レバノン料理の代表的な食材
レバノン料理の代表的な食材は、多くが地中海料理と共通していて日本人にもなじみがあります。よく使うのは野菜・豆類・小麦で、動物性たんぱく質は肉類や魚介類で、味付けは果実・植物油・香辛料が主です。レバノン料理では、イスラム教で禁止されている豚肉やお酒は基本的に使いません。
野菜・豆類・果実
代表的な食材 | |
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野菜 | イタリアンパセリ・ナス・トマト |
豆類 | ヒヨコ豆 |
果実 | レモン |
レバノン料理に使う代表的な野菜はイタリアンパセリ・ナス・トマトで、代表的な豆類はヒヨコ豆で、代表的な果実はレモンです。
野菜や豆類はペースト・スープ・シチュー・炒め物・グリル・炊き込みご飯などに使い、野菜は生でサラダや漬物にも使います。果実は生の果汁や果実を酸味や甘味として使うほか、ジュースやデザートにするのが一般的です。
肉類・魚介類
代表的な食材 | |
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肉類 | 羊肉・鶏肉 |
魚介類 | スルタンイブラヒム・イカ・タコ・エビ |
レバノン料理に使う代表的な肉類は鶏肉と羊肉で、代表的な魚介類はスルタンイブラヒムという白身魚や、イカ・タコ・エビです。串焼き・煮込み・フライ・炊き込みご飯・ピザ風パンなどにし、羊肉は生でも食べます。豚肉はイスラム教で禁じられているため基本的に使わず、牛肉は気候的に育てにくいためあまり使いません。
調味料
代表的な食材 | ||
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基本 | レモン汁・オリーブオイル・塩・コショウ | |
その他 | タヒーニ・ヨーグルト | |
香辛料 | 単一 | ニンニク・クミン・コリアンダー |
混合 | ザータル・スマック・バハラット |
レバノン料理の代表的な調味料はレモン・オリーブオイル・塩です。タヒーニという練りごまのペーストや、ヨーグルトもよく使います。香辛料はコショウやニンニク、カレーで有名なクミンやコリアンダーなどが代表的です。中東に固有の混合香辛料は塩味のザータルや、酸味のスマック、渋味と甘味のバハラットなどがあります。
代表的なレバノン料理
代表的なレバノン料理は野菜や豆類を使ったメッゼであり、なかでもヒヨコ豆を使った品が有名です。基本的には周辺の地中海東岸の地域全般に共通しており、中東一帯でも食べられています。レバノン料理は簡素なレシピが多く、食材も日本で手に入れやすいため、家で作るのにもおすすめです。
ホムス
ホムスはレバノン料理を代表するメッゼで、ヒヨコ豆のペーストです。ヒヨコ豆を塩とニンニクでゆでてすりつぶし、タヒーニ・クミン・レモン汁・オリーブオイルなどとあわせます。舌触りはなめらかで、味はまったりとしていますがさわやかです。ダイエット食におすすめで「おいしいうえに腹持ちもよい」と好まれています。
ファラフェル
ファラフェルはヒヨコ豆のコロッケで、水で戻したヒヨコ豆と、玉ネギ・パセリ・塩・香辛料をすりつぶし、団子状にして揚げます。少しだけスパイシーで、日本のコロッケよりも歯ごたえがあるのが特徴です。ヨーグルトソースとあわせるか、生野菜と一緒にホブスに包んで食べます。
欧米では「とくにおいしい」と人気であり、初めてレバノン料理を食べる人におすすめです。
ババガヌーシュ
ババガヌーシュは焼きナスのペーストで、ホムスと並ぶ2大ペーストとして愛されています。基本的な味付けはホムスと同じですがよりあっさりとしていて、香ばしいのが特徴です。ナスが苦手な人にもおすすめで、日本のナスの風味はまったくしません。
タブーリ
タブーリはパセリのサラダで、レバノン料理のなかでもとくに健康的なメッゼとして有名です。パセリ・トマト・玉ねぎ・ミントを細かく刻み、ひきわり小麦・塩・コショウ・レモン汁・オリーブオイルと和えます。酸味・苦味・香ばしさが絶妙で、日本のパセリが苦手な人にも「想像以上においしい」と好評です。
暑くて食欲の出ない日にとくにおすすめで、さわやかで食が進みます。
ムサカ
ムサカはナスやヒヨコ豆の煮込み料理で、エジプトで食べられているムサカのヴィーガン仕様として有名です。ナス・玉ネギ・ヒヨコ豆・ニンニクなどをオリーブオイルでくたくたに煮込み、トマト・塩・コショウで味を調えます。万人に好まれるトマト味で、香辛料が気になる人にもおすすめです。
出典:Pexels