インドの国名や国旗についての情報
「インド」という国名は、何に由来してつけられたのでしょうか。また、サフラン色と白、緑の鮮やかなボーダー、そして中央に描かれた法輪(チャクラ)が印象的なインドの国旗には、どんな由来があるのでしょうか。順番に見ていきましょう。
国名の由来
インドという名前の由来は、古代インドのサンスクリット語で「大河」を表す「スィンド」から来ていると言われています。ここでいう「大河」はもちろん、インドを流れるインダス川こと。「神秘の川」として現在も信仰の対象とされているインダス川に由来してつけられた名前です。
国旗の由来
インドの国旗は、サフラン、白、緑の3色で、中央に法輪が配置されているデザイン。サフランはヒンズー教に由来し、緑はイスラム教、そして白は両者の和解に由来しているとされています。法輪は仏教に由来しており、インドの国旗は世界の四大宗教のうち3つが象徴されているのです。
インドの地理情報
インドは地図で見ても大きく見えますが、実際どれくらいの大きさなのでしょうか。データによると国別ランキングでは世界で第7位。面積は約330万平方キロメートルにもなります。日本の面積が約37万平方キロメートルですから、日本の約10倍です。そんなインドと日本の違いを調べてみました。
日本とどう違う?
インドの面積は日本のおよそ10倍あるため、バラエティ豊かな気候帯に属しています。国土のほとんどが温帯に属する日本とは違い、熱帯モンスーン気候に属する沿岸部、ガンジス川の中流や上流の温帯夏雨気候、西部の乾燥砂漠気候、北部は高山性のツンドラ氷河気候など、属する気候帯もさまざまです。
どれくらい日本と離れているの?
日本の首都東京から、インドの首都デリーまでの距離は約5千8百キロ。ちなみに北海道の北端稚内市から、沖縄県の那覇市までの距離が約2千5百キロですので、ちょうど日本を北から南まで往復した距離より少し遠いぐらい。飛行機で移動すると、東京からニューデリーまで約10時間かかります。
インドの人口や民族についの情報
中国に次いで世界第二位の人口を誇る大国・インド。インド人と言われると、ターバンを頭に巻いた姿を思い浮かべますが、実際には何人ぐらいの人が、またどんな民族の人たちが住んでいるのでしょう。
インドの人口
インドの人口は、2019年の世界人口ランキングでは、第2位の約13億5千万人。2000年の人口が、約10億でしたので、この20年足らずで30%以上人口が増えたことになります。ちなみに日本の人口は、約1億2千万人ですから、日本の10倍以上の人がインドに住んでいることになります。
どんな民族が住んでいるの?
インドにはもともと、ドラビダ民族という先住民が住んでいました。そこに西アジアからインド=ヨーロッパ系の民族が侵入して来て、混血が進みます。インドの長い歴史の中で、多くの人種や民族が混ざり合い、今の多民族国家へとなったのです。インドの紙幣に17もの言語が使用されているのは、多民族国家の象徴と言えるでしょう。
インドの治安についての情報
インドを訪れるときに、不安に感じることのひとつが治安問題ではないでしょうか。特に女性にとっては、安全に旅行できるかどうかは、最も気になる点だと思います。インドは本当に危険な国なのか、インドの治安について調べてみました。
気をつけるべき治安のポイントは?
近年、急速に経済的な発展を遂げてきているインドは、社会情勢も徐々に良くなってきていますが、まだまだ治安の良い国とは言い難いです。ただ身体的に危険な目に合うというよりは、言葉巧みに騙されることが多いです。対策として、事前にサービスや物品の相場を調べ、怪しいと思ったら断りましょう。
政府が力を入れている治安対策
インド政府も大きな行事の際には大規模な交通規制などを行います。インドの治安情報については、日本政府の外務省のホームページから情報を入手できます。もしインドでトラブルにまきこまれたら、現地の日本国大使館や、総領事館に連絡をしましょう。
初めてのインド旅行でまずは行きたい観光スポット情報
初めてインドを観光で訪れるなら、ニューデリー・アーグラ・ジャイプールの三都市を結んだ、通称「ゴールデン・トライアングル」がおすすめ。世界遺産を多く含む、多様な景観を効率的に体験できる人気ルートです。その中から今回は、7箇所の人気観光スポットをご紹介します。
インドの「旅の玄関口」!首都デリーの観光スポット
インドの首都であるデリーは、政治や商業の中心となる大都市です。デリーだけで人口は1000万を超えるほど。近年著しい発展を遂げ、近代化したデリーですが、一方で大変長い歴史を持つ都市でもあります。まずはインドの旅の玄関口と呼ばれるデリーで、おすすめの観光スポットをご紹介します。
デリーの人気観光地①クトゥブ・ミナール(世界遺産)
高さ72メートル、世界最大のミナレット(イスラムの塔)を有するのが、世界遺産「クトゥブ・ミナール」です。内部には378段の階段があり、以前は上部まで上ることができましたが、転落事故が起こったこともあり、現在は立ち入りが禁止されています。近づいて見ると、細かで美しいイスラム装飾が施されています。
デリーの人気観光地②フマーユーン廟(世界遺産)
ムガル帝国の第二代皇帝であったフマーユーンの墓廊も、世界遺産のひとつです。9年かけて造られたとされるフマーユーン廊は、インド美術とペルシア建築が見事に融合され、その後「廊建築のモデルになった」と言われています。細かな窓の装飾など、当時のインド職人の優れた技術を随所に見られます。
デリーの人気観光地③インド門
デリーのメインストリートとも言えるラージ・パト通り。インド門はその東の端にあります。第一次世界大戦で亡くなった、兵士の慰霊碑として建立されました。高さ42メートルのアーチには、亡くなった兵士の名前が刻まれており、門の下では一日中慰霊の火が灯されています。
別名「ピンクシティ」!ジャイプールの観光スポット
昔イギリス王子が訪れた際、歓迎のために街中の建物を、王子が好きなピンク色に塗ったことが由来となり、「ピンクシティ」とも呼ばれるジャイプール。ピンク色がとにかくキュートなジャイプールにも、世界遺産を含む見どころが、たくさんあるのでご紹介します。
ジャイプールの人気観光地①ジャンタル・マンタル天文台(世界遺産)
18世紀の初めに立てられた、天文台の遺跡がジャンタル・マンタルです。望遠鏡もなかった時代に、人の目で星を観察するように設計されたというジャンタル・マンタル。屋外に当時のさまざまな観測機が、まるでオブジェのように設置されている不思議な場所です。
ジャイプールの人気観光地②アンベール城
16世紀に、ラージプート族のマハラジャが築城したアンベール城。山々に囲まれた小高い丘にそびえ立つアンベール城は、麓から急な坂道を登らなければなりません。象のタクシーが名物で、背中に揺られてマハラジャ気分でお城に向かうのも楽しいです。
デリーから日帰りも!アーグラの観光情報
タージ・マハルといえば、インドに行ったらやはり必ず訪れたいの観光スポット。デリーからタージ・マハルのあるアーグラへは、230キロメートルの距離がありますが、列車で行くことや、日帰りのバスツアーが多く出ているので、気軽に訪問することが可能です。
アーグラの人気観光地①タージ・マハル(世界遺産)
言わずとしれた、インド一番の観光スポット、タージ・マハル。一見宮殿のように見えますが、実はムガール帝国の第5代皇帝だった、シャー・ジャハーンの妻、ムムターズ・マハルのお墓なのです。美しくそびえ立つ白亜の建物を、ひとめこの目で見たいとインド旅行を計画なさる方も多いですね。言うまでもなく、世界遺産のひとつです。
アーグラの人気観光地②アーグラ城(世界遺産)
ムガール帝国第3代皇帝であった、アクバル大帝によって建てられたアーグラ城もまた世界遺産に登録されています。当時帝国の力強さの象徴であった赤色で造られた城壁と、城名にある純白の建物のコントラストが見事なアーグラ城。城内はとても広いので、少なくとも3時間は時間をとって観光しましょう。
まとめ
私たち日本人に、とても馴染みのある国インドについていろいろ見てきました。観光で訪れるなら、まずはこちらでご紹介したゴールデントライアングルをおすすめしますが、地理情報でも触れたように、インドはとても広大な国です。他にも魅力的な観光地がたくさんあるので、何度でも足を運んでみてください。