ロシアの治安は良い？都市や観光地の治安情報と注意するポイントをご紹介！

ロシアはユーラシア大陸の北部に位置する国家です。日本にとっては韓国や中国などと同じ馴染みのある隣国でもあります。また、ヨーロッパとアジアが入り混じった独特の文化や建造物が魅力的で、観光地としても人気のある国です。そして、ボリショイ劇場のバレエを筆頭に、世界最高峰の芸術や演劇を楽しめる国でもあるので、それらを目的にロシアを訪れる人も多くいます。

ロシアの治安はやや悪いといえます。これはテロが予想される危険な都市や地域があり、また、スリなどの軽犯罪だけでなく、重犯罪が発生する地域もあるためです。しかし、事前に危険な都市や普段からの注意を怠らなければ、見どころがたくさんある魅力的な国でもあります。

ロシアは治安が良いとはいいきれない国です。日本の外務省はロシアを危険レベル1としており、十分な注意を呼び掛けています。ロシアでは鉄道や国際空港など、人がたくさん集まる場所でテロが発生することもあるので、巻き込まれる危険性があるためです。

ロシアの治安について、最も注意しておきたいのがテロ発生地域です。特に「北カフカス地方」は「ロシアの火薬庫」と呼ばれており、イスラム過激派が拠点にしているなど、危険が予想される地域になります。見どころのあるスポットも存在しますが、ロシアに観光や旅行にいくなら、「北カフカス地方」はできるだけ避けるのが無難です。

ロシアの治安で最初に注意しておきたいポイントはスリです。ロシアに限らず海外旅行ではスリやひったくりは被害にあいやすいので、注意しておきましょう。ツアーを使用する場合、スリグループの特徴を教えてくれたりします。不安な人はツアーでの旅行がおすすめです。人目のつく場所でスマホなどの高額な製品を使用しないなど、未然に防ぐための注意を怠らないようにしましょう

ロシアではパスポートの携帯が義務付けられており、警官が提示を求めてくることもあります。この際にパスポートの提示だけでなく、金品も要求し旅行者とトラブルになる問題も発生しているのです。警察官が金品を要求するなど、全世界共通でありえないことなので、このようなトラブルに巻き込まれた場合は、速やかに大使館に連絡するか、周りのお店に助けを求めるようにしましょう。

こちらもロシアに限らず海外を訪れるときに気をつけたいトラブルの一つです。クレジットカードの情報を盗み取り、不当な請求を行ったり、偽装のクレジットカードが作られたりする犯罪で、被害にあうと大変なことになります。ロシアではクレジットカードを使えるお店は多いですが、ブランドショップなどならまだしも、怪しいお店ではクレジットカードは使用しないようにしましょう。

相手に不当な請求をする、「ぼったくり」はロシアでも起こりえるトラブルです。現地の事情をよく知らない観光客や旅行者が被害にあいやすいトラブル。主に飲食店などやタクシーなどで起こるので、旅行でこれらの施設を利用する場合は注意が必要です。「ぼったくり」の被害にあわないためには、タクシーは配車アプリを利用する、怪しいお店には近づかないなどの対策を徹底しましょう。

認可されていない個人が営業しているタクシーが「白タク」。認可されていないため、英語も通じないケースもあり、意図しない場所に連れていかれ、金品を奪われるといった事件もおこっています。ロシアでは「白タク」の数は減ってきていますが、注意は必要です。旅行や一人旅でタクシーを使いたいなら、事前に料金をクレジットカードで支払えるタクシー配車アプリの使用がおすすめ。

ネオナチとは反西側諸国、白人至上主義などをスローガンにかかげる極右勢力です。排他的で暴力的な危険な集団なので、関わると犯罪に巻き込まれるかもしれません。人種差別主義者なので、日本人だというだけで攻撃される可能性もあります。このような集団を見かけたら絶対に近づかないようにしましょう。ネオナチは大きなスポーツの大会などがあると活発に活動する傾向にあります。

ロシアの治安で最も危険なのがテロです。空港やバスターミナルなど、人が集まる場所でもテロが起こっているので「ある程度人が集まる場所では最悪の場合テロに巻き込まれる可能性がある」ことを留意しなければなりません。ロシアに関する情報は在日本大使館や外務省のホームページで確認できるので、ロシアに旅行に訪れる予定の人は事前に地域の情報などをチェックしておきましょう。

ロシアに限ったことではありませんが、旅行者を狙ったたかり行為にも注意が必要です。海外からの旅行者はお金を持っていると認識されている可能性があり、金を持っていると思われたら近づかれるかもしれません。昔ほどではありませんが、日本人はお金を持っているというイメージをもたれています。なれなれしく近づいてくる人や、不自然に親切な人が近づいてきたら、注意が必要です。

ロシアを旅行する、特に男性が注意したいのが売春婦です。ロシアの売春婦はとても魅力的な女性が多いのですが、うっかりついて行ってしまうと誘拐やゆすりなどの犯罪に巻き込まれる可能性があります。海外旅行ということで浮かれてハメを外してしまいがちなところをつけ込んでのトラブルですので、たとえ魅力的な女性に声をかけられたとしても簡単について行かないようにしましょう。

ロシアでは他の海外の国と違いあまり英語が通じません。ホテルや一部のお店では英語でもコミュニケーションが取れますが、ほとんどの場所で英語は通じないので注意が必要です。タクシーや飲食店ではロシア語でのコミュニケーションが必須となりますので、翻訳アプリなどを事前に用意しておくとよいでしょう。

チェルタノヴォはロシアでも特に危険な都市です。異なる民族グループによる闘争や窃盗、強盗といった重犯罪が頻繁に起きています。20件ほどの犯罪が連日発生している都市なので、旅行で訪れる際は十分な注意が必要です。これほど犯罪が頻繁に起こっているのは、「この地域のインフラに問題があるため」といわれています。

ゴリャノヴォもロシアの危険な都市として有名です。年金生活者を狙った詐欺が多い都市で、強盗やひったくりも多発しています。ソ連崩壊以前から労働者が多く住んでいる危険度の高い地域です。人が多く集まるバスターミナルでも犯罪が頻繁に発生しているので、旅行者、特に女性や一人旅でロシアを訪れる人は、むやみに近づかないほうがいいでしょう。

ヴィヒノは窃盗や強盗などが多いエリアです。暴行事件も発生しており、特に女性の旅行者は注意が必要な危険な地域になりますので、夜は絶対に出歩かないようにしましょう。近くにある国立大学の学生が頻繁に喧嘩騒ぎを起こすとも報告されています。犯罪が多いのは鉄道の駅やバスターミナルなど、人の多く集まる場所です。活気のある地域ですが、出向く際は十分に注意しましょう。

クズミンキ地区は、アルコール中毒者や薬物中毒者が多い地区です。危険な地区なので、ロシアに観光で訪れてもなるべく近づかないほうがよいでしょう。強盗や恐喝事件も多発しており、巻き込まれると命にかかわる怪我を負うかもしれません。クズミンキ公園も犯罪多発地域として知られており、入り口付近で女性が2人組の強盗に襲われるという事件も報告されています。

活気のある市場が魅力的なイズマイロヴォですが、ひったくりや強盗が横行しているやや危険な都市でもあるため、治安はあまりよくありません。市場だけでなく、森林の多い公園では殺人や暴行などの犯罪も報告されています。市場や建築物など、見どころの多い都市ですが、旅行者は注意が必要です。人目の少ない場所には出向かないなど、しっかりと対策をして訪れましょう。

北カフカス地方はロシアで最も危険な地域といわれています。近年はイスラム過激派が拠点としており、ロシアの火薬庫と呼ばれるほど紛争の多い地域です。山の温泉やモスク、中世の建築物がそのまま残る遺跡など魅力あるスポットもありますが、安全上の問題から旅行者が気軽に訪れるのは難しいでしょう。

モスクワはロシア屈指の観光スポットです。ロシアの首都であり、歴史的な建造物が多数立ち並ぶ街並みや豊かな自然など見どころがたくさんあります。日本からの直行便もでており、アクセスのしやすさも魅力的です。モスクワを代表するスポットとして「赤の広場」や世界的に有名なバレエ劇場の「ボリショイ劇場」、特徴的な形の屋根が印象的な「聖ワシリィ大聖堂」などがあります。

サンクトペテルブルグは、ソ連時代にはレニングラードと呼ばれていた、ロシア屈指の観光都市です。世界遺産や芸術施設が多く存在しているのが見どころ。その筆頭が「エルミタージュ美術館」でしょう。建物自体が世界遺産に登録されている世界三大美術館の一つ。ルネサンス期から印象派の時代まで、約300万点の貴重な美術品に触れられます。女性の一人旅にもおすすめのスポット。

日本から片道約2時間半で行けるウラジオストクもロシアの人気観光都市の一つです。ロシアの中では比較的治安が良いため、女性の一人旅にもおすすめの都市になります。レトロなヨーロッパの街並みを堪能できる「アドミラーラ・フォーキナ通り」や、見晴らしの良い景色が魅力的な「鷲の巣展望台」など、観光での見どころがたくさんある都市です。

ロシア連邦を構成する共和国の一つ「タタールスタン共和国」の首都であるカザンは、タタール文化の中心的都市です。とても活気に溢れ景観の優れたスポットで世界的に人気のある観光地でもあります。カザンで最も美しい建築物といわれる「クルシャリフ・モスク」や、悲しい逸話が残る傾いた塔の「シュユンビケ塔」などが見どころです。

歴史的な建造物が多いプーシキンもロシアの人気観光地の一つです。歴史的な建造物以外にも博物館や美術館が多く存在します。プーシキンで一番の見どころはやはり「エカテリーナ宮殿」でしょう。18世紀に女性ではじめて皇帝にのぼりつめたエカテリーナ1世に由来する建物で、かつての帝国の繁栄を思い起こさせる煌びやかさが体感できます。

シベリア地方に位置するイルクーツクも、観光でロシアを訪れたなら必ず訪れておきたい都市です。イルクーツクは劇場やオペラ座などの文化施設が充実しており、街並みもとても美しいことから、「シベリアのパリ」という別名をもっています。イルクーツクの代表的な観光スポットは、世界遺産にも登録されている「バイカル湖」で、一面分厚い氷で覆われた景色はとても幻想的です。

ロシア極東部にあるハバロフスクは、日本との関係も深いロシアの都市です。古き良きロシアの街並みを残しており、散策するだけでも楽しめます。ロシア正教会のシンボルである「スパソ・プレオブラジェンスキー教会」は信仰心の高い地元の人だけでなく、観光客も多く訪れる人気スポットです。レーニン像がたつ「レーニン広場」も観光で訪れたいスポットになっています。

キジ島はカレリア共和国のオネガ湖に浮かぶ小島です。数ある名所の中でも、観光客からの評価がひと際高いスポットになります。中でも見どころなのは釘を1本も使用せずに建てられた木造の教会「プレオブラジェーンスカヤ教会」です。ユネスコの世界遺産にも登録されており、世界中から多くの人が見学に訪れています。同じく世界遺産に登録されている「ポクロフスカヤ教会」も必見です。

モスクワから北東に約220キロ移動した先にあるスズダリは、ガイドブックなどで必ず紹介される観光で人気の都市です。スズダリでは時間が止まったかのような、昔ながらのロシアの街並みが楽しめます。とてものどかな時間が流れるスポットなので、女性の観光にもおすすめです。ほかの見どころは「クレムリン」や「ポクロフスキー女子修道院」になります。

モスクワから東に約200キロのところにあるウラジミールは、のどかな雰囲気が魅力的な地方都市です。聖堂群が見どころで、「ウラジーミルとスーズダリの白亜の建造物群」は世界遺産にも登録された、観光での目玉スポットになります。静かな田舎街で、昼は比較的治安が良いのですが、野犬が多いことには注意しておきましょう。

ヤロスラブリはモスクワ北東に広がる「黄金の環」を形成する都市の1つです。11世紀にコータラスリ川付近に要塞が建築されたことからはじまる、歴史の長い都市でもあります。一番の見どころは、ヤロスラブリで最も古い建築物である「スパソ・プレオブラジェンスキー聖堂」です。ヤロスラブリ式の赤レンガと明るい色のタイルが鮮やかな聖堂が随所にみられ、観光で人気があります。

日本から2時間半で訪れることが可能なロシアは、一人旅にもおすすめの国。直行便も運行されており、VISAやパスポートを準備しておけば気軽に旅行できます。日本に比べて物価が安いのも一人旅でおすすめのポイント。他の海外の国と比べるとあまり馴染みのない国で、新しい発見がたくさんあります。なるべく治安が良い場所を選んで訪れるとトラブルにも巻き込まれにくいでしょう。

ロシアは外務省が発表している危険レベル1の国なので、決して治安が良い国とはいいきれません。一人旅はおすすめですが、十分に注意しておかないとトラブルに巻き込まれる可能性もあります。万が一トラブルに巻き込まれた場合は、速やかに現地の警察や日本大使館、総領事館に連絡しましょう。

ロシアは他の海外の国と比べ治安はあまり良いとはいえませんが、十分に注意しておけばとても素敵な観光地でもあります。海外特有のトラブルがどうしても嫌だという人は海外旅行保険への加入を検討してみましょう。怪我や病気だけでなく、持ち物の盗難や破損にも対応してくれる保険もあります。

あまり治安が良いとはいえないロシアですが、女性一人で訪れても楽しめるスポットがたくさんあります。ウラジオストクの「鷹の巣展望台」や、世界最高峰のバレエ劇場の「ボリショイ劇場」などの観光スポットのほか、女性におすすめの可愛らしい雑貨や美味しいグルメもたくさんあるのです。世界的に人気の観光スポットならば比較的治安が良いので、楽しい一人旅が期待できますよ。

世界的に有名な観光スポットは比較的治安が良いので、女性一人でも安心して旅行できます。しかし、夜に出歩いたり、犯罪の多い地域に近づいたりしないようにしましょう。また、しつこい酔っ払いなど、女性を狙ったトラブルもありますので周囲をしっかりと確認しておくことが大切です。

ロシアは危険レベル1に指定されているため、決して治安が良い国とはいえません。しかし十分に注意しておけば、魅力的な観光スポットがたくさんある国でもあります。他の海外の国と比べて、日本ではあまり馴染みのない国ですが、女性同士の旅や一人旅、海外にはじめて旅行したい人にもおすすめです。