上海の物価は高い?食事や家賃を日本と比較してご紹介
上海と言えば中国を代表する経済発展めざましい大都市で、観光地や海外の移住先として注目されています。上海には日本と関係の深い貿易会社や学校も多く、移住して生活したいと考えている方もおられるでしょう。でもいざ渡航しようとなると、気になるのが高いイメージのある上海の物価や生活費です。そこで今回は、上海の物価は高いのか安いのか、食事や家賃などを日本と比較してご紹介します。
中国・上海で使うお金は人民元
上海の物価が高いのか安いのか日本と比較する前に知っておきたいのが、現地で使われている通貨単位です。上海を含め中国全土では、人民元(RMB、レンミンビー)というお金の単位が使われています。人民元の為替レートは絶えず変化していますが、現時点では1元=約16円の比率です。上海と日本の物価を比較するためにも、人民元の為替レートを理解することから始めましょう。
上海へのアクセスと渡航費
上海へ観光旅行や移住をする場合、最初に必要となるのが渡航費でしょう。上海にアクセスするには飛行機を利用しますが、航空会社によって約3~10万円の渡航費が必要です。神戸や大阪からフェリーで約50時間かけて上海に行くという裏技もあり、約2~5万円の渡航費となります。最近では格安航空券も増えているため、時間や荷物に余裕のある方は安いフライトを探せておすすめです。
1. 上海の食事代の物価を日本と比較
上海は美味しい中国料理が食べられる街として人気があります。世界中の高級レストランやおしゃれなカフェが進出していてグルメスポットとして注目されているのです。そこで気になるのが、上海の食事代を日本の物価と比較すると高いのか安いのかという点でしょう。ここでは、上海のローカルフードやレストラン、スーパーマーケットなどの食事代を日本と比較してみます。
ローカルフード
上海の本当の食事代を知りたいなら、地元の人が食べている地元のローカルフードの物価を調べるのが一番です。上海の街には、昔ながらの小さな食堂や路上で販売するローカルフードがまだまだたくさん残っています。多くの中国人が食べている朝食の豚まんは1個2元(約32円)、お粥セット10元(約160円)です。昼食では麺類やご飯類が多く、10~20元(約160~320円)で食べられます。しっかり食べたい時、50元(約800円)以上は必要ですが、日本の物価と比べると少しだけ安い印象です。
レストラン
上海には、中国料理から多国籍料理までありとあらゆるレストランが出店しています。リーズナブルなチェーンレストランでシンプルに済ませるなら、20~50元(約320~800円)ほどの物価です。日本料理店の場合、150元(約2400円)前後の食べ放題や単品でオーダーする注文式があります。きれいなレストランで食事をすると少なくとも一人50~100元(約800~1,600円)は必要で、日本の物価と変わらない印象です。
スーパーマーケット
長期的に上海で生活するなら、地元の市場やスーパーマーケットで買い物をして自炊するのがおすすめです。毎日外食ではお金がかかり過ぎてしまいますし、自分で作った日本料理も食べたくなります。上海にある市場やスーパーマーケットに行けば、野菜や肉など何でも揃っているのです。一例として、市場の大根は2元(約32円)、キャベツは2元(約32円)で購入できます。生活必需品の食材は日本の物価よりも安く、輸入品など贅沢品は高い傾向です。
コーヒーショップ
上海のおしゃれなコーヒーショップやカフェはますます増えています。一番人気があるのは、日本でもファンが多いスターバックスでしょう。スターバックスのアメリカンコーヒーは、20~25元(約320~400円)です。中国人もコーヒーを飲む人が増えており、スターバックスは多くの若者にも大人気となっています。日本と比較しても同じような値段なので、コーヒーショップの物価は高い傾向にあるようです。
ファーストフード
上海ではマクドナルドやケンタッキーなどのファーストフード店が至る場所にあります。ハンバーガーとポテトとドリンクのセットが一般的で、コーヒーやアイスを注文して休憩するスポットとなっているのです。ハンバーガーセットは25元(約400円)、アイスやコーヒーは5~10元(約80~160円)で購入できます。ファーストフードの物価と日本を比較してみると、変わらない値段か割高の印象です。
2. 上海の交通費の物価を日本と比較
上海の都心部は交通網が発達していて、便利良く移動することができます。上海では、地下鉄やモノレール、路線バス、タクシーなどの交通機関を使うのが一般的です。同じ距離を移動する場合でも、交通機関やタクシーの使い方によって交通費が大きく変わってきます。ここでは、毎日の移動費を節約するためにも上海の交通費の物価を日本と比較してみましょう。
地下鉄・モノレール
上海市内には、驚くほど地下鉄やモノレールが整備されていて街中を便利良く移動することができます。上海の地下鉄やモノレールは、距離に応じて3~9元と料金が変わるシステムです。数駅だけの移動の場合は3~5元(約48~90円)、少し長い距離の場合は6~9元(約106~151円)と料金が変わります。上海の地下鉄を利用して移動すれば、日本の交通費よりも安い物価で生活できます。
路線バス
上海生活に慣れてきたら、地元の路線バスを利用するのがおすすめです。上海の路線バスは、地下鉄がない地域にもどこにでも行くことができます。使いこなすことができれば、路線バスの方が地下鉄より便利なほどです。路線バスは2元(約32円)でかなりの距離を移動できます。上海郊外まで行く時には、距離に応じて2~10元(約32~160円)です。上海の路線バスの物価は日本と比較すると安いことが分かります。
タクシー
上海にはタクシーが至る場所で走っていて、より便利良く移動することができます。車を購入して運転するよりも、タクシーを使う方が管理する手間が省けて簡単です。タクシーの初乗りは14元(約224円)で、距離に応じて料金が加算されます。中国の田舎に行くと初乗りが6円(約92円)の場所もあるので、上海のタクシーの物価は高いのです。とはいえ、日本のタクシーの料金と比べると上海の物価の方が安いと言えます。
レンタル自転車
上海には公共のレンタル自転車が整備されていて、誰でも利用できるようになっています。Mobike(モバイク)のレンタル自転車は、オレンジ色や黄色のデザインで見分けやすいです。Mobikeの場合、専用アプリをダウンロードして300元(約4,800円)のデポジットを払うと、30分1元(約16円)で利用できます。デポジットは高いですが、地下鉄や路線バスの物価よりも安い交通費で移動できるのです。
3. 上海の家賃の物価を日本と比較
上海で観光旅行をする場合にはホテルに滞在しますが、現地で生活するなら賃貸マンションを借りることになります。長期的に滞在するなら毎月の家賃はできるだけ安い費用で抑えたいところです。上海の家賃の物価は日本と比較すると高いのでしょうか?ここでは、上海のホテル代やマンションの家賃を日本の物価と比較してご紹介します。
ビジネスホテル
上海市内には、外国人も宿泊可能なビジネスホテルがたくさんあります。日本のホテルは一人いくらで計算しますが、上海のビジネスホテルは一部屋いくらで価格設定されているのが一般的です。ビジネスホテルの場合、二人で宿泊しても一部屋150~400元(2,400~6,400円)で滞在できます。ビジネスホテルの質や部屋の大きさによって料金は異なりますが、日本の物価と変わらないか少し安いくらいです。
高級ホテル
上海には5つ星や4つ星レベルの高級ホテルも数多く立ち並んでいます。高級ホテルの物価は数百元~数千元(約9,000~50,000円)と日本と変わらない宿泊費です。短期の観光旅行ならホテル住まいも可能ですが、長期滞在するには費用がかかり過ぎます。上海に数日の滞在する出張や観光の場合には、高級ホテルで上海の快適な夜を過ごすのもおすすめです。
賃貸マンションの家賃
上海で長期滞在する方の場合、マンションで賃貸契約をすることになるでしょう。上海の家賃の物価は過去数年にわたり高騰したため、日本の地方より高いことがあります。上海都心部では、3,000~10,000元(約48,000~160,000万円)が相場で、家賃の物価が高い傾向にあるのです。上海でも小さくて古めの部屋や郊外で家を探せば、3,000元より安い家賃の物件も見つかります。
4. エリア別に比較する上海の物価
物価の高いイメージのある上海ですが、実はエリアによって生活レベルや特徴は大きく異なっています。上海経済や観光の中心地になると物価は高いですが、少しエリアを外すと安い地域も見つかるのです。上海にはどんなエリアがあって、物価のレベルはどのくらいなのでしょうか?上海をエリア別に分けて、物価の高い地域と安い地域を探してみましょう。
人民広場・外灘エリア
人民広場・外灘エリアは、上海の中でも観光客が最も多く訪れる人気の商業地区です。周辺にはバンドと呼ばれる外灘や人民広場に連なる南京東路のショッピングエリアがあります。全体に物価が高いエリアですが、人の流れが多い分だけ高級店からリーズナブルな価格のスポットまである地域です。裏の路地にあるようなお店やホテルを利用すると意外と出費を抑えられることがあります。
静安寺・南京西路エリア
静安寺・南京西路エリアは、最新のブランド店やオフィスビルが立ち並ぶ上海を代表する物価の高い地域です。周辺には高級レストランやホテルが立ち並び、物価の高いエリアと言えます。上海で生活を満喫する駐在員や外国人観光客が多く訪れるエリアです。静安寺駅周辺は観光スポットや百貨店もあって、品質の良い商品を買いたい時におすすめします。
中山公園エリア
中山公園エリアは、上海の地元の人も多く暮らす利便性と生活の両方が共存する地域です。中山公園周辺には新旧マンションも多く立ち並んでいるため、部屋を借りるのにもおすすめのエリアと言えます。家賃は3,000元(48,000円)以上必要ですが、交通や買物が便利な生活しやすい地域です。地元の人も多く訪れるローカルフード店も多くあり、休日は中山公園で過ごすことができます。
虹橋・古北エリア
虹橋・古北エリアは虹橋空港や会社も多く、日本人が多く暮らす地域として有名です。虹橋・古北エリアには日本料理店も多く、駐在員や出張で訪れた日本人が多く見られます。家賃の物価は高く、5,000元(約90,000万円)は必要です。日本人や外国人向けのスーパーマーケットもありますが、食材の物価は全体に高い傾向があります。
上海の物価を比較して中国滞在を満喫しよう
今回は、上海の食べ物や家賃など日本の物価と比較してご紹介しました。中国は安いというイメージは過去のもので、上海の物価は予想以上に高いことをご理解いただけたことと思います。物価の高い上海ですが、生活必需品は安いものも多いので贅沢をせず賢く選ぶことが出費を抑えるポイントです。今回ご紹介した上海の物価を参考にして、快適な海外生活を実現してくださいね。