ボーイング777-300ERってどんな飛行機？乗れる路線もご紹介！

ボーイング社は、アメリカ合衆国に本社を構える世界最大の航空宇宙機器開発製造会社です。1997年にダグラス社を買収したことによって、アメリカ唯一の大型航空機メーカーになり、ヨーロッパのエアバス社と肩を並べています。また、一般の旅客機だけではなく、軍用機、ミサイル宇宙開発・設計も行っており、世界の航空宇宙機器業界をリードしている存在です。

777‐300ERは、777‐300型機の航続距離が延長されたものです。その大きさはエアバスA380‐800型機、747型機に続いて3番目に大きな機体で、777ファミリーの中で最多の受注数を誇っています。この機体は世界で最も強力なターボエンジンを搭載していて、主翼も777‐300標準型よりも延びているようです。また、レイクドウイングチップという翼の先端の角度を後方に曲げる装備も存在します。

ボーイング777‐300ERは2019年4月から日本国政府専用機として導入されました。それまでは、ボーイング747‐400を政府専用機として使用していましたが、日本で同じ型の飛行機が運用されなくなり、整備の確保が難しくなったために変更されたようです。また、これまでは政府専用機の整備はJALが受け持っていたのですが、整備が高評価の全日空に委託されることになりました。

ボーイング777‐300ERの一般的な座席タイプは、全部で264席です。座席はファーストからエコノミークラスまでのクラスが存在し、ファーストクラスは8席、ビジネスクラスは52席、プレミアムエコノミークラスは24席、エコノミークラスは180席とそれぞれ設けられています。この航空機の全長が長いためにこれまでとは違い、大量の座席を設けることができているようです。

日本のANA・JAL、中国の中国国際航空(エア・チャイナ)・中国東方航空・中国南方航空、韓国の大韓航空、香港のキャセイパシフィック航空、台湾のチャイナエアライン・エバー航空、シンガポールのシンガポール航空、フィリピンのフィリピン航空、インドネシアのガルーダ・インドネシア航空、タイのタイ国際航空、インドのエア・インディア、バングラデシュのビーマンバングラディシュ航空などの航空会社が保有しています。

トルコのターキッシュ・エアラインズ、アラブ首長国連邦のエミレーツ航空、エティハド航空、カタールのカタール航空、クウェートのクウェート航空、パキスタンのパキスタン航空、サウジアラビアのサウジアラビア航空、エジプトのエジプト航空、エチオピアのエチオピア航空、アンゴラのTAAGアンゴラ航空などの航空会社が保有しています。

ロシアのロシア航空、アエロフロート・ロシア航空、フランスのエールフランス、フランス領・レユニオンのエール・オーストラル、イタリアのアリタリア・イタリア航空、イギリスのブリテッシュ・エアウェイズ、オランダのKLMオランダ航空、スイスのスイス国際航空などの航空会社が保有しています。

カナダのエア・カナダ、アメリカのアメリカン航空、ユナイテッド航空、オーストラリアのヴァージン・オーストラリア航空、ニュージーランドのニュージーランド航空、ブラジルのLATAMブラジル航空などの航空会社が保有しています。

JALはなんと、このボーイング777‐300ERを世界で最初に発注したローンチカスタマーです。そのため、この機材の試験飛行はJALのものを使用しており、ワールドツアーの為に日本に飛来しています。JALの席の配置は従来のものとは少し違い、この機材に244席配置しており、ファースト、ビジネス、プレミアムエコノミー、エコノミーの4種類のクラスを用意しているようです。

JALで777‐300ERに乗られる可能性がある主な国際就航路線は、成田からは北米へシカゴ・ニューヨーク・ロサンゼルス、中東へドーハなどの路線があり、羽田からも北米へニューヨーク・サンフランシスコ、ヨーロッパへロンドン・パリなどの路線などの長距離路線のみ就航しています。

ANA( 全日本空輸)は、日本最大規模の国内・国際線を有する航空会社です。ANA はアジアや北米・欧州地域をはじめとする、世界の様々な国に路線を就航させており、最大航空会社連合「スターアライアンス」に所属しています。しばしば航空会社の格付けでは、最高評価を受賞しており、質・安全性ともに世界トップクラスの航空会社です。

ANAで777‐300ERに乗られる可能性がある主な国際就航路線は、成田からは北米へロサンゼルス・サンフランシスコ・ワシントンD.C.・ニューヨーク・ヒューストン・シカゴ・ホノルル、アジアへはシンガポールなどの路線が、羽田からも北米へロサンゼルス・ニューヨーク・シカゴ、ヨーロッパへロンドン・フランクフルト、アジアへは北京、金浦、シンガポールなどの長距離路線をメインとした路線が就航しています。

エールフランスは、フランスで航空機を運用していた4社を統合して設立された航空会社です。主なハブ空港はシャルルドゴール空港で世界有数の路線網を有しており、日本には1952年に就航してからは日本の成田・羽田・関西へとほぼ毎日運航しています。もともとエールフランスは国営企業で、超音速旅客機として一躍有名になった「コンコルド」を運用していたこともある会社です。

一般的な日本在住の日本人の方がエールフランスで777‐300ERに乗られる可能性がある主な国際就航路線は、日本へはパリ・シャルルドゴール国際空港と成田国際空港の往復路線のみで、パリから羽田・関西には別の航空機が飛んでいます。

エミレーツ航空は、アラブ首長国連邦のドバイを本拠地に置く航空会社です。エミレーツ航空は東京・ソウル・北京・モスクワ・パリ・ロンドン・バンコク・ムンバイ・ニューヨーク・ヨハネスブルグ・サンパウロなどの世界の名立たる大都市に乗り入れており、全ての大陸に就航路線を持っている数少ない珍しい航空会社と言われています。

一般的な日本在住の日本人の方がエミレーツ航空で777‐300ERに乗られる可能性がある主な国際就航路線は、日本へはドバイ国際空港と東京国際空港(羽田)の往復路線のみで、ドバイから関西・セントレアには別の航空機が飛んでいます。

チャイナエアラインは、台湾でエバー航空と肩を並べる同国最大の航空会社です。中国の中国国際航空とは全く違う航空会社ですので、お気を付けください。この航空会社は一般の航空会社とは少し違い、1959年に台湾空軍の退役軍人らによって設立された会社です。以前は、日本や台湾などで死亡事故を度々起こしていましたが、現在は改善により安全な航空会社へと生まれ変わっています。

チャイナエアラインの保有しているボーイング777‐300ERは10機。また、基本的に中長距離路線に使用されることの多いこの機体を他の航空会社とは違い、台湾桃園と大阪関西間という近距離線にも投入しており、アメリカのニューヨーク・ロサンゼルスや香港などの空港にも乗り入れを行っています。

いかがでしたか？ボーイング社の最新技術が詰め込まれた最新鋭の777‐300ER。残念ながら国内線では飛ぶことは無いでしょうが、幸いにも日本にはこの機材を投入している航空会社が複数存在するので、ぜひ搭乗してみてはどうでしょう。この記事を通して、よりボーイング777‐300ERのことを知ってもらえたら幸いに思います。