世界一のジャイアントセコイアの大きさは?
世界一の大きさを誇るジャイアントセコイアは、セコイア国立公園に存在するジェネラルシャーマンで、通称「シャーマン将軍の木」と呼ばれています。世界一高い木は別に存在しますが、体積の大きさは世界一です。
高さ83m、根本の最大直径11m、最大枝の直径2m、重さ1385トン、体積1487㎥で、圧倒的な存在感を放ちます。
ジャイアントセコイアの特徴
ジャイアントセコイアは、ヒノキ科セコイアデンドロン属の樹木で、別名「セコイアデンドロン」「セコイアオスギ」とも呼ばれています。似た名前の樹木が存在し、単にセコイアと呼ばれる場合は、ヒノキ科セコイア属の「セコイアメスギ」のことを指すので混同しないよう注意が必要です。
カリフォルニア州にのみ生息
ジャイアントセコイアは、カリフォルニア州シエラネバダ山脈の標高およそ1000~2600mの地にしか生息しない巨木です。自然豊かなカリフォルニアの中でも極限られた地域にしか生息しないため、世界中から多くの観光客が訪れます。
世界最大級の樹木
ジャイアントセコイアは大きいものだと高さ90mを超えるものも存在し、幹も太いことから体積で見ると世界最大級の樹木と言えます。近くで見上げても木の一番上までは見えないほどの迫力に、圧倒されること間違いなしです。
特に大きな木には「シャーマン将軍」「グラント将軍」「プレジデント」といった名前がつけられています。
2000年を超える樹齢
ジャイアントセコイアは長寿の木として知られ、樹齢1000年をゆうに超え2000年を超える樹木も多く存在します。ちなみに世界一大きいジャイアントセコイアである「シャーマン将軍の木」は、推定樹齢2200年~2700年、最高齢の樹木とされる「プレジデント」の推定樹齢は3200年です。
大きさの割に根が浅い
ジャイアントセコイアは世界最大級の樹木でありながら、根の深さはたった1~2m程度しかありません。地中深くに伸びるのではなく、地表をはうように根を広げます。樹下の雑草や近くの樹木に栄養を奪われてしまうと倒木の危険があり、頑丈な木ではありますが、セコイアの森にはいくつかの巨木が横たわっている光景を目にします。
種族繁栄には火が不可欠
ジャイアントセコイアは山火事によって種族繁栄を行ってきました。被子植物で、松ぼっくりのような硬い殻は自然には開くことはないため、種子を放出させるには山火事による熱が必要です。
成長の妨げとなる下草や虫なども一緒に焼き払うことで、地面に太陽の光が届き、燃え跡に残るミネラル豊富な灰が肥料となって、発芽の手助けをします。
山火事によって木が枯れることはない
ジャイアントセコイアは、50cm以上もある耐火性に優れた樹皮に覆われているため、山火事が起きても燃えて枯れることはありません。ジャイアントセコイアが生息する森では、根本が黒く焦げた木が多く見られますが、朽ちることなく成長を続けています。子孫繁栄に必要とされる山火事は、原則的に消火活動を行いません。
樹齢を重ねてもなお成長
樹齢2000年を超えるジャイアントセコイアでも、いまだ活発に成長し続けています。樹齢3200年と推定される「プレジデント」は、葉の総数が20億枚もあり光合成できる葉面積が拡大し、より成長が促されるのです。
出典:photoAC