目次 [表示]
- キラウエア火山は観光できる?
- ハワイのキラウエア火山
- アメリカのハワイ州
- ハワイの国立公園
- キラウエア火山の特徴・大きさ
- キラウエア火山周辺の気候
- キラウエア火山の噴火
- 穏やかな噴火が続いてきた
- 1983年以降は連続的に噴火
- 2018年には大規模な噴火
- 現在の噴火状況
- 国立公園の観光で気を付けたいこと
- 溶岩は持ち出さない
- 危険区域には立ち入らない
- 噴出するガスに注意
- ハワイで通じる言語
- キラウエア火山観光にはレンタカーがおすすめ
- キラウエア火山国立公園の見どころ
- 2018年の噴火で大きな変化
- ハレマウマウ火口
- スチーム・ベント
- マウナ・ウル溶岩台地
- チェーン・オブ・クレーターズ・ロード
- クレーター・リム・ドライブ
- サルファー・バンクス
- デバステーション・トレイル
- ツリーモールド
- キラウエア火山についてまとめ
キラウエア火山は観光できる?
複数の島で成り立っている観光地ハワイ。そのハワイの島々の中で最大の大きさを誇り、観光客も多く訪れるのが「ハワイ島」です。そんな「ハワイ島」にある「キラウエア火山」は、たびたび噴火が起こっている活火山ですが、果たして観光にどのような影響を与えているのでしょうか。この記事で、キラウエア火山周辺の観光事情を見ていきましょう。
ハワイのキラウエア火山
アメリカのハワイ州
リゾート地として日本人にも大変人気の高いハワイですが、「ハワイ」という国ではなく、アメリカの州の一つなのです。もともと、ここにはハワイ王国という国家があり、現在でも、アメリカ本土とは一味違った特徴的な文化を見られます。ハワイ王国を建国した「カメハメハ大王」の名前は、日本でも童謡などで使われていたことで有名ですね。
ハワイの国立公園
キラウエア火山があるのは、ハワイ最大の大きさの島・ハワイ島の南東部です。約10万年前に海面上に出現したと考えられており、西にあるマウナ・ロア火山と共に、国立公園に指定されています。「キラウエア」とは、ハワイ語で「噴き出す」という意味であり、その名の通り、現在も頻繁に溶岩が噴き出している活火山です。
キラウエア火山の特徴・大きさ
キラウエア火山の大きさは、標高1,247メートルであり、標高が4,000メートルを超える隣のマウナ・ロア火山と比較すると低めの山です。ハワイ諸島の中では最も活発な火山であり、「ハレマウマウ火口」や「キラウエアイキ火口」、「プウ・オオ火口」など、いくつもの火口があります。爆発するような大きさの噴火は少なく、溶岩がゆっくりと噴き出すようなハワイ式噴火が特徴的で、比較的安全な、観光に適した火山です。
キラウエア火山周辺の気候
ハワイといえば、温暖で過ごしやすいリゾート地と思われがちですが、場所によって大きく気候が変わります。キラウエア火山国立公園がある辺りは、標高も高くなっていますので、夏場でも涼しいのが特徴です。朝晩にはかなり冷え込みますので、しっかりと防寒対策をしておきましょう。山ということで天気も変わりやすいので、雨具なども用意しておくと安心ですね。
キラウエア火山の噴火
穏やかな噴火が続いてきた
1790年には観測史上最大の爆発的な噴火が起こっていて、80名の犠牲者が出たとされていますが、それ以外は基本的に穏やかな噴火活動が続いている状態です。20世紀中の観測では、このキラウエア火山は45回の噴火があったとされています。噴火の大きさによっては、観光名所のような場所も大きく変化していく点が、ハワイの特徴といえるでしょう。
1983年以降は連続的に噴火
1983年、「ナパウ火口」で始まった噴火を皮切りに、現在に至るまで長期的な噴火活動が見られています。これは過去500年に遡ってみても最も長い噴火活動とされており、ハワイの観光事情に大きく影響を与えました。観光名所となっている「チェーン・オブ・クレーターズ・ロード」の一部など、この噴火の影響で今も閉鎖が継続されている区域もあります。
2018年には大規模な噴火
2018年には、大きな地震が頻発し、ハレマウマウ火口などにおいて爆発性の大きな噴火が発生しました。この噴火によって流れ出た溶岩流によって、プナ地区にあるカポホなどの集落は壊滅的な被害を受けています。この噴火に関しては日本でも大きく取り上げられていたため、覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。現在では、大部分の観光スポットが再開していますが、一部立ち入り禁止となっている区域もあります。
現在の噴火状況
2018年に起きた噴火も現在は落ち着いており、2018年9月には4カ月ぶりに国立公園も開園を再開しています。ハワイ島は、ハワイの主要な島の中でも最大の大きさで、今現在、観光できないほどの被害を受けているエリアは、ハワイ島全体のごく一部です。中には、噴火によって被災した場所を観光地化するような動きもあるようで、地元民にとっては、噴火報道によって観光客が減ることの方が痛手となっています。
国立公園の観光で気を付けたいこと
溶岩は持ち出さない
キラウエア火山国立公園には、溶岩が冷えてできた、おもしろい形の石なども落ちています。しかし、この地では、溶岩や砂を持ち出すと、火山の女神「ペレ」の怒りを買い、噴火が起きてしまうと言い伝えられているのです。そのため、これらを持ち帰ることは禁止されていますので、くれぐれもご注意ください。現地の文化を尊重する意味でも、その地の自然を守る意味でも、しっかりとルールを守って楽しく観光しましょう。
危険区域には立ち入らない
安全に観光できる場所がほとんどであるとはいっても、やはり未だに危険な場所もあるのは事実です。近年では、SNSに投稿する写真を撮影するために、流れる溶岩のすぐそばまで近づいていくような観光客の行為が問題視されています。立ち入り禁止区域に入れば、現地の法に則って処罰されますし、何より本人の命に危険が及びますので、絶対にやめましょう。
噴出するガスに注意
この地は活火山によって形成されているということもあり、至るところで地面から蒸気が噴き出しています。もちろん、立ち入り禁止区域以外の場所では、急激に人体に影響を与えるほどのものではありませんが、やはり硫黄の臭いなどで具合が悪くなる方もいるようです。吐き気やめまいなどの症状が長引くような場合には、医師の診察を受けるようにしましょう。
ハワイで通じる言語
ハワイ州で主に使われている言語は英語とハワイ語です。日系移民が多かったことや、日本からの観光客の多さから、他の海外の国に比べれば日本語が通じる場面も多い地域だといえます。しかし、どこに行っても日本語が通じるというわけではなく、多少は英語でやり取りをしなくてはならないような場面も無いとはいえません。いざという時に困らないよう、言語面でも最低限の準備はしておいた方がいいでしょう。
キラウエア火山観光にはレンタカーがおすすめ
ハワイには、現在鉄道は通っていませんので、移動手段は主に徒歩か車です。キラウエア火山は当然山岳地帯なので、歩くとなるとどうしてもハイキングのような形になり、それなりに準備が必要になってきます。そこで利用したいのがレンタカーです。ハワイでは、クレジットカードとパスポートを提示すれば、日本の免許証でも運転できますので、ドライブで観光を楽しんでみてはいかがでしょうか。
キラウエア火山国立公園の見どころ
2018年の噴火で大きな変化
火山活動が頻発しているキラウエアの国立公園周辺では、これまでも、噴火によって観光スポットの状況が変わることが多々ありました。とりわけ2018年の噴火によって、この地の状況は大きく変化し、2019年11月現在においても、立ち入りが制限されている区域があることも事実です。以下に紹介するのは、2019年11月現在の状況で観光に適しているスポットですが、旅行前に詳細を確認しておくことをおすすめします。
ハレマウマウ火口
火山の女神として現地で崇められている「ペレ」の住処とされているのが、この「ハレマウマウ火口」です。かつては、溶岩の光が火口に反射して見られる「火映」という現象が見ものでしたが、2018年の噴火によって火口が埋まり、溶岩は見えなくなっています。それでも、強大な地球のエネルギーが顕在化したかのような火口の姿は壮観です。ハワイに行った際にはぜひ見ておきたいスポットであることに変わりはないでしょう。
スチーム・ベント
「スチーム・ベント」とは、火山の熱で雨水が蒸発することで発生した水蒸気が、地面のあちこちから噴き出している観光スポットです。まるで日本の温泉地のようなその光景は、この地が活火山によって形成されていることを感じさせてくれます。近くには展望台もあり、「ハレマウマウ火口」を望めるスポットとしても人気です。
マウナ・ウル溶岩台地
この「マウナ・ウル溶岩台地」は、1970年前後に発生した噴火活動によって生まれた観光名所です。火山から流れ出た溶岩が固まったことでできた、この台地は、溶岩が固まってできた特徴的な奇岩が見もの。場所によって、ガラリと雰囲気が変わるのも面白いところですね。
チェーン・オブ・クレーターズ・ロード
「チェーン・オブ・クレーターズ・ロード」とは、キラウェア火山の火口付近から、海岸線に向けて走る観光道路です。ドライブしながら眺めることができる、溶岩に埋まった道路や、黒光りする特徴的な溶岩の姿はまさに壮観。2018年の噴火によって長らく閉鎖されていましたが、現在では一部を除いて通行可能となっています。
クレーター・リム・ドライブ
こちらの「クレーター・リム・ドライブ」は、キラウエアの火口を囲むように走る、全長17キロのドライブコースです。硫黄の岸壁や蒸気孔など、たくさんの見どころがあり、ドライブのみでなくハイキングコースとしても利用できます。噴火の影響で、一部の区間が封鎖されていますのでご注意ください。
サルファー・バンクス
「サルファー・バンクス」は、硫黄の結晶によって黄色くなった大地と、そこから立ち上る蒸気の織り成す風景が特徴的な観光スポットです。黄色い結晶と、この地に咲く数少ない植物「オヒア」のコラボレーションがとても幻想的。硫黄が噴き出しているので、小さい子供連れの方や妊娠中の方、呼吸器系の疾患を持つ方などは、この地への立ち入りは控えた方がいいようです。
デバステーション・トレイル
「デバステーション・トレイル」とは、キラウエア火口の東側を回りこむように続いているトレイルコースです。荒涼とした光景が広がっており、派手さはないですが、その風景こそがこの地の魅力でしょう。道の先にある展望台からは、噴石によってできた丘「プウ・プアイ」を眼下に望むことができます。
ツリーモールド
「ツリーモールド」とは、溶岩によってできた「樹の型」です。樹を囲むように流れ込んだ溶岩は、その樹の大きさに固まります。それと同時に、樹そのものは溶岩の熱で燃え尽きてしまい、跡には空洞になった不思議な溶岩、「ツリーモールド」が残るのです。ハワイならではの独特な風景なので、ぜひ見ておきたいところですね。
キラウエア火山についてまとめ
2018年の噴火による被害が局所的だったとはいっても、やはりそれによって損害を被った人がいるのは事実です。ハワイという地域の経済においては、観光が重要な位置を占めているため、支援の意味でも、観光に訪れるということが大切ではないでしょうか。きっと素晴らしいハワイの自然と、親切な現地の人々が、温かく迎えてくれることでしょう。