台北にはどんな電車があるの?
台北の電車には、台湾西部を縦に突き通す台湾新幹線、台北市周辺を結ぶ台北メトロ、台湾を環状する台湾鉄道があります。近い場所から遠い場所まで、各自のスタイルに合わせた交通手段を選べるのが特徴です。
台北の路線図を覚えておけば効率よく移動でき、台湾観光の楽しさが倍増します。乗り方や切符の種類なども含めて、台北の鉄道情報を確認していきましょう。
台北で覚えておきたい路線図①:台湾新幹線【高鐵】
台北で大注目の電車といえば、高鐵とも呼ばれている台湾新幹線です。かなりのスピードが出る日本製の高速鉄道で、観光地間の長距離移動に利用されています。乗り方や切符の種類など、高鐵の鉄道情報を紹介しましょう。
高鐵とはどんな電車?
台湾新幹線は、「高鐵」と呼ばれている電車です。台北の南港駅と高雄の左営駅とを結ぶ全長345キロメートルの路線で、台湾の西側を南北に貫くように走行しています。最高速度は時速300キロメートルで、最速便では所要時間が約1時間半とかなり高速。長距離移動に便利なので、目的地へ早く移動したい方におすすめです。
日本の技術を取り入れた車両
高鐵の車両には、日本の技術が導入されました。東海道・山陽新幹線で使われていた700系を改良した700T型で、外から見た姿が日本の新幹線に似ています。
システムなどはヨーロッパ製ですが、車両は日本製なので日本の新幹線に乗っているような感覚です。過去の脱線事故や延伸工事などを乗り越え、台湾で役立つ高速鉄道になりました。
高鐵の路線図は?
高鐵の路線は2016年に台北駅以北が延伸し、合計12駅が開業しました。直達車・半直達車・各駅停車などの種別があり、台北駅・台中駅・左営駅には全列車が停車します。
ダイヤは北行き・南行きともに各種別1時間に1本~2本程度と、それほど本数は多くありません。停車パターンが決まっているので、目的地までどの種別に乗ればよいかはわかりやすいです。
高鐵の乗り方は?
高鐵の切符は、駅の自動券売機はもちろん、コンビニやインターネットでも購入できます。自動券売機であれば、画面を確認していくので言葉の心配も要りません。
そのほか、コンビニのマルチ機械や高鐵ホームページでも予約できます。スマホの専用アプリを使えば管理も簡単で、改札の入出を画面のQRコードでできるので便利です。
高鐵の運賃は?
高鐵の運賃は距離と座席等級で異なり、日本の新幹線と同じようなシステムです。距離が長くなるほど運賃が高くなり、ビジネス車両を利用すると割り増しになります。
切符を改札に通してから3時間半以内に下車しないと、不正乗車扱いになるので注意が必要です。指定席を購入した列車に乗り遅れた場合は、後続列車の自由席へ変更できます。
高鐵の切符の種類は?
12歳以上は「大人きっぷ」、6才以上12歳未満は「子どもきっぷ」で乗車します。特に、指定席の事前予約で大人きっぷの運賃を最大35パーセント割引される「アーリーバードきっぷ」、指定ホテルの同時予約で最大20パーセント割引される「ホテルパック」などがお得。高鐵の運賃を安く済ませたい方におすすめです。
台北で覚えておきたい路線図②:台北メトロ【MRT】
台北市内の移動に使う電車といえば、MRTとも呼ばれている台北メトロ。台北市内の各方面に路線が伸びているので、短距離移動をするのに便利です。乗り方や切符の種類など、MRTの鉄道情報を紹介しましょう。
MRTとはどんな電車?
台北メトロは、「MRT」ともいわれている台北市で最も便利な電車です。台北市内各方面への延伸工事が進められ、現在は5路線を運行しています。5分程度で次の列車が到着するので、時間の心配なく利用できるのも人気のポイントです。
駅も車内もきれいで快適に利用できる
MRTの駅構内は禁煙・飲食禁止が徹底されているため、清潔感があります。いつもきれいなので、地元民も観光客も快適に利用できるのがありがたいです。車内アナウンスは、北京語・英語・台湾語・客家語の4種類に対応。日本人観光客の増加に伴い、一部の主要駅では日本語放送も流れます。
MRTの路線図は?
MRTを駆使すれば、台北観光がスムーズになります。台北市立動物園へは文湖線、北投温泉へは淡水信義線、新店へは松山新店線、大橋頭迪化街へは中和新蘆線、國父紀念館へは板南線に乗れば1本でアクセス可能。MRTのみの移動でも、台北観光を充実させたものにできます。
MRTの乗り方は?
MRTに乗車するためには、片道切符やフリーパスが必要です。片道切符は駅の自動券売機で簡単に購入でき、使いやすいICカードタイプになっています。フリーパスもICカードタイプのものが多いので、改札はかざすだけで通れるので楽です。
MRTの運賃は?
片道区間だけを利用したい場合は、片道切符が安くて便利です。駅の自動券売機で簡単に購入でき、距離に応じて運賃が変わります。基本運賃は、20台湾ドル~60台湾ドルです。青色のICカードタイプで、硬貨ほどの大きさになっています。
MRTの切符の種類は?
MRTのフリーパスは種類が豊富です。台北メトロを1日乗り降りできる「普通ワンデーパス」がおすすめで、バスも利用できる「交通周遊1日カード」も人気があります。
MRT・バス・観光地入場券がセットの「無限周遊カード」や「観光スポット周遊カード」は、長期観光に便利。台北駅からの高鐵往復券とMRT・バス・観光地入場券がセットの「高速鉄道コラボ券」もお得です。
台北で覚えておきたい路線図③:台湾鉄道【台鉄】
台湾を取り囲んでいる電車が、台鉄とも呼ばれている台湾鉄道です。台湾を一周するように路線が張り巡らされているため、台北はもちろん台湾全土へ移動できます。乗り方や切符の種類など、台鉄の鉄道情報を紹介しましょう。
台鉄とはどんな電車?
台湾鉄道は台湾を1周するように走っており、「台鉄」と呼ばれている路線です。発足当時は路線が少なかったですが、鉄道がなかった台湾東部を中心に延伸工事を進め、現在は1,100キロメートル以上の路線を営業しています。運行エリアが広いこともあり、乗客は年間約1.7億人です。
中距離移動に便利なダイヤ
長距離移動には高鐵が便利なため、台鉄は短距離から中距離の移動に使われています。都市型の便利なダイヤにするため、主要路線のほとんどで複線化・電化されました。列車の種別は、特急・急行・準急・快速・各駅停車・観光列車と豊富です。目的地に合わせた種別を利用することで、効率よく移動できます。
台鉄の路線図は?
台鉄の路線は、大きく分けて幹線と支線の2種類です。幹線には西部幹線・東部幹線・南迴線があり、さらに区間ごとに路線名が分けられています。台北・台中・台南・高雄へは西部幹線、花蓮や蘇澳へは東部幹線、台東へは南迴線です。主要都市へどの路線で行けるのかを覚えておけば問題ありません。
台鉄の乗り方は?
台鉄に乗るには、切符の購入か、ICカードの使用かのいずれかが必要です。切符は駅の自動券売機のほか、インターネットやコンビニでも購入できます。
おすすめは、改札の通過がスムーズなICカードです。悠遊カードやicashなど4種類に対応しており、乗車区間が70キロメートル以下であれば運賃を1割引で利用できます。事前にチャージをしておけば、台鉄の乗り降りが便利です。
台鉄の運賃は?
台鉄の運賃は複雑で、種別ごとに料金が異なります。1キロメートルあたり、各駅停車は1.04台湾ドル、特急は2.27台湾ドルです。さらに、各駅停車は10台湾ドル、特急は23台湾ドルの初乗り料金が加わります。速達タイプに乗車するとかなり高くなってしまうので、急ぎでない方は各駅停車や快速がおすすめです。
台鉄の切符の種類は?
台鉄の切符は片道乗車券のほか、フリーパスもあります。おすすめは、主要駅で販売されている「TR-PASS」です。一般版と学生版があり、有効期間内であれば自由に乗車できます。
一般版は、3日券1,800台湾ドル、5日券2,500台湾ドルです。外国籍の学生は、パスポートと国際学生証があれば10日券を1,098台湾ドルの格安料金で購入できます。
台北の路線図を覚えて楽しく観光しよう!
台北で覚えておきたい台湾新幹線・台北メトロ・台湾鉄道の3つの電車を紹介しました。目的地までの路線図を理解しておくと、観光が楽しくなります。
紙の切符を購入するのもよいですが、ICカードやフリーパスを活用すれば、より安くより長く台湾を観光できるので便利です。乗り方や運賃も異なるので、注意点を確認しましょう。台北観光の際は、便利な電車を利用してみてくださいね。