ノックエアとは?
ノックエアとは、タイのバンコク北部にある「ドンムアン国際空港」を拠点とするLCCです。タイ国内線が充実していますが、近距離国際線もあって、2019年12月には初の日本路線である広島線が運航を開始しました。日本に住む人にはあまり馴染みのなかったノックエアですが、どんな航空会社なのでしょうか。
タイ国際航空の子会社
ノックエアは、タイ国際航空の子会社LCCとして、2004年に設立されました。タイ国際航空とは、バンコクを拠点に30か国60都市以上を結ぶタイの代表的な航空会社です。日本のJALやANAと同じフルサービスキャリアで、サービスには定評があり、ワールド・ベストエアライン10位にも選ばれています。
スクートとの合弁航空会社ノックスクートを設立
ノックエアは、スクートと合同で、バンコク拠点の国際線LCCとして「ノックスクート」を2014年に設立しました。アジアの5国10都市に就航しており、日本路線は成田国際・関西国際・新千歳の3路線です。
スクートとは、シンガポール航空の子会社LCCで、ノックエア・ノックスクートと同じLCC連合に加盟しており、乗り継ぎの一括検索・予約ができます。
ノックエアの特徴とは?
ノックエアの特徴の一つは、国内線メインのLCCであり、21もの空港に就航している点です。機体も個性的で、先頭部には鳥(タイ語で「ノック」)のくちばしが描かれており、ノックスクートにも見られます。LCCの機内サービスは基本的に有料ですが、ノックエアは小さいボトル水とWi-Fiが無料であるのも特色です。
ノックエアの就航路線と料金
就航路線
国内線:タイ21空港
路線 | おもな就航先 | |
---|---|---|
北部 | 6 | チェンマイ(CNX)・チェンライ(CEI) |
北東部 | 6 | コンケーン(KKC)・ウドーンターニー(UTH) |
中央部 | 1 | ピッサヌローク(PHS) |
南部 | 8 | プーケット(HKT)・ハートヤイ(HDY) |
国際線:4国5都市
直行便の就航先 | |
---|---|
中国 | 南寧(NNG)・成都(CTU) |
ベトナム | ホーチミン(SGN) |
ミャンマー | ヤンゴン(RGN) |
日本 | 広島(HIJ) |
日本路線は広島空港
ノックエアの日本路線は1つで、広島空港に就航しており、水・金・日の週3回、1日1往復です。広島空港は、建物西側が国際線用であり、出発ロビーは2階で、コインロッカー・広島銀行ATM・海外旅行保険の自販機などがそばにあります。
同フロアには薬店・カフェもあり、通常7時以降は利用できますし、ロビー各所には無料Wi-Fi・モバイル充電スポットがあって便利です。
料金
料金は、買い手が多いチケットほど高値になる空席連動型で、価格は分刻みで変動するため、買うタイミングの見極めが重要です。広島・ドンムアン便の相場は、基本のもっとも安いチケットであれば1.5万円前後~4万円前後で変動します。生後14日~2歳未満の幼児は、日本路線5,600円、ほかの路線2,000円です。
3種類のチケット
チケット | Nok Lite | Nok X-tra | Nok MAX |
---|---|---|---|
差額(円) | ー | +3,700 | +1,184 |
運賃 | ○ | ○ | ○ |
持ち込み手荷物 | ○ | ○ | ○ |
普通席の座席指定 | 前日のみ | ○ | ○ |
受託手荷物 | × | ○ | ○ |
機内食 | × | × | ○ |
ノックエアのチケットは3種類あり、LCCなので、基本のチケットには運賃・持ち込み手荷物料金など最低限しかふくまれません。荷物の少ない人には基本の「Nok Lite」(以下ライト)、多い場合は、受託手荷物が料金にふくまれる「Nok X-tra」(以下エクストラ)がよいでしょう。
受託手荷物の追加料金
日本路線 | Nok Lite | Nok X-tra・Nok MAX | ||
---|---|---|---|---|
予約時 | 予約後 | 予約時 | 予約後 | |
+5kg | 4,800 | 5,200 | 1,200 | 1,600 |
+10kg | 5,400 | 6,000 | 2,400 | 4,000 |
+15kg | 6,400 | 7,200 | 4,000 | 5,200 |
+20kg | 10,000 | 12,000 | 6,000 | 6,400 |
受託手荷物の追加料金(追加荷物)は、国内線・国際線・日本路線で料金設定が異なるので注意が必要です。空港での手荷物検査でひっかかると、超過荷物料金として1キログラムにつき国内線は300バーツ、日本をふくむ国際線は400バーツ(約1,500円)かかります。
ノックエアの使用機材
ノックエアの使用機材は3種類で、いずれも座席クラスはエコノミーのみですが、広さやサービスの有無で2タイプに分かれています。ドンムアン空港を発着する路線は基本的にB737-800型機で、国内線の地方空港ではボンバルディアQ400型機やATR72-500型機もあるようです。
広島路線はB737-800型
広島路線の飛行機は、LCCでよく使われる小型機のB737-800型が使われています。座席は通路をはさんで3席3席、計189席あり、シートピッチ(前席との間隔)は約76センチ、横幅は約44センチです。JALやANAの国内線の標準ピッチより少し狭いくらいであり、5~6時間乗ってもつらくはないでしょう。
2つのシートタイプ
シートタイプ | 座席(B737-800) |
---|---|
ノックプレミアムシート (全チケット共通で追加料金が発生) |
最前6席 |
前方27席・非常口横12席 | |
ノックハッピーシート | そのほか144席 |
ノックエアの飛行機には2つのシートタイプがあり、指定しなければ基本は普通席(ノックハッピーシート)が割り当てられます。ノックプレミアムシートは、優先チェックイン・搭乗・手荷物と機内での紅茶またはコーヒーもセットです。
広島路線のみ1ブロック(3席)の予約もでき、2人で3席のノックハネムーンシートと、1人で3席のノックトリプルがあります。
ノックエアのサービス
ノックエアのサービスは、持ち込み手荷物と機内でのお水・Wi-Fi利用、出発前日以内の座席指定が、全チケット共通で無料です。そのほかのサービスは有料であり、チケットタイプにより料金が異なりますので、よくご確認ください。
無料サービス
詳細 | |
---|---|
持ち込み手荷物 | 1個・7kgまで |
機内でのお水 | 小ボトル1本 |
機内でのWi-Fi | B737-800型のみ |
座席指定 | 出発前24時間以内・普通席のみ |
有料サービス
詳細 | |
---|---|
受託手荷物 | 国内線15kg・国際線20kgまで |
追加手荷物 | 手荷物の総計40kg・1個30kgまで |
機内食 | タイ料理・カップ麺・お菓子・酒類など |
そのほか機内サービス | ブランケットなど |
事前座席指定 | 出発90日前~4時間前・全席 |
ノックエアのチケット予約方法
ノックエアのチケット予約方法は、公式サイトにくわえ、公式スマホアプリ・電話窓口・空港カウンターなどがあります。サイト・アプリはどちらも日本語非対応で英語表記ですが、むずかしい操作はありません。アプリは「あまり調子がよくない」という口コミも目にするので、公式サイトでの予約がおすすめです。
公式サイトでのチケット予約
公式サイトでの予約は、「Booking」のページの「Book Flight」から行います。フライトの情報を入力し、当てはまる便を検索、適切な便を選んで、チケットタイプを決めましょう。乗客の情報、確認メール受取用の情報を入力し、利用したいサービス以外のチェックを外します。
支払方法を選び、入力情報を確認したらサイト手続きは終了で、支払いが済むと予約完了です。
支払方法
チケット予約の支払方法は複数ありますが、日本に住む人であればクレジットカードがよいでしょう。クレジットカードは、Visa・MasterCard・JCBの3種類に対応しています。もっとも手数料が安いのは、SMSで送られる予約票をつかうコンビニ・銀行支払ですので、タイの電話番号を持つ人におすすめです。
キャンセル・変更
変更手数料 | Nok Lite・Nok X-tra | Nok MAX | |
---|---|---|---|
フライト | 名義 | ||
国内線 | 3,000円 | 3,600円 | 無料 |
国際線 | 4,800円 | 6,000円 | 無料 |
キャンセルは原則不可で全額自己負担、変更は有料で飛行機の日時と名義のみ可能です。日付の変更は、ライト・エクストラは本来の出発日時の24時間前まで、マックスは3時間前まで、名義の変更は、全チケット共通で4時間前まで受け付けます。
国際線のライト・エクストラで日付を変更しそうな場合は、何度も変更できる「Nok Flexi」サービス(有料)が数割お得です。
チェックイン方法
チェックイン方法は、国内線であればアプリ・サイト・電話もありますが、国際線は空港カウンターのみです。チェックインカウンターでは、予約番号とパスポートが必要ですが、予約票そのものはなくても問題ありません。広島路線では、出発時刻の2時間前からチェックインを受け付けており、1時間前には締め切ります。
ノックエアで広島空港からバンコクへ!
ノックエアに乗って広島空港からバンコクへ、お得な旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。ポップでかわいい飛行機が目印のノックエアは、お水などのグッズもとっておきたくなるかわいさです。身軽な一人旅や、友人との弾丸タイ旅行にぴったりなLCCであり、特に西日本の人は試さない手はありません。