ANAの国内線Wi-Fiサービスを徹底取材！

ANA国内線の一部の便においては、Wi-Fiサービスが提供されています。機内から衛星通信を経由してインターネットへのアクセスを行うことが可能です。使い方は簡単。搭乗前にお手持ちのスマートフォンやタブレット端末に「ANA公式アプリ」をダウンロード・インストールしておけば、機内から数分の操作でインターネットへ接続できます。2019年12月の時点では、ANAの国際線においてはWi-Fiサービスの提供が行われておりません。今後、国際線への導入が期待されます。

ANAの国内線で提供されているWi-Fiサービスは全て無料で利用可能です。使い方は簡単であり、利用料金も請求されないので安心してください。ANA公式アプリから利用できる約180のエンターテイメントコンテンツ(ビデオや音楽、電子書籍、テレビ番組など)が用意されていますが、それらのコンテンツも無料です。ただし、「ANA STORE@SKY」でショッピングを行った場合、購入した商品の代金を支払う必要が生じるので注意しましょう。

ANAのWi-Fiサービスの使い方は簡単です。お手持ちの端末がiPhoneやiPadの場合はApp Storeから、Androidの場合はGoogle Playから「ANA公式アプリ」をダウンロードし、インストールしてください。飛行機の離陸後は通信が途絶え、アプリをダウンロードできなくなってしまいます。また、ダウンロードやインストールに手間取り、時間がかかる可能性もあるため、必ず搭乗前に時間的余裕を持ってインストールを完了しておきましょう。

飛行機が離陸してから、しばらくの間は揺れたりして危険なのでスマートフォンやタブレット端末の操作は禁止です。客室乗務員の指示に従ってシートベルトを締め、安全第一を心掛けて揺れに備えましょう。ある程度の高度に達し、客室乗務員によって「離陸のフェーズが終わった」という内容のアナウンスが行われるのを待ってください。航行が安定状態に入ったら、端末を操作し、予めインストールしておいた「ANA公式アプリ」を起動しましょう。

航空機内では必ず端末の機内モードをONにしておいてください。その状態で端末のWi-Fi機能をONにしましょう。端末のWi-Fi設定メニューにおいて、SSIDとして「ANA-Wi-Fi-Service」を選択してください。それから「ANA公式アプリ」を起動し、アプリのサイドメニューを開いて「国内線 機内Wi-Fi」をタップすると、Wi-Fiによるインターネット接続が開始されます。使い方は簡単であり、設定に要する時間は数分です。

ANAが提供する無料のビデオコンテンツは、「ANA公式アプリ」からのみ視聴できます。Google Chromeなどのブラウザからは利用できないので注意しましょう。提供されるコンテンツは毎月変わるので、何度かANAの国内線を利用している人でも飽きることがありません。例えば、2019年12月の場合、『トイ・ストーリー4』、『劇場版おっさんずラブ ～LOVE or DEAD～ 』、『凪のお暇』といった評判の良い作品が提供されています。

無料オーディオコンテンツも、ビデオコンテンツと同様に「ANA公式アプリ」からのみ利用可能です。ブラウザからは利用できません。提供されている音楽は、J-POP、洋楽、クラシックなど、さまざまなジャンルから30タイトル以上。取り揃えられている音楽は、どれも評判の良いものばかりです。具体的な作品名としては、 RADWIMPSのアルバム『天気の子』や 松任谷由実のアルバム『日本の恋と、ユーミンと。』などが挙げられます。

雑誌、漫画、絵本など、さまざまなジャンルの電子書籍を読むことが可能です。約40冊が用意されており、具体例としては『BRUTUS』、『クロワッサン』、『Hanako』、『ナチュラル洗剤そうじ術』、『私がモテてどうすんだ』(1~3巻)、『MAR』(Vol.1~3)などが挙げられます。国際線と異なり、国内線の航行時間は短めなので、雑誌や漫画を数冊読んでいるうちに目的地に到着です。機内で暇を持て余す心配はありません。

「ANA SKY LIVE TV」は、ニュース番組や音楽番組、スポーツ中継番組などをリアルタイムで無料視聴できるコンテンツです。具体的には、「日テレNEWS24」や「CNNj」、「スカパー！」、「GAORA SPORTS」、「スペースシャワーTV」の番組を機内で楽しめます。番組は評判が良いものばかり。出張のために飛行機を利用するビジネスマンにとって、機内でニュース番組をチェックできることは大変ありがたいものです。

機内からのみアクセスできる専用ショッピングサイト「ANA STORE＠SKY」を利用可能です。「ANA STORE＠SKY」では、 国内線機内販売「ANA SKY SHOP」やオンラインショップ「ANAショッピングA-style」の商品が取り扱われています。合計100点以上のアイテムが取り揃えられており、機内限定商品もあるので見逃せません。購入代金の支払い手段としては、クレジットカードやANAショッピングポイント、代金引換を選択できます。

ニュースやANAの最新インフォメーション、就航マップ、マイレージの紹介といった情報を無料で提供しています。また、 「ANA Flight Path」 という次世代型地図が導入されており、使い方は簡単。コックピットや左右の窓からの景色をお手持ちの端末画面から確認できます。地図情報会社「ゼンリン」や飲食店口コミサイト「食べログ」や提携しており、地図上から絶景スポットをチェックしたりレストランの評判を確認したりといった旅行に役立つ機能が満載です。

ANAの国内線Wi-Fiサービスは、同じ路線であったとしても、搭乗する飛行機によってWi-Fiサービスが提供されていたり提供されていなかったりするので注意が必要です。以前に利用した路線で、その際にWi-Fi接続が可能だったとしても、今回搭乗する便でも利用できるとは限りません。手間はかかりますが、路線単位で判断するのではなく、毎回、自分が搭乗する飛行機についてサービスが提供されているかどうか確認しましょう。なお、国際線では利用できません。

国内線Wi-Fiサービスを利用できるのは、「ANA Wi-Fi Service」のステッカーが貼られている機体のみです。A321（321）、B787-9（789）、B787-8（78P）、B777-200（722）、B777-300（773）、B737-800（738/73H）の機種では全機体で利用できます。B777-200（772）およびB767-300（76P）は一部機体で未対応なので注意しましょう。国際線は全てサービス対象外です。

ANA国内線航空券の予約時に、「空席照会結果画面」や「予約詳細画面」にて、機体がWi-Fiサービスに対応しているかどうか確認可能です。搭乗する便がWi-Fiサービスに対応している場合、青い文字で「WiFi」と書かれたロゴマークが付いています。同じ路線や同じ機種でも、対応している機体と対応していない機体が混在しているので注意してください。何度か搭乗したことがある路線であっても、便ごとに異なるため、毎回必ず確認しましょう。

ボンバルディア・エアロスペース社が製造した「DHC8-Q400」の機体では、通信に必要な機材が搭載されておらず、Wi-Fiサービス(インターネット接続)が提供されていません。ただし、エンターテイメントコンテンツのうち、ビデオ、オーディオ、e-booksの3種類についてはANA公式アプリから利用可能となっています。

B737-700（737/73P）、B737-500（735）、A320（32A）、 DHC8‐Q400（Q84）といった機種では通信に必要な機材を積んでいないため、機内でWi-Fiサービスを利用できません。また、 B777-200（772）やB767-300（76P）では、接続機器を装着している機体と装着していない機体が混在しており、一部の便ではWi-Fiサービスの利用が不可能となっています。なお、国際線は全てサービス提供対象外です。

ANA国内線Wi-Fiサービスでは、NTTドコモのspモード、SoftbankのS!メール、auのezwebといった携帯電話会社のキャリアメールを利用できません。普段、キャリアメールを利用しているという人は注意してください。キャリアメール以外であれば問題なく利用できます。どうしても機内でメールを使いたいという場合、キャリアメール以外のメールアドレス(例えば、Gmailなど)を取得しておく方が良いでしょう。

ANAの国内線Wi-Fiサービスは無料エンターテイメントコンテンツの豊富さが魅力ですが、通信状態についてはさまざまな評判があるようです。衛星通信を利用しているため、気象条件や飛行ルートによっては通信が不安定になったり中断したりする場合も。テキストメールの受信程度であれば問題はありません。ただし、Youtubeのように大量にデータをやり取りするコンテンツについてはスムーズな受信が困難なケースもある模様。また、国際線で利用できないのは残念です。

ANAの国内線Wi-Fiサービスの使い方は簡単です。ただし、同じ路線でも機体ごとにサービス提供の有無が異なるため、注意が必要となります。衛星通信を利用しているため、気象条件によっては通信状態が悪くなるという評判も。それでも、機内からインターネットへアクセス可能であることや無料エンターテイメントコンテンツの提供は大変魅力的です。今後、国際線での導入も待たれます。ぜひ、ANA国内線Wi-Fiサービスを利用してみてください。