オショロコマの見分け方
河川残留型 | 降海型 | |
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体色 | 褐色 | 降海前に銀白色に変態 |
腹部は白色 | 同左 | |
模様 | 5~10数個のパーマーク(縦じま) | 降海時に消える |
赤い斑点 | 降海時に淡くなる | |
小さな白い斑点 | 同左 | |
体長 | 20~30センチ | 80センチ |
鰓耙¹ | 21~22本 | 同左 |
アメマスとの見分け方
オショロコマとアメマス(エゾイワナ)の見分け方は、体の赤い斑点の有無を確認するのが簡単です。オショロコマには赤い斑点がまばらにありますが、アメマスには赤い斑点はありません。上あごと下あごの長さもわずかに違いがあり、オショロコマは上あごが少しだけ長く、アメマスは上下でほぼ同じです。
亜種ミヤベイワナの見分け方
オショロコマと亜種・ミヤベイワナの見分け方は、エラの内側(体内)にある鰓耙(さいは)と呼ばれるトゲの数です。トゲが、ミヤベイワナのほうがオショロコマより細長くて4~5本多く、より細かいエサに対応できます。
胸ビレ・尾ビレが、ミヤベイワナのほうが大きく発達してる点も違いますが、釣りでの一番わかりやすい判別方法は、生息地の違いです。
オショロコマを釣りたい!
オショロコマは釣りを規制されていません(亜種・ミヤベイワナは禁止)が、小さな魚はリリースし、数は抑えた釣りをするのがマナーです。北海道での遊漁のルールは、保護水面に指定されている川では生物の捕獲が一切禁止ですが、指定のない川では問題なく、遊漁料も大抵はありません。
オショロコマ釣りの時期と狙うポイント
オショロコマ釣りの時期は春~秋で、規模が比較的小さい渓流が釣りやすく、狙うポイントは流れが穏やかで、身を隠せる障害物が多い場所です。北海道の渓流は春~秋になるとヒグマが出るので、クマ除けの鈴をつけ、周囲によく注意してください。
亜種・ミヤベイワナは、時期・人数・釣具などを限定して然別湖で毎年解禁しています。
オショロコマの釣り方
オショロコマの釣り方は、イワナやヤマメなどの渓流釣りと同じで、エサ釣り・ルアー釣り・フライフィッシングなどが主です。オショロコマは、川・場所によっては多く集まっているので狙いやすく、初心者でも比較的釣りやすいでしょう。北海道の渓流ではキャッチアンドリリースをする人が多いですが、持ち帰りもできます。
オショロコマ釣りの仕掛けとエサ
ルアー釣りの仕掛け | |
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リール | 小型スピニングリール |
1500~2000番 | |
ロッド | 渓流トラウト用ルアーロッド |
5~6フィート | |
ライン | ナイロン |
4~5ポンド | |
エサ | ミノー・スピナー・スプーン |
オショロコマ釣りの仕掛けとエサは、ルアー・フライ・エサ釣りいずれも、小型魚の渓流釣り用で問題ありません。
ルアー釣りの仕掛けは、1500~2000番台のスピニングリール・5~6フィートの渓流用ロッド(ハイギアが便利)・4~5ポンドのナイロンラインがおすすめです。ルアーは5センチ前後・5グラムまでの小型で、ヘビーシンキングミノーがよく使われます。
オショロコマのおいしい食べ方
オショロコマのおいしい食べ方といえば、塩焼きが代表的であり、イワナのように丸ごと焼いて食べられます。オショロコマの味はイワナとよく似ており、脂肪分がなくてあっさりした食べやすい味です。地元では、「河川残留型は、とくに夏ごろになると臭みがあってまずい」といわれ、人気はありません。
塩焼き
オショロコマのおいしい食べ方の1つ目は塩焼きで、食べるときの塩加減は、皮についている塩をそぎながら食べるとちょうどいい味わいです。中まで火をしっかり通せば骨も残さず食べられるので、食べやすく、栄養もしっかりとれます。
- 全体に塩を振り、魚の頭をグリルの奥にして焼く
- 15分ほど焼いたらひっくり返し、塩を振って15分焼く
- 焼け具合を見て完成
唐揚げ
オショロコマのおいしい食べ方の2つ目は唐揚げで、サクサクしておいしく、オショロコマを丸ごと食べられます。作り方のポイントは2つあり、1つ目は衣をつけるときに、しっかりと身になじませることです。2つ目は、揚げるときに骨までじっくりと揚げることで、黒焦げにならないように見ながらやることをおすすめします。
- 腹を切って内臓を取る
- 塩で軽くもみ洗いして、水気をふき取る
- 塩コショウ・片栗粉をビニール袋に入れ、振って混ぜる
- 3の中に、2を1尾ずつ入れて振り、衣をつける
- 170度の油で約15分じっくりと揚げる
絶滅危惧種オショロコマは北海道で見られる
オショロコマは低水温を好むイワナの一種で、日本での生息地は北海道の渓流のみである絶滅危惧種!
オショロコマは絶滅危惧種に指定されている魚ですが、北海道の渓流で見られ、釣りも楽しめます。ニジマス釣りをしていて、一緒にかかることもある魚ですが、オショロコマの貴重な種を今後に残していけるよう配慮も必要です。
出典:写真AC