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アゼルバイジャンの治安ってどう?都市ごとの治安情報を解説!

アゼルバイジャンの治安ってどう?都市ごとの治安情報を解説!

アゼルバイジャンの治安は、首都バクーをはじめとする東側一帯とアルメニア占領下の西側地域で異なります。おもな観光都市の治安や、アゼルバイジャン観光で注意すべき危険な場所や犯罪についての解説記事です。アゼルバイジャン旅行の準備や、旅先選びにお役立てください。

目次 [表示]

アゼルバイジャンに行きたいけれど治安は大丈夫?

Photo by Retlaw Snellac Photography

行って大丈夫?何に注意すればいい?

東欧のコーカサス三国の1つであるアゼルバイジャンは、中東や西アジアに分類されることもあり、治安状況が不安です。近年、旅行先として人気が上昇していますが、日本人にはなじみが薄く、場所が浮かばない人も少なくないでしょう。

アゼルバイジャンの基本情報を確認したうえで、外務省の発表する治安情報や、都市の治安、観光で注意すべき場面や犯罪を見ていきます。

アゼルバイジャンの基本情報

Photo byCryptoSkylark

国名 アゼルバイジャン共和国
首都 バクー
言語 アゼルバイジャン語
宗教 イスラーム教が9割

アゼルバイジャンはヨーロッパとアジアの中間点にあり、東西が混ざったような街並みが特徴です。イスラーム教徒が大半ですが、ソ連に組み込まれた時代の影響か、戒律はゆるく、都心部では飲酒や自由な服装の女性も見かけます。

アゼルバイジャンの治安は?

アゼルバイジャンの治安は一部の地域をのぞき落ち着いていますが、外務省によると「観光には十分な注意が必要」な状態です。近年テロはないですが、隣国のイランや、ロシアの北コーカサス地域なども不安定で、波及する恐れがあります。旅行を計画する際は、アゼルバイジャンや周辺国の最新情報を確認して決めてください。

外務省 海外安全ホームページ

被占領地域は危険

アゼルバイジャンは、隣国アルメニアとの領土をめぐる紛争が未解決で、国土の西側、アルメニアとの国境付近では発砲事件が繰り返されています。事実上の独立国ナゴルノ・カラバフや周辺のアルメニア占領下の地域は、アゼルバイジャン政府が関与できないうえに、いつ紛争が激化するかわかりません。

外務省の危険情報でも「渡航中止勧告」が出されており、命の保証はできない地域です。

アゼルバイジャンの治安のいい都市・地域

Photo by Aleksandr Zykov

アゼルバイジャン旅行は日本ではまだマイナーですが、大手旅行代理店でも、首都バクーを中心にした世界遺産や都市観光のツアーが組まれています。国や都道府県の認可済みの旅行代理店が選ぶ都市は、治安が比較的いいと見てよいでしょう。

しかし、情勢は常に変化していますので、過信はせずに最新の情報を確認してください。

都市①:首都バクー

アゼルバイジャンの中でも治安が比較的いい都市は、コーカサス地方最大の都市である首都バクーです。都心部はヨーロッパの先進国のようであり、F1をはじめとする国際イベントも開かれ、散策も気軽にできるほど落ち着いています。

レストランやバーも多く、夜も遅くまで現地の人でにぎわいますが、人目のない通りを一人で歩くのは避けましょう。

都市②:シェキ

Photo by Dan Lundberg

北西部にある第4の都市シェキは、バクーに次いで有名な観光都市であり、絹産業で栄えた街並みの残る古都です。バクーよりは少ないですが、大手の旅行代理店のツアーに組み込まれていることもあり、アゼルバイジャンのなかでは治安が落ち着いている都市でしょう。

アゼルバイジャンの治安の悪い都市・地域

Photo by ogannes

アルメニア国境

アゼルバイジャンのなかでも目立って治安の悪い地域は、前述したアルメニア国境付近です。アルメニアを挟んだ飛び地、アゼルバイジャン領ナヒチェヴァン自治共和国も危険があります。発砲事件だけでなく、大規模な軍事衝突も2016年末に発生しており、観光で近づくのは危険な地域です。

アゼルバイジャン観光で注意するべき8つの危険

Photo by sekido

アゼルバイジャンで最も気をつける必要のある発生件数の多い犯罪は窃盗です。近年はイラン国境付近を中心に不法な薬物の取引も増加傾向です。旅行中は周囲に注意を配りつつ、周囲になじみ、標的にならないことが重要であり、特に注意が必要な場面は5つあります。

危険①:人混みでのスリやひったくり

駅・空港・バザール(市場)・観光施設・バスや地下鉄の車内など人の多い場所では、スリやひったくりが多発しています。地下鉄の駅では、手荷物検査をする警官にすられることもあるそうなので、金品は貴重品ケースに入れて身に着けておきましょう。

危険②:夜間や人目のない場所での強盗

Photo by penerik

夜間や人通りのない道は助けを求めにくいため、強盗や暴行などの重い犯罪の危険が高まります。人目のない場所・時間帯は治安が悪いので、一人で行動するのは避け、火急の用にはタクシーを使いましょう。ホテルの客室も油断はできず、来客時は覗き穴で確認しドアチェーンをかけて応対するのが安心です。

危険③:親しくなった人からの睡眠薬強盗

親切にガイドをしたり、おごったりして仲良くなってから飲みに誘い、睡眠薬を盛ってカード情報を聞き出す、金品を奪うなどの事例があります。親切なうえに親日である人が多いアゼルバイジャンでは判別しにくいですが、気安く誘いに乗らず、お金絡みの話が多い相手は信じないことが大切です。

危険④:クラブでの薬物関連の問題

Photo bylovingimages

アゼルバイジャンでは近年、麻薬の摘発が目立って増えているため、首都バクーでも注意しましょう。クラブでは飲み物から目を離さないこと、薬物関連の話題はきっぱり断ることが大切です。薬物の取引や所持は日本はもちろん、アゼルバイジャンでも違法ですので、巻き込まれないようにしてください。

危険⑤:被占領地域の周辺で紛争に巻き込まれる

治安の悪い西側地域は発砲事件だけでなく、両国の対応次第では大規模な戦闘が発生する恐れもあり、近づかないことが一番です。アルメニア占領地域一帯は、アゼルバイジャン政府の許可なしに入域はできず、無断侵入は処罰を受けます。飛び地ナヒチェヴァン自治共和国は特定の手段で入域できますが、観光は避けましょう。

危険⑥:女性は性犯罪や暴行に注意

Photo by Adam Jones, Ph.D. - Global Photo Archive

各国共通で女性は性犯罪や暴行に注意が必要であり、夜間・人目のない場所・目立つ身なりは避けましょう。アゼルバイジャンはイスラームの戒律がゆるいとはいえ、露出のあまり高くない服装が一般的で、男女とも膝丈は少なめです。女性の喫煙率は1%未満であり、歩きタバコの女性は売春婦とみなされることがあります。

注意⑦:交通事故

アゼルバイジャンでは交通マナーを守る意識が低いようで、車の危険な運転が多く、事故も多発しています。道路の整備も進んでおらず、そこかしこに凹凸がある、停止線が消えている、信号機が壊れているなどといった状況です。歩く際は信号を頼るだけでなく、向かってくる車がないことを自分の目で確認するようにしましょう。

注意⑧:無許可の撮影による逮捕や拘束

フリー写真素材ぱくたそ

アゼルバイジャンでは、許可なく軍事施設・政府機関・地下鉄構内などの写真を撮ると警察沙汰になりかねません。軍事施設の撮影は法律で禁じられており、近くで別の写真を撮っていただけでスパイと疑われ、拘束された事例もあります。写真を日常的に取る文化がないため、現地の人を撮る場合にも許可を得るのが安心です。

アゼルバイジャン旅行でトラブルに巻き込まれたら?

Photo byDariuszSankowski

警察署 102
在アゼルバイジャン日本国大使館 (+994)12-490-7818

旅行中にトラブルが起きたら地元警察に届け出て、必要な場合は日本大使館で手続きをします。盗難の場合、パスポートは警察で盗難証明書を受け取り、大使館で再発行の手続きを、カードはカード会社に連絡し無効化の手続きをしてください。

盗難証明書は帰国後に海外旅行保険の補償を請求するときにも必要ですので、必ず警察に届け出ましょう。

在アゼルバイジャン日本国大使館

強盗にあった場合の対処法

観光中に強盗に遭遇してしまった場合は、両手を挙げて要求にしたがい、その場から離れることを最優先に行動しましょう。持ち物を出し渋る行為はもちろん、あわてて金品を取り出そうとする行為も武器で応戦しようとしていると誤解されかねず、命に危険が及ぶ可能性もあります。

物乞いにあった場合の対処法

Photo bytruthseeker08

首都バクーでも路地には物乞いが少なからずおり、求められた場合は各自の判断によりますが、施す気がない場合はやり過ごせば問題ありません。しつこく求めてくる物乞いもおり、身の危険を感じる場合には少し渡すという手もあります。

紛争・テロ発生時は最新情報を確認

万が一、観光中に銃声や爆撃音が聞こえた場合は体勢を低くして、飛んでくるものから身を守りましょう。その場を離れ、逃げられない場合には頑丈なものの陰に隠れて、目立たないようにしてください。身の安全を確保したら大使館に安否を報告し、外務省の「たびレジ」、テレビやネットなどで最新の情報を確認しましょう。

海外安全情報 無料配信サービス「たびレジ」|外務省

アゼルバイジャンの治安は要注意だが旅行も人気

Photo byMaxxja

危機管理をすれば行っても大丈夫!

アゼルバイジャンの治安は、被占領地域をのぞき、基本的に悪すぎず、安全対策をして臨めば観光を楽しめる程度です。近年、人気の高まっている国ですので、ちょっと珍しい国へ行きたい方は、旅行してみてはいかがでしょうか。

2020年4月15日現在、新型コロナの影響で日本人の入国・行動制限措置が取られていますので、渡航時は最新の情報を確認してください。

Sato
ライター

Sato

森林浴が好きで、旅先では各地の自然に触れるのが一番の楽しみです。 自然や街並みを切り取った風景画も好きなので、題材になりそうな景色を探して歩くことや、古くからの街並みの散策や美術館巡りも好きです。

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