JAL国内線の座席種別「クラスJ」とは?
JALのクラスJは、普通席にプラス1,000円するだけで、贅沢なシートなどのワンランクアップしたサービスを受けられます。いつもより少しリッチな気分を味わいたいときにぴったりなクラスとして人気です。JALのクラスJの料金・サービス内容について、ほかのクラスとの違いを中心ご紹介します。
JAL・クラスJの料金・マイル
料金
JALのクラスJの料金は、すべての路線で目的地にかかわらず普通席にプラス1,000円です。当日チェックインするときに変更することもできるので気軽に利用できますね。一部の提携会社が運航するコードシェア便では、クラスJシート自体がないため注意してください。
ファーストクラスとの比較
マイル
マイル10%加算
マイル積算率 | クラス J加算 | 合計 | |
---|---|---|---|
普通運賃・往復割引・JALビジネスきっぷなど |
区間マイルの100% | 区間マイルの10% | 区間マイルの110% |
特便割引・先得割引・おともdeマイル割引など |
区間マイルの75% | 区間マイルの85% |
クラスJを利用した場合、区間マイルに10%を加算したマイルが積算されます。普通運賃だと区間マイルの110%、割引率の高い特便割引などは、区間マイルの85%のマイルがたまるのでお得です。アップグレード料金は一律1,000円ですが、マイルは距離が長い便ほどたまるので、遠距離のフライトほどお得といえます。
他クラスとの比較
羽田→那覇の場合
区間マイル(片道) | マイル積算率+クラブJ加算率 | 積算マイル | |
---|---|---|---|
普通運賃・往復割引・JALビジネスきっぷなど |
984マイル | 区間マイル100%+10% | 1,082 |
特便割引・先得割引・おともdeマイル割引など |
区間マイル75%+10% | 836 |
羽田・那覇路線の区間マイルは、片道984マイルです。クラスJで搭乗すると、区間マイルに10%上乗せされて積算されるので、マイルに換算すると98マイル分お徳にたまります。1,000円の加算で98円お徳なので、クラスJへのアップグレード料金は902円ともいえるでしょう。
特典航空券・当日変更はマイル払い不可
ためたマイルを利用して飛行機に乗れる特典航空券でも、クラスJへアップグレードができます。アップグレードに必要なマイルは、1区間につき2,000マイルです。当日変更も可能ですが、当日変更場合はマイルでの支払はできません。
JAL・クラスJのシート
JALのクラスJの最大の魅力は、普通席よりもグレードの高いシートで、快適な空の旅を楽しめるところです。座席の幅・隣との間隔・リクライニング機能など、どのような魅力があるのか、ほかのクラスと比較して解説します。
シート幅
クラスJのシート幅は、機体の種類で若干の差はありますが、ボーイング777だと47cmです。普通席の配置が3・4・3の10席配置なのに対し、クラスJは2・4・2の8席配置なので、2席分も少ないことになります。
他クラスと比較
座席間隔
他クラスと比較
JALのクラスJの座席間隔は97cmですので、普通席のシートピッチは79cmと比較する都、18cmも余裕があります。1,000円プラスするだけで、足元に18cmも余裕ができるので、ふだん機内の狭さに悩んでいる方にはおすすめです。ちなみに、ファーストクラスのシートピッチは130cmと格段の広さとなります。
リクライニング
クラスJシートの快適さの1つがリクライニング機能です。クラスJのシートは、背もたれを傾けることで連動してシート全体が前方にスライドします。後方への移動幅が少ないため、後ろの席との間のゆとりが大きいです。気兼ねすることなくシートを倒せるのも魅力といえます。
他クラスと比較
普通席のリクライニング機能では、背もたれを傾けても座席自体は動きません。シート全体が前方にスライドするクラスJのシートは、ゆったりくつろぎたいときにぴったりです。ファーストクラスのリクライニングは、リクライニングボタンで操作できて、リクライニング角度も余裕があります。
機能
クラスJのシートは、横幅・前後間隔・リクライニングの快適のほかにも、さまざまな機能があります。テーブルはA4サイズのパソコンも乗せられる大きさなので、機内でのパソコン作業も快適です。A350・A787限定ですが、全席にAC電源・USBポート・個人用モニターがついています。機体の種類によって機能が違う点には注意してください。
他クラスと比較
普通席のテーブルは大きくないので、軽食を載せる程度となります。A350・A787には、全席にAC電源・USBポート・個人用モニターがついているので、この点はクラスの違いというよりは、機体の種類の違いです。ちなみに、ファーストクラスには、プライベートパテイションやサイドテーブルが付いています。
JAL・クラスJのサービス
JALのクラスJのシートの快適さについてみてきましたが、クラスJで受けられるサービスにはどのようなものがあるのでしょうか。普通席のサービスとの違いを中心に、クラスJならではのサービスにはどのようなものがあるかご紹介します。
飲み物
クラスJの飲み物の種類は、おいしさにこだわったコーヒー「JAL CAFÉ LINES」・伊藤園の野菜ジュース・ソフトドリンク・お茶・お水などです。アルコールや機内食の提供はありません。あくまでも一般的な種類の飲み物の提供となります。
他クラスと比較
普通席では提供されていない、クラスJの特典といえる飲み物は、2020年5月時点では伊藤園の野菜ジュースのみです。ファーストクラスでは、全国の料亭のお食事・さまざまな種類のアルコール・ファーストクラス限定ジュースの提供もあるので、大きな違いとなります。
降機優先
JALのクラスJの座席は、飛行機の前方部分にあるため、降機時の待ち時間が少ないです。クラスJのサービスというわけではありませんが、スムーズに降機して、目的地へ向かいたいという方にとっては、ストレスなく降機できる点も魅力といえます。
JAL・クラスJでは受けられないサービス
クラスJの詳細について、クラスJで受けられるサービスを中心に見てきましたが、クラスJでは受けられないサービスにはどのようなものがあるのでしょうか。期待しすぎて、あとでがっかりしないよう、ファーストクラスには付いているけれども、クラスJには付いていない2つのサービスについてご紹介します。
ラウンジ利用
クラスJでは、ファーストクラスで利用できる、専用チェックインカウンター・専用保安検査場・ラウンジサービスは利用できません。ラウンジサービスは、ラグジュアリーな空間で搭乗時間までくつろぐことができることで人気ですが、残念ながらクラスJではラウンジサービスは対象外です。
預け手荷物の優遇
JAL・クラスJの利用方法
JALのクラスJを利用したいときは、どのように申し込みをすればよいのでしょうか。クラスJの事前予約方法や当日のアップグレード方法について解説します。クラスJを事前予約できない運賃タイプもあるので、利用できる運賃タイプについても確認してください。
事前予約が可能
JALのクラスJの予約は、航空券を予約し、そのあと座席を指定するときにクラスJシートを選びます。クラスJは人気なので、早いタイミングで席が埋まってしまうことも少なくありません。航空券を購入したら、すぐに座席指定することをおすすめします。
ただし、運賃種類ごとにクラスJを予約できるタイミングに違いがあり、予約できる席数も決まっているので注意してください。
クラスJが利用できる運賃
JALのクラスJが利用できる運賃は、普通運賃・特便割引・おともdeマイル割引・乗継割引などほとんどの種類の運賃で予約可能です。JALのクラスJを利用できない運賃には、先特があります。先特では、当日空席があるときのみクラスJの利用が可能です。
特典航空券での利用も可能
ためたマイルを利用する特典航空券でも、クラスJの座席を予約できます。変更には、1区間につき2,000マイル必要です。たまったマイルを使って、少し贅沢な旅をしたいときに、クラスJを利用するのもおすすめです。
空きがあれば当日アップグレードもOK
当日空席があれば、搭乗前にクラスJへ変更できます。すべての運賃チケットで、プラス1,000円するだけで贅沢なクラスJへ変更できるので、当日の空席状況はチェックしておきたいです。
クラスJは席数が限られ、人気もあるため、事前予約の段階で既に満席のことも少なくありません。運良く空席がでていたら、せっかくですのでクラスJを体験してみてください。
クラスJを使って快適な空の旅を楽しもう
クラスJは、普通席に1,000円プラスするだけで、広くてゆったりしたシートで空の旅を楽しめる、ちょっと贅沢なクラスです。当日空席があれば、すべての運賃のチケットからアップグレードできるので、機会があればプラス1,000円の贅沢を味わってください。
画像:イラストAC