目次 [表示]
- ルーマニアはどんな国?
- 黒海に面する美しい国
- ルーマニアの観光地
- ルーマニアの治安①ルーマニアの治安はいい?悪い?地域別にご紹介!
- 「ルーマニアは治安が悪い」?
- 首都・ブカレスト
- 革命広場周辺
- クルジュ・ナポカ
- ブラショフ
- 地方エリア
- ルーマニアの治安②テロやデモの危険性は?
- テロ事件は起きていない
- デモには注意が必要
- ルーマニアの治安③スリや強盗などの犯罪は?
- スリや強盗の危険度は低い
- 詐欺の危険度:中
- ルーマニアの治安④「ルーマニアは〇〇」という噂は誤解?
- ルーマニアは野犬が多い?
- ルーマニア人は冷たい?
- ルーマニア人は物乞いが多い?
- ルーマニアの治安⑤危険から身を守るための行動
- 道端のタクシーは拾わない
- 貴重品から目を離さない
- 夜はなるべく出歩かない
- 治安の悪いブカレスト北駅付近には近寄らない
- 観光予定リストからブカレストを外す
- ラマダンの時期は避ける
- ルーマニアの治安⑥対日感情はいい?悪い?
- 対日感情はいい!
- まとめ
ルーマニアはどんな国?
黒海に面する美しい国
ルーマニアはヨーロッパ南東にあり、国会に面している美しい国。セルビア、ハンガリー、ブルガリア、ウクライナ、モルドヴァ共和国に隣接しています。1989年ルーマニア共産党による独裁政治が崩壊する革命が起こり、現在では景気も上昇傾向に。豊かで広大な土地を利用した自然資源業が盛んです。
ルーマニアの観光地
ルーマニアといえば「ドラキュラ伝説」の発祥地。小説『ドラキュラ』に登場するドラキュラが住んでいた城のモデルとなったブラン城が有名。首都・ブカレストには中世ヨーロッパの美しい街並みが広がっており、世界で最も美しい書店や王宮などが点在しています。物価は他ヨーロッパ諸国に比べ比較的安く、人気の高い観光地。
ルーマニアの治安①ルーマニアの治安はいい?悪い?地域別にご紹介!
「ルーマニアは治安が悪い」?
2012年ルーマニアの国際空港で起きた日本人女子大生殺害事件が、2017年にはルーマニア市民による大規模なデモ活動が報道されました。デモについても日本国内のニュースで大きく取り上げられ、日本人から見たルーマニアは「治安の悪い国」というイメージが。
2012年日本人女子大生殺害事件とは
2012年日本人の女子大生が、首都ブカレストにあるヘンリ・コアンダ国際空港でルーマニア人男性に声をかけられ、女子大生は男性とともにタクシーに乗ってしまい、命を奪われたという殺人事件です。「殺人」と、日本人にとってはあまり聞くことのない国名「ルーマニア」のワードが相まって、治安が悪いというイメージがついてしまいました。
首都・ブカレスト
独裁政権時代の巨大で美しい建物が並ぶルーマニアの首都・ブカレスト。他ヨーロッパ諸国の人たちが「ブカレストの治安は悪い」と言うほど。ブカレスト中心地の旧市街は人が少なく、深夜から朝まで営業している店の多い歓楽街です。夜はストリップクラブへの客引きやしつこく声をかけられることもあるので、注意が必要。
ブカレスト北駅付近
首都・ブカレストのなかでも最も治安が悪いエリアと言われている北駅付近。治安の悪さは観光客のみならず地元民でも近寄らないほど。ブカレストから他の場所へ列車で移動するときには必ず利用する駅なので避けられない場所。利用する際は最大の注意を払って歩くようにしてください。ブカレスト北駅から地下鉄へは外に出ないアクセス方法があるので、そちらを利用しましょう。
ウリニイ広場
ブカレスト旧市街に隣接しているウリニイ広場は、夜遅くまで営業している大型ショッピングモールがあります。「治安が悪い」という地域ではないですが、たくさんの観光客や地元民が出入りする場所なのでスリや置き引きに注意が必要。
革命広場周辺
ルーマニア独裁政権時代の建物、モニュメント、慰霊碑などが点在している革命広場。広場を囲むように数多くの観光スポットがあり、楽しい散策ができる場所。きれいに整備されており、昼間は安全な場所です。しかし、夜になると人数がいっきに少なくなるので注意。
クルジュ・ナポカ
活気あふれる学生の街、クルジュ・ナポカ。観光都市よりかは交通の拠点となっています。クルジュ・ナポカの中心街は治安がよく、安全なエリアです。日中散策する分には危険も少なく、安心して出歩けます。
ブラショフ
ルーマニア第2の都市、ブラショフ。ドイツ風の美しい街並みが広がる地方都市。中世の街並みで落ち着いた雰囲気のブラショフ旧市街は、治安がかなりいいです。観光客も多く、夜でもたくさんの人が出歩いている地域なので夜でも散策を楽しめます。一方、ブラショフ駅周辺はさまざまな人が行き交う場所なので注意を。
地方エリア
ルーマニアの地方地域では、都市部では感じられない、ゆったりとした雰囲気が、どこまでも続いており、ルーマニアの伝統的な暮らしを垣間見られる場所。観光客に対するスリやその他の犯罪はほぼ起こることはなく、ヒッチハイクなどでも安心な旅をおくれます。
ルーマニアの治安②テロやデモの危険性は?
テロ事件は起きていない
ヨーロッパ諸国ではテロが頻繁に起きているイメージがありますが、2019年現在テロ事件が発生した情報はありません。2016年にルーマニアにはテロ対策に関する法律の強化が行われたため。順位が高いほどテロ事件の危険性が高い、IEPの「世界テロ指数」ではルーマニアは130位と最下位になっています。
デモには注意が必要
ルーマニア革命と言われる独裁政権は崩壊しましたが、市民からのルーマニア政権への不満が爆発し抗議デモが多発。2017年には50万人ほどが参加した大規模抗議デモが起こりました。それから現在まで小規模デモが頻繁に発生しているので、デモに関しては注意が必要。観光中にデモに遭遇しても近寄らないことがベスト。渡航の際は、外務省の海外安全ホームページからルーマニア情勢について確認してみてください。
ルーマニアの治安③スリや強盗などの犯罪は?
スリや強盗の危険度は低い
ルーマニアでのスリや強盗の危険度はいたって低め。ルーマニアの警察が発表した情報では犯罪情勢は好転傾向とされており、犯罪認知件数も少なくなってきています。2019年現在、外務省の海外安全ホームページにおいても危険情報は出されていません。
詐欺の危険度:中
ルーマニアへ観光に行くときはぼったくりの詐欺タクシーに気を付けるようにしてください。ルーマニアの都市・ブカレストでさえ公共交通機関が未発達なのでタクシーが非常に便利な乗り物となっていますが、不当に請求される被害が多発。メーターが壊れたと言い張ったり、目的地から大きく迂回して回ったりとさまざまな手口で乗客に高額請求してきます。
ルーマニアの治安④「ルーマニアは〇〇」という噂は誤解?
ルーマニアは野犬が多い?
ブカレストでは5~6年前まで野犬被害が深刻な問題でした。野犬についての法案が成立し、現在では野犬被害は激減しています。激減したといっても相変わらず野犬は多く、地方では餌付けされた野犬と共生している地域も。狂犬病に罹っている野犬もいる可能性があるので、むやみに触らないようにしましょう。
ルーマニア人は冷たい?
ルーマニア人は独裁政権を歩んだ歴史があり人々が冷たいという不思議なイメージが一人歩き。しかし、ルーマニア人は愛想もよく親しみやすい人が多く、困っている人には手を差し伸べてくれる優しさを持っています。冷たいなんてイメージは取り払って、ルーマニア人とのコミュニケーションを楽しんでください。
ルーマニア人は物乞いが多い?
ヨーロッパの都市から離れた郊外には物乞いやストリートチルドレンが多いイメージがありますが、ルーマニアはそれほど多くはありません。観光中に物乞いをされるケースはいたって珍しく、主要観光地では路上生活者もあまり見かけない国です。
「ロマ」が多く住んでいるルーマニア
定住することなく放浪生活を送っている「ロマ」。ルーマニアは特にロマが多いと言われており、150万人もしくは200万人のロマが暮らしているとも言われています。しかしロマは危害を加えてくるようなことはほぼありません。ロマはジプシーのことですが、差別語にあたるので現地では気を付けましょう。
ルーマニアの治安⑤危険から身を守るための行動
道端のタクシーは拾わない
ルーマニアでは道端にいるタクシーや流しのタクシーには乗らないように注意しましょう。ほとんどのタクシーが詐欺まがいの高額請求をしてきたり、目的地にわざと遠い距離で運転したりとトラブルに遭う危険性があります。
配車サービスUberを利用する
Uberは事前に目的地を設定できたり、予約前にタクシーの運転手の評価を確認できたりする配車サービスです。事前にクレジットガードでの支払いを設定できるので、現金で支払うこともなくお釣りがもらえないというトラブルもなくなります。
タッチパネル式の機械を利用する
空港や駅に設置されている、タクシーを予約できるタッチパネル式の機械。ブカレスト正規のタクシー会社を配車予約できるので、ぼったくりタクシーに乗らずに済みます。設置されている空港・駅は、ヘンリ・コアンダ空港とノルド駅です。
ホテルやレストランに頼む
宿泊先やレストランから観光スポットに行く場合は、それぞれ店のスタッフにタクシーを呼んでもらうようにお願いしましょう。ルーマニア語しか話せないタクシー運転手も。スタッフからタクシー運転手に行先を伝えてもらうことも頼めるので、タクシーに乗ってからの心配ごとも減ります。
貴重品から目を離さない
ルーマニアのみならず海外では貴重品は肌身離さず持っておくようにしましょう。治安はいい国と言われていますが、観光客を狙った置き引きなどの犯罪は全くないとは言い切れません。また公共交通機関に乗るときはカバンを後ろにかけずに、身体の前に抱えるようにしましょう。
夜はなるべく出歩かない
治安のいい地域・悪い地域どちらでも、夜1人で出歩かないようにしましょう。ルーマニアは日本よりも街頭が少なく、都市・ブカレストといった中心街でも道を1本奥に外れると夜道が非常に暗い道も。特に歓楽街がある通りは夜間の犯罪に細心の注意を払うようにしてください。
治安の悪いブカレスト北駅付近には近寄らない
ルーマニアの首都・ブカレスト北駅付近がその地域のなかで最も治安が悪い地区です。北駅付近ではスリや強盗などの犯罪が多く、特に観光客が標的にされています。ルーマニアの首都であるブカレストでも治安が悪い場所。できるだけ近寄らないようにしましょう。
観光予定リストからブカレストを外す
ブカレストを観光しないように予定を立て、ブカレストに足を踏みいれないようにします。ルーマニアの大都市なのでブカレスト中心に予定を立てることがほとんどですが、ブカレストではなく他都市に到着する便も。まずヨーロッパの他国まで行き、そこからブカレスト以外のルーマニアの目的地に行くという手段もあります。
ラマダンの時期は避ける
ルーマニアに限らず海外ではラムダムの時期はテロが増える傾向にあります。ラマダンはイスラム教の断食期間を指す言葉で、ラマダン時期~ラマダン明けの期間は注意しましょう。2020年は4月23日夕方からラマダンが開始され、5月23日夕方に終了すると発表されています。
ルーマニアの治安⑥対日感情はいい?悪い?
対日感情はいい!
近年のルーマニアでは日本のアニメや漫画の影響で日本語を学び始める学生も多く、親日家がたくさんいます。世論調査会社INCOPが実施した2016年の調査では、日本人に対して「ポジティブな感情だ」と回答してくれたのはなんと77%。日本人でも観光しやすい国ですね。ただルーマニアではアジア人が珍しいため視線を感じることも。
まとめ
治安がいい国、ルーマニア。歴史ある観光スポットやゆったりと過ごせる地方部と二面性を持っており、初めての人でも観光しやすい場所です。その一方ではタクシーによる高額請求や観光客を狙った犯罪も多発しているのが現状。ルーマニアを安心して楽しむためにも、注意しなければいけないことを押さえてから出発しましょう。観光客を狙ってくる危険を避けて、ルーマニア観光を思いっきり楽しんできてくださいね。