迪化街でおすすめのまわり方をご紹介！有名な問屋街はどう回る？

清朝末期に商店が軒を連ねたという台北で最も古い問屋の街、迪化街。現在でも乾物やお茶、漢方薬や布などの問屋街として、多くの観光客が訪れる場所となっています。周囲には昔ながらの庶民派グルメや昔ながらの古い建物をリノベーションしたおしゃれなカフェや雑貨屋も続々オープン。見どころの多い迪化街は、ゆっくりと台北の街を散策するのにピッタリな場所です。迪化街を楽しく見て回るポイントをカテゴリー別にお伝えします。

まず迪化街を散策するには、街の特徴をつかんでおきましょう。迪化街に向かうためのMRT最寄駅は北門駅です。そこから塔城街という通りをまっすぐ北にあるけば、迪化街の入り口の看板が見えてきます。メイン通りは迪化街一段という通り。この通りの両側には問屋がびっしり。この通りと隣の延平北路二段の間には、カフェやグルメの店が多数あり、さらに東側の通りでは夜に有名な寧夏夜市が開かれています。

迪化街を観光で見て回るには、午前中に行くことをおすすめします。特に老舗グルメの飲食店は、材料がなくなり次第閉店という店も。また永楽市場を中心に、周囲の店は午後になると多くの人が訪れ混雑します。お店の前の歩道は狭く、多くの観光客が行き交う午後はすれ違うのも大変になるほど。かといって車の通る大きな通りを歩くとせっかくの店の前の商品を見ることができません。見どころの多い場所なので、観光客の少ない午前中に時間を気にせずゆっくり散策したいものです。

迪化街メイン通りの迪化街一段は、道の両側にびっしりと問屋や飲食店、雑貨やカフェが並んでいます。まずは、片側をゆっくり見て回って奥まで進み、そこからまた反対側のお店を見てスタート地点まで戻ってくるまわり方がおすすめです。同じようなお店が多く値段も店ごとに違うので、どこの店がいいかをしっかり吟味してから買うのがベスト。乾物は試食させてくれる店も多いので、味比べをしながら散策すると良いです。

迪化街は老舗問屋街なので、このご時世でも現金しか受け付けていないお店が多いです。古い建物をリノベーションしたカフェや、おしゃれなお店ではクレジットカードやキャッシュレス決算ができる店も増えていますが、昔ながらのお店は今でも現金主義。時には値の張る漢方を取り扱っているようなお店でも、カードが使えないなんてこともざらです。迪化街へは、多めの現金をもって行くのが良いでしょう。

まず抑えたいのが、チャイナ柄の布が手に入ることで有名な永楽市場です。ここは迪化街の入り口付近にある1904年創立の老舗市場。2階には約120の布店、3階には約100の縫製店が入る大きな市場となっています。布も縫製代もとても安いので、オーダーメイドに挑戦するのもおすすめ。好きな布を選んで、世界に一つだけのオリジナルカバンやポーチを作ってみましょう。簡単なデザインだと、迪化街を回っているうちに完成します。

迪化街にはお土産にぴったりなお手ごろ価格の台湾茶から、茶葉にこだわった高級茶までいろいろな種類のお茶屋さんが揃っています。中でも高級茶で有名な「ジェンウェイ茶苑」は建物も見どころの一つ。なぜなら、迪化街最古の建物がこのお店なのです。日本統治以前からこの街を見守ってきた建物は改装されてはいるものの、奥に長いこの街の伝統的なつくりそのもの。奥には中庭があり、当時の生活を彷彿させます。

見どころの多い迪化街でも、よく見かける日本語が「からすみ」です。そう、ここ迪化街はからすみが有名。からすみの産地である東屏に加工工場をもつ乾物店が多くあります。ぷっくりと肉厚な台湾産天然からすみが日本とは比べものにならないくらい安い値段で購入できるのではずせないスポット。からすみは、そのまま買って、日本で炙って食べてもお酒のつまみにピッタリですが、からすみをペースト状にした商品も有名です。

迪化街を歩くと、多くの店が軒先で売っているのが乾物です。特に観光客が買いやすいのがドライフルーツ。日本では見ないような多くの種類のドライフルーツが売られています。日本人に人気なのは、マンゴーやイチジクなど馴染みのあるドライフルーツ。肉厚でとっても甘いので、お土産にも人気です。多くの店は試食させてくれるので、しっかり試食して美味しい店を探しましょう。たくさん買うとおまけをしてくれるお店もあります。

迪化街の中で、軒先に茶色い乾燥した葉のようなものが山積みにされた怪しげな雰囲気の店があれば、そこはきっと漢方の店です。東洋医学の教えに則り多くの漢方が売られており、調子が悪い時は薬ではなく漢方に頼る人が多い台湾。迪化街には日本語が話せる店員のいる漢方店も多いのでぜひ中に入ってみましょう。胃腸や肝臓など臓器に効く漢方や、ダイエットに効く漢方など、症状を伝えると自分に合う漢方を進めてくれるはずです。

最近台湾のお土産として注目を集めているのがこのカゴ雑貨です。台湾産の竹で編まれた竹製品や、東南アジアで仕入れた蒸籠や桶、井草やかばんなど、迪化街には竹細工の店がいくつかあります。その中でもカラフルな色が特徴なエコバックは人気急上昇中。台湾の街の散策のお供にもなります。色のバリエーションも豊富なので、自分用にもお土産にもぴったりです。気に入ったカバンを買って帰りましょう。

迪化街には、可愛い食器の店も多くあります。特に、中国風の色鮮やかなお皿やや台湾ならではのデザイン食器は大人気。中には小籠包の形をした調味料入れも。迪化街でも有名な「民藝埕」は、1920年代に建てられた建物をリノベーションしたお店であり、入り口からは想像できないほど奥行きのあるお店の造りとなっています。日本の食卓にもなじむデザインが多いので、お土産でも喜ばれるでしょう。

迪化街にはショッピングの見どころが多いですが、グルメも多くの人気店が集まっています。中でもおすすめなのが、台南料理で有名な担仔麺が食べられる「度小月」。担仔麺とは、エビの頭で出汁をとった濃厚スープとストレート麺、肉のそぼろがのった台南の名物料理。担仔麺で有名な「度小月」の支店が迪化街の中心部に建っています。麺と言っても小ぶりなので、街歩きに疲れた時に軽く一杯食べるのにちょうどいいサイズです。

迪化街は台湾最古の問屋街とだけあって、食事処も老舗が多いのが特徴です。美味しいお店は大抵地元民で賑わっているのでわかりやすいのですが、特に肉包のお店は地元民でいつも大賑わいとなっています。肉包とは日本でいう肉まんのことで、玉ねぎの甘みと黒胡椒を効かせた豚肉がたっぷり詰まった肉包はたまらない美味しさ。「妙口四神湯肉包専賣店」は特に人気のお店で、漢方で煮込んだモツの入ったスープも人気です。

迪化街のデザート屋は、昔ながらの台湾デザートを売りにするお店が多いのが特徴です。中でも人気なのが、豆花。豆花とは、大豆で作られた豆腐のようなデザートのことで、季節によって温かいものと冷たいものがあります。体に優しいデザートで、ピーナッツやタピオカをトッピングして食べるのがおすすめ。甘すぎず、つるんとした喉越しが街歩きに疲れた体にちょうどよいです。

台湾デザートとして有名なものの一つにオーギョーチーがあります。オーギョーチーとは、乾燥させた愛玉子の実と水だけで作られたデザートで、低カロリーな上食物繊維が豊富なため、ダイエットにも効果的な女子には嬉しいスイーツです。食感はゼリーのようでツルツルと喉越しも良く、噛むと不思議と弾力があります。蜂蜜レモンやすだちをかけて、すっきりと食べるのが一般的です。

老舗グルメで有名な迪化街ですが、古い建物をリノベーションしたおしゃれなカフェも続々とオープンしています。迪化街でゆっくりと休憩したいなら、そんなリノベーションカフェに立ち寄ってみましょう。カフェと一言に言っても、とことんコーヒー豆にこだわったお店から台湾茶を出すお店、元病院を使った不思議なお店やフルーツジュースが売りの店などさまざまです。

お土産探しやショッピングのお店が多い迪化街ですが、実は観光としての見どころもあります。中でも人気なのが、恋愛の神様として有名な「台北霞海城隍廟」です。迪化街を歩くと中央付近に急に現れるこの霞海城隍廟。もくもくと線香の煙が漂い、最近リニューアルされたばかりの立派な建物が目印です。ここには月下老人と言われる運命の人を繋いでくれると言われる恋愛の神様がいます。ぜひ立ち寄ってみましょう。

迪化街の東には、台北でも有名な夜市「寧夏夜市」が開かれています。ここは地元民の間でも、グルメの夜市として大人気。夜市の規模自体は大きくはないですが、台湾のおいしいものが集まる夜市として見どころが多くある夜市です。通りの中央に所狭しと屋台が並んでいますが、通り自体にも両側にグルメの店が並んでいます。迪化街でショッピングを楽しんだ後は、ここの夜市でおいしいもの巡りをするのもおすすめです。

いかがだったでしょうか？迪化街は見どころが多く、観光客も多く集まる場所となっています。まわり方のコツをつかめば効率良く散策することができるので、ぜひこの記事を読んで、何を目当てに散策するかを考えてみてください。ショッピングやグルメを楽しむのもいいですが、目的を決めずにふらっと歩いても楽しめるのが迪化街の良さです。ぜひ迪化街が、台北の良き思い出の一つになればいいなと願っています。