ブラジルってどんなところ?
南米大陸屈指の経済規模を誇り、唯一のポルトガル語圏・ブラジル。ブラジルは南米の中で最大の面積・人口を誇っており、ペルーやボリビア、アルゼンチンなど、チリとエクアドル以外の全ての南米の国々と国境を接しています。赤道に近かったり、海流の影響で全体的に温暖なこの国は、最近ではリオオリンピックの影響で、大きく注目されるようになりました。そんなブラジルは私たち日本人からするとやや治安が良くないようなイメージですが、豊富な観光資源・観光地があり、女性人気も強く世界中の観光客で溢れかえっています。そんなブラジルの知られざる魅力やスポットをご紹介します。
世界第5位の広大な国土
ブラジルは世界で五番目に大きな国土を有しています。その大きさはなんと日本の22.5倍で、ロシアを除くヨーロッパ全土よりも大きいんだとか。また世界で最も大きな流域面積をもつアマゾン川も流れており、国土のほとんどが熱帯地域に属しています。また、大西洋沿いの都市は基本的には温暖なため、人気リゾート地などが多いですが、標高の高い地域では雪が降ることもあります。
「アマゾン」や「イグアスの滝」などの豊富な観光資源
ブラジルは、その大きな国土ゆえに生まれた自然観光資源で溢れかえっています。いわずと知れた世界最大の流域面積を誇る「アマゾン川」や世界遺産にも登録されているイグアス国立公園内にある世界最大の滝「イグアスの滝」、青の洞窟で有名な「シャパーダ・ジアマンチーナ国立公園」、砂丘の中にポツンと湖が浮かんでいる「レンソイス・マラニャンセス国立公園」など、多くの観光客を魅了する観光地に恵まれています。
サッカーやカーニバルで有名!
ブラジルは常にFIFAランキングでは上位をマークするなど、言わずと知れたサッカー王国でロナウジーニョやネイマールなどの有名選手を多数輩出しています。またサッカーと並んで有名なのがリオのカーニバル。世界最大の見世物のひとつであり、派手で煌びやかな装飾品を揺らしながら、行進する姿は誰しも一回は目にしたことがあると思います。
ブラジルの治安は悪い?
ブラジルには陽気でいい人が多いというイメージの傍ら、スリなどの軽犯罪から、強盗や殺人、女性に対する犯罪など危険なものもこれまでに実際に起きてしまっています。そんなブラジルの治安情報や、犯罪への対策などご紹介していきたいと思います。
地域によって治安は異なる
日本に住んでいたら少し分かりにくい感覚ですが、海外の街では一概に治安がいいとか悪いということではなく、その街の中にある地域によって、治安がいいか悪いかは変わってきます。そのため、現地に到着したら外務省のホームページで治安情報を確認したり、現地の宿のスタッフの方に聞いて、その都市の中での行ってもいい地域、行ってはいけない地域というのをしっかり見極める必要があります。特に女性は男性よりも力が弱いという原因から被害にあいやすいので注意が必要です。
都市部の治安はいい?悪い?
都市部の地域ごとに治安のいい悪いの差はありますが、基本的にはブラジルの都市部の治安はあまりよくありません。もちろん、富裕層が暮らすような綺麗に整備された地域であれば、女性が歩いていても問題なく、日本と同じよう安全に過ごすことができるのは事実ですが、その治安の良さに甘んじて注意を怠ってしまう人ほど被害にあいやすいというのも事実です。そのため常に気を抜くこと無く、自分の身を守るために注意していただけたらと思います。
特にブラジルで危険に気を付けるべき場所
リオデジャネイロの治安
人口700万人の有すブラジル観光都市で・リオデジャネイロ。コルコバードのキリスト像や、2016年に、リオデジャネイロオリンピックが開催されていた場所、コパカバーナなど有名な海岸がある世界3大美港の一つに数えられる美しい都市として有名です。そんなリオデジャネイロでは、観光客や女性を狙ったスマートフォンのスリ被害が増えています。そのため、街中でスマートフォンを取り出したりなど、スリの原因になるようなことはせず、必要な情報がある場合は事前に調べ、紙にあらかじめ書いておくなど対策をしましょう。
スラム街(ファベーラ)の治安
ファベーラとは、ブラジルで貧困な人々が住んでいる地域を指す言葉として使われており、ブラジル国内に広く点在しています。特にブラジル有数の観光地・リオデジャネイロにあるファベーラはとても危険であるとされており、その一帯は観光地ではないので、観光客が観光気分で入っては絶対にいけません。ファベーラでは銃撃戦が行われていたり、ドラッグが蔓延していたりなど危険な地域なので、面白半分で入ってしまうと命を落とす原因にもなりかねません。
サンパウロの治安
南半球最大のメガシティ・サンパウロ。日系人の方々が多く暮らす世界最大規模の日本人街を有しているため、この都市を訪れる観光客も多いです。この都市では年々犯罪が増加しており、走行中の車が停止した時に襲われる手口の強盗が多発しています。特に空港から市内へ向かう幹線道路の道中が狙われやすいです。さらに短時間誘拐といわれ、その時に持っている現金と、カードを持っていたらそのカードで現金を下ろした現金までも強奪するという犯罪が多発しています。また昼夜を問わず襲われる可能性もあるので、十分な注意が必要です。
ブラジル観光中にできる対策
都市部での犯罪など安全面に少し不安が残るブラジル。少しでも油断してしまうことが、貴重品を盗まれたり、命を落とすなど、犯罪に巻き込まれる原因になってしまいます。そのため、できる限りの犯罪対策を行いましょう。
地域ごとの治安を調べる
これまでにも述べさせてもらったように南米の都市では、地域ごとに治安の良し悪しが違うので、事前に地域ごとの治安情報を事細かに確認しておきましょう。海外の都市は、治安のいい所と悪い所の規則性がないので、有名観光地のすぐ隣の地区が、危険な犯罪の多発する地区であるということも稀ではありません。自分の身を守るためにも、その土地の情報を細かく確認しましょう。
夜間の外出はしない
海外では夜中に出歩くことが犯罪にあってしまう原因にもなり、とても危険です。特に女性の場合は、力が弱いなどの理由から、男性に比べて襲われやすくなります。女性が狙われる原因は、金品目的だけでなく、強姦目的で襲われる場合もあります。そのため、夜間の外出は極力抑えるようにし、万が一、夜になっても外にいる場合は、なるべく人が多く明るい大通りを選んで自分の宿泊している場所に戻りましょう。
高価なものを身に着けない
日本より貧しい人が多いブラジルでは、日本人が何気なくつけているアクセサリーでも現地の人間から見たら高級品であることもあります。そのため、そのような地域で貴重品を身に着けていたりすると、強盗に襲われる原因になってしまうので、現地の人々に紛れ込めるような服装を心掛け、高価なものもなるべく身に着けないようにしましょう。
荷物を体の前で持つ
観光地などの、人混みに溢れていたり狭い場所などでは、自分の荷物を前に抱え込むようにして持ちましょう。どうしても、人間の構造上荷物を後ろに背負ったまま背中に注意を向けることは難しいですし、何か盗られたと感じても為す術がありません。そのため、自分の目の前に荷物を抱え、周りに注意を配ることが大事です。スリ対策をすることによって、スリをする人間のターゲットにならないようにしましょう。なお、荷物のチャック部分などをワイヤーロックなどで施錠するのもいいスリ対策になります。
所持金を分散させる
万が一、スリにあった時のリスクを減らすために、所持してる現金やクレジットカード、パスポートなどの貴重品は、一か所にまとめず、分散させて管理しましょう。分散させるほど、一回のスリにあった被害を最小限に抑えることができます。治安の悪い地域では、いつどこで何が起こるか分からないので、ダミーの財布を用意したりなど十分な対策をしましょう。
被害にあっても抵抗をしない
スリ対策をしていても、残念ながら物を盗られてしまうというのは、十分起こり得ることです。しかし、盗られたのが悔しいからといって、犯人を追いかけたり、抵抗したりすることは絶対にしてはいけません。犯人も金目のものを盗むことが目的であって、人間を傷付けたりすることを求めていません。しかし犯人に対して反抗したりしてしまうと、犯人を驚かせたり、逆上させたりしまう原因にもなります。そうなると犯人も意に反して襲ってくる場合もあり得るので、必ず抵抗しないようにしましょう。
ブラジル旅行で役立つアイテム
ブラジルを旅する時には、日本製のアイテムを重宝します。現地では日本製のアイテムが手に入れられなかったり、当然のことながら商品説明が日本語ではないので使い方がよく分からないという場合もあります。そのため、日本からブラジルに持って行っておきたいアイテムをご紹介します。
指さしポルトガル語会話帳
もちろんブラジルでは、一部の日系人の方々を除いて、基本的に日本語は通じません。そんなブラジルの言語は、もともとポルトガルの植民地であったため、現在でもポルトガル語が使われています(他の南米諸国はスペイン語が大半)。ポルトガル語を話せるという方以外は、現地の方々と基本的な意思疎通を図るためにも、一冊は持っておいても損はないでしょう。
何かと重宝するモバイルバッテリー
海外旅行中は観光地などで地図アプリやSNSなど、スマートフォンやカメラを使用する機会が増えるので、いつも以上にバッテリーを消費します。さらに、強盗や事故にあったときなど、すぐにしかるべき場所に連絡できるように、モバイルバッテリーは日本の安全で高品質なものを持っていきましょう。
スリから身を守るマネーベルト
海外旅行中は、何といっても貴重品の管理が重要になってきます。このマネーベルトに貴重品を入れて腰に巻くことで、危険性のあるリュックなどではなく、常に貴重品を肌身離さず持っておくことができます。これだと、気づかれないうちに何か盗まれているということは起きにくくなるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ブラジルは日本と比べると旅行中に気を付けるべき注意点はいくつかありますが、それらをしっかり守って旅行を楽しみましょう。事前に治安がいい地域か、悪い地域かを調べ、特に女性は犯罪被害にあわないように万全の対策をして、ブラジルでの旅行を満喫してください!