東京と四国を結ぶオーシャン東九フェリーとは?
オーシャン東九フェリーは東京から四国の徳島を経由して九州の玄関口北九州市を毎日結ぶ、国内でも有数の長距離フェリーです。東京を夜に出港し、徳島へは翌日昼に入港するので、四国へ効率的に移動できます。
オーシャン東九フェリーの特徴は、クルーズ船とは違い機能性重視のスタイルを採用していることです。機能性重視とはいえ、船内は全て個室とホテル同様に過ごせます。
東京と四国を結ぶオーシャン東九フェリーの船内施設
オーシャン東九フェリーは、ホテル同様にプライバシーが保たれています。かつてのフェリーにあった、ただ寝転がるだけのプライバシーがない雑魚寝スペースはオーシャン東九フェリーには存在しません。
また、食堂やレストランが存在しないため、食料や飲料は全て自動販売機にて冷凍食品やレトルト食品を提供しています。
個室部屋
オーシャン東九フェリーの個室部屋は2名個室と4名個室がそれぞれ14部屋用意されています。もちろん全てオーシャンビューの部屋です。2名個室は3名でも利用できますが、3人目はベッドではなく、床に敷布団での就寝になります。
2等洋室(相部屋)
オーシャン東九フェリーの2等洋室は8人部屋が11室、16人部屋が4室と大人数を収容できます。一応相部屋の扱いとはなっていますが、プライベート空間が保たれているので心配はいりません。カプセルホテルをイメージすればいいでしょう。
2等洋室は船内の中央に位置しているので外の景色は見れません。船酔いが心配な場合は積極的に部屋の外に出て気分転換をしましょう。
withペットルーム
オーシャン東九フェリーにはペット同伴の個室が2部屋用意されています。シングルベッド2つにペット用のケージが置かれており、ペット同伴のお客様には嬉しいサービスといえるでしょう。
withペットルームは宿泊部屋でペットとすごせる、他の交通機関にはないサービスです。もしwithペットルームが取れなくても、別部屋で12個のペットケージがありますので、心配は無用です。
バリアフリールーム
オーシャン東九フェリーにはバリアフリーの2名個室が6室用意されています。2名個室3部屋ごとに、それぞれトイレと専用浴室が設置されていますが共用ですので、他の方への配慮が必要です。
オーシャン東九フェリーのバリアフリールームは部屋面積こそ3.5畳と狭いですが、他の交通機関にないバリアフリーの部屋は貴重な存在といえるでしょう。
エントランスホール
オーシャン東九フェリーのエントランスホールは別名『オーシャンプラザ』と呼ばれており、乗客が自由に過ごせるエリアですが、他のフェリーには必ずあるレストランや食堂は存在しません。
全ての食事や飲料は自動販売機にて提供されます。主に冷凍食品やレトルト食品になりますが、メニューは豊富で値段も手頃なので、食事に困ることはないでしょう。
東京と四国を結ぶオーシャン東九フェリーのメリット
東京と四国・徳島、九州を結ぶオーシャン東九フェリーには数多くのメリットがあります。日本国内では飛行機、新幹線など速く移動できる乗り物がシェアを高める中、速度で劣るフェリーが一定の支持を集めているのは、他の交通機関にはないメリットがあるからです。フェリーにはどんなメリットがあるのかを確認しましょう。
移動効率の良さ
移動効率の良さは、東京と四国を結ぶオーシャン東九フェリーのメリットです。フェリーは他の交通機関に比べ速度は確かに劣りますが、夜間帯に運行しています。夜に出て朝に着くダイヤが組まれているので、四国に着いてから効率的に動くことができます。
夜間運行という点では競合相手として夜行バスがありますが、移動中の自由度においてはフェリーが一歩も二歩もリードしています。
運賃が安い
移動手段 | 運賃 |
---|---|
飛行機 | 33,690~36,590円 |
新幹線+特急 | 18,670~25,470円 |
サンライズ瀬戸+特急 | 23,100~36,550円 |
夜行バス | 7,900~13,400円 |
オーシャン東九フェリー | 13,610~25,610円 |
オーシャン東九フェリーのメリットとして運賃の安さがあげられます。片道運賃は東京から徳島まで、2等洋室(相部屋)で税抜13,610円です。格安の夜行バスには及びませんが、車内で過ごせる自由度を考慮すればフェリーが好まれるでしょう。
個室、自動車やバイクの積載を利用すると追加料金こそかかりますが、それでも飛行機、鉄道利用に比べれば安いケースが多いです。
フルフラットで就寝できる
フルフラットで就寝できる点が他の交通機関にないフェリーのメリットです。夜行バスも快適なリクライニングシートこそありますが、完全に横になることはできません。
東京と四国を結ぶ夜行列車として『サンライズ瀬戸』がありますが、オーシャン東九フェリーよりも運賃が高いです。オーシャン東九フェリーは、個室を利用するとテレビ、冷蔵庫、テーブルとホテル同然の過ごし方ができます。
船内は移動自由
船内を自由に移動できる点は、フェリーにしかないメリットといえるでしょう。ずっと同じ場所に居る必要はなく、自由に歩き回ったり、食事をしたり、入浴もできるなど、普段と変わらない生活を過ごせます。
自動車やバイクを積める
自動車やバイクを積める点は、他の交通機関にはないフェリーならではのメリットです。自分の車で移動したいけど、長距離の運転は嫌という方にフェリーはピッタリの乗り物です。
徳島、九州に着けば、マイカー、バイクで思う存分移動できるため、フェリーは家族旅行にも見逃せない手段といえます。
東京と四国を結ぶオーシャン東九フェリーのデメリット
オーシャン東九フェリーを利用する際にあたって、メリットばかりでなく、デメリットもあります。フェリーのデメリットは他の交通機関にはないフェリーならではの事情に伴うものである意味しかたない面もあります。デメリットも把握した上で利用するかを決めましょう。
長い所要時間
フェリーは他の移動手段と比べて、速度が遅く所要時間が長いというデメリットがあります。より効率性を重視する人にはフェリーは不向きかもしれません。自家用車で移動するのであれば、長距離運転をしなくても寝ているだけで移動ができるのでおすすめの交通手段です。
船酔いのリスク
船酔いのリスクはフェリー特有のデメリットです。最近のフェリーは大型化、さらに横揺れ防止装置が施されていることもあり、多少の波では揺れることはないですが、天候が悪ければ揺れは避けられません。どうしても気になる人はやはり船酔い防止の薬を服用するようおすすめします。
ネット環境がない
ネット環境がないというのは、フェリーの利用者が感じる最も不便なデメリットといえます。
最近はWifiサービスを提供するフェリー会社もでてますが、オーシャン東九フェリーにおいては残念ながら無料Wifiサービスは提供していません。今後の改善に期待したいところです。
東京と四国を結ぶオーシャン東九フェリーの詳細情報
運行ダイヤ
オーシャン東九フェリーの運行ダイヤはデイリーにて運行されています。東京を夜間に出発し、徳島へは翌日午後、九州へは翌々日の早朝に到着します。金曜日と日曜祝日は出発到着時刻が少し異なるので、注意が必要です。
東京発下り便
到着時刻 | 出発時刻 | |
---|---|---|
東京 | 19:30(1日目) | |
徳島 | 13:05(2日目) | 14:20(2日目) |
北九州 | 5:20(3日目) |
日曜・祝日出発の便は北九州出発が18:00に変更
九州発上り便
到着時刻 | 出発時刻 | |
---|---|---|
北九州 | 19:00(1日目) | |
徳島 | 9:20(2日目) | 11:20(2日目) |
東京 | 5:30(3日目) |
日曜・祝日出発の便は北九州出発が18:00に変更
乗船料金
乗船区間 | 料金 |
---|---|
東京・徳島 | 12,070円 |
徳島・北九州 | 9,250円 |
東京・北九州 | 16,570円 |
乗船区間 | 料金 |
---|---|
東京・徳島 | 13,610円 |
徳島・北九州 | 10,400円 |
東京・北九州 | 19,260円 |
オーシャン東九フェリーの乗船料金は東京・徳島間が13,610円、東京・北九州間が19,260円、徳島・北九州間が10,400円です。この料金では2等洋室になり、個室の場合は個室料金の追加が必要です。6才以上12才未満の小人は大人料金の半額で、さらに6才未満の幼児は、添い寝という条件ですが、大人1名につき1名が無料で乗車可能です。
個室料金について
乗船区間 | 2名個室 | 4名個室 | withペット |
---|---|---|---|
東京・徳島 | 10,000円 | 12,000円 | 15,000円 |
徳島・北九州 | 10,000円 | 12,000円 | 15,000円 |
東京・北九州 | 15,000円 | 20,000円 | 23,000円 |
個室は2等洋室の料金に加えて、個室料金が加算されます。個室を利用する際は、予約が必要です。
予約申込方法
オーシャン東九フェリーの予約申込方法は3通りあります。ネット予約、電話予約、旅行代理店での購入です。はじめて予約をする人は電話予約をおすすめします。
なお予約受付日は出港地によって異なり、東京と北九州は乗船日の1ヶ月前からですが、徳島は1ヶ月+1日前から受け付けています。電話番号は0570-055-048で、営業時間は平日10時~15時までです。
オーシャン東九フェリーの寄港地
東京・有明
東京の寄港地は東京・有明にある東京港フェリーターミナルです。公共交通機関ではりんかい線の国際展示場駅、ゆりかもめの有明駅を下車、送迎ワゴンを利用して6分で到達します。
車やバイクの場合、都心からは首都高速11号湾岸線の台場出口からフェリー埠頭方面へ向かい、東京湾岸アンダー出口を左折、最初の信号を右折して直進すると港に到着です。
徳島・沖州
徳島の寄港地は沖州にある徳島ターミナルです。港から徳島市内へは徳島市営バスが運行されており、JR徳島駅とフェリーターミナルを15分で結んでいます。
車、バイクの場合は徳島自動車道の徳島IC出口から国道11号線に出て、中洲町一丁目交差点を左折、中洲みなと橋を渡って新町川沿いを直進すれば新徳島ターミナルに到達です。
北九州・門司
北九州の寄港地は門司にある新門司港フェリーターミナルです。最寄駅はJR鹿児島本線及びJR山陽本線のJR門司駅で、乗合タクシーを利用します。門司港駅ではありませんので注意してください。
車、バイクでは九州自動車道を福岡方面からは新門司IC,山口方面からは門司ICから県道25号線に出て、新門司港入口北交差点を曲がればターミナルに到達します。
東京から四国へ移動するならフェリーがおすすめ
オーシャン東九フェリーは、料金面では高速バス、速達性では飛行機に劣りますが、高速バスには快適性、飛行機には料金面で優れています。
特に乗用車・バイク・自転車を積んで移動できるのは他の交通機関にはない強みです。四国へドライブを計画している人はぜひオーシャン東九フェリーを検討してみてください。