大迫力な階段井戸はなぜこの構造？有名な階段井戸をご紹介！

ラニキ・ヴァヴはグジャラト州パタンにある階段井戸で、女王の階段井戸とも呼ばれ、2014年にユネスコ世界遺産に指定された階段井戸です。サラワティ川の氾濫で泥に埋もれ、風化せずに良質な状態で保存されました。

ラニキ・ヴァヴは1100年ほど前に王妃ウダヤマティが、亡き王をたたえて慈善事業で建造した階段井戸で、「ラニ」はインドの女王、王女を意味する言葉です。

雨量が少なく神聖視された水への信仰をあらわす寺院で、グジャラートは水の女神への信仰が厚くかったため、王侯や富豪の婦人たち、多くの女性が階段井戸を建てました。

ラニキ・ヴァヴは奥行き65メートル、幅20メートル、深さ27メートル、地下7層の荘厳な階段井戸です。壁にはビシュヌ神をはじめ1500体以上のヒンドゥーの神々の彫像や浮き彫りが施されています。春秋分には東向きに位置する大蛇に横たわるビシュヌ神が陽光に照らし出されます。

ラニキ・ヴァヴはジャイナ教に改宗した王の保護下で発展したマル・グジャラ様式で建てられました。

ラニキ・ヴァヴへは、アフマダバード駅のバスターミナルからパタン行きのバスに乗りましょう。片道120キロ、3.5時間かかります。パタンバスターミナルからリキシャで2キロほどで、ラニキ・ヴァヴに到着します。

英語が通じない地域があるインドでは、ツアーを利用すると階段井戸を効率的に見学できます。移動手段も、ツアーを利用すれば大幅に短縮でき、ゆっくり過ごせるでしょう。ツアーガイドが見どころを教えてくれます。

世界遺産のラニキ・ヴァヴへ行くツアーの中には、おなじグジャラート州にあるアダラジ・ヴァヴも予定に組み込まれたツアーがあります。ラニキ・ヴァヴとアダラジ・ヴァヴは車で2時間ほどの距離です。

ジャイプールとアグラの中間地点にあるチャンド・バオリは、アグラにあるタージ・マハルへ行くツアーの予定に組み込まれている場合があるので、チェックしましょう。

デリーや、階段井戸のあるジャイプールやアフマダバード発着の現地ツアーが出ています。1泊2日や2泊3日で、階段井戸の他に他の観光スポットもまわれるので、実際に階段井戸を利用していた時代の暮らしに触れられます。

階段井戸へは路線バスやタクシーを利用しても行けます。路線バスは、各停留所をまわるため時間がかかりますが、交通費が抑えられます。現地の人たちとの交流も楽しめるでしょう。

英語が通じない地域があるため、時間がないときや不安なときは、タクシーをチャーターしましょう。タクシーは駅やホテルでチャーターできます。

階段井戸はライフラインとしてインドの人々の暮らしを支えるとともに、神々をまつる精神的な癒やしの場でした。階段井戸のきれいな造形は、人々の暮らしを豊かにしたでしょう。インドに行かれた際は、少し足を伸ばして階段井戸を訪れると、古い時代のインドの人々の暮らしに触れられます。