目次 [表示]
- パリはどんな都市?
- 人気観光地
- パリの現在の治安状況
- 多発するスリ被害
- 暴動デモ(イエローベスト)
- パリの治安が気になる①知っておきたい豆知識
- 荷物の置きっぱなしは絶対NG
- 混雑時間帯の公共交通機関ではスリに注意を!
- 現地の人も鞄のファスナーはしっかり閉める
- パリはカード社会
- 観光客に思われない服装で
- パリの治安が気になる②ホテル選び
- 三ツ星以上のホテルがベスト
- 宿泊先として避けたい地域
- パリの治安が気になる③よくあるトラブル
- スリ
- 置き引き
- 詐欺
- 物乞い
- パリの治安が気になる④トラブルへの対処法
- 基本は「No」と断る
- 警察へ連絡
- 在フランス日本大使館へ連絡
- パリの治安が気になる⑤いざというときの叫び方
- パリの治安が気になる⑥注意すべき地区
- まとめ
パリはどんな都市?
フランスの中心地パリ。フランスは西ヨーロッパの中心に位置し、イタリア・スペイン・ベルギー・ドイツ・ルクセンブルクの5か国と隣接しています。ヨーロッパ旅行の際は中心地としても活躍する観光地。日本と同じく四季があり、過ごしやすい場所です。
人気観光地
パリといえば頭に浮かぶのはエッフェル塔。”一週間いても見飽きない”で有名なルーヴル博物館、”美しいネオ・バロック様式の建物”オペラ座など、たくさんの名の知られている観光スポットがあります。一生に一度は訪れてみたい観光地パリ。安全で楽しいパリ旅行にしたいですよね。
パリの現在の治安状況
日本に比べてパリは治安がいい場所とは言えません。人気観光地ゆえにさまざまな人が行き交う場所なので、当然事件も多く観光客を狙った犯罪などが多発。パリ市内でも治安の悪い地区があります。また2019年5月にはデモの暴徒化も。パリへ旅行を計画している人はどんなことに気をつけたらいいのか、どこが治安が悪い地区なのかを把握したうえで対処法などを頭の中に入れておきましょう。
多発するスリ被害
在フランス日本大使館の2018年邦人犯罪被害事例によると日本人犯罪被害件数は2018年合計で497件にも及んだと発表しています。この半分である284件はスリ被害の報告。パリでは「アジア人はお金持ち」という印象がまだ残っているため、アジア諸国の観光客はスリの標的にされる傾向があります。
暴動デモ(イエローベスト)
2018年12月にエトワール凱旋門周辺でデモが暴徒化したイエローベスト運動。2019年5月にも大規模なデモが行われましたが、現在では比較的落ち着いています。イエローベストは土曜日に行われることが多いので、旅行予定に土曜日が含まれている人は外務省のHPでチェックしてみてください。いつ暴徒化するか分からないので、見かけても危険を避けるために安全を確保し近づかないようにしましょう。
最近のデモの様子は?
現在外務省が情報を出しているなかで最近行われたデモは、2019年9月21日土曜日と報告されています。一部報道では危険な団体の合流があるという情報も流れており、最も危険な時期からは落ち着いたにも関わらず現在でも状況は危険。常にデモを意識した行動をとるように心がけましょう。デモの行進範囲については外務省のHPにて確認できます。観光では安全なルートを選んでください。
パリの治安が気になる①知っておきたい豆知識
デモが激化して以降、2019年現在でも旅行客に対してのスリや詐欺などの軽犯罪も増加しているので注意。安心で安全なパリ旅行を送るために、気を付けておきたいことをご紹介します。旅行前にパリでは危険な行為や被害を頭に入れておくだけで、危険から遠ざかりましょう。荷物や財布だけではなく服装にも気を遣う必要も。できるだけ危険を避け、安全な旅を送ってください。
荷物の置きっぱなしは絶対NG
パリのカフェや飲食店で席確保のため荷物を置いてから注文にいくことはやめましょう。フランスには荷物で席を確保する習慣はありません。後から来た人がどけてしまったりします。また席を少し外すときに荷物を置いていくと盗難被害に遭う危険性があるので、荷物の置きっぱなしはせず目を離さないようにしましょう。
混雑時間帯の公共交通機関ではスリに注意を!
日本と同じく平日6時~8時ころと17時~19時ころは通勤帰宅ラッシュで公共交通機関は大変混雑します。混雑している時間帯は車内でのスリが増えるので、手やポッケにある小物(財布やスマホ)はカバンの中に入れておきましょう。スマートフォンを手に持っていても、すれ違いざまに盗られてしまうこともあるので危険です。
現地の人も鞄のファスナーはしっかり閉める
旅行客だけではなく現地の人もスリ被害に遭うことがあるので、現地の人も油断せずカバンのファスナーはしっかり閉めています。会話を楽しんでいる隙に財布を盗られることも。現地の人たちも日常的に注意を怠ることなく過ごしています。
パリはカード社会
現在フランス・パリではカード決済のシステムが浸透しており、少ない買い物でもカードで支払えます。公共交通機関のチケット自動券売機もカード対応の機械が多く、現金を使う機会はあまりありません。最低限の金額だけ持っていくようにし、スリなどへの被害対策をしていくましょう。カード決済で対応できるように、複数のクレジットカードを用意しておくと便利。
バスでは小銭が必要
バスを利用するときは車内でチケットを購入します。そのときは小銭が必要なので、財布には小銭を常にいれておくようにしましょう。郊外では少額紙幣が必要な場所もあるので、小銭と少額紙幣をクレジットカードとともに持ち歩くことが必要。
観光客に思われない服装で
パリ旅行はシンプルな服装で行きましょう。せっかくのパリ旅行でおしゃれな服装で決めたいところですが、日本人の服装は”旅行客の服装だ”と思われてしまいます。アジア人ひいては日本人はお金持ちというイメージがあり、スリの対象にされることが多いのが現実。
どんな服装がいいの?
着飾ることなくシンプルな服装で行きましょう。基本的に服装はシンプルなトップスとジーンズがベスト。靴もハイヒールではなく、スニーカーなどの歩きやすい靴を履いていきましょう。パリの観光地は歩き回るスポットが多いので、歩きやすい靴の方が犯罪から身を守るだけではなく観光もしやすいです。
パリの治安が気になる②ホテル選び
日本から遠距離にあるパリ。飛行機も長時間かかり日中は観光地を回り、疲れが溜まります。ホテルの中では危険などを考えずに安全にゆっくり休みたいところ。旅の疲れを癒せるようにホテルの選び方を、危険地区とともにご紹介します。
三ツ星以上のホテルがベスト
パリでは治安の悪い地区から離れた三ツ星以上のホテルを選ぶと安心して滞在できます。英語が話せるスタッフが駐在しているホテルも多いので、困ったときは英語で対応も可能。他にも個別のバスルームやトイレ、フリーWi-Fiが設置されているホテルがほとんどです。パリ市内を中心に観光を考えている人は、駅近くの安全な三ツ星ホテルを選ぶようにしましょう。
宿泊先として避けたい地域
パリ市内には宿泊場所として避けたい場所がいくつかあります。昼の姿とは変わり夜の治安が悪いスポットや、犯罪多発地区や物乞いが多い地区がありますので、ホテルを選ぶときは注意が必要。宿泊先として避けるべき地区をご紹介。
避けるべき地区
・モンマルトルのサクレ・クール寺院より北にある18区
夜の治安が悪い地区なので特に女性は注意が必要
・パリ北部の郊外サン=ドニ
格安ホテルが多いですが犯罪多発地区
・パリ北駅と東駅周辺
ホームレスや物乞いが多い治安の悪い地区
夜はドラッグの匂いがしてくることも
パリの治安が気になる③よくあるトラブル
パリで多発している被害をご紹介します。現在は治安の悪い地区だけではなく、パリの街中ならどこでも被害に遭う危険性が。パリ旅行前に確認し、頭の隅にいれておくだけでも現地では安全対策ができます。できるだけ被害に遭わないように注意を怠ることなく、事前準備をしていきましょう。
スリ
暴動デモが起きてから現在では被害報告が増えているスリ。旅行客の中でもアジア人や日本人は特に”お金持ち”や”警戒心が薄い”というイメージがあるため、スリの標的にされやすいです。どんなときでもスリに遭遇することがあり、最も身近にある危険。街を歩いているとき、電車に乗っているときなどあらゆる場面で危険性が潜んでいます。ポケットに物を入れず、カバンはできるだけ前掛けのものを持ち歩くようにしましょう。
こんな被害も
スリは1人の犯罪者がポケットやカバンの中の貴重品を盗むだけではなく、共犯者がいることもあります。1人が話しかけてきて、その間に共犯者が後ろから盗むという手口も。海外で言葉が分からず、話しかけられておどおどしているときに被害に遭うこともあります。共犯者がいる事例もあるので注意。
スリの見分け方
夏や冬に関わらず、道中や駅構内などでかさばるような服装をしている人には要注意。かさばった服装で犯罪をカモフラージュしている可能性があります。ダウンジャケットを着ている人や上着を手にかけている人は服装に手を隠してスリを実行する手口も少なくはありません。そのような服装の人を見かけたら、その場を立ち去りましょう。
置き引き
日本ではスマホや貴重品をテーブルの上に置いたまま席を外しても置き引きに遭うことはあまりありませんが、パリでは危険。席を外すだけではなく、少し目を離した隙に盗られていたという事例もよくあります。貴重品などはできるだけ肌身離さず持っておくようにしましょう。飲食店のみならず、ホテルや駅でも大きい荷物を盗まれることも。荷物からは目を離さないように注意しましょう。
詐欺
パリでは詐欺行為も多く、地区によって危険な事例があります。一見優しそうに声をかけてくるので、観光として行った日本人はその声に安心し応えてしまうことも。安全そうに思えることも詐欺被害の始まりになり兼ねるので注意。以下、多発している3つの詐欺事例をご紹介します。
署名詐欺
1つ目は署名詐欺。女性たちがボードを持って署名を求め近寄ってきます。善意で署名に協力すると「署名したから金を出せ」と言われることも。話しかけられている隙にスリに遭うという被害も出ています。特に観光客が集まる地区で多発しており、ノートルダム大聖堂やシャンゼリゼ通りは危険。声をかけられたら断って立ち去りましょう。
ミサンガ売り
2つ目はミサンガ売り。モンマルトルの丘でミサンガを勝手に旅行客の腕につけ、金を請求してくる詐欺です。「ミサンガを腕につけたから代金をくれ」と理不尽にお金を請求してきます。なんと金額は1つ10ユーロと高額。この地区を散策するときは特に腕周辺に集中して注意してください。
コップを使ったゲームの賭け金詐欺
3つ目はコップを使ったゲームの詐欺。賭け金を騙し取る詐欺です。コップに隠れたボールがどのコップに入っているのか当てるゲームですが、当てても外れても巧みな誘導によりお金を騙し取ってきます。賭け金と称したお金は二度と戻ってこない危険な詐欺です。
物乞い
パリ市街ではあらゆるところで出会う物乞い。物乞いは移民やホームレスが多い治安の悪い地区だけではなく、駅構内や観光スポットでも見かけます。直接お金をくださいと言われることもありますが、メモを渡されることも。トラブルに巻き込まれないように物乞いに話しかけられても無視するように心がけましょう。
パリの治安が気になる④トラブルへの対処法
どれほど注意していても被害に遭うときがあります。もし旅行中に危険なトラブルに巻き込まれる、スリなどの被害に遭ったときの対処法をご紹介。特に旅行中に治安の悪い地区を通らなければいけない人は対処法を知っておくだけでも、緊急のときには対応できるようにしておきましょう。
基本は「No」と断る
なかなか断れない日本人ですが、そんなことを言っている場合ではありません。観光中に誰かが話しかけてきても「No」とはっきり断りましょう。スリや物乞いなどの被害は会話中に起きることも多いので、断ることで被害に遭う危険性はかなり下がります。
警察へ連絡
緊急事態でパリの警察に電話をかけるときは、固定電話からは「17」へ、携帯電話からは「112」へ連絡しましょう。ただ貴重品の盗難や紛失に遭った場合は最寄りの警察署へ行く必要があります。事前に宿泊先や観光地周辺の警察署の位置を把握しておきましょう。
紛失盗難届受理証明書が必要
貴重品の盗難・紛失した場合には、海外旅行保険で損害を保険してもらったりパスポートの再発行をしてもらったりする必要があるので警察署で紛失盗難届受理証明書を発行してもらいます。この証明書がないと保険が受け取れなくなることもあるので注意。クレジットカードを紛失した場合はまずクレジットカードの紛失手続きを行ってから警察署に向かうようにしましょう。
在フランス日本大使館へ連絡
パスポートを紛失または盗難に遭ったら、在フランス日本大使館で再発行手続きをしましょう。パスポートがなければ日本に帰国できません。パリから出国日までに再発行が間に合わない場合は「帰国のための渡航書」を発行し、出国時間に間に合うように手続きを。
在フランス日本大使館の連絡先
連絡先 | 01-4888-6200 |
住所 | 7,Avenue Hoche,75008,Paris,France |
開館時間 | 月~金:9時30分~13時00分、14時30分~17時00分 |
休館日 | 土曜、日曜、フランスの祝日と日本の一部の祝日 |
パスポート再発行にかかる日数
在フランス日本大使館でパスポートの再発行の手続きをしてから1週間ほど時間がかかります。再発行手続きにはパスポートの申請時と同額の手数料がかかるので注意。また「帰国のための渡航書」の申請費用は20ユーロで帰国前日に発行されます。
パリの治安が気になる⑤いざというときの叫び方
もしパリ観光中に危険が及んだら周りに助けを求めたい!だけど言葉が分からなくて叫べないという状況を避けるために、助けてほしいときパリで通じるような言葉をご紹介。すべて覚えなくてもいくつか覚えておけば危険から逃れられるので、ぜひ参考にしてみてください。
日本語 | フランス語 | 読み方 |
助けて! | Au secours!Aidez-moi! | オースクール!エデ モワ! |
警察を呼んで! | Appelez la police! | アプレ ラ ポリス! |
救急車を呼んで! | Appelez une ambulance! | アプレ ユヌ アンビュランス! |
日本語を話せる人はいませんか? | Est-ce qu'il y a quelqu'un qui parle japonais? | エスキリ ヤ ケルカン キ パルル ジャポネ? |
パリの治安が気になる⑥注意すべき地区
パリは20地区の行政区からなっている都市です。どこも安全とは言えない地区となっています。観光スポットの多い1~8区は旅行客を狙ったスリが多発している地区なので注意。10区、17区の北側、18~20区はパリの賑やかな雰囲気とは打って変わって、治安が悪い地区です。18~20区は移民が多く、貧困層が集まっている危険な地区。盗難被害や傷害事件が起こっている地区なので、目的がなければ近寄らないようにしましょう。
まとめ
パリは美しく歴史を感じられる観光スポットが数多くあり、死ぬまでに一度は訪れたい人気観光地。その一方では治安の悪い地区もあり、観光地では旅行客を狙う軽犯罪が後を絶ちません。スリや盗難などの危険な被害に遭わないように対策を練ってからパリへ行きましょう。また現在のデモの様子も事前にチェックしておくことも忘れずに。安心で安全な旅行を楽しんできてくださいね。