アケビコノハを育てる!
アケビコノハは、条件がそろったうえで成虫(メス)や幼虫が手に入れば、家で育て変態(生態と体の変化)を観察できます。
アケビコノハは、産卵から2~4日で孵化し、脱皮を繰り返して大きさを増していき、ぷくぷくと太さが出てくるのは3齢幼虫(脱皮2回終了)になるころからです。ふ化から2~4週間後、6齢の終わりにさしかかるころに蛹化し、蛹になって2~4週間で羽化します。
飼育に必要なもの
- 虫かご(またはフタのできる容器)
- アケビ科の葉(成虫のときは果物)
- ティッシュまたはキッチンペーパー
アケビコノハの飼育に必要なものは3点で、逃げ出さないように保管できる容器・餌となる大量のアケビ科の葉・容器内の湿気を調整するためのティッシュです。
容器は、密閉タイプでも幼虫が酸欠になることはなく、空気穴をあける必要もありません。餌は、アケビ科の葉がなければ、ヒイラギナンテンやアオツヅラフジでもいいですが、幼虫が好むのはアケビ科です。
アケビコノハの見つけ方
アケビコノハの幼虫の見つけ方としては、アケビやムベを見つけることが何より肝心です。幼虫は、葉のかげに隠れていることが多く、葉を食べた跡や地面に転がっている黒く小さな糞が見つかったら、周辺の葉を探してみてください。成虫は基本的には夜行性なので、日没以降の果樹園周辺で探すと見つかる可能性が高いです。
飼育する前に確認すること
アケビコノハの飼育を始める前に、さいごまで飼育できるかどうかを確認してください。
アケビコノハの幼虫は、食べ物が決まっているうえに大量に食べるので、新鮮なアケビ科の葉を毎日、大量に用意できないと飼えません。飼育にはある程度の時間・手間も必要で、毎日様子を見て、病気にならないように温度・湿度の調節と、糞の掃除をこまめに行う必要があります。
飼育中に注意すること
アケビコノハの飼育中に注意する点は、食べ物を切らさないことであり、幼虫は葉を1日に5~6枚は食べますので、毎日、新鮮な葉を与えてください。ケースは、直射日光の当たらない場所に置いて高温多湿を避け、糞は、かびないうちに定期的に取り除きます。
2匹以上いる場合、1匹が前蛹になり葉の中で動かなくなったら、ほかの幼虫が蛹室を食べ物にしないように葉を増やすと安心です。
アケビコノハを探してみよう!
果樹やツバキ・フジ・クリなどの木々をじっくり見てみよう!
アケビコノハは、幼虫のあいだはアケビやムベの葉のかげにいて、成虫になると果樹に飛来します。成虫は、果樹園や山だけでなく、都市部の公園や住宅地でも見かけますし、庭木や公園樹に多いツバキ・フジ・クリなどに飛来する例もあるので探してみましょう。
出典:写真AC