ワーケーションとは？休暇中に旅行先で仕事をする新しい働き方を解説！

最近話題のワーケーションとは、具体的にどんなものを指しているのでしょうか。ワーケーションは、ただ「働きながら遊ぶこと」だと思っていませんか？多くの企業が導入するワーケーションは、仕事の成果や働き方改革に、さまざまな成果をもたらしています。ワーケーションは、導入企業にどのようなメリットがあるのでしょうか。ワーケーションについて、くわしく学んでいきましょう。

ワーケーションとは「ワーク」と「バケーション」を掛け合わせた造語です。ワーケーションはリゾート地に行き、プロジェクトメンバーと親睦を深めながら会議を進めるなど「ワーク」をしながら「バケーション」にもなるというもの。ワーケーションはメンバーの家族を連れて行くとことも多く、旅行先で仕事をするといったイメージです。働きながら休暇をとる、新しい働き方と考えていただければよいでしょう。

ワーケーションは、なぜ生まれたのでしょうか。背景の一つといわれているのが、少子高齢化により日本の労働人口が、今後、減少していくこと。働くことができる年齢の人が減っていくので、持続可能な経済成長のために、多様な人材に働いてもらう必要がある時代が訪れるからです。ワーケーションのようなユニークな働き方を行うことで、継続的に働くことができる人が増えるという効果が期待されています。

近年の働き方改革の流れは政府も推進しており、今後も続いていくでしょう。また、通信技術の発達により、旅行をしながら仕事がしやすい環境になっています。このような社会的背景をみると、今後もワーケーションはさらに広まるでしょう。レジャー施設や地方自治体も、ワーケーションの誘致には力を入れており、さまざまなサービスを導入することで、更に企業や働く人にとって使い勝手の良いワーケーションになっていくと予想されます。

ワーケーションは既に多くの企業が導入しており、さまざまなメリットがあります。ワーケーションを導入することで、企業や働く人は、どのようなメリットを享受しているのでしょうか。ワーケーションがもたらす効果を、具体的に確認していきましょう。

リゾート地などでワーケーションを行う際は、家族連れで行くことも多く、仕事でありながら家族との時間も過ごすことができる点が、一つのメリットとなっています。高度経済成長期の日本では、家族を省みずに企業戦士として働くモーレツ社員が美徳とされていました。しかし、時代も変わり、旅行をするなど家族との時間も大切だという価値感を持つ人が多くなっています。このような背景もあり、ワーケーションで家族と楽しく過ごす時間を持てる点は、大きな魅力となっています。

ワーケーションでは、仕事の合間にアクティビティを楽しんだり、現地の美味しい食事を楽しむこともできます。いろいろな活動を行う中で、いつもと同じメンバーでも意外な一面を見つけることができ、親睦が深まることもあるでしょう。チームのメンバー同士で親睦が深まるとコミュニケーションも深まり、普段なら相手に気を使ってしまう話題でも、ワーケーションの場なら話すことができる場合もあります。活発なコミュニケーションができるため、仕事の成果にもつながります。

ワーケーションではリフレッシュしながら仕事を進めることができるため、仕事の効率が高まるといわれています。また、普段とは違う場所で会議などを行うため、画期的なアイデアが浮かんだり、難題を解決できることもあるでしょう。停滞しているプロジェクトの現状を打破するために、ワーケーションを行うことも効果的です。逆に、上手くいっているプロジェクトは、無理してワーケーションを行う必要はありません。

メリットが多いワーケーションですが、デメリットもあります。ワーケーションのデメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。

ワーケーションは休暇だけではなく、仕事をするという意識付けも大切です。ワーケーションは普段の勤務地とは違う場所で行うため、交通費や施設の利用料など、さまざまなコストがかかります。そのため、普段より高い成果を求められるでしょう。普段と同じ成果しか出せないのであれば、効率が悪くなってしまいますので、コストがかかる分、会社にとってはデメリットといえます。そのため、メンバーや施設の選定、プロジェクトの状況等を鑑みて慎重に行う必要があります。

ワーケーションは普段の職場とは離れた場所で行うため、PCや書類を持ち出す必要があります。重要な意思決定の会議や情報を持ち出す場合は、細心の注意を払いましょう。普段とは違う場所で仕事をすることで、盗難や紛失のリスクが高くなるため注意が必要です。盗難・紛失は大きなリスクとなり得るため、企業側もしっかりとした対策が必要となるでしょう。

労働者と会社の間には雇用契約が結ばれており、残業や休日出勤をした場合、通常よりも高い給料を支払う必要があります。ワーケーションの場合は、休暇と労働の線引きが曖昧になってしまいがち。この線引きが曖昧になると、労使間でのトラブルに発展する可能性がありますので注意が必要です。

ワーケーションは実際にどのように活用されているのでしょうか。ワーケーションの活用事例をみていきましょう。

期間限定型ワーケーションとは、1ヶ月など期間を定めて地方都市でワーケーションを行う方法です。ワーケーションという形で、リモートオフィスでも効率を落とさずに働くことができると、本格的な移住も検討する場合もあるため、地方自治体も積極的に誘致をしています。将来期間限定型ワーケーションがきっかけで、地方都市に移住する人も多くなるでしょう。

プロジェクトチームのメンバーを集めて、合宿形式でワーケーションを行うものもあります。オフィスで働いているときは、細々としたことを対応したり、なかなか思った通りには時間がとれないもの。プロジェクトのメンバーで合宿を行うことで、集中して議論を行うことが可能となります。期限が迫ったプロジェクトや短期集中で成果を出したい時に、行われることが多い形式のワーケーションです。

東京の都心にオフィスを構える企業が、箱根などにコワーキングスペースを構えて、オフィスとして提供するタイプのワーケーションです。たまに普段のオフィスとは離れて仕事をすることで、リフレッシュしながら仕事をすることができます。適度にリフレッシュをすることで、仕事の効率もあがるため、企業側にもメリットが大きいワーケーションでしょう。

5日間等連続でリモートオフィスを可能とすることで、ワーケーションを行う企業もあります。旅行を兼ねて行きたい街に出向き仕事をしたり、帰省して仕事をしたり、行先を自由に決めることができるため、社員の事情にあわせて満足度の高いワーケーションを行うことができます。適度な休暇や柔軟な働き方を取り入れることで、社員も継続して働くことが可能となり、会社にも社員にもメリットとなる働き方でしょう。

ワーケーションについてご紹介しました。ワーケーションは新しい働き方として注目を集めています。リフレッシュしながら、いつもと違う環境で仕事ができることは楽しいですよね。メリットも大きいワーケーションですが、デメリットもあるため、しっかり確認して行うようにしましょう。ワーケーションは有効に行うことができれば、社員にも企業にも大きなメリットとなるでしょう。