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キラウエア火山の噴火の影響は?観光やツアーへの影響を解説!

キラウエア火山の噴火の影響は?観光やツアーへの影響を解説!

2018年5月に記録的大噴火をしたキラウエア火山の火山活動は、記憶に新しいです。キラウエア火山はハワイで唯一、世界遺産に登録されている山で、大噴火から4カ月後にはキラウエア火山国立公園への立ち入りが許されました。現在の状況や観光ツアーについて紹介します。

目次 [表示]

キラウエア火山の噴火の影響は?観光やツアーへの影響を解説!

Photo byPexels

ハワイ島キラウエア火山の噴火によって、影響を受けているのは一部の地域のみです。キラウエア火山の東側の山腹付近、この地帯に沿って噴火活動がありました。この付近は、もとより一般の観光客が訪れたり、観光ツアーが組まれたりすることのない地域です。東リフトゾーンから距離があるので、観光ツアーなどには問題がありません。ハワイ島にある空港はすべて開港しています。

ハワイ島・キラウエア火山の基礎知識

Photo byskeeze

キラウエア火山は、60万年前から海底堆積が幾重にも重なり、10万年前に海底から姿を表したと考えられていました。はっきりとした始まりは、現在でも不明です。ハワイ島キラウエア火山は標高1247メートルあり、山頂は窪んでいます。山頂の火口をキラウエア・カルデラといい、カルデラの大きさは直径4~5キロメートルです。一番落差のある所で、130メートルあるといわれています。

ハワイ島・キラウエア火山は今どうなっているのか?

Photo byskeeze

ハワイ島には北側にはコハラ、マウナケア、マウナロア、フアラライなどの火山がありキラウエア火山は最も南にあります。キラウエア火山があるハワイ島は、ハワイ諸島の中でも一番大きな島で岐阜県とほぼ同じような大きさです。噴火の時に頻繁に発生した火山性地震で、ハレマウマウ火口は陥没しました。火口の縁の部分は崩れ落ちて、ハレマウマウ火口のカルデラの部分が以前とは違って巨大化しています。

キラウエア火山の噴火状況1:ハレマウマウ・クレーター(火口)

キラウエア火山の中で一番活発な火山の火口になります。ハレマウマウ火口は夜間になると、火口が赤く染まるのを見ることができる観光客に人気のスポットです。火口は直径900メートルで深さは80メートルあり、溶岩湖のオーバールック・クレーターも活動が穏やかな火口でした。2018年5月の噴火で、以前の姿とはとてつもなく変わったのです。

キラウエア火山の現在の噴火状況1:ハレマウマウ・クレーター(火口)

2019年9月に溶岩の流れが止まりました。火山活動は続いていますが、流れる溶岩の姿を見られなくなっています。オールバック・クレーターと呼ばれる溶岩湖は、現在は溶岩湖ではなくなりました。以前は、赤く染まる光景を見ることができましたが、現在の火口は火山灰や岩石が埋まってしまったために、火映と呼ばれる現象を見ることはできません。現在の姿は、空港から出ている遊覧飛行で見ることができます。

キラウエア火山の噴火状況2:キラウエア・イキ展望台

イキ展望台からはカルデラ、ハレマウマウ火口、噴石の丘と呼ばれるプウプアイ、マウナロアまで見渡せる観光客に人気の観光スポットです。「iki」とはハワイの言葉で「小さい」という意味があり、ここは小さいキラウエアの火口になります。イキの一番最近の大噴火は、1959年11月14日です。12月17日に高さ580メートルまで溶岩が吹き上げ、20世紀のハワイ最高記録となりました。

キラウエア火山の現在の噴火状況2:キラウエア・イキ展望台

イキの展望台から見ることができますが、クレーターに1本の白い筋があります。薄くまっすぐの線が横切っているように見える部分が、キラウエア・イキ・トレイルの道筋です。この道筋は歩くことができ、ハイキングコースにもなっていました。現在は噴石丘プウプアイも、丘が崩れて山肌が崩れて荒々しい感じです。キラウエア・イキ展望台からも噴煙や火映は見られなくなっています。

キラウエア火山の噴火状況3:キラウエアビジターセンター

キラウエア火山をより楽しむためのインフォメーションセンターの役割があります。ハワイ火山国立公園に入ると、まず訪れるのがキラウエア・ビジター・センターです。溶岩の動きや火山の歴史など、学ぶことができます。日本語の資料も用意されているので、ぜひ立ち寄ってください。ここでは火山国立公園内の情報を得ることができます。公園内の最新情報を確認してから観光に出ることをおすすめします。

キラウエア火山の現在の噴火状況3:キラウエアビジターセンター

ビジターセンターは、火山の活動状況や道路情報などエリアごとに情報を提供しています。また火山の噴火の様子など火山についてのビデオ上映もあり、ハワイ島の自然や生態系、ハワイお文化について紹介する役目を兼ね備えたセンターです。ギフトショップもありボルケーノでしか買えないお土産物があります。

キラウエア火山への観光ツアー状況

Photo byskeeze

キラウエアの大噴火から約4ヵ月後に、ハワイ火山国立公園は再び開園しました。噴火前と噴火後とでは、規制が掛かっている場所もあり観光ツアーも異なっています。ハワイ島内の空港はすべて開港され、コナ・ヒロ空港から出ているヘリコプターで、空からキラウエア火山の溶岩を見るツアーも人気です。空から赤い溶岩を見ると、地球は生きているんだということを実感することができます。

ハワイ火山国立公園へのアクセス状況

Photo byDuffyman

2018年の5月の大噴火後、閉鎖されていたハワイ火山国立公園は、約80%のエリアが現在はアクセス可能となりました。ハワイ島のヒロ空港より車で45分の距離にあるキラウエア火山は、国立公園が開園したことで、中止していた観光ツアーも徐々に復活中です。大きく拡大したハレマウマウ火口の見学など人気の観光ツアーは再開され、コナ空港から遊覧飛行の観光ツアーもでています。

ハワイ火山国立公園へアクセス不可能なエリア

Photo byskeeze

大噴火後、アクセス可能なエリアは徐々に増えてきている状況です。一部の区間だけが通行止めの規制が掛かっていたりと、その一方で、無期限に閉鎖されていたりする場所があります。キラウエア火山の観光は、ビジターセンターで最新の情報を得るようにしてください。

ハワイ火山国立公園へアクセス不可能なエリア1:ジャガーミュージアム

トーマス・ジャガーは、1912年に、ハワイ火山観測所を作った人物で、1940年まで所長を務めていました。ミュージアム内には、当時の地震計、火山地帯で使用する機材、火山のメニズムが描かれたパネルなど展示があります。ペレの涙やペレの髪の毛と呼ばれる、珍しい形をした溶岩も展示されていました。

閉鎖規制エリア1:ジャガーミュージアム

キラウエア・カルデラの西側にある小さな火山博物館で、ハレマウア火口が一望できる場所にあります。トーマス・ジャガー博物館は、ハレマウマウ火口の噴火や山頂付近で続く火山地震の影響で、この辺りの岩盤に亀裂が入ってしまいました。以前は、ハワイ火山国立公園の地図に記載されていましたが、現在は地図からは削除されています。火山の活動などを紹介していまいしたが、無期限閉鎖となっているので、再開は非常に難しいです。

ハワイ火山国立公園へアクセス不可能なエリア2:・ハレマウマウ・トレイル

ハレマウマウ・トレイルは、キラウエア火山のカルデラの中を横断できるトレイルです。全長5キロメートル、1時間で歩くことのできる距離になります。2018年の大噴火は、ハレマウマウ・クレーターの下にある溶岩が地下へ沈み、地下水に落ちた際に大爆発が起こりました。

閉鎖規制エリア2:ハレマウマウ・トレイル

ハレマウマウ・トレイルからキラウエア・カルデラの周囲を一周することができ、展望台からは、素晴らしい光景を見ることができました。クレーターの縁を歩くことができましたが、大爆発後はカルデラの南西側が通行禁止となっています。現在も通行禁止の規制がかかったままです。

ハワイ火山国立公園へアクセス不可能なエリア3:キラウエア展望台~ジャガー博物館間

キラウエア展望台はキラウエア・カルデラの縁の中で一番高い場所にある展望台です。カルデラとハレマウマウ火口の雄大な景色を望むことができます。キラウエア展望台からジャガーミュージアムまでのトレイルは、キラウエア火山のカルデラやレフアというハワイ島の赤い花が咲く道です。大噴火までは、ハレマウマウ火口の火映や噴煙の見えたところになります。

閉鎖規制エリア3:キラウエア展望台~ジャガー博物館間

2018年5月の大噴火の影響で規制が敷かれ、ハレマウマウ火口には溶岩が観られず、噴煙も見ることができなくなっています。今後再開が予定されてはいますが、具体的な日程などの目途は経っておりません。再開されたなら、ハレマウマウ火口に最も近い展望台になります。

ハワイ火山国立公園へアクセス不可能なエリア4:クレーター・リム・トレイル

キラウエア・カルデラの周り約17.6キロメートルの長いトレイルで、歩くだけで4時間はかかり、いろいろ見て回ると5時間は必要なトレイルです。車でのドライブもキラウエアの自然を体感できます。クレーターリムトレイルを歩いてボルケーハウスへの道からは、大地から湧き上がる水蒸気を見ることができました。

閉鎖規制エイア4:クレーター・リム・トレイル

クレーター・リム・トレイルの道は、現在ほとんどの部分が閉鎖されています。その中でもボルケーノ・ハウスからキラウエア・ミリタリー・キャンプの僅か1キロメートルは歩くことができる範囲です。ハレマウマウ火口からは、ガスが噴出しているので、トレイルの一部が規制されています。

ハワイ火山国立公園へアクセス不可能なエリア5:キラウエア・イキ・トレイル

イキ・トレイルは観光客に人気のある、火口の縁に沿って歩くトレイルです。火口に降りていき、溶岩原を縦断するように進んでいきます。所々に蒸気が上っている様子を見ると、大地のエネルギーを感じるおすすめのトレイルです。

閉鎖規制エリア5:キラウエア・イキ・トレイル

キラウエアのクレーターの真ん中を横切るようにトレイルがあり、人気のコースです。大噴火の影響を受けて一部通行禁止となっています。火山のすぐ近くまで行けるという、世界中から観光客が集まる人気の観光スポットです。

ハワイ火山国立公園へアクセス不可能なエリア6:デヴァステーション・トレイル

デヴァステーション・トレイルは、ハワイ島固有のオヒアの林など熱帯植物が生い茂っているトレイルです。片道15分のトレイルですが、素晴らしい眺めの中を進んでいきます。ここは舗装された遊歩道なので、ベビーカーや車椅子でも楽しめるトレイルです。

閉鎖規制エリア6:デヴァステーション・トレイル

デヴァステーション・トレイルは、キラウエア・カルデラに沿うように走っているクレーター・リム・ドライブとチェーン・オブ・クレーターズ・ロードが重なる付近にあるトレイルです。近くに崖のような危険な場所がないので、小さい子供が歩いても安心なトレイルといわれています。現在バイロン・レッジ・トレイルへ向かう方面は閉鎖になり通行できません。

キラウエア火山の噴火活動は止まったのか?

ハワイ火山観測所では、1983年から35年続いたキラウエア火山の噴火が止まった可能性があると発表しました。山頂からも大噴火でできた亀裂からも、溶岩の流出が観測されませんでした。火山活動は、地下で今もマグマが流れていてガスを放出しているのです。次の噴火は、別の場所で起きる可能性が高いとされ、新たな噴火として観測されるといわれています。

まとめ

ハワイ島にある全部の空港は、通常通りに開港しています。空港から遊覧飛行も再開運行中です。現在でも近寄ってはいけないエリアは、今でも噴火が続いているプナ南部の地域だけです。観光ツアーも徐々に復活してきています。ハワイ島を訪れるのには影響がないので、たのしい時間をお過ごしください。

sadia
ライター

sadia

バスガイドという職業をしていたせいか、旅行に行くことが大好きです。京都が好きで、月に一度は訪れています。海外へは年に3~5回は出かけ、特によく行くのが韓国で、チェジュ島には散歩に行くみたいによく行きます。アジアが好きなので、タイ・ベトナム・カンボジアなど世界遺産に登録されてる場所には、必ず行くようになりました。今では遺跡巡りをするのがライフスタイルになっています。遺跡を見て感動したのは、古代ヒッタイトの遺跡があるトルコのボアズカレとインダス文明が栄えたパキスタンのモヘンジョダロなどはもう一度時間をかけて訪れてみたいです。

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