目次 [表示]
- パキスタンとはどんな国?
- 宗教はイスラム教が中心
- 首都はイスラマバードで治安も比較的いい
- パキスタン旅行は危険?最新治安情報!
- 治安がいいか悪いかは外務省のホームページで確認できる
- アフガニスタン国境付近は特に治安が悪い危険地域
- パキスタン旅行での注意①:入国ルート
- 酒の持ち込みは禁止
- パキスタン旅行での注意②:テロ
- 宗教行事は特に危険!デモや集会にも近寄らない
- 報道や政治に関わる建物にも近寄らない
- パキスタン旅行での注意③:誘拐や拉致
- 一人歩きは危険で女性や子供は特に注意が必要
- 人通りのない道やタクシーも避ける
- 性犯罪も多発している
- パキスタン旅行での注意④:詐欺
- 警察も信用しない
- 知らない内に加害者になっている特殊詐欺にも注意
- パキスタン旅行での注意⑤:スリや強盗
- パキスタン旅行での注意⑥:病気の感染
- パキスタン旅行での注意⑦:国のルール
- 肌の露出は避ける
- 異性間の触れあいは避ける
- 礼拝中の人にも注意
- パキスタンの観光名所は?世界遺産が多数!
- モヘンジョ・ダロの考古遺跡
- タキシラ
- ラホールの城塞とシャーラマール庭園
- ロータス・フォート
- タッターの文化財
- タフテ・バヒーとサハリ・バハロール
- パキスタンの治安・旅行での注意まとめ
パキスタンとはどんな国?
パキスタンの治安や旅行時の注意点の前に、どのような国なのかを先にご紹介します。パキスタンはアジアにある国の1つで、歴史的に価値のある遺跡や土地があり、観光客だけではなく歴史学者や考古学に携わる人なども毎年大勢訪れる場所です。観光地として人気のパキスタンに住むのはどのような人たちなのか、栄えている都市なども含めご紹介していきます。
宗教はイスラム教が中心
パキスタンには様々な民族の人が住んでいます。その大半は、イスラム教を信仰していて、パーセンテージでいうと97パーセントにもなります。残りの3パーセントはヒンドゥー教やキリスト教、その中でもさらに少数派なのがゾロアスター教徒などです。国民の多くが信心深いイスラム教徒なため、宗教の教えに基づいた文化となっています。
首都はイスラマバードで治安も比較的いい
パキスタンの首都はイスラマバードという名前で「イスラムの都市」という意味を持っています。最大規模の都市はカラチとなっていますが、イスラマバードも発展が著しく人口は増加し続ける大きな都市です。近代化の進む一方で、インダス文明に関連した出土品が多数発見されていて、人気の観光スポットでもあります。交通機関も発達していて、イスラマバード国際空港や鉄道により移動に不便を感じることはないでしょう。
パキスタン旅行は危険?最新治安情報!
パキスタンには見所がたくさんあり、観光旅行に行こうと考えている方も多いようですが、実はかなり治安が不安定な国でもあります。日本国内にいてもテロなどの報道を耳にしたことがあるのではないでしょうか。海外への旅行時はどこでも同じことが言えますが、事前に治安がいいか悪いかを調べて、現在どのような状況にあるか知っておいた方がいいでしょう。
治安がいいか悪いかは外務省のホームページで確認できる
パキスタンの治安がいいか悪いかを手っ取り早く正確に調べるのは、外務省のホームページがおすすめです。ホームページの海外安全情報ページから、国全体の地域ごとに危険レベルを確認することができます。また旅行時の緊急連絡先も載せられていて、現地ではネットに繋がらない可能性があるので、事前にメモしておいた方がいいでしょう。
アフガニスタン国境付近は特に治安が悪い危険地域
パキスタンの北西にはアフガニスタンがあるのですが、その国境付近は非常に治安が悪い危険地域となっています。過去に行われたターリバーン政権との戦闘が現在の治安に影響していて、国境を渡ってくる難民が多いことや、イスラム過激派組織の隠れ家と言われていて、テロ多発地域です。外務省のホームページでも国境付近は全て危険レベルが最大に設定されていて、何が起こるか分からない危険地域となっています。
パキスタン旅行での注意①:入国ルート
現在のパキスタンは治安の関係などにより、現地でビザをとることはできず、日本で事前に用意する必要があります。日本からの直行便は無く、他の国を経由するのが一般的となっていて、現地までに10時間から12時間程かかるので注意しましょう。ルートはアフガニスタン国境側が危険なため、中国、インドから入国となります。日本より4時間遅れの時差があるのですが、昼間の明るい時間帯に着くように調整するのがおすすめです。
酒の持ち込みは禁止
パキスタンへの入国時に、酒の持ち込みは禁止されています。審査の際に持っていた場合、没収されてしまうので注意が必要です。またこっそり持ち込んだりして発覚した場合、罰を受ける可能性があります。パキスタンのイスラム教徒は基本的に飲酒が禁止されていて、公共の場で飲むことはほぼありません。観光客用に用意している店もありますが、せっかくなのでミルクと紅茶葉で作られたチャイなどを飲んでみるのがおすすめです。
パキスタン旅行での注意②:テロ
パキスタンの治安が悪いと言われる大きな原因となっているのが、イスラム過激派によるテロ行為です。いつどこで誰によって起きるかは分かりませんが、狙われやすい場所を避けることで巻き込まれる可能性を減らしましょう。
宗教行事は特に危険!デモや集会にも近寄らない
テロの標的にされやすいのが、宗教に関連した行事やデモ、集会など人が集まるイベントです。もしそのような場にいてテロに合った場合、パニックに陥った人による二次災害も考えられます。用事もないのに不用意に近づくのはやめましょう。
報道や政治に関わる建物にも近寄らない
報道や政治に関連した建物も、テロの標的にされやすいので、こちらも用事がないのに近づくのはやめておきましょう。話題性を得るために観光客も狙われやすいため、さらに危険性が上がります。現地の人でも見抜けない犯人を見つけるのはほぼ無理ですが、危険な場所を避けることでテロにあう可能性を下げましょう。
パキスタン旅行での注意③:誘拐や拉致
パキスタンでは危険地域と言われる場所以外でも、常に誘拐や拉致される可能性があるとされています。都市部で比較的治安がいいと言っても、注意が必要です。犯罪者は組織で行われている場合も多々あり、各地で誘拐、拉致事件が起きています。
一人歩きは危険で女性や子供は特に注意が必要
誘拐や拉致の標的になりやすいのが、1人で歩いている人や力の弱そうな女性や子供です。女性や子供だけのグループ、男性であっても1人で行動するのは避けた方がいいでしょう。犯罪者はグループの可能性もあるので、あっという間に連れ去られてしまうかもしれません。
人通りのない道やタクシーも避ける
地図を見て近道だからといって人気のない通りに入ったりするのはやめましょう。観光客は狙われやすく、犯罪者に目を付けられている可能性もあります。またタクシーも運転手がグルで、そのまま犯罪者仲間の所に連れていかれたりする危険性があるので、避けるべきです。
性犯罪も多発している
女性や子供は誘拐、拉致だけではなく性犯罪に巻き込まれる危険性もあります。パキスタンでは観光客や女性、子供を狙った性犯罪が多発していて非常に危険です。そのまま強盗、殺害される恐れもあるので女性や子供は特に注意が必要になっています。
パキスタン旅行での注意④:詐欺
パキスタンでは暴力的な犯罪以外だけではなく、詐欺も多発しています。カードのスキャミングや、身分を偽って近寄ってくる犯罪者などに騙されたなどの報告が増え続けているのです。旅行中は人を信用しすぎたりしないようにしましょう。
警察も信用しない
近年パキスタンでは、警察の身分証を偽造した偽装警察による事件が起きています。詐欺事件は年々巧妙になっていて、少しの油断で甚大な被害を被るかもしれません。そのためたとえ相手が警察だと言っても、完全に信用するのは避けた方がいいでしょう。
知らない内に加害者になっている特殊詐欺にも注意
海外に関係する詐欺は現地だけではなく、日本でも起きています。短期高収入などや海外に行くだけでお金が貰えるという謳い文句で人を募集して、詐欺行為に加担させる特殊詐欺というものが増えはじめました。この詐欺に引っかかると、海外で罪に問われそのまま何年も刑務所に入れられてしまう危険性があるので、おいしい話には注意が必要です。
パキスタン旅行での注意⑤:スリや強盗
パキスタンの全土でスリや強盗も多発しているため、防犯対策が必要です。特に高価な時計、靴や身なりのいい服装をしている観光客、特に女性や子供は狙われやすくなっています。観光客の中でも日本人はお金を持っている印象があり、警戒心も弱いので標的になりやすいのです。引っ張られてもとられない工夫や、リュックをすぐには開かないようにしておくなどの対策をしておいた方がいいでしょう。
パキスタン旅行での注意⑥:病気の感染
パキスタンでは日本で流行っていない感染症など、病気が流行している危険性があります。事前にワクチンを打っておくか、そのような時期には渡航しないなどの対策が必要です。最新の感染症情報は、先ほど説明した外務省の海外安全情報ページで知ることができます。
パキスタン旅行での注意⑦:国のルール
それぞれの国には独自の文化があり、決まりごとや人々が常識として守っているルールも違います。現地でそのルールを破り、日本とは違うなどという言い訳は通用しませんので、事前に知っておきトラブルを未然に防ぎましょう。
肌の露出は避ける
イスラム教では女性が結婚相手以外の前で、肌を露出することを禁止しています。近代化が進み発展している都市では昔よりおおらかになってきていますが、それでも露出は避けるべきです。肌の露出が相手の性的欲求を高め、性犯罪に繋がる危険性もあります。女性は長袖長ズボンと、頭にスカーフを被るのが一般的です。また派手な格好も犯罪者に狙われやすくなるので、避けた方がいいでしょう。
異性間の触れあいは避ける
イスラム教では結婚前の男女が触れ合うことを禁止しています。そのため男性側も女性側も異性に接触しないように注意が必要です。また夫婦で旅行している際も、公共の場でイチャイチャしたりするのは避けた方がいいでしょう。
礼拝中の人にも注意
パキスタンではイスラムの礼拝を行っている人を、度々見かけることになります。礼拝をしている人の前を横切るのはマナー違反とされ、トラブルにつながる危険性があるので避けましょう。また礼拝中の人に話しかけたり、珍しいものを見るような目で見学するのも失礼なので避けるべきです。
パキスタンの観光名所は?世界遺産が多数!
治安が悪い、全体的に危険な地域が多いパキスタンですが、それでも観光に訪れる人は絶えません。パキスタンには世界遺産に登録されている場所が多数あり、観光地として人気なのです。パキスタンの観光名所である世界遺産をご紹介していきます。
モヘンジョ・ダロの考古遺跡
モヘンジョ・ダロの考古遺跡は、1980年に世界遺産登録された都市遺跡です。インダス文明に関係する最大級の遺跡とされていて、人気の観光スポットになっています。パキスタンの最大都市カラチの近くにあり、行きやすい観光名所です。
タキシラ
タキシラも1980年に世界遺産登録された遺跡です。インドの仏教で重要な役割を果たしていた建造物だったとされ、人気の観光名所の1つになっています。パキスタンの首都イスラマバードの近くにあり、旅行会社のツアーに組み込まれていることも多い場所です。
ラホールの城塞とシャーラマール庭園
ラホールの城塞とシャーラマール庭園は、1981年に世界遺産登録された建造物です。ラホール市内にあり、美しい彫刻や造形は観光名所として高い人気を誇っています。また噴水があることから涼しく、パキスタンの暑さを和らげてくれる場所としても人気です。
ロータス・フォート
ロータス・フォートは1997年に世界遺産登録された要塞です。城門が全部で12個もあり、周囲は約4キロにも及ぶ巨大な建造物で、観光地として人気になっています。様々な彫刻やタイル装飾、模様に建造物自体の大きさもあることから長い時間滞在する人も多いようです。
タッターの文化財
タッターの文化財は、1981年に世界遺産登録された都市です。数千の人が埋葬されたという巨大な共同墓地や、特徴的な構造で人気の観光名所の1つになっています。また近くにあるキーンジャル湖は、現地の人にも人気がある美しい場所でおすすめスポットです。
タフテ・バヒーとサハリ・バハロール
タフテ・バヒーサハリ・バハロールは1980年に世界遺産登録された遺跡群です。タフテ・バヒーには仏教遺跡群があり、サハリ・バハロールには都市遺跡群があります。多くの遺跡が集まっているこの場所は、多種多様な建造物があり、見所も多いと人気です。
パキスタンの治安・旅行での注意まとめ
現在のパキスタンは治安が悪い状況で、全地域で誘拐や拉致、テロの危険性があります。特に女性や子供は狙われやすく、観光に行くのはあまりおすすめできません。パキスタンには世界遺産や特徴的な食べ物など様々な魅力がありますが、観光旅行は治安の落ち着いたころに行く方がいいかもしれません。どうしても行きたいという人は、事前に外務省のホームページで最新情報を仕入れ、全て自己責任だということを理解して行きましょう。