台湾で高雄と台北どちらを観光すべき？それぞれの違いやオススメポイントをご紹介！

台湾は日本からほど近い場所にあり、親日国として、我々日本人にとってもなじみ深い国です。一口に台湾と言っても、台北などの北部と、台南などの南部とでは、その気候や文化も違ってきます。そこで、この記事では北部を代表する都市である台北と、南部の主要都市・高雄を比較しながら、地域の特徴や名産、観光名所や穴場スポットなど、それぞれの見どころについて紹介していきます。

高雄市は、台湾の南西部にある台湾国内でも最大面積を誇る都市で、同じく台湾南部の主要都市である台南市とは隣り合わせです。西は台湾海峡、南はバシー海峡に面しているという地形から、古くからインド洋と東アジアを結ぶ中継地点として栄えてきた歴史を持つ高雄。現在においても台湾を代表する港湾都市として重要な役割を担っています。

台湾の南西部に位置する高雄は熱帯気候に属しており、真冬でも平均気温が20度前後と、温かい気温と高い湿度が特徴の地域です。そのため、夏の期間が長いように感じられますが、真夏でも気温は平均30度前後なので、日本の夏と同程度です。熱帯地域ということで、高雄においてもやはりスコールがあり、特に6月から9月の夏場にかけては降水量が大きく増加するため、雨具を用意しておくと良いでしょう。

熱帯気候に属する高雄ではフルーツの生産が盛んで、日本でもよく食べられるパイナップルやマンゴーをはじめ、スターフルーツやココナッツ、グァバなど、南国ならではの多種多様なフルーツが食べられます。また、それらを加工したドライフルーツは保存も効くなどの理由から、お土産として大人気です。加えて、翡翠や水晶などの「玉」で作られた民芸品や、藤や竹などを編んで作ったカゴバッグなども高雄の名産品として知られています。

高雄市内を流れる愛河周辺は、近年サイクリングロードとして整備され、台湾でも屈指の夜景が見られる点から、観光スポットやデートスポットとして大人気です。カフェの他、本格的なレストランなどもあるため、夜市とはまた違った台湾グルメを楽しめます。また、愛河を遊覧できるリバークルーズ「愛之船」は、乗船料が日本円にして500円前後となっており、リーズナブルに高雄の夜景を満喫することができます。

台湾グルメを楽しめるスポットと言えば夜市が有名ですが、高雄中心部でもより一層の賑わいを見せるこの六合夜市は高雄で最も有名な夜市です。餃子や麺類などの定番中華のみならず、港町というだけあって、エビ、カニ、アワビなどの新鮮な魚介類を使った料理が楽しめます。高雄名物のパパイヤミルクもおすすめです。

高雄には駁二芸術特区というエリアがあります。これは高雄市を代表する「まちづくりプロジェクト」として、老朽化した倉庫街を前衛的なアートストリートとしてリノベーションしたものです。独特のオブジェやデザインホテルがあるこの駁二芸術特区は、台湾の最先端アートを楽しめるスポットとして、高雄に旅行に行った際には、ぜひ訪れておきたい場所です。

打狗英国領事館は高雄港が打狗港の名で開港したばかりの1800年代に建てられた、台湾最古の西洋建築物です。領事館の歴史が学べる展示室や本場英国式の紅茶が飲めるティールームもあり、領事館そのものも見どころとなっています。高台では高雄の港を一望でき、穴場の展望スポットとなっていることも人気の理由でしょう。高雄旅行の際にはぜひ訪れたい場所です。

美麗島駅は高雄市内を走るレッドラインとオレンジラインという二つの鉄道路線を繋ぐ駅です。この駅には「光のドーム」というステンドグラスアートがあり、色とりどりにライトアップされたその幻想的な光景から、「世界で最も美しい駅」の第2位に選ばれています。この美麗島駅からは六合夜市や空港のある台南市へもアクセスしやすく、交通の要衝としても大変便利な駅です。

旗津島は南シナ海に面した港町で、海辺の町ということもあり、新鮮な海の幸が楽しめる観光スポットです。メインストリートには飲食店や土産物屋が並んでおり、突き当りに見えるビーチに夕日が沈んでいく様は大変美しく、穴場の絶景スポットにもなっています。また、台湾名物のマンゴーかき氷をはじめ、多様なかき氷が楽しめる「かき氷ストリート」もあり、グルメ旅行では外せない場所と言えるでしょう。

インパクトのある写真を撮りたいという方におすすめな場所がこの蓮池潭です。その理由として、この場所には日本の寺社仏閣とは違い、極彩色に彩られた寺廟が立ち並んでいるということがあります。中でも大きく口を開けた竜と虎のオブジェが大迫力の竜虎塔は特に見どころです。この蓮池潭でお祈りすると過去の罪が浄化されるとも言われておりますので、パワースポットとしても人気を博しています。

台湾で知る人ぞ知る穴場スポットと言えば、この月世界です。台湾にはこの月世界がいくつかありますが、これらは自然の力で生み出された切り立った山肌が、まるで月面のように見えるという理由からこのように呼ばれています。高雄と台南の境目付近にある田寮月世界は高雄、台南どちらからでもアクセスしやすく、高雄の雄大な自然を贅沢に味わうことができる絶景穴場スポットといえるでしょう。

台湾旅行といえば、やはり首都である台北を真っ先に思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。その名が示す通り、台湾の北部に位置するこの町はアジアでも屈指の大都市であり、食事や買い物、観光など、何をするにしても事欠かないのが人気の理由です。同じ大都市である東京との違いを楽しむのもいいかもしれません。

台北は同じ台湾国内でも、高雄とは違い、亜熱帯気候に属しています。温暖な気候ではありますが、高雄よりも平均気温は若干低めで、はっきりとした四季の変化を感じやすくなっております。台北も台南や高雄と同じく降雨量が多く、突然のスコールに見舞われることもあるため、雨具を準備しておきたいところです。

台北では、高雄と同じようにパイナップルやマンゴーのような南国フルーツが楽しめます。また、人気急上昇中のナッツが入ったミルクキャンディー「ヌガー（牛軋糖）」や、日本でも大流行中のタピオカを使ったドリンクやデザートなども人気ですね。女性に大人気の台湾グルメが揃っており、これらも台北が観光客に人気が高い理由の一つと言えるでしょう。

台北にあるこの国立故宮博物院は、台湾最大の国立博物館で、中国の歴代皇帝たちが収集したとされる69万点もの国宝が収蔵されています。広い館内を見て回るだけでも3～4時間かかると言われる広さですが、数ある展示の中でも翡翠や象牙を非常に高度な技術で掘り出した5大宝物は、台湾屈指の見どころといえるでしょう。

龍山寺は清朝時代に建てられた台北最古のお寺です。伝統的な中華風の造りは美術的な観点からも大変人気があり、国内外から多くの人が訪れる台北の名所となっています。この龍山寺もパワースポットとして知られていますが、高雄の蓮池潭とは違い、こちらは伝統的なお寺らしい荘厳たる雰囲気を味わえます。

台南の花園夜市や高雄の六合夜市など、各地の夜市が外国人にも有名な台湾ですが、台北にあるこの士林観光夜市は、台湾最大の夜市です。伝統的な中華料理から、フライドチキンやかき氷のようなモダングルメまで楽しめ、さらには服やお土産、アクセサリー類など、食事以外も楽しめる点も人気の理由です。

近代都市として発展している台北ですが、中心部から少し離れた場所にある九份は、また一風変わった古い台湾の街並みを楽しめる穴場スポットです。鉱山町として栄えたこの九份のノスタルジックで幻想的な雰囲気は、あのジブリ映画『千と千尋の神隠し』のモデルにもなっており、我々日本人が台湾を旅行する際には是非訪れたい場所です。

台北101は、地上101階、高さ508メートルという高さを誇る台湾一の高層ビルで、台北の街並みを一望できる展望階からの眺めは絶景の一言に尽きます。日本語対応可能なスタッフがいることも我々日本人にはありがたいところです。また、低層階にはショッピングモールが併設されていて、食事や買い物も楽しめるスポットとなっています。

迪化街は老舗が並ぶ台北最古の問屋街で、高級食材や漢方薬、お茶や雑貨などが、いろいろなものが手に入る穴場のお土産購入スポットです。100を超える歴史的な建物が並ぶその街並みは、文化的な観光スポットとしても魅力に溢れ、さらに縁結びのお寺として有名な「台北霞海城隍廟」も迪化街の見どころの一つです。

中正紀念堂は、中華民国の初代総統である蒋介石を讃えて建造された建築物で、台北101と肩を並べるほど、台北にとってはシンボル的な建物です。日本ではなかなか味わえない規模の建築物はまさに圧巻で、さらに毎日決まった時間に見られる、統率された動きが美しい衛兵の交代式も中正記念堂の見どころの一つとなっています。

猫空は台北の南部に位置する茶畑や木々に囲まれた丘陵地で、自然を楽しむだけでなく、この地で獲れたお茶なども楽しめる台湾随一の癒しスポットです。この猫空へのアクセスとしても使われている猫空ロープウェイは全長4000メートルを超える大規模なもので、そこから眺める景色はまさに絶景。通常のゴンドラだけでなく、床が全面ガラス張りで、より景色が楽しめるクリスタルキャビンというゴンドラがあるのも面白いところです。

ここまで高雄と台北の違いや、それぞれの観光名所、穴場スポットなどを紹介してきました。どちらがより観光地として優れているかということは一概には言い難く、どちらも台湾旅行の際には是非訪れたい素晴らしい観光地たる理由があると言えるでしょう。また、ここでは紹介しておりませんでしたが、台湾には台南など他にも素晴らしい観光地がありますので、台湾旅行の際には、台北や高雄と合わせて、他のエリアも検討しても良いかもしれません。