×

台北松山空港と桃園空港の違いは?市内へのアクセスの違いを中心に解説!

台北松山空港と桃園空港の違いは?市内へのアクセスの違いを中心に解説!

日本人の人気観光地である台北には2つの空港があります。その2つの空港は台北松山空港と桃園空港。どちらも日本から直行便が就航しており利用客もとても多い空港ですが、どういう違いがあるのでしょうか。台北松山空港、桃園空港の違いや市内アクセスを中心にご説明します。

目次 [表示]

台北松山空港ってどんなところ

台北松山空港の概要

台北市松山区にある空港で、台北国際空港とも呼ばれています。その名の通り国内線・国際線が就航している他、松山空軍基地も併設されている軍民共用空港です。総面積は約182ヘクタールで規模は小さめ。旅客ターミナルは第1と第2があり、第1が国際線専用、第2が国内線専用として利用されています。24時間空港ですが、23時から翌朝6時まで騒音対策で飛行制限がされているのは市内に近い空港である所以です。

台北松山空港の歴史

開港からの歩み

1936年に台湾総督府によって民用を目的とした台湾初の大規模公共飛行場として建設され、同年3月台北飛行場として開港しました。当時は日本が台湾を統治していたため、台北飛行場も日本の統治下にありましたが、1945年、第二次世界大戦で日本が敗戦したことにより、中国国民党の管轄に。これをきっかけに台湾の国際・国内航空路線の中心的な空港となりました。

国内線専用から国際線へ

1979年、桃園空港が国際線として開港したことにより、台北松山空港は国内線専用となりました。日本から行く場合は必ず桃園空港を利用することになるので、以前は台北松山空港の存在を知らない日本人も多かったです。しかし2008年、国際線の就航が再開され、日本との間でも2010年に羽田空港の新滑走路完成に合わせて定期便の就航が再開されました。

台北松山空港内の施設

台北松山空港
Photo by くーさん

メインは第1ターミナルで、海外ブランドの香水や化粧品、ファッションアイテムを扱う免税店、ギフトショップ、台湾料理を扱う飲食店等一通りのお店は揃っていますが規模は小さめです。独特なオブジェや待合室も見どころの一つ。公共スペースが台北のライフ・アート・エンターテイメントを三大テーマに基づき設計され、一つの空間で異なるテイストに彩られています。インスタ映え間違いなしです。

日本からのアクセス

日本では羽田空港から台北松山空港へ直行便が就航しています。1日8便運行しており、チャイナエアライン・エバー航空・日本航空・全日空で各社1日2便ずつの運行です。羽田空港は都内にあり国内アクセスも良いので、早朝フライトや会社帰りのフライトにも間に合い、台北旅行をしやすいのが利点になります。羽田空港から台北松山空港までのフライト所要時間は、往路が3時間45分~4時間10分、復路は2時間40分~3時間が目安です。

台北松山空港

桃園空港ってどんなところ

桃園空港の概要

桃園空港は台湾桃園市大園区にある台湾最大の国際空港です。台北の西40キロメートルに位置しています。総面積は約1249ヘクタールと台北松山空港とは比較にならないほどの規模です。航空会社、出発方面別に第1、第2ターミナルがあります。加えて、現在第3ターミナルを建設中で2023年頃に完成予定。近隣の仁川国際空港、上海浦東国際空港等の台頭によりハブ空港としての競争が激化している背景から、ハブ空港として国際路線をさらに強化する目的があります。

桃園空港の歴史

桃園空港は1979年中正国際空港として開港しました。日本としては台北松山空港より桃園空港への就航歴の方が長いので、台北松山空港より新しい空港であるのは意外ですよね。2000年に第2ターミナルが完成し、2006年台湾桃園国際空港へと改称されました。1995年に亡くなった歌手テレサテンさんの遺体がタイのチェンマイから桃園空港に搬送され、多くの報道陣や陸海空三軍の儀仗兵らが出迎えたことで注目を集めた歴史もあります。

桃園空港内の施設

ハブ空港なので、世界中の人が利用し、乗り継ぎで長時間空港で過ごさないといけないという人もいるので、とにかく施設は充実しています。敷地も広いので、長時間の滞在でも飽きることがありません。高級ブランドの免税店からギフトショップ、生活雑貨までたくさんのお店が入っています。食事施設も台湾料理をはじめ各国の料理を扱うレストランやフードコード、カフェ等どこに入るか迷うほど。シャワー室もあるので長いフライトの前には有難いですね。

乗継客向け半日無料ツアープログラム

乗継のために7~24時間滞在しないといけない旅客向けに交通部観光局の提供する半日無料ツアーを用意しています。乗継で立ち寄っただけなのに無料で観光ができるなんてとてもお得ですね。午前発、午後発のコースがあるので、乗り継ぎ時間の長い方はぜひ利用してみましょう。

半日無料ツアープログラム

日本からのアクセス

桃園空港は北米からヨーロッパ、オセアニアまで167の都市へ航空会社が就航しており、台北松山空港の比較ではありません。日本にある空港はほとんど桃園空港へ直行便が就航しています。航空会社も日系・中華・台湾系の航空会社からLCC各社までと、とにかく多いです。日本のどこにいても近くの空港から桃園空港へ行けるので、日本で最も馴染みのある空港といえるかもしれません。

桃園國際機場
桃園國際機場全球資訊網-桃園國際機場是連接國際的門戶、飛向世界的窗口,要成為起迄與轉運均衡發展之東亞樞紐機場,提供優質便捷之客貨流通環境,協助產業起飛,促進國家整體發展

台北松山空港から市内へのアクセス

台北松山空港は、台北中心地から北東へ5キロメートルのところに位置し、とにかく台北中心地まで近いことが特徴になります。大きい荷物を持って移動するので、近いのはとても有難いですよね。台北市内へ向かう交通手段別にアクセス方法をご紹介します。

MRT

MRTとは台北市内を走る地下鉄のこと。松山空港駅がターミナルビルの地下にあるので非常に便利です。まず、松山空港駅を通るMRT文湖線の「動物園」行きに乗車します。「南港展覧館(台北南港エキシビションセンター)」行きに乗ると遠回りなのでご注意ください。所要時間は観光中心地の忠孝復興駅までなんと約7分。運賃は20元(約70円)です。朝は6時台から、夜は0時25分まで運行しているのでどの時間帯の便でも利用できます。

タクシー

台湾はタクシー料金が安いので、台北市内までの距離であればタクシー一択といっても過言ではありません。ホテルの目の前まで行ってくれるので、重い荷物を持って移動する必要もなく非常におすすめです。第1ターミナルの13・14番出口を出たところにあるタクシー乗り場から乗車します。乗るときは必ずメーターが回っているか確認しましょう。台北市内までの所要時間は15~20分、渋滞しても30分程度、料金は100~150元(約360円~540円)程度と格安です。

路線バス

第1ターミナルの正面出口前のロータリーから乗ることができますが、正直路線バスはおすすめしません。路線が複数あり、乗り換えもあったりととても複雑で、表示も台湾語なので理解が難しいです。目的地にたどり着けない可能性大なのでご注意ください。一応どの路線でも15~30分程度では中心地へ到着でき、料金も15元~30元(約53円~105円)程度と安いですが、台北上級者向けです。

桃園空港から市内へのアクセス

台北松山空港に比べ、台北市内までの移動に時間がかかることが桃園空港の難点です。桃園空港もこの課題とはずっと向き合ってきましたが、ついに2017年、桃園空港~台北市内を結ぶ鉄道「MRT桃園空港線」が開通したことが大きな転換点となりました。桃園空港から台北市内への最新のアクセス情報をご案内します。

MRT

MRT桃園空港線を利用すると、桃園空港第1ターミナルから台北駅まで快速で35分、普通列車で45分で乗り換えなく行けます。開通するまではバスしかなく約1時間はかかっていたので、劇的に便利になりました。料金も160元(約560円)とそれほど高くありません。MRT桃園空港線とMRT台北を利用できるフリー切符も発売されていてお得なので、合わせてチェックしてみましょう。ただしMRT桃園空港線は早朝・深夜は運行していないのでご注意ください。

リムジンバス

桃園空港から台北市内へ向かうリムジンバスは5社運行していますが、台北へ少しでも早く行きたい方は「國光客運」というバスに乗りましょう。國光客運は台北駅まで直接乗り入れています。他のバスは台北市内を巡回するため余計に時間がかかります。料金は140元(約490円)、所要時間は約1時間前後です。朝晩のラッシュアワー時はさらに15~30分くらいかかります。

タクシー

どこにも止まらずホテルへ直行できるので、バスより若干早く、荷物を持った移動もなく楽ですが、やはり台北市内まで距離があるため料金は高くなります。1400元(約4200円)程が目安です。高くても楽に移動したい場合はタクシーを利用するのもよいでしょう。

台北松山空港と桃園空港どちらがおすすめ?

台北市内アクセス重視なら台北松山空港

台北松山空港を利用した方がいいのは以下のような方です。

  • 少しでも早く台北市内へ出たい方
  • ギリギリまで台北市内に滞在したい方
  • 空港で過ごす時間を短くしたい方
なんといっても台北市内に近いというのが最大のメリットです。少しでも長く台北市内での滞在を楽しみたいと考える方は台北松山空港一択となるでしょう。

空港を楽しみたいなら桃園空港

桃園空港を利用した方がいいのは以下のような方です。

  • 空港での買い物を楽しみたい方
  • 羽田空港への国内アクセスが悪い方
  • 台北市内のみの滞在ではない方
台北市内での滞在を重視される方には不向きですが、空港自体での滞在も楽しみたい方には桃園空港がおすすめです。また、台北松山空港は羽田空港からしか直行便がありませんが、桃園空港は日本の各都市から直行便が就航しているので、地方の方は桃園空港の利用が便利でしょう。

まとめ

中正記念堂
Photo byleechentou

台北松山空港と桃園空港の違いについて理解いただけたでしょうか。一番のポイントは台北市内アクセス重視なら台北松山空港、空港滞在重視なら桃園空港というところです。何を重視するかをじっくり考えてみて、旅行の計画を立ててくださいね。

Naoko
ライター

Naoko

旅行は趣味でもあり、仕事としても携わりました。 経験を活かした旅の情報をお伝えできるよう頑張ります。

今、あなたにオススメの記事

関連記事

人気ランキング