海外で携帯は使えるの?
海外旅行へ行ったら、日本からもっていくスマホで電話したり、ネットにつないだりすることはできるのでしょうか?実は、なにかしらの手続きをしないと海外で、ご自身の携帯を使用することはできません。なぜ、私たちが電波を受信できるかというと、皆さんがお使いになっている「携帯会社」の電波の橋渡し役が日本全国にあるからなんです。そのため、海外では日本の携帯会社の電波の橋渡し役がないため電話やインターネットには接続することはできません。しかし、以下の3つの方法どれかを選べば、海外でも携帯を使うことができます。
携帯会社の海外用のプラン
皆さんがお使いになっている携帯会社には、「海外で携帯を使うためのプラン」があるところが多いと思います。携帯会社へプランを申し込めば、海外でも使用できます。また、申し込まなくてもデータローミングをオンにすると、海外で使うことができます。
海外データローミング
海外へ行くと、契約している携帯会社の電波はもちろん使えません。データローミングとは、現地の携帯会社の電波を利用する仕組みのことをいいます。手順としては、スマホのホーム画面から「設定」を開き、「モバイル通信」にいくと、下の写真のようにデータローミングをオン・オフにする欄があります。
データローミングをオンにすることで、海外でもネットをつなげることができるのです。ただ、気を付けなければならないのが、データローミングは驚くほど高額です。日本で通話無料やSNS使い放題というプランに入っていたとしても海外では適用されません。そのため、1パケット分の通信料で、30秒の通話でいくらといったようなシステムになり、2泊3日の旅行だとしても、帰ってきたら数万円こえていたということもあります。せっかく海外に来たのに、使い方には気を付けて過ごさなければいけなくなりますね。
メリット・デメリット
- 普段使っている携帯会社なので安心
- 操作が簡単
- お値段がかなり高額
海外専用Wi-Fiルーター
Wi-Fiルーターを用いることでも、ネットにつなぐことができます。Wi-Fiルーターを有料で貸し出す会社がたくさんあるため、ネットや空港などで手続きができます。データローミングと比べ、リーズナブルな価格となります。ただ、Wi-Fiルーターでは、皆さんがお使いになっているSNSアプリ同士の電話をすることはできますが、電話番号による音声通話はできません。また、持ち運び式なため、スマホと同じように充電が切れたときや、Wi-Fiルーターを紛失したときはネットにつなぐことができません。料金体系としては、申し込むときに使用する日数分の金額を支払えば、あとから請求されることはありません。使用後は、郵送や空港などへ行き返却する必要があります。
メリット・デメリット
- お値段が安い
- 電話番号による音声通話ができない
- 返却する必要がある
SIMカード
SIMカードは、一度慣れればネットにつなぐ一番簡単な方法といえます。使い方はとてもシンプルです。携帯のSIMカードを入れ替えるだけで、Wi-Fiルーターのように充電する必要はなく、電話番号による音声通話も可能です。Wi-Fiと比較しても費用が安いことがほとんどで、メジャーな渡航先だと、ネットでの購入も可能です。ただ、携帯がSIMフリーでないと使用できません。
メリット・デメリット
- 値段が安いこと
- 返却する必要なし
- ただ、SIMフリーでないと使用できない
SIMカードとは?
SIMカードとは、簡単に言うとスマホの身分証のようなものです。SIMカードは、どこの誰が使っているか、利用者の電話番号や登録番号、大手携帯会社の場合はメールアドレスなどの情報も登録されており、スマホを買う時に必ず装着されています。そのため、Wi-Fiにつなげば、SIMカードがなくともインターネットを使うことができますが、電話番号による音声通話はできません。
SIMフリーとは?
SIMフリーとは、使っているスマホのSIMカード以外をいれても使うことができる状態をいいます。大手携帯会社のスマホを購入するときは、たいてい他の会社のSIMカードが使われないよう”ロック”がかけられています。これが“SIMロック”です。SIMロックされていない携帯や、もしくはSIMロック解除の作業をしたスマホをSIMロックフリーまたはSIMフリーといいます。つまり、SIMフリーでないと、海外で現地のSIMカードを購入しても通信することができないのです。
SIMフリーかどうかの確認方法
まず、SIMフリーでないと、海外へ行き他の会社のSIMカードをいれてもつかうことはできません。正しくは、他のカードを挿入しても何も起こらずネットにつなぐことはできません。SIMカードを購入する前にご自身の端末がSIMフリーかどうか確認しましょう。
一番簡単な方法は、ご自身のスマホに他社のSIMカードを挿入してみることです。ご家族やご友人が自身と違う携帯会社をお使いであれば、この方法を使うことができます。もし、他社のSIMカードを挿してみてWi-Fiがつながっていない状態でも通信がおこなわれたら、SIMフリーと判断することができます。もし、通信がおこなえなかった場合はロックがかかっているということです。それでは、ロック解除の方法についてみていきましょう。
SIMフリーにする前に
まず、携帯会社で契約を確認してみましょう。ある携帯会社では、携帯を購入した際に、分割払いの場合、購入から○日以上たっていなければSIMロックを解除できない、といったような条件もあります。そのため、条件を満たしていない方はSIMロック解除をすることができません。ほとんどは携帯会社のサイトのマイページにて確認することができます。自身の携帯がSIMフリーにできるかどうか確認ができたら、次は、いよいよSIMロックを解除する手順になります。
SIMフリーにするまでの手順
iPhoneのSIMロックを解除するには以下のような手順があります。
- 携帯会社でネット上の手続き
- 他社のSIMカードと入れ替える
- iTunesで手続き
①携帯会社へSIMロック解除(SIMフリー)の申請
SIMロックを解除するには、まずご自身の契約している通信会社に、ロック解除申請をする必要があります。それでは詳しい手順について見ていきましょう。
マイページへログイン
ご自身が使っている携帯会社のHPへ行き、マイページにログインします。会社によりますが、サイトを探していくと「SIMロック解除のお手続」という欄があるためそこをクリックします。
iPhoneのIMEI番号の入力
次に、iPhoneのIMEI番号を入力する必要があります。IMEI番号とは、iPhoneの製造番号のことで、ホーム画面の「設定」から、「情報」へいき下へスクロールすると見つけることができます。
また、「設定」を通さずとも、ホーム画面で電話をタップし、「*#06#」と入力することでも確認できます。
入力内容の確認
入力内容を確認し、手続きを完了するというボタンを押したら、携帯会社でのSIMロックフリーの設定手続きは終わりです。
② 他社のSIMカードと入れ替える
他社のSIMカードがあれば、自身の端末のSIMカードと入れ替えてみてください。それで通信ができていればSIMロックが解除されています。もし、他社のSIMカードがない場合や、またはSIMカードを入れ替えたのに通信できないという方は次の「③ iTunesで手続き」へ進みましょう。
③ iTunesで手続き
iTunesでバックアップをとる
iPhoneをパソコンにつなぎ、iTunesでバックアップを取ります。
iPhoneの初期化
初期化の手順はパソコンでiPhoneをiTunesにつないだまま、iPhoneを操作します。ホーム画面の「設定」を開き、「一般」の「リセット」をタップし、「全てのコンテンツと設定を消去」を選択することで端末を初期化することができます。iPhoneが再起動すると、iPhoneの画面に「こんにちは」と表示されます。パソコン画面のiTunesでは「iPhoneのロックが解除されました」という表示がされ、これにてSIMロック解除終了となります。
iTunesで操作するときの注意!
iPhoneを初期化する前に必ずバックアップをとるようにしてください。バックアップをとらずに、「すべてのコンテンツと設定を消去」をおこなってしまうと、今までのご自身のデータがすべて消えてしまいます。かならず、携帯会社での手続きを終え、バックアップをとってからiPhoneの初期化するようにしましょう。
SIMカードの購入方法
携帯をSIMフリーにできて、旅行先も決まった!という方は、SIMカードの購入方法は、どのようなものがあるかチェックしてみましょう。
ネットで購入
メジャーな旅行先の国は、ネットショッピングで購入することができます。ただ、注意しなければいけないのが、海外のSIMカードは、日本国内では使用したとしても、通信できません。現地へ行ってから使うようにしましょう。この場合の使い方としては、日本で使っているSIMカードをなくさないよう大切に保管し、渡航先のSIMカードをご自身の端末に入れるだけです。
現地で購入
空港で購入
メジャーな旅行先の空港では、売っていることが多いです。例えば、台湾では空港に着くと、SIMカード手続きのカウンターがあります。カウンターの方が、使い方を教えてくれますし、SIMカードを入れ替えてくれるため安心です。英語が話せる人は現地で買うのも手です。
現地の携帯ショップで購入
実は、メジャーな旅行先でも携帯ショップがない空港もあるのです。例えば、ニューヨークの空港でSIMカードは購入できますが、サンフランシスコの空港には携帯ショップがないため、市内まで行く必要があります。現地の言葉や、英語がある程度話せることが条件となりますが、ネットや空港で購入できなかったら、現地でもどうにかできることを覚えておきましょう。
海外でSIMカードを使う時の注意点
通信量の使い方に対する違い
日本と海外では、通信量の使い方に対する対応が違います。例えば、日本では月に5GBの通信量で契約していたら、月に5GBを使いはたしたあとでも、速度が遅いながらもデータ通信ができます。しかし、海外では決められたバイト数を使いはたしたら、あとは通信ができない、というSIMカードもあります。そのため、購入したSIMカードが通信量を使い切ったら、そのあとも通信できるのか、できないのかをしっかり確認しましょう。
まとめ
SIMカードとは、海外旅行する際によく知っておいた方がよいものの一つです。わからないことをやろうとすると難しく、面倒くさいように感じるものです。しかし、SIMカードは意外と単純な仕組みで、ひとたびSIMフリーにすると、使い方は必要な時にSIMカードを入れ替えるだけの簡単作業をするだけなので、とてもらくちんです。