レバノン料理の特徴は？日本で食べられるレストランもご紹介！

レバノン料理の歴史は古く、イスラム教だけでなくキリスト教の影響も濃いのが特徴です。近世～近代にかけては、世界三大料理のトルコ料理とフランス料理の影響も受けています。地中海の恵みと、近現代の西洋化や移民などのおかげで、レバノン料理は中東でもっとも洗練された料理としても有名になりました。

レバノン料理は古代に起源をもつ中東料理であり、原型ができたのは古代～中世にかけてです。地中海東岸では紀元前から小麦・ヒヨコ豆・オリーブ・ニンニク・ブドウなどが栽培され、パンやワインが作られていました。中世に中東一帯をイスラム教の帝国が支配したことで、中東では豚肉やお酒が禁止されます。

レバノン料理は近世にオスマン帝国の下でトルコ料理の影響を受けます。トルコ料理はオスマン帝国の宮廷料理で、支配地や周辺国の食文化を吸収して大成し、支配地域へ広まりました。レバノン料理にトルコが発祥のケバブ・ヨーグルト・バクラヴァなどが取り入れられたのはオスマン帝国時代だと考えられます。

レバノン料理は近代のフランスが統治した時代にフランス料理の影響も受けます。カスタードやデニッシュなどはフランスからもたらされたそうです。

レバノンでは西洋化が進み、お酒の製造が再開されて、イスラム教徒でない人の間で豚肉も流通するようになりました。宗派の混住が進み、キリスト教徒たちが肉食を断つ期間のために発達させた野菜料理も広まります。

レバノン料理は1970年代以降、移民や難民として他国へ渡ったレバノン人が各地に持ち込み、欧米を中心に有名になりました。

レバノンでは1975年から15年間内戦が続き、多くのレバノン人が欧米・南米・オセアニアなどへ移住します。南米では一部のレバノン料理が取り入れられていますし、欧米ではベジタリアンや健康志向のセレブから人気を集め、定着しました。

日本でレバノン料理が食べられるレストランは限られているものの、東京を中心に各地にあります。中東料理店や地中海料理店として営むレストランでレバノン料理も提供していることが多いです。中東や地中海の出身の店主が営むお店も多く、現地のインテリアや音楽、ダンスショーの定期開催など、現地の文化を感じられます。

パルミラは池袋にある中東料理店で、レバノン出身のシェフが腕を振るっています。3種類のメッゼと薄いナンのセットが人気で、1,300円です。メニューはすべてハラルで、お酒は時間帯を問わず提供していません。金曜の夜にはベリーダンスのショーを開いていて、人気があります。

ミシュミシュは銀座にある中東料理店で、落ち着いた雰囲気のお店です。ランチは中東前菜プレートが人気で、1,320円で9品のメッゼとピタパンが付き、手ごろな価格で多くのメッゼを試せます。お酒も提供していてレバノン産のワイン・ビール・ブランデーなどがあり、夜はバーとしても人気です。

カールヴァーントーキョーは渋谷にある地中海・中東料理店で、現代的に洗練した料理を提供しています。化学調味料や白砂糖を使わず、食材にこだわっているのが好評です。ランチは2,600～4,500円で、ディナーは2,700～7,700円であり、おいしいと定評があります。

汽は京都市の五条にあるレバノン料理店で、フレンチから転身したシェフが営むお店です。食材にこだわっていて、自家農園の新鮮な野菜を選び、端材まで余さずに活用しています。モーニングとランチのみ営業で、平日の朝からにぎわう人気店です。

レバノン料理はおいしいうえに健康的であり、健康志向の人にもおすすめです。野菜や豆類をたっぷりと使い、レモン・オリーブオイル・香辛料で豊かに味を付けます。日本国内にもレバノン料理を食べられるレストランはいくつかあり、初めてレバノン料理を食べる人にもおすすめです。