目次 [表示]
- ドイツ鉄道(DB)とは
- ドイツ鉄道の概要
- ドイツ鉄道は遅れない?
- ドイツ鉄道で旅行しよう
- 注意点:ストライキの可能性あり
- ドイツ鉄道(DB)の列車の種類
- 列車の種類
- RB(通称Sバーン)
- RE(レギオナル・エクスプレス)
- IC(インターシティ)
- ICE(インターシティ・エクスプレス)
- ICE-Sprinter(ICEスプリンター)
- ドイツ鉄道(DB)のチケット予約・購入方法
- ドイツ鉄道のチケットは予約が必要?
- RB・REのチケットは券売機で
- ドイツ鉄道のスマートフォンアプリでチケットを予約する
- ドイツ鉄道の公式ホームページからチケットを予約する
- レイルヨーロッパのホームページでチケットを予約する
- 現地の鉄道駅で購入する
- あると便利!ドイツ鉄道で使える鉄道パスのいろいろ
- 鉄道パスの種類
- 鉄道パスの種類①ジャーマンレイルパス
- 鉄道パスの種類②ユーレイルパス
- 注意点1:バリデーションを忘れずに
- 注意点2:座席指定は別料金
- ドイツ鉄道(DB)での列車への乗り方
- ドイツで列車に乗るときのポイント
- 列車への乗り方①ドイツの駅に改札はあるの?
- 列車への乗り方②ドイツのプラットフォーム
- 注意点1:電光掲示板に惑わされないで
- 注意点2:特急列車の指定席と自由席
- まとめ
ドイツ鉄道(DB)とは
ドイツ鉄道の概要
ドイツ鉄道(Deutsche Bahn、略称DB)はドイツ連邦共和国で最大の鉄道会社です。もともと国鉄だったものが民営化されており、日本の国鉄を前身とする日本旅客鉄道(JR)と似たようなポジションと考えて差し支えないでしょう。ヨーロッパ有数の輸送力をもつため、旅客・貨物の運搬ともに世界に与える影響も大きい企業です。
ドイツ鉄道は遅れない?
ドイツ人は日本人に似た気質をもつと言われています。つまり非常に勤勉で、時間に正確な人が多いのです。ドイツ鉄道にもこの精神が顕著に表れており、世界的に見ても高い定時運航率を誇ります。
ドイツ鉄道で旅行しよう
このように時間に正確なドイツ鉄道は、限られた時間で国内を移動したい旅行者にとっても大変使いやすい交通手段なんです。国内の主要都市は全て鉄道網で結ばれているほか、近隣国へも簡単にアクセス可能。風光明媚な車窓風景を楽しめる区間もありますので、ドイツ旅行の際にはぜひドイツ鉄道での旅行を楽しんでみたいものです。
注意点:ストライキの可能性あり
ドイツ人はまじめで時間に正確な一方、労働者の権利も大切にする国民性をもっています。時には労働環境の改善を求めてストライキが発生し、鉄道の運行が取りやめられることも。このため運行状況には注意が必要ですが、そうは言ってもやはりまじめなドイツ人。ストライキを実施する区間や期間は事前にアナウンスされますので、念のため旅行の前に確認しておきたいですね。
ドイツ鉄道(DB)の列車の種類
列車の種類
ドイツには日本の新幹線にあたる特急はなく、全て在来線です。その中でも短距離路線と長距離路線、各駅停車と急行列車など細かく種類がありますので、はじめは少し混乱してしまうかもしれません。以下、5種類の列車をご紹介します。旅行ではいずれの種類も利用する可能性が高いため、現地で戸惑わないためにもぜひ覚えておきたいポイントです。
RB(通称Sバーン)
都市内や都市近郊の間を走る路線で、日本で普段の通勤やお出かけに使う列車に近いものです。料金は「ゾーン」ごとに区別されています。行先のゾーンを確認し、その料金分のチケットを券売機または窓口で購入します。
RE(レギオナル・エクスプレス)
日本の快速列車にあたるものです。より長距離区間を結ぶIRE(インターレギオ・エクスプレス)もあります。大都市を拠点として近くの観光地に日帰り旅行するときなどは、REやIREを利用するケースが多いです。
IC(インターシティ)
ベルリンとハンブルク、ミュンヘンとニュルンベルクなど大都市間を結ぶ長距離路線です。イメージとしては日本の新幹線の各駅停車に近いもので、多くは食堂車両をそなえています。
ICE(インターシティ・エクスプレス)
ICよりもさらに停車駅が少なく、新幹線の特急に近いイメージです。食堂車両をそなえるほかICEのみ1等席と2等席があり、車両が分かれています。各等級に該当する車両はプラットフォームの電光掲示板または列車編成表示板で確認できます。ICEには無料Wi-Fiが完備されていることが多いです。
ICE-Sprinter(ICEスプリンター)
ICEの中でも全席指定席の列車です。ICEスプリンターでは通常の運賃のほか座席指定料金(4.5ユーロ)が必要になります。こちらは元々ビジネスパーソンをターゲットとした車両のため平日の朝夕のみの運行でしたが、2015年より便数が大幅に増加しました。通常のICEよりもさらに停車駅が少なく所要時間が短いため、大都市間の移動には大変便利です。
ドイツ鉄道(DB)のチケット予約・購入方法
ドイツ鉄道のチケットは予約が必要?
ドイツの鉄道に乗る際には事前予約が必要なのでしょうか?実は、ドイツの鉄道のほとんどは予約なしで乗車できるんです。ただし繁忙期になると多くの座席が事前予約され、直前に購入すると座席が空いていない可能性も。旅行中大きな荷物を持っての列車移動では、なるべく座って過ごしたいですよね。確実に座席を確保するためにも事前予約がおすすめです。さらにドイツ鉄道はSparpreisと呼ばれる早割チケットを販売しています。これを活用すれば移動料金をおさえることも可能ですよ。以下、事前にチケットを予約・購入する方法ご紹介します。
RB・REのチケットは券売機で
日本の在来線に近い都市近郊列車であるRBとREは、券売機で購入するのが一般的です。券売機はタッチパネル式で英語表記にも対応しており、ストレスなく操作できます。1日乗車券や平日割引券などさまざまな種類が用意されていますので、用途に応じて選んでくださいね。次にご紹介するスマートフォンアプリでも購入できます。
ドイツ鉄道のスマートフォンアプリでチケットを予約する
旅行中に心配なのがチケットの紛失です。チケットを鞄やポケットにしまっていても、荷物を出し入れする際にうっかり落としてしまった経験はありませんか?そんなときにおすすめなのがドイツ鉄道の公式スマホアプリ「DB Navigator」。これを使用すれば簡単にチケットの予約・購入ができるだけでなく、スマホがそのままチケットになるため大変便利です。アプリ内でチケットを購入して乗車し、検札時に駅員さんにQRコードを提示します。チケットを購入する際にはインターネット環境に接続する必要がありますが、QRコードの提示はオフライン環境でも可能です。このアプリでは最新の運行状況なども確認することができるため、ダウンロードしておくと便利です。下のリンクから無料でダウンロード可能ですよ。
ドイツ鉄道の公式ホームページからチケットを予約する
チケットはドイツ鉄道の公式ホームページからも簡単に予約・購入できます。購入が完了したらPDFファイルのチケットが電子メールで届きますので、必ず印刷して持参しましょう。
レイルヨーロッパのホームページでチケットを予約する
レイルヨーロッパはヨーロッパの鉄道チケットの販売代理店。手数料がかかるものの、日本語でのサポートを受けながら予約できるので安心です。ドイツに旅立つ前にチケットが手元に届くため、現地で手配する手間を省くことができます。
現地の鉄道駅で購入する
気ままに旅行したいときにおすすめなのは駅の窓口で直接購入すること。駅員さんに行先と希望時間を伝えればすぐにチケットを発行してくれ、支払いにはクレジットカードも利用可能です。ある程度の規模の都市であれば英語が通じますが、通じなくても筆談でコミュニケーションをとることができます。
あると便利!ドイツ鉄道で使える鉄道パスのいろいろ
鉄道パスの種類
ドイツやいくつかのヨーロッパの国では鉄道パスが使用できます。決められた日数の列車が乗り放題になるお得なものですので、鉄道でドイツ国内の複数都市やヨーロッパ周遊を考えている方は購入を検討してみてくださいね。公式ホームページのほか、レイルヨーロッパや日本国内の旅行カウンターでも購入可能です。
鉄道パスの種類①ジャーマンレイルパス
ドイツ鉄道とドイツ国内の私鉄で使用できるパスです。ドイツは比較的鉄道料金が高い国ですので、複数都市を移動する場合はパスを使用したほうがほぼ確実に料金をおさえられます。またドイツ鉄道の公式ホームページで購入して自宅でチケットを印刷して行くと、注意点1に記載の「バリデーション」をする必要がなく便利です(連続日程の場合のみ)。
鉄道パスの種類②ユーレイルパス
こちらはドイツ以外の国も含んだヨーロッパを周遊したい方向けのパスです。31の加盟国全てが対象となる「グローバルパス」と3~4か国を周遊するのに便利な「セレクトパス」があります。大人1名につき同行する子ども2名まで料金が無料になるため、家族旅行の心強い味方です。
注意点1:バリデーションを忘れずに
いずれの鉄道パスも、初めて列車に乗る際に必ずしなければならない作業が「バリデーション」です。これは鉄道パスを有効化する手続きのこと。バリデーションを忘れて乗車した場合、罰金に科されることもあります。手順は以下の通りです。①鉄道パスの使用を開始する日に、駅の有人窓口に鉄道パスを持参する②窓口でバリデーションを依頼。このとき、パスが全て空欄であることが重要です。事前にパスを購入する場合は、手元に届いても何も記入しないように気を付けましょう。
注意点2:座席指定は別料金
鉄道パスの料金には座席指定料が含まれません。指定席を希望する場合は別途窓口などで指定料金(4.5ユーロ)を支払う必要があります。特にICEスプリンターは必ず指定料金がかかるため要注意です。
ドイツ鉄道(DB)での列車への乗り方
ドイツで列車に乗るときのポイント
ドイツの列車の乗り方には日本とは異なる点もあり、はじめは戸惑ってしまうかもしれません。以下で詳しい乗り方をご説明しますので、これさえ押さえておけば安心です。
列車への乗り方①ドイツの駅に改札はあるの?
日本で列車に乗る際は改札にICカードをタッチするか、きっぷを通すのが一般的ですよね。実はドイツの駅には改札がありません。それなら無賃乗車ができるのでは?と思われるかもしれませんが、駅員さんが検札に回ってくるためそれは不可能。チケットを持たずに乗車すると、通常の料金に加えて罰金を科されることもあります。チケットは必ず購入し、また紛失しないようご注意ください。RE・RBに乗車の際には、乗車口付近にある機械にチケットを通して刻印する必要がある場合もあります。
列車への乗り方②ドイツのプラットフォーム
ドイツでは鉄道駅に入るとすぐにプラットフォームがあり、そこに列車が到着します。チケットやバリデーション済みの鉄道パスを持っていれば、そのまま乗車して問題ありません。
注意点1:電光掲示板に惑わされないで
行き先と発車時刻はプラットフォームの電光掲示板に表示されます。ただしドイツ鉄道では、急に列車の到着するプラットフォームが変更されることがあります。この時電光掲示板の表示は変わらないため注意が必要。アナウンスはされるものの駅の喧騒の中では聞き取ることが難しいので、同じプラットフォームで待っていた人たちが移動し始めたらそちらに向かってみましょう。不安であれば駅員さんに直接尋ねることをおすすめします。
注意点2:特急列車の指定席と自由席
特急列車では座席指定ができますが、座席指定をせずに乗る場合はどの席に座ればいいのでしょうか。乗車したら、まずはその席が予約されていないかを確認しましょう。座席上部のモニターに何らかのメッセージが表示されていれば予約席、何も表示されていなければ空席を意味します。ただし予約席であっても、その乗客が来るまでは他の人が座っても良いというのが暗黙のルールとなっています。他の乗客が予約している席に座っても大丈夫ですが、途中でその乗客が乗ってきたら席を譲りましょう。もちろん指定席を予約している場合はその席に座って大丈夫。自分の席に座っている人がいたら、声をかけると譲ってくれます。
まとめ
ドイツ鉄道の車両はきれいなものが多くサービスもしっかりしています。車内ではとても快適に過ごすことができ、旧国鉄ならではの安心感があります。車窓から美しい風景やかわいらしい街並みを眺めたり、食堂車両のビストロで舌鼓を打ったり、楽しみ方は十人十色。ぜひこの記事でドイツ鉄道の乗り方をマスターし、ドイツの旅行を何倍も楽しいものにしてくださいね。