スリランカの治安
スリランカでは1983年から長く続いた内戦の影響で治安が悪化しておりましたが、2009年に終結し、内戦時と比べると治安は良くなっています。
ですが、内戦時と比べて安全でも、旅行をするのに安全な国なのでしょうか?都市の情報を知る前に、スリランカの国の治安情報を外務省の渡航情報や犯罪データなどをもとに把握しましょう。
外務省の情報
外務省の渡航情報ではスリランカの危険レベルは、全域にわたりレベル1となっています。レベル1は「十分注意してください」という意味です。
渡航が禁止されている「特別危険な地域」というわけではないため、旅行の際に注意する必要はありますが、旅行はしても大丈夫な国といえます。
犯罪発生率
スリランカの犯罪発生率の表を追加する
スリランカの犯罪発生率は、日本の3倍です。日本では、見かけることのないスラム街もありますし、コロンボなどの観光地では、スリや置き引きなどが多発しています。スリランカ旅行に行くときは、日本とは異なる環境であることを認識し、十分注意して過ごすことが必要になります。
スリランカのなかで治安が悪いエリア
スリランカのなかで、特に注意が必要な治安が悪いエリアは、最大都市コロンボと首都スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテです。どちらも人が多く集まるエリアで観光客も多く訪れるため、事件や軽犯罪が起こる確率が高くなります。
また、スリランカの都市部では事故にも気をつける必要があります。スリランカの交通マナーは悪いため、車やトゥクトゥクでの事故が多発しています。
スリランカの都市「コロンボ」の概要
コロンボはスリランカのかつての首都で、経済の中心にもなっている、スリランカ最大の都市です。コロンボ国際空港には日本からの直行便があるので、スリランカに来たとき最初に訪れる街になるでしょう。
コロンボは、ガンガラーマ寺院やなどの有名な観光地があるだけでなく、ショッピングも楽しめる魅力的な街ではありますが、治安が悪いエリアもところどころあります。
コロンボの治安はいい?悪い?
コロンボの治安は悪いです。駅や空港など人の集まるでは、スリや置き引き、ボッタクリなどの軽犯罪が起こっております。また若者が集まるビーチを、夜に一人歩きすることもおすすめできません。
コロンボのなかで治安が悪いエリア
コロンボの中でも、北部の13~15地区は治安が悪いことで有名です。このエリアはスラム街も多く、マフィアがいるという情報もあるので、絶対に近づかないようにしましょう。
コロンボ観光で注意が必要な犯罪
スリランカの犯罪発生率は日本の3倍ですが、具体的にどのような犯罪が多いのでしょうか。コロンボに訪れた際に特に注意が必要な犯罪やトラブルをご紹介します。
スリ・置き引き
スリランカのなかでも、コロンボなどの観光客が多い地域では、観光客を狙ったスリの被害が多く発生します。特にバスや電車などの公共交通機関内を利用するときは注意が必要です。貴重品は必ず肌身離さず身に着け、居眠りはしないようにしましょう。
ボッタクリ
スリランカでは、街を移動する便利な乗り物として、トゥクトゥクやタクシーがありますが、ボッタクリに注意が必要です。流しのタクシーやトゥクトゥクはボッタクリの可能性が高いので利用せず、ホテルから呼んでもらうのが安心です。街中でしつこく声をかけてくるような運転手もいますが、利用しないようにしましょう。
性犯罪
コロンボは日本にくらべると性犯罪が多く起こっています。特に一人旅の女性は狙われやすいので気をつけましょう。
トゥクトゥクを一人で利用していた女性が運転手にホテルに連れ込まれ、性的暴行を受けたという事例もあります。またホテルで部屋に侵入した従業員から、性的暴行を受けたケースもあるのです。女性一人でトゥクトゥクを利用することは避け、ホテル選びも慎重に行う必要があります。
コロンボ観光での注意点
スリランカ旅行中は「海外にいるという緊張感をもって過ごすこと」が大切ですが、具体的には何に気を付けてすごせばよいのでしょうか?避けたほうがいい行動や、子供を連れているときの注意点などについてご紹介していきます。
しつこい物売り
スリランカ旅行では、しつこい物売りに気をつけてくださいね。とくにコロンボ市内は、観光客相手の物売りがたくさんいます。声をかけてきたスリランカ人に宝石店へ連れていかれ、無理やり宝石を売りつけられたという事例もあります。フレンドリーに声をかけられても決して店にはついていかず、キッパリと断るようにしましょう。
ホテルについて
スリランカには比較的安価なゲストハウスなどもありますが、海外旅行初心者の場合は、多少高くてもセキュリティ対策の整ったホテルをおすすめします。ちなみに、スリランカの高級ホテルのなかには建築家「ジェフリー・バワ」が手がけたホテルが7箇所あり、観光客に人気を博しています。
夜の出歩き
現在のスリランカは比較的安全ですが、夜となるとまた別です。特にコロンボは治安が悪い地域もあるので、夜の一人歩きは絶対にやめましょう。昼間は賑やかでも、夜になると人の気配が一気に無くなる場所もあります。女性はもちろんのこと、夜に1人でウロウロすることは男性でも危険だと思ってくださいね。
女性の一人旅
スリランカは紅茶が有名であるなど、女性にとっても魅力的な国ではないでしょうか?スリランカの女性一人旅が、必ずしも危険というわけではありませんが、日本と比べて性犯罪の危険が高いです。
女性の一人旅では性犯罪に十分注意する必要があります。セキュリティのしっかりしたホテルに泊まる、タクシーやトゥクトゥクは利用しないなど自衛しながら楽しんでくださいね。
子供連れ
スリランカ人は人懐っこく、子供にも優しく接してくれます。ただ、交通事情はあまりよくありません。小さい子供を連れた方は、車の事故にはくれぐれも気を付けてください。
特にトゥクトゥクの運転手は乱暴な運転をする者もおり、子供が乗るには危険です。乗りたがるお子さんもいるかもしれませんか、安全面を考慮するとあまりおすすめできません。
寺院観光
スリランカは熱心な仏教徒が多いと言われています。寺院観光にいくときは失礼な振る舞いがないよう注意が必要です。
例えば、スリランカでは仏像に背をみせて写真撮影をすることは禁止されています。寺院では露出の多い服装はNGとなっているので、寺院観光にいくときはノースリーブや短パンといった服装は避けてください。くれぐれも非常識な振る舞いをしないよう気を付けましょう。
まとめ
スリランカは、その自然の豊かさから「インド洋の真珠」ともいわれていましたし、美味しい紅茶も手に入る魅力溢れる国です。長く続く内戦の間は渡航できませんでしたが、最近ではコロンボに巨大ショッピングモールもオープンして、どんどん魅力的な観光地になっています。
気を付けるべきことを調べきちんと準備した後は、スリランカ旅行を存分に楽しんでくださいね。旅行する前に「外務省海外安全ホームページ」をチェックすることをおすすめいたします。