児島県北部の蒲生（かもう）には、日本一の巨木「蒲生の大クス」がそびえたっています。高さは30メートル。何より注目したいのが、その根周りの大きさです。1周35メートルちかい根周りがあり、自然の偉大さを感じることができるスポットとなっています。

鹿児島県北勢部の出水市には、1万羽以上のツルが寒さをよけて飛来してきます。11月から3月の間には、出水市で大量のツルを観察することができるのです。ツルの飛来地の近くには、「出水市ツル観察センター」が建っており、パノラマでツルの様子を観察できます。膨大な数のツルを間近で見られるおすすめの人気スポットとなっています。

以上、冬の鹿児島で人気のおすすめ名所・観光地をご紹介してきました。行ってみたい名所は見つかったでしょうか。人気の名所ばかりではなく、穴場的なスポットも紹介したので、この記事で初めて知ったというスポットもあることでしょう。少しでも興味を持たれた方は、ぜひこの冬に足を運んでみてください。