目次 [表示]
- 寒立馬が間近に見られる観光スポットをご紹介!
- 寒立馬(かんだちめ)の基本情報
- 寒立馬は青森県の天然記念物
- 寒立馬の名前の由来
- 寒立馬の歴史
- 現在は東通村尻屋牧野組合が管理
- NPO「寒立馬を守る会」とは
- 寒立馬を間近で見学できる観光スポット
- 青森県下北半島の尻屋崎周辺で見学しよう
- 尻屋崎のゲートが解放される時期と時間
- 冬季は「アタカ」と呼ばれる場所で越冬する
- 4月から6月が出産シーズン
- 青森県下北半島の尻屋崎までのアクセス方法と所用時間
- 青森県下北半島の尻屋崎までのアクセス方法と所用時間:車で行く場合
- 青森県下北半島の尻屋崎までのアクセス方法と所用時間:下北交通バスで行く場合
- 寒立馬を見学する際の注意点
- 車の運転には十分気をつける
- 寒立馬に近づき過ぎない
- 犬などペットの持ち込みは厳禁
- 餌やりは禁止、ゴミは必ず持ち帰る
- 寒立馬を見学しに青森県下北半島の尻屋崎に行こう!
寒立馬が間近に見られる観光スポットをご紹介!
寒立馬と呼ばれる馬を、間近に見られる青森県下北半島の観光スポットをご紹介!寒立馬とは、「かんだちめ」と読み、どっしりとした体格と太くて短い脚が特徴の馬です。建物内や柵の中に放牧されているのではなく、下北半島の先端尻屋崎エリアに放牧されており、尻屋埼灯台周辺の草原や道路、林の中も自由に行き来しています。海も見える雄大な自然の中で、ゆったりと過ごす馬本来の姿を見られるおすすめスポットです。
寒立馬(かんだちめ)の基本情報
寒立馬とは何か知っていますか?「寒立馬」と漢字で書いて、「かんだちめ」と呼ばれる日本に生息する馬についての基本情報をご紹介します。東北地方出身でない方は、寒立馬という言葉を初めて聞いたり、名前は聞いたことがあっても由来や歴史については知らなかったりの方が多いでしょう。見学に行く際は、事前に寒立馬についてしっかりと予習しておくと、寒立馬の魅力をより感じられます。ぜひ、参考にしてください。
寒立馬は青森県の天然記念物
寒立馬は、青森県の天然記念物に指定されています。私たちがよく目にする競走馬などと違い、寒立馬は東北の厳しい冬に耐えられるように胴体がどっしりとしていて、太くて足が短いのが特徴です。寒立馬は、今では絶滅してしまった日本固有の馬である南部馬をルーツにもち、田名部馬にブルトン種など外国種の馬を掛け合わせて品種改良され、今の姿になりました。現在、南部馬の血を受け継いでいるのは、寒立馬しかいません。
寒立馬の名前の由来
寒立馬は元々、「野放馬」と呼ばれていました。寒立馬の言葉の由来は、1970年に尻屋小中学校の校長先生が「東雲に勇みいななく寒立馬筑紫が原の嵐ものかは」と短歌を詠んだ際に、「寒立馬」という言葉を使ったことが始まりです。寒立とは、マタギの言葉で、意味は「冬の寒い日に、カモシカが立ちすくんでいる様子」を指します。寒立馬もまた、東北地方の寒い冬に耐えることから、寒立馬と呼ばれるようになりました。
寒立馬の歴史
寒立馬は、江戸時代に南部藩が放牧したのが始まりとされています。尻屋崎周辺で、初めて馬が放牧されたのは1721年で、2020年は「尻屋崎の寒立馬300周年記念」の年です。寒立馬は農耕馬や軍用、荷運馬として放牧され、昭和10年には150頭いた寒立馬も、昭和47年には9頭に減少し絶滅が危惧されました。その後、保護対策し頭数が増えたものの、平成7年にはまた9頭に減少し、現在は30数頭まで増加しています。
現在は東通村尻屋牧野組合が管理
寒立馬が平成7年に9頭に減少した後、保護の目的で東通村尻屋牧野組合が管理者となりました。基本的に通年放牧されている寒立馬ですが、出産の際の世話や日々の健康管理、越冬するアタカでの干し草の管理などは東通村の管理組合の方が行います。寒立馬は天然記念物ですが、保護管理する費用のために、年に数頭、食肉用としてセリに出されているのが現実です。そのような悲しい現実のために、動いている団体もあります。
NPO「寒立馬を守る会」とは
NPO「寒立馬を守る会」とは、寒立馬が天然記念物でありながらも、食肉用としてセリに出されている現実を少しでも改善しようと働きかけている団体です。実際にセリに出された寒立馬を買い取って、ホースセラピーや馬耕、乗馬などで活躍できるように活動しています。天然記念物の寒立馬のために、私たちにもできることがないか、考えるきっかけにしましょう。
◎団体のミッション・活動の目的
寒立馬が、毎年食肉用として販売されることを防ぐ為に、肉になるだけの馬ではない(他にも活用方法がある)ことを世の中に示していきます。寒立馬の存在と可能性を多くの人々に知って頂き、〝馬〟そのものの可能性を広めていきます。いずれは青森県と東通村が、寒立馬の根本的な保護改善と受胎計画を行い、馬が一生を終える日まで保護管理されることを目標とします。馬と人、地域との調和が図られ、そして観光で馬を訪れる沢山の人達を本当の笑顔にしたいという想い。健全で開かれた観光地となるよう願いを込めて。
寒立馬を間近で見学できる観光スポット
寒立馬を、間近で見学できる観光スポットをご紹介します。青森県下北半島の先端部分である、東通村の尻屋崎周辺エリア内で、寒立馬を見学可能です。屋外に自由に放牧されているといっても、寒立馬が遠くに行ってしまわないようにゲートがあり、夕方には閉門するので、帰りの時間を考えて見学して回りましょう。寒立馬は、寒い冬の間は、通常とは別の場所で越冬するので、冬に見学にいく際は注意が必要です。
青森県下北半島の尻屋崎周辺で見学しよう
寒立馬は、青森県下北半島の先端に位置する、東通村の尻屋崎周辺の放牧エリアで見学できます。見学料や入場料などは、かかりません。エリア内に放牧されている寒立馬たちは、尻屋埼灯台という白くて美しい灯台の周辺で草を食べていたり、林の中や道路などを自由に動き回っていたりします。数頭で固まって行動している時もあれば、バラバラに行動している時もあるので、その時々で、寒立馬を見られる場所は異なるので探してみましょう。
尻屋崎のゲートが解放される時期と時間
寒立馬を見学できる青森県下北半島の尻屋崎エリアには、寒立馬が遠くに行ってしまわないように、ゲートが設置されています。ゲートが閉門になったあとは、車で出られなくなるので、帰りの時間を考えておきましょう。5月1日から11月30日の春夏秋の期間中は、7時にオープンし、16時45分に閉門します。しかし、4月1日から4月30日の1ヶ月間だけは、8時にオープンし、15時45分に閉門するので注意が必要です。
尻屋崎の開放時間(ゲート解放時間)
解放期間 | 解放時間 |
4月1日~4月30日 | 8時~15時45分 |
5月1日~11月30日 | 7時~16時45分 |
12月1日~3月31日 | 冬の期間中はゲート閉鎖 |
冬季は「アタカ」と呼ばれる場所で越冬する
東北の厳しい寒さに耐えられる強さをもつ寒立馬ですが、1月から3月の冬の期間中は「アタカ」と呼ばれる防風林に囲まれた場所で越冬します。アタカの解放時間は決まっておらず、入場料もかかりません。冬の期間中は尻屋崎のゲートは閉鎖されているので、アタカで寒立馬を見学しましょう。東北地方の厳しい寒さと雪にじっと耐える寒立馬の姿は、他では見られない感動する光景です。
4月から6月が出産シーズン
寒立馬の出産は、4月から6月後半の春の季節がシーズンです。出産やその後の子育ては、厩舎で行われますが、仔馬が少し大きくなると放牧エリアに出てきます。出産子育てシーズンに尻屋崎に行くと、運が良ければ、可愛らしい仔馬と母馬が並んで歩いたり、休んでいる姿を見学したりできるでしょう。可愛らしい親子の姿を発見しても、仔馬や母馬を驚かせないように、離れた場所からそっと見守るのがマナーです。
青森県下北半島の尻屋崎までのアクセス方法と所用時間
尻屋埼灯台周辺へのアクセス方法と、それぞれの移動にかかる所要時間をご紹介します。尻屋埼灯台は、青森県下北半島の先端部分に位置するエリアです。青森市内から尻屋埼灯台までは距離があり、片道2時間半以上かかるので、日帰りはあまりおすすめしません。青森県むつ市からは片道1時間程度なので、日帰り旅行も可能です。尻屋崎周辺には電車は通ってないので、自家用車やレンタカー、路線バスを利用して行きます。
青森県下北半島の尻屋崎までのアクセス方法と所用時間:車で行く場合
尻屋崎周辺に電車は通っていないため、寒立馬を見学する際は、自家用車かレンタカーで行くのが1番のおすすめです。むつ市内にある「むつバスターミナル」から尻屋埼灯台までは、車で40分ほどで着きます。ゲート内も車で入る際は、寒立馬が道路を歩いていることも多いので、気を付けて運転しましょう。ゲート内の天然芝生は、寒立馬の食料ともなる場所なので駐車禁止です。尻屋埼灯台の近くに駐車場があります。
青森県下北半島の尻屋崎までのアクセス方法と所用時間:下北交通バスで行く場合
寒立馬が見学できる尻屋埼灯台の周辺までは、路線バスも通っています。路線バスで行く場合は、下北交通の「むつバスターミナル」から乗車し、「尻屋崎口」バス停で降りましょう。バスの運賃は1,270円で、乗車時間は1時間弱です。「尻屋崎口」バス停から近くのゲートを通り、尻屋埼灯台までは徒歩で移動します。路線バスは本数も少なく、終バスの時間も早いため、時間に余裕を持って移動しましょう。
寒立馬を見学する際の注意点
寒立馬を見学する際に、守るべき注意点について解説します。尻屋埼灯台周辺の放牧エリアは、多くの観光客が訪れる観光スポットになっていますが、「あくまでも、寒立馬が自然に過ごす姿を見学している」ということを忘れてはいけません。人間のペースに従わせるのではなく、寒立馬のペースや決められたルールを守るようにしましょう。無理に近づき過ぎず、適度な距離を保って見学することが大切です。
車の運転には十分気をつける
青森県下北半島の尻屋埼灯台周辺に設置されているゲートの中に入ると、放牧されている寒立馬がいたるところで歩いています。ゲート内は、草原や林だけでなく、寒立馬が歩道や車道も関係なく歩いているため、注意して運転してください。車道を寒立馬が歩いている場合は、通り過ぎるのを気長に待ちましょう。車に近づいてくることも稀にあるので、急ブレーキや急発進などせず、ゲート内ではゆっくりと安全運転を心がけます。
寒立馬に近づき過ぎない
尻屋埼灯台周辺の放牧エリアは、人気観光スポットになっているため多くの観光客が訪れますが、あくまでも寒立馬は観光資源ではなく生き物です。いたずらをしたり、無理に触れようとしたりするのも、厳禁なので絶対にやめましょう。寒立馬の背後から近寄ったり、急に大きい声を出したり、驚かせる行為をすると後ろ脚で蹴られる可能性もあります。寒立馬は、比較的人間に慣れていますが、無理に近付いたりする行為は控えましょう。
犬などペットの持ち込みは厳禁
寒立馬が放牧されている地域に、犬や猫などの動物を持ち込むのは厳禁です。寒立馬は、比較的人間には慣れていますが、調教されていない動物ですので、他の動物に驚いてしまうこともあります。反対に、愛犬が寒立馬に驚いて威嚇したり、逃走したりする可能性もあり、危険です。尻屋埼灯台周辺のゲートには、動物持ち込み厳禁の看板も設置されていますので、しっかりとルールを守り、寒立馬を見学しましょう。
餌やりは禁止、ゴミは必ず持ち帰る
寒立馬に餌を与えるのは禁止されているので、絶対にやめましょう。人間の食べ物はもちろん、馬が好む食べ物も厳禁です。寒立馬たちが暮らす美しい自然を守るためにも、ゴミは必ず持ち帰りましょう。ゴミを放置すると、寒立馬たちが誤飲や誤食してしまう危険性もあります。
寒立馬を見学しに青森県下北半島の尻屋崎に行こう!
寒立馬を間近で見られる、青森県下北半島の観光スポットをご紹介しました。東北地方の厳しい冬にも耐えられる力強いどっしりとした体格と、太くて短い脚が特徴の寒立馬。尻屋埼灯台周辺は、寒立馬が放牧されており、雄大な自然の中で、馬本来の姿を見学できる貴重なおすすめ観光スポットです。ただ観光するだけでなく、寒立馬たちの姿を後世に残せるように私たちで守っていきましょう。