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スリランカの治安っていい?悪い?注意が必要なポイントを解説!

スリランカの治安っていい?悪い?注意が必要なポイントを解説!

観光地として人気が高まってきているスリランカ。意外と治安については知られていません。スリランカの治安はいいのか悪いのか?危険なエリアや女性が行く際に気をつけること、スリランカ犯罪について調査。注意すべき時期などについてもご紹介します。

目次 [表示]

スリランカはどんな国?

海とシーギリヤロック
Photo byninaboots

スリランカは南アジアにある島国で、首都はコロンボ。伝統医学アーユルヴェーダで近年、注目されています。主にシンハラ人とタミル人で構成される多民族国家で、仏教をはじめ非常に信仰に厚い国です。インドと同じようにカースト制があります。スリランカは古くからヨーロッパ各国の植民地支配が続いていましたが、20世紀半ばにイギリスから独立。しかし、その後も民族間での内戦が1983年に勃発、2009年に終結しました。

東南アジアの中では裕福な国

スリランカの港
Photo by cotaro70s

内戦が終結して、わずか10年ほどですが、貧困層は国民の約1割程度。国民の3割が貧困層という国も珍しくない東南アジアの中では、裕福な国のひとつです。これはスリランカが、お茶やコーヒーなど、農作物の収穫が多いことが関係しています。教育熱心な国で、識字率が高いのも特徴です。

スリランカの治安

コロンボの町並み
Photo bykonkarampelas

スリランカは内戦が終結してまだ10年ですが、治安は比較的いい国です。スリランカでは内戦終結後、恵まれた自然と遺跡をアピールし、観光に力を入れてきました。一方、危険なエリアや犯罪が横行しているのも事実。ここでは、スリランカの治安について説明していきます。

スリランカの治安①テロ問題

テロのイメージ
Photo byClker-Free-Vector-Images

スリランカでは2019年4月に、イスラム過激派による同時爆破テロが起きました。これにより日本人女性1人を含む、250人以上が犠牲となっています。スリランカ政府はテロの容疑者を拘束、安全宣言を出しましたが、観光客は激減。イスラム教徒をターゲットとした暴動が起きるなど、宗教間対立が問題化しています。現在は暴動も落ちついていますが、危険な目にあわないよう注意が必要です。

スリランカの治安②デモによる暴動

デモイメージ
Photo byOpenClipart-Vectors

スリランカでは、2015年の大統領選挙の際、デモや集会が行われ暴力事件が多く発生しました。このとき、銃撃や殺人など凶悪事件も発生。2018年の首相の不信任投票の際にも、宗教観対立による暴動が起きるなど、選挙時は国民の不満が高まり暴力事件が起きやすい傾向があります。選挙期間中は、危険度が高まるので避けたほうがいいでしょう。

スリランカの治安③マフィア

マフィアイメージ
Photo byQuinceMedia

東南アジアの中では、比較的裕福な国とはいえ、治安の悪いスラム街も多いのが現状です。スラム街は、マフィアをはじめとした犯罪組織も多い危険なエリア。興味半分で出かけて、危険な目にあっても自分が悪いと思うしかありません。

スリランカの治安④アジアの中では治安がいい

漁をする男性
Photo byasundermeier

テロや暴動・マフィアなど危険はありますが、100パーセントの安全が保障されている国はありません。スリランカで殺人事件は日本の3倍以上発生していますが、近年、治安が良くなってきているフィリピンでは、日本の10倍。治安が良いとされるマレーシアでさえ日本の2.4倍発生しています。この数字からわかるように、スリランカは東南アジアの中では、比較的治安がいい国に分類されるといえるでしょう。スリランカ警察によると、2017年度は前年比約10パーセントも犯罪が減っているということです。

スリランカの犯罪

銃弾
Photo bystevepb

治安がいいスリランカでは、どんな犯罪が横行しているのでしょうか?主な犯罪を知ることで、危険回避につながります。犯罪の中には女性をターゲットとしたものもあるので、注意が必要です。

スリランカの犯罪①客引き

スリランカの町並み
Photo by cotaro70s

スリランカで多く見られるのが、悪質な客引きです。スリランカはサファイアなど品質の良い宝石が売られていることで有名ですが、客引きにより、品質の悪い宝石を高く買わせる・高額なトゥクトゥクに強引に乗せるといったケースがみられます。日本人はいいカモになりやすいので、気安く日本語で声をかける人には注意をしましょう。

スリランカの犯罪②売春

売春イメージ
Photo bygeralt

貧困層が約1割いるスリランカ。どれだけ信仰心が厚くとも、観光客相手に、売春に手を染めざるを得ない人たちがいます。売春は首都コロンボをはじめ、シーギリヤなど観光地でもあり、少年や少女が声をかけてきたら売春の可能性を疑ってください。スリランカで売春は、処罰の対象です。

スリランカの犯罪③スリ・置き引き

ポケットの財布
Photo bystevepb

スリランカで最も多い犯罪が、スリや置き引きです。スリや置き引きは、主な交通手段のバス車内でも起きています。歩いていると気がつかないうちにスリにあった。一瞬、目を話した隙に置き引きにあったなど、ケースはさまざまです。日本人はお金を持っていると思われているので、狙われがち。街歩きはもちろん、レストランの食事や宿泊先でも細心の注意が必要です。

スリランカの犯罪④女性は性犯罪に注意

女性旅行者
Photo byrawpixel

女性同士の旅行や、女性の一人旅で注意してほしいのが性犯罪です。タクシーに乗って目的地と違う場所につれて行かれ性的暴行を受ける、安いホテルに宿泊し、従業員から性的暴行を受けるなど事件が起きています。特に女性の一人旅だと、自分の身を守るのは自分でしかありません。治安の悪い地域に行かない、セキュリティがしっかりしたホテルに宿泊するなど対策が必要です。

スリランカの犯罪⑤タクシーなどのぼったくり

スリランカの三輪車
Photo by Augapfel

スリーウィラーと呼ばれるスリランカのタクシーや、トゥクトゥク・三輪バイクでは、観光客に対するぼったくりが横行しています。中には、強引に質の悪い宝石などを強引に買わせるといったことも。このケースでは、日本語で声をかけてくることが多いとされているので、日本語でスリーウィラーなどに誘導する人に警戒が必要です。

スリランカで注意が必要な場所

スリランカの町並み
Photo by cotaro70s

スリランカの治安や犯罪がわかったら、次は注意すべき場所を知っておきましょう。比較的治安が良くても、意外な場所でトラブルに巻き込まれかねません。何に注意すべきなのか事前に知っておくことで、トラブル回避につながります。

注意が必要な場所①空港

スリランカの空港
Photo bydaezho

バンダラナイケ国際空港は、スリランカの主要空港です。空港では、悪質な旅行会社に注意しましょう。空港内にある、タクシーやプライベートドライバーを手配してくれる旅行会社では、初めて来た観光客に向け高額なプライベートドライバーを雇わせるなど悪質なケースが起きています。プライベートドライバーは、旅行期間中の金額が高いだけでなく、高額なレストランや土産店に連れて行ってコミッションを受け取っているのです。気がつくと、通常の2倍以上の金額を払うことになるケースもあります。

空港職員らしき人の犯罪にも注意

バンダラナイケ国際空港で注意するのは、旅行会社だけではありません。在スリランカ日本大使館によると、空港職員のような制服を着た人が持ち物検査を装い、現金を盗む犯罪も発生しているといいます。小部屋に連れて行かれ、持ち物検査を受け開放された後、財布の現金が無くなっているといった犯罪です。持ち物検査を持ちかけられたら、本当に空港職員なのか確認しましょう。

在スリランカ日本国大使館
在スリランカ日本国大使館の公式ホームページです。

注意が必要な場所②寺院

寺院に向かう僧侶
Photo bySadahamYathra

国民の多くを占めるシンハラ人は、熱心な仏教徒です。そのため寺院では服装をはじめ、さまざまなことに注意しなければいけません。寺院は神聖な場所なので穢れを持ち込めないため、裸足であることが鉄則。肌の露出は許されません。ノースリーブやミニスカート、短パンは避けてください。また仏像に背を向けると、身に危険が及ぶ可能性があります。さらに、仏像柄の洋服を着ていると、侮辱したとして軽犯罪で逮捕される可能性があることを知っておきましょう。

注意が必要な場所③自然保護区

フランジパニ
Photo bypasja1000

スリランカは森林保護区や世界遺産となっている国立公園など、豊かな自然に恵まれています。大切な観光産業の源でもあるため、動植物保護法が厳しく制定。国立公園内の植物の採取や採掘、動物の持ち出しは厳しく罰せられます。特に写真撮影する際などは注意が必要で、動植物に危害を加えた撮影や、動植物が生息する水域や土地を汚しても逮捕です。蝶・蛾・サンゴにおいては保護対象なので、ちょっとでも傷つけないよう注意しましょう。

満月の日は注意が必要

満月
Photo byBessi

意外な注意点が満月の夜です。スリランカでは満月の日は神聖な日のため、祝日となってしまいます。この日は、飲酒が禁止されるため、スーパーなどでアルコールの販売がありません。レストランやホテルでも、アルコール類の提供はストップされます。また、肉食を控える人が増えるので、食事が限られる場合も。旅行期間中に満月の日がある場合は、事前にアルコール類を購入しておくことが必要です。お酒を飲むのは、ホテルの部屋など人目に触れないところにしましょう。

屋外での喫煙に注意

タバコイメージ
Photo byklimkin

スリランカは基本的に屋外での喫煙は禁止です。タバコを販売している店が少ないだけでなく、レストランなどの飲食店でも喫煙可能なところはほとんどありません。これは、観光に力を入れている政府が、スリランカの街中の環境を美しく保つため禁煙禁止にしています。違反すると、罰金が科せられるので注意してください。

スリランカの地域別治安

スリランカの街並み
Photo by cotaro70s

スリランカには首都コロンボをはじめ、世界遺産の町並みが人気のゴール地区など、観光地があります。ここでは、これら観光地の地域別の治安を見ていきましょう。

スリランカの地域別治安①首都・コロンボ

コロンボ
Photo bymaxos_dim

コロンボは、スリランカの中で最も治安の上で気をつけたほうがいい場所です。コロンボコンフォート駅は治安が悪いことで知られているだけでなく、駅がある11区を含む10区~15区はマフィアがいることで知られています。ここでは麻薬や窃盗などの犯罪に巻き込まれる可能性があることを知って置いてください。中心地フォート地区は、客引きに注意が必要な地区。危険を避けるなら、お金持ちが多く住み治安がいい1区~9区の間でホテルを探しましょう。

スリランカの地域別治安②ゴール

ホスピタルストリート
Photo by CharlieOnTravel

旧市街地が世界遺産に登録されているため、観光客が多いゴール。ここで注意するのは、客引きです。強引にトゥクトゥクに乗せようとしたり、ウミガメウォッチングに連れて行かれ、高額請求されたりするケースが見られます。旧市街地は駅やバスターミナルから歩いて10分ほどなので、料金交渉をしっかりする・配車アプリを使って事前に値段を調べておくなどしたほうがいいでしょう。また、女性のみならず夜出歩くのはおすすめしません。

スリランカの地域別治安③シーギリヤ

シーギリヤロック
Photo byAdamHillTravel

スリランカの観光にはずせないのが、シーギリヤロックです。シーギリヤ地区は、観光地のため治安に大きな不安はありませんが、スリや置き引きは発生しています。また声をかけてくるガイドが観光後、法外な金額を請求するケースがあるので、事前に値段の確認が必要です。日本語が通じることも多いため安心しがちですが、軽犯罪が起きているということは覚えておきましょう。

スリランカの治安を知っていい旅をしよう

スリランカの川
Photo by Hash Milhan

貧困層が少ないスリランカは、東南アジアの中でも治安がいい国です。しかし、100パーセントの安全というのは、どの国にもありません。注意すべき時期や場所などを事前に知っておくことで、トラブル回避につなげましょう。2019年4月にはテロも起きています。スリランカに行く際は、外務省の危険情報をチェックしておくことが大切です。

海外安全ホームページ: 危険・スポット・広域情報
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ことら
ライター

ことら

旅行大好き!国内は40県仕事含め訪れ、海外も北米・アジア・ヨーロッパなどを旅しています。特に香港は年に数度行くほど大好きな土地です。皆様の旅行が素敵なものになるようお手伝いします!

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