札幌から函館まで車で移動するルートは何がおすすめ?
札幌から函館の車での移動ルートは、主に4つあります。どのルートが最速、最短、最安なのかを解説していきます。
- 道央自動車道を利用する南回りルート
- 中山峠を通る山越えショートカット一般道ルート
- 近年開発中の後志自動車道を使う北回りルート
- 山越えルートと高速道路を組み合わせたルート
札幌から函館の車での移動ルートを選ぶ際の注意点
札幌から函館の車での移動ルートを選ぶ際の注意点をご説明します。まずは何を優先するかです。移動時間なのか、移動料金の安さなのか、観光なのかを選択します。
この優先度によりルートが決まりますが、通行規制や混雑によりルート変更を余儀なくされたり、寄り道が不可能になったりしますので、これらの注意点をご説明します。レンタカーでの注意点もあります。
注意点①:冬は凍結に注意
北海道は夏だけでなく、冬の風情を楽しみたいと思われる方もおられます。しかし、冬の運転は注意が必要です。閉鎖とまでいかなくても凍結に注意すべきルートがあります。たとえば、国道230号の中山峠付近の風雪除けシェルターの路面が凍結することがあります。レンタカーならスタッドレス付きを予約しましょう。
注意点②:混雑に注意
最速と期待する高速道路ルートでも落とし穴があります。道央自動車道の札幌郊外の北広島ICが年末年始などに出口が混雑し、走行車線にも影響します。手前のインターチェンジで降りてう回するか、恵庭駅など混雑エリアを避けてレンタカーを借りることにより回避できます。
一般国道では国道230号線の定山渓温泉付近、国道5号線の大沼公園付近が行楽シーズンに混雑します。
注意点③:閉鎖する道に注意
今回ご紹介しているルートから、少し寄り道した場合に冬季閉鎖される道路があります。例えば、高速を使わず、登別から洞爺湖まで山あいを通る地方道2号があります。そして、ニセコアンヌプリ付近を通る地方道58号や66号、ニセコから洞爺湖付近まで山あいを通る地方道32号などがあります。
冬はレンタカーショップでも閉鎖道路の情報を得て、その道路は避けましょう。
札幌から函館を車で移動する4種類のルート
札幌から函館まで車で移動するには主に4種類のルートがあります。まず最速の道央自動車道を使う南回りルート、次が最安の山あいをショートカットする中山峠・一般道ルートです。
中山峠を通った場合でも少しだけ高速道路を使うと最短距離になります。そして、北回りルートがあります。後志自動車道を使い小樽・余市経由で向かいます。
道央自動車道ルート
最速ルートは北海道の大動脈・道央自動車道を利用する南回りルートで、時間はかかりませんが距離は最長で料金も最大です。苫小牧まで南下し、その後、海岸沿いを登別、洞爺湖、長万部と西に向かい、さらに、内浦湾沿いを大沼公園を経由して函館に向かいます。
札幌函館間のJR特急が走るルートに沿った整備された道を通るオーソドックスなルートです。
移動距離 | 317km |
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移動時間 | 4時間25分 |
移動料金 | 7,400円 |
メリット
道央自動車道ルートのメリットは何といっても移動時間が最速であることです。札幌近郊の渋滞に注意が必要ですが、その他の地域はスムーズに走れます。また速いだけでなく海岸沿いの景勝地を走ることが多く、途中に北海道でも有数の観光スポットの登別や洞爺湖などもあります。時間が許せば立ち寄って楽しむことができます。
デメリット
道央自動車道ルートの最大のデメリットは移動料金が最も高いということです。ほとんど高速道路を利用するのと距離も最長ですので高速料金もガソリン料金も高くなります。また海岸沿いを走るとはいえ高速道路ですので、観光やドライブ目的であれば少し味気ないかもしれません。
中山峠一般道ルート
道央自動車道ルートとは正反対に最も時間はかかりますが、移動料金が最安なルートが中山峠越えの一般道ルートです。国道230号線を通って山あいをショートカットするルートですので登別は通りませんが洞爺湖は通ります。洞爺湖からは道央自動車道ルートとほぼ同じルートの一般道を走ります。
移動距離 | 254km |
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移動時間 | 5時間20分 |
移動料金 | 2,200円 |
メリット
中山峠・一般道ルートのメリットは移動料金が最安だということです。高速道路を使わず、距離も短いので安くなります。また、洞爺湖から函館までの海岸沿いも一般道を通るため、気に入ったところで立ち寄ることもできます。時間に余裕のある人向けになっています。国道230号線沿いのサイロ展望台からの洞爺湖は絶景です。
デメリット
デメリットは移動時間が最長であることです。安さを優先していますので、長時間の移動に耐えられる人向けのルートになっています。またもう一つのデメリットは峠を通るた冬は要注意だということです。
国道230号は比較的幹線道路ですので冬季閉鎖はほぼありませんが、中山峠付近の路面凍結などには十分注意する必要があります。
中山峠&高速ルート
中山峠&高速ルートは山越えのショートカットはどうしても一般道を使いますが、その後は随時、移動時間や移動料金と相談して高速を使うルートです。下記の表は函館直前の落部ICと大沼公園IC間のみ高速を使ったケースを示しています。
すべて一般道を使うのに比べて移動時間は10分早くなり、移動料金は680円高くなっています。しかし、ルートは4つのルートの中で最短距離です。
移動距離 | 253km |
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移動時間 | 5時間10分 |
移動料金 | 2,800円 |
メリット
中山峠&高速ルートは移動料金は安くしたいが、せっかく高速道路と並行して走っているのに移動時間と移動料金のバランスを考えて少しは高速道路に乗りたいと考えている人に向いています。
当然ですが、長く高速道路に乗ると移動時間は短縮できますが、移動料金は高くなります。時間が無制限ではなく函館の到着時間がある程度決まっている場合にメリットがあります。
デメリット
中山峠&高速ルートは状況によって使い分けるルートですのでデメリットは使い方によって変わってきます。必要以上に高速に乗ると割高になります。高速に乗るのを節約すると移動時間が長くなります。あえてデメリットと言えば、道中判断を迷うということでしょう。
一般道・高速ルート
一般道・高速ルートというと抽象的ですが、一般道というのは国道5号線で高速道路は札樽自動車道、後志自動車道も登場する北回りルートのことです。小樽、余市を経由します。
誤解されているみなさんもおられますがJRの函館本線はこのルートで函館本線1本で札幌から函館までを結んでいます。南回りルートは札幌から長万部までは千歳線と室蘭本線です。
移動距離 | 281km |
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移動時間 | 4時間50分 |
移動料金 | 6,900円 |
メリット
北回りルートは歴史のあるJR函館本線と同じルートですので、小樽、余市などの著名な都市や冬に人気のニセコも通過できるのがメリットです。またニセコからはえぞ富士こと羊蹄山を望めます。
小樽も雪景色が有名ですので冬におすすめのルートとも言えます。国道5号は峠の標高も低いため冬季の閉鎖もほぼなく冬景色を楽しめます。
デメリット
移動時間は道央自動車道ルートより長く、中山峠ルートより短いというバランスの良いルートです。移動距離も中くらいのルートになっています。したがって、移動時間や移動料金に極端にこだわらない限り、あまりデメリットはありません。
道央自動車道ルートが有珠山の噴火で通行止めになったときのバイパスをめざし後志自動車道を伸ばしています。
札幌から函館の移動中に立ち寄れる観光スポット4選
これまでご説明したルートには北海道でも有数の観光スポットがあります。道央自動車道沿いには登別温泉、洞爺湖、洞爺湖温泉があり、北回りルートには小樽、余市、ニセコがあり羊蹄山を望めます。
そして、函館の直前には大沼公園があり北海道駒ケ岳を望む絶景が楽しめます。コンパクトなレンタカーで小回りよく訪れましょう。
①登別温泉
道央自動車道沿いにある登別には、北海道だけでなく全国的にも有名な登別温泉があります。登別温泉は草津温泉や有馬温泉などとならんで日本の名湯ランキングの上位に名前が登場します。9種類もの泉質が存在するのが特徴で、日帰り入浴可能な施設や旅館も多くありますので、移動中の立ち寄りにも便利です。
②洞爺湖
道央自動車道沿いで、かつ、中山峠越えの国道230号の南の終点にあるのが洞爺湖です。洞爺湖サミットで一躍有名になりました。札幌から函館への移動中の立ち寄りなら国道230号沿いにある「サイロ展望台」からの洞爺湖がおすすめです。また、洞爺湖温泉の洞爺サンパレスなどのホテル・旅館では日帰り入浴も楽しめます。
③小樽・余市
北回りルートにも北海道で人気上位の観光地がひしめきます。まず小樽と余市です。小樽はレンガ造りの倉庫が並ぶ小樽運河の風情が有名で、特に雪に覆われた冬の景色が見どころです。余市ではNHKの朝ドラで有名になったニッカウヰスキーの蒸留所が見どころになっています。冬は冬仕様のレンタカーで楽しみましょう。
④大沼公園・駒ケ岳
どのルートでも最後に通るのが大沼公園です。大沼の南岸から沼越しに見える北海道駒ケ岳の風景は函館から北海道に入った人たちが最初に度肝を抜かれる絶景といっていいでしょう。大沼公園に立ち寄った時の遊びの定番は大沼、小沼でのボート、カヌー遊びです。爽快な気分になれます。
札幌から函館の車移動のルートはメリットで選ぼう!
札幌から函館への移動にはさまざまなルートがあります。車と他の交通手段の比較に関しては別の記事を参照いただければわかりますが、最速はJR特急です。車の移動に限定すれば最速は道央自動車道ルートですが移動料金は最大です。
逆に最安は中山峠一般道ルートですが移動時間は最長です。冬には北回りルートを走ってみましょう。北海道はレンタカーが気軽に利用できて便利です。