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トレドのおすすめ観光プランをご紹介!人気観光地のまわり方は?

トレドのおすすめ観光プランをご紹介!人気観光地のまわり方は?

「スペインのマドリードを訪れたら、迷わずトレドに行け。」と言われるほどトレドは人気の観光名所です。しかし、しっかりプラン作りをしないと必ず迷ってしまうトレド。時間のない人からゆったり過ごせる人までの、三つの観光プランをご紹介します。参考にしてください。

目次 [表示]

古都トレドの迷路を上手に移動する観光プランをご紹介

Photo by eschipul

長い歴史に包まれた古都トレドの旧市街は、周りを城壁と、お堀の役をするタホ川に囲まれ、道はゴロゴロした石の坂、歩幅の合わない階段、脇道だらけの込み入った迷路で造られています。一本道を間違えると迷子は確実。抜け出すだけで大汗をかきながら、大変な時間を費やしてしまうでしょう。スペイン観光のその日、その時間を無駄にせず、おすすめの名所やスポットを上手に移動するまわり方をご紹介します。

マドリードからたった33分の新幹線でトレドに移動

マドリードからトレドには、バスか新幹線で移動できます。バスの料金は新幹線の三分の一以下ですが、所要時間は倍。往復でも30ユーロ以下で行ける快適な新幹線を利用することをおすすめします。また、新ムデハル様式のトレド駅は名所のひとつで、写真スポットに最適。チケットは、ネットで購入してください。

Renfe - Viajeros - Horarios
国鉄レンフェの公式サイト

トレド駅からソコドベール広場に移動

Photo by galio

トレド駅から観光の出発点であるソコドベール広場に移動しましょう。トレド駅の敷地を右側から出ると、すぐの所にバス停があります。バスの正面にZOCODOVERと出ているバスに乗ってください。料金1,50ユーロを運転席の横にあるお皿に置くと、スーパーのチケットのような切符を出してくれますので、終点で降りるまではなくさないように。

1.トレドのおすすめ半日観光プラン : 短い時間内に主要スポットを見るまわり方

Photo by losmininos

「マドリード滞在が一日しかない。マドリード観光もしたいし、どうしてもトレドに行きたい。」そういう人のために、主要スポットを外さず、4時間半から5時間で往復するおすすめ観光プランをご紹介。トレドにはたくさんのモニュメントがあります。ただ、前もってのチケット購入ができないため、目的スポットの入場は無理と判断した際は、外回りの見学をし、他のモニュメントに変更しましょう。

1-1 : ソコドベール広場から観光電車に乗って絶景の展望台に移動

トレドに行ったら、タホ川に囲まれた旧市街の全景を見ないと意味がありませんね。周りを一周する観光電車のソコトレン(Zocotren)に乗ることをおすすめします。10時から30分おきに出発。所要時間は45分です。ネットでチケットの予約は出来ますが、時間指定は現地でしかできません。プランの最初に乗れないようなら、最後に乗るよう時間を割り振ってください。どうしても時間の取れない人は、タクシーで一周です。

TOLEDO TREN TURISTICO - TOLEDO TRAINVISION- De Paseo Toledo
観光電車ソコトレンの予約サイト

1-2 : 商店街を歩いてカトリック教会総本山の大聖堂に移動

Photo by Edgardo W. Olivera

ソコドベール広場からお土産店、ブランド店、バルなどが建ち並ぶ商店街を進んで、大聖堂に行きましょう。1226年から267年間かけて造られたゴシック様式の大聖堂は、スペインのカトリック教会の総本山です。見事なステンドグラス、礼拝堂、宝物殿、聖具室、回廊、明り取りの窓、見るものすべて目をみはるばかり。エル・グレコの絵画も楽しめます。日曜日は午後二時まで入場できません。観光客が午後に集中することを考慮してください。

1-3 : エル・グレコの「オルガス伯の埋葬」があるサント・トメ教会に移動

大聖堂正面の広場に面して、エル・グレコの息子が設計した市役所があります。脇の階段から世界三大名画のひとつであるエル・グレコが描いた「オルガス伯の埋葬」が飾られたサント・トメ教会までは10分ほど。長い列が出来ているかも知れませんが、流れは速いので、心配する必要はありません。絵画の中には、エル・グレコの一人息子が描かれ、エル・グレコ自身も描かれています。さあ、どの人だか当ててみてください。

オプショナル : 移動途中でお土産にトレドの銘菓マサパンを購入

Photo by JuanJaén

サント・トメ教会の裏通りCalle de Santo Toméは、ちょっとした商店街。この中の一軒がトレドの銘菓マサパンの老舗サント・トメです。アーモンドを粉にして砂糖を混ぜ卵で練ったお菓子は、相当に甘いですが、渋い緑茶やコーヒーにマッチ。甘党の人向けのお土産に最適です。一つだけでも量り売りをしてくれますので、味見をしてみたらいかがでしょうか。

2.トレドのおすすめ一日観光プラン : 名所観光のあと郷土料理を堪能するまわり方

「一日をトレド観光に費やすことができる」そういう人のために、マドリード往復7時間半から8時間のおすすめ観光プランです。多くのモニュメントに入場し、パラドールで絶景を眺めながら遅めの昼食をとるまわり方ですが、昼食時間を早め、再度旧市街に戻ってもいいでしょう。パラドールでの昼食には一時間半を要します。

2-1 : ソコドベール広場から徒歩1分のアルカサルに移動

Photo by eschipul

トレド駅からバスに乗り、終点のソコドベール広場で降りると、目の前にあるのがアルカサル。入口までは1分です。ローマ時代に宮殿として建てられ、イスラムに占領されている時代は要塞でした。アルフォンソ6世とアルフォンソ10世の手で修復され、16世紀には、カルロス1世の住居。現在は教育省分館および州立図書館および軍事博物館になっています。四隅に塔を持ち、一番高い標高に建つその重厚さは、長い歴史の象徴そのもの。

2-2 : 孤児のために造られたサンタ・クルス病院に移動

Photo by santiagolopezpastor

ソコドベール広場の横手にあるアーチを潜り階段を降りると、ドン・キホーテの作家セルバンテスの銅像が立っています。少し先の左手にサンタ・クルス病院があり、アルカサルからは、徒歩で5分弱。15世紀のカトリック女王イサベルが、孤児のための病院兼収容所造り始め、女王が亡くなったあとをメンドッサ枢機卿が後を継いで造りあげました。ファサードはプラテレスコ様式。中には美しい庭園と数々の遺跡、絵画が展示してあります。

2-3 : 1-2から1-3に移動のあとエル・グレコ博物館に移動

Photo by santiagolopezpastor

サンタ・クルス病院のあとは、1のおすすめ半日観光プランの大聖堂とサント・トメ教会を周りましょう。サント・トメ教会前の坂をまっすぐ降りても左に降りても、すぐにエル・グレコ博物館に到着です。以前は、エル・グレコの家という名でしたが、エル・グレコは一度も住んだことがありません。エル・グレコの絵を収集していた貴族が、16世紀当時の家を再現し、収集したエル・グレコの絵を展示した場所。趣きのある博物館です。

2-4 : カトリック王の庇護のもとに造られたトランシト・ユダヤ教会に移動

Photo by santiagolopezpastor

エル・グレコ博物館のすぐ隣りがトランシト・ユダヤ教会。トレドの町は、カトリックにレコンキスタされたのちも、ユダヤ教徒、イスラム教徒がカトリック教徒の下で共存していました。トランシト・ユダヤ教会は、14世紀のペドロ1世時代にムデハル様式で造られた広大なユダヤ宮殿の教会部分。大理石で造られた幾何学模様の壁、落葉松の格天井、女性が祈りを捧げた場など、ユダヤの世界を覗き見ることのできる穴場の名所です。

2-5 : 悲惨な歴史のあるサンタ・マリア・ラ・ブランカ教会に移動

Photo by Pedronchi

梁のひとつに1180年に造られたことが刻まれ、ヨーロッパで一番古いユダヤ教会とされています。馬蹄形のアーチ、八角形の柱に支えられた壁、幾何学模様の装飾はイスラム教徒の手によるムデハル様式。一万人以上のユダヤ人たちの祈りを捧げる場として使われていましたが、1391年にカトリック教徒たちが反乱を起こし、ユダヤ教徒たちを虐殺。のちにカトリック教会として現在の名前に変わりました。トランシト・ユダヤ教会から徒歩5分。

2-6 : イサベル様式のサン・フアン・デ・ロス・レージェス修道院に移動

Photo by Pedro Nuno Caetano

サンタ・マリア・ラ・ブランカ教会から歩いて5分弱。カトリック両王により、「トロの戦い」の勝利と、二人の間に生まれたフアン王子の誕生を記念すると共に、イサベルの父フアン2世に敬意を払い造られた修道院です。ゴシック、プラテネスコ、ムデハル様式が融合されたイサベル様式は、レースのような透かし彫りや複雑なカーブのアーチなど、優しい女性的な造り。中庭のオレンジの木が、優しさを増してくれています。

2-7 : タホ川に架かるサン・マルティン橋に移動

Photo by MAMM Miguel Angel

サン・フアン・デ・ロス・レージェス修道院横の広場から、タホ川と旧市街の外を見渡すことができます。タホ川を渡りに行きましょう。広場の脇に下りる細い階段があります。階段を下り切り、その先の坂道も下り切るとアーチの門があるサン・マルティン橋。13世紀に造り始め、何度か崩れ、現在の形になったのは14世紀の末です。橋の途中で立ち止まり、奥を見つめていると、日本の山奥にいるような気分。温泉がないのが残念です。

オプショナル : タホ川の端から端までジップラインで移動

サン・マルティン橋のすぐ脇で、ジップラインのアクティビティが楽しめます。タホ川のこちらの岸からあちらの岸まで、全長180メートルのジップラインは、ヨーロッパ一の長さ。爽快そのものです。たったの30秒であちらの岸についてしまうので、ほとんどの人が、サン・マルティン橋を走って戻り、もう一回と繰り返し。写真も撮ってくれますよ。

Fly Toledo | El mejor plan a hacer en Toledo
トレドのジップライン「Fly Toledo」の公式サイト

2-8 : パラドールに移動して遅めの昼食

Photo by Nouhailler

パラドールで食事をする場合は、旧市街の全景を望む展望台より上にあり、もっと素晴らしい眺めを楽しめるので、観光電車に乗る必要はありません。プランの通りに移動していくと、昼食時間は2時頃となり、遅いように考えるかも知れませんが、スペイン人の昼食時間は2時半か3時からですので、まだ早いぐらいです。パラドールのように観光客が多く泊まるホテルでも、レストランが開くのは1時。途中で軽くつまむとよいでしょう。

3.トレドのおすすめ一泊観光プラン : パラドール泊で夜景を堪能するまわり方

Photo by Tuscasasrurales

2のおすすめ一泊観光プランに、好きなだけ名所をプラスして、パラドールに泊まり夜景を楽しむ、ゆったりしたまわり方。二日目も充分に時間のある人は、初日は早めに引き上げて、パラドールで過ごしてもいいですね。あるいは、夜の旧市街に繰り出しますか。新しいスポットを発見するかも知れません。

3-1 : 好きなプラン作りでゆったり移動

Photo by Tuscasasrurales

上記であげた名所以外に、まだまだ多くの名所があるトレド。1と2では、移動が簡単なまわり方をご紹介しましたが、トレドに一泊するなら急ぐ必要は全くありません。前もって調べたスポットを、移動途中に組み入れたプラン作りをしてもいいですし、移動しながらこれぞと思うスポットに入場するのもいいですね。市場やスーパー、学校などの市民の生活の場を覗くのも楽しいでしょう。

オプショナル : 知られざるトレドの地下に潜るナイトツアー

出典 : ライター撮影

ひとつの時代が終わると町を潰し、その上に新しい町を造り、時代が変わると町を潰し、その上に新しい町を造りました。トレドの町は、ちょっと地面を掘ると遺跡発見。ごみ収集所を造ろうと掘ったら、イスラム時代の井戸が。駐車場を造ろうと掘ったら、ローマ時代のサウナ風呂が出てきてしまいました。そんな昔にこんな知恵があったとは、と目が丸くなるばかりの、地下に潜るナイトツアーは、トレドのガイドグループの主催です。

Subterráneos y presidios de Toledo 🕸 Cuéntame Toledo
地下に潜るナイトツアーサイト

3-2 : パラドールのレストランで夜景を満喫

Photo by Nouhailler

スペイン人の夕食時間は昼食時間と同様に、日本とは全く違い、9時半か10時です。パラドールの夕食レストランが開くのは8時半。夏は夜10時まで明るいので、夜景を楽しみながら食事をするなら10時以降になります。快適なレストランで、丁寧なおもてなしを受け、輝くイルミネーションの絶景を眺めながら、美味しい食事を味わうなど、至極の幸せ。なお、旧市街のライトアップは週末のみです。

トレドのおすすめ観光プランまとめ

Photo by Phil Fiddyment

迷わずトレドに行けといわれても、準備なしでは必ず迷ってしまうトレドの旧市街を、迷わず楽に移動する、おすすめの観光プランをご紹介しました。地図を片手に上手に周ってくださいね。

大河葵
ライター

大河葵

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