はじめに
現在は昔よりも海外移住がそこまで難しいものではなくなってきました。海外に住んでみたいと思う方も増えてきているでしょう。海外移住を考えるうえで一番ネックになるのは、何といっても物価ですよね。もし、日本よりも物価の安い国に住みたいと考えるのであれば、どこの国が良いのか迷うことでしょう。そんな方に、本記事では、フィリピンをおすすめします!実際にフィリピンで暮らすとなると、どのくらいの生活費がかかるのか、詳しく説明していきます。
1.フィリピンに移住する日本人の数
どのくらいの日本人がフィリピンに住んでいるのでしょうか。外務省の「海外在留邦人数調査統計」の国別邦人数上位50位によると、平成30年度時点で16,894人です。ちなみに、海外在留邦人数の順位はフィリピンは17位で、1位はアメリカです。
2.フィリピンの物価は日本の1/5~1/3ほど
フィリピンの物価は安いとよくわれますが、実際はどのくらい安いのでしょうか。実は、本当に安いのです。一般的にフィリピンの物価は日本の1/5~1/3ほど。もちろん地域や物、求める生活レベルによって、日本と同等か、それ以上にのぼることはあります。しかし、よほど贅沢な暮らしを求めない限りは、上記の物価の基準で暮らすことができます。大変、暮らしやすい国だといえるでしょう。
3.フィリピンでの移住にかかる費用は安い
フィリピンの物価は安いわかりました。では、実際に生活していくとなると、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。家賃、食費、水道代、ガス代、電気代、交通費、通信費、それぞれの費用をご紹介します。
費用1.家賃
家賃は住む地域や部屋のタイプにもよります。
- 首都のマニラでスタジオタイプ(ワンルームあるいは1Kほど)の部屋を借りるのであれば、月20,000ペソ~40,000ペソ(約40,000円~80,000円)
- ワンベッドルームタイプ(1DKあるいは1LDKほど)であれば、月30,000ペソ~50,000ペソ(約60,000円~100,000円)
- ツーベッドタイプ(2DKあるいは2LDKほど)であれば、月50,000ペソ~100,000ペソ(約100,000円~200,000円)
費用2.食費
自炊するか、それとも外食するかで食費は大きく異なります。また外食もローカルのお店か、外国人経営のレストランかによって費用に差が出ます。
- 自炊の場合、月7500ペソ~10,000ペソ(約15,000円~20,000円)
- ローカルのお店で食事をする場合、一回の食事で100ペソ~200ペソ(約200円~400円)
- 屋台で食べる場合、20ペソ(約40円)
費用3.水道代
水道代は非常に安く、月に400ペソ(約800円)ほどで済ませることができます。シャワーや洗濯の頻度によって多少額にばらつきはありますが、大体はこの金額に収まります。ちなみに、フィリピンでは水道水が飲めないので、飲料水を別途購入しなければなりませんが、それでも月500ペソ(約1,000円)あれば補えます。
費用4.ガス代
フィリピンでは都市ガスが整備されていないため、主にプロパンガスを使用します。一人暮らしであれば、使用料金は月250ペソ(約500円)程度。ただ都市部のコンドミニアムでは、プロパンガスの使用が禁止されている場合が多く、その場合は電気コンロを使用することになります。
費用5.電気代
水道代やガス代とは違って、電気代は非常に高くなります。それもそのはず、実はフィリピンはアジアで最も電気代が高い国なのです。もしエアコンや電気温水シャワーを毎日使うならば、2,000ペソ~5,000ペソ(約4,000円~10,000円)はかかると覚悟しておきましょう。
費用6.交通費
フィリピンではさまざまな交通手段がありますが、どれも非常に安いのです。
- タクシー、初乗り40ペソ~70ペソ(約80円~140円)
- バス、10ペソ(約20円)
- 電車、15ペソ~30ペソ(約30円~60円)
費用7.通信費
通信費は月1,500ペソ~2,000ペソ(約3,000円~4,000円)で収まります。フィリピンの住居でのインターネット環境は、安定していない時があるので、Youtubeの高画質動画を見る際は少し不便を感じますが、メールのやり取りやTwitterの閲覧などは問題なくできるでしょう。また、フィリピンでは公共のWi-fiが充実しているので、外に出たら無料でインターネットが使い放題です。
4.フィリピンで仕事をした場合の年収
現地の企業に就職して暮らすという手段もあります。日本人が現地で仕事をする場合、日系企業で働く、ローカル企業で働く、外資企業で働くという、3つのパターンがあります。平均給与額を見てみましょう。
- 日系企業、月50,000ペソ~70,000ペソ(約100,000円~140,000円)
- ローカル企業、月10,000ペソ~30,000ペソ(約20,000円~60,000円)
- 外資企業は月60,000ペソ~100,000ペソ(約120,000円~200,000円)
5.移住前には3か月分の生活費を用意しておく
もしかしたら、現地に着いてから、数カ月は仕事をしない方もいるかもしれません。もしそうであれば、移住前にある程度貯金しておく必要があります。どのくらいが目安かといいますと、最低でも生活費の3か月分ほどが必要でしょう。このくらいの貯金をしておくことで、精神的に余裕も生まれますし、仕事探しも焦らずにできます。
6.フィリピンだったら年金だけでも移住できる
年金の受給額が縮小している日本。仕事を退職して老後を過ごすとなった時、果たして年金のみで生活していけるのかと悩む方は多いことでしょう。しかし、その悩みはフィリピンに移住することによって難なく解決されます。個人によって受給額が異なりますが、平均的には、男性が160,000円ほど、女性が100,000円ほど。日本で暮らしていくには心許ない額ですが、フィリピンに移住するのであれば、十分な額といえます。あまり贅沢をしなければ、貯金もできるほどです。将来もらう年金の額に不安がある方は、フィリピンに移ることを検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
フィリピンに移住する際に、どのくらい生活費がかかるのか、お分かりになりましたか。日本での年収や年金の額が低くても、フィリピンに移住してしまえば、生活に困ることはありません。しかし、あらかじめ日本である程度の貯金をしておくことは忘れてはいけません。そうしたうえで、海外に移住すると決めた時、ぜひフィリピンを視野に入れてみてください。