目次 [表示]
- ドイツのSIM規制事情
- ドイツでSIMを購入する時に必要なもの
- パスポートは身分証明にならない
- 旅行者におすすめのやり方は?
- ドイツ旅行者に向くプリペイドSIMを使う以外の3つのやり方
- 現地のフリーWi-Fiを使う
- 海外用モバイルWiFiルーターをレンタルする
- 海外定額パケットを使う
- ドイツでも使えるSIM
- ヨーロッパ周遊SIM
- クラウドSIM
- ドイツ旅行者が安心してSIMを購入してアクティベートしてくれるところ
- 現地のキャリアの店舗のなかにもある
- 今後、ドイツでのプリペイドSIMの規制はどうなっていくか
- 規制は義務のはずだが、店舗や人によって対応が違うことも
- アクティベートも現地のSIMも必要ないクラウドSIMが普及したら規制はどうなるか。
- ドイツのプリペイドSIM規制情報まとめ
ドイツのSIM規制事情
ドイツでは、2017年7月からプリペイドSIMを購入する際、本人のID確認だけではなく、ドイツに居住していることの証明が必要になりました。テロ対策のためです。出張や長期滞在する場合などには欠かせない現地のSIMが、「ドイツでは購入できない」ということも起こります。とはいっても、店舗によっても人によっても違いがあって、ベルリンで簡単に購入できた人も。実際はどうでしょうか?
ドイツでSIMを購入する時に必要なもの
ドイツでは、スーパーのレジの前にSIMカードが置いてあって、簡単に購入できます。旅行者でもテレコムやボーダフォン、O2といった大手キャリアの店舗では、条件つきで購入できるようになりました。問題は身元確認の強化です。購入したSIMカードのアクティベート(ロック解除)をするためには、「ビデオチャット」での身分証明書(「eAT」電子滞在許可証)やパスポートなどの提示や登録が義務づけられました。
パスポートは身分証明にならない
身分証明として使えるものは「IDカード」「パスポート」「eAT(電子滞在許可証)」のうちどれかです。日本国籍の場合、選べるのは「eAT」のみ。パスポートにはドイツの住所が載っていないし、出生地も載っていないからでしょう。宿泊しているドイツのホテルの住所を証明できるものも必要です。
旅行者におすすめのやり方は?
ドイツに長期滞在する人や出張で日本との連絡を頻繁にしなくてはいけない人以外は、ドイツでプリペイドSIMを購入するのは、おすすめできません。キャリアショップで購入すると割高ですし、現地のスーパーなどで格安SIMを購入するのは、手続きが大変です。SIMフリーのスマホを持っている人は、日本でヨーロッパ周遊のSIMやドイツで使えるSIMをamazonなどで購入するのがいいでしょう。
ドイツ旅行者に向くプリペイドSIMを使う以外の3つのやり方
1週間以内のドイツ旅行では、わざわざ面倒な手続きをしてプリペイドSIMを購入しなくても、他に方法があります。無料Wi-Fiを利用したり、ポケットWi-FiなどのモバイルWi-Fiルーターのレンタルをしたり、日本の大手キャリアの海外定額パケットを使ったりする方法です。それぞれにメリットやデメリットがありますが、自分に合った方法を利用すればいいでしょう。
現地のフリーWi-Fiを使う
ドイツでフリーWi-Fiを使える場所は、空港やホテル、レストランやカフェなどがあります。主だったところでは、フランクフルト空港やミュンヘン空港、スターバックスやマクドナルドです。ただし、「すべて」ではなく場所によって使えないこともあるのが日本とは違うところ。利用客の少ない小都市だと、空港やホテル、有名店でもフリーWi-Fiが使えないところもあります。ドイツ旅行の前には、十分確認しておきましょう。
海外用モバイルWiFiルーターをレンタルする
短期間のドイツ旅行では、ワイモバイルのモバイルWi-Fiルーター、ポケットWi-Fiのレンタルを利用する人が多いようです。電話ができないですし、容量が限られるので出張などで行く人には向きません。いろいろなモバイルWi-Fiルーターのレンタルを比較検討してみてください。口コミでは突然、不通になったり、ノイシュバンシュタイン城では使えなかったりなど、場所によっては使えないこともあるようです。
海外定額パケットを使う
一番、安心で確実なのが、日本の大手キャリアの海外定額パケットを使うことです。日本と同じ感覚でネットを使えるので、あまり海外に行き慣れていない方にとっては、とても安心でしょう。問題は通信料金です。以前はau、ドコモ、ソフトバンクいずれも1日使い放題で最大2,980円でしたが、現在は980円/日という低料金で利用できます。電話を頻繁に使う必要があるなら、利用価値は大きいですね。
ドイツでも使えるSIM
日本で購入できてドイツでも使えるSIMがあります。ドイツ旅行の前に用意しておけば、現地についても安心ですね。ヨーロッパだけではなくアジアでも使えるSIM、世界で100カ国以上使えるSIMなど、今はグローバルに使えるSIMがあります。手軽に安心して世界中いたるところで使えるSIMがあるのは、通信技術の驚異的な進歩のおかげです。
ヨーロッパ周遊SIM
同じヨーロッパでも、SIMの規制事情は各国で違いがあります。ドイツはかなり厳しいです。規制が厳しくても、日本で購入できるヨーロッパ周遊SIMは問題なくドイツでも使えます。SIMフリーのスマホを持っていること、SIM のサイズが合うこと、使用期限を確認すること、この3つをクリアしていれば大丈夫です。
クラウドSIM
クラウドSIMとは、国境フリーのSIMのことです。SIMカードを端末に使うのではなく、クラウドサーバーで多くの国のそれぞれのSIMを管理するので、SIMカードを使わなくても100カ国以上の国でネットが自動的に使えます。次世代通信サービスです。国内ではau、ドコモ、ソフトバンクの3回線が使えて、かつ海外に行ったら現地の回線も使えるというもの。ただし、SIM規制があると通信が制限される可能性はあります。
ドイツ旅行者が安心してSIMを購入してアクティベートしてくれるところ
ドイツのプリペイドSIMの規制強化の影響で、大手のキャリアショップではSIMを購入するのは難しくなっています。とはいっても、店舗によって、あるいは人によって対応が違うこともあって、旅行者でも、それほど大変ではなく入手できることも。こういうところは、日本とドイツの大きな違いですね。キャリアのコールセンターに店舗のスタッフが電話するだけでOKな場合もあります。
現地のキャリアの店舗のなかにもある
ドイツの大手のキャリアであるテレコム、ボーダフォン、O2のなかでは、O2が一番緩やかな対応をしてくれるので旅行者向きです。「一番厳しいのがテレコム」といわれています。とはいっても、せっかくドイツ旅行に来ているのに、応じてくれる店舗を探すことに時間を費やすのは考えものですね。モバイルWi-Fiルーターのレンタルや、日本の海外パケットを利用することを考えた方が、いいかもしれません。
今後、ドイツでのプリペイドSIMの規制はどうなっていくか
現在のドイツのSIM規制事情は理解できたと思いますが、こういう規制が、今後もずっと続くなら、いくらテロ対策とはいえ、旅行者にとってドイツは行きづらい国になるかもしれません。そうならないための対策を、ドイツは考えているのでしょうか。
規制は義務のはずだが、店舗や人によって対応が違うことも
プリペイドSIMの規制が強化されてから2年、キャリアの店舗やスーパーのレジの前では、変わらずSIMが販売されていますが、店員や店舗によって旅行客への対応はまちまちです。「個人主義が徹底しているドイツだから」ともいえますね。こういう個人主義は、規制強化の法律に対しても一辺倒にならず、問題があれば抗議行動を起こす可能性があるともいえるでしょう。今後の政府のやり方次第では、SIM規制も変わるかもしれません。
アクティベートも現地のSIMも必要ないクラウドSIMが普及したら規制はどうなるか。
現在、SIMカードはどんどんグローバル化がすすみ、地球上のどこの国に行ってもSIMカードひとつで通信可能になることを目指しています。さらに、次世代通信技術のクラウドSIM搭載になると、カードなしで世界中で自動的に通信可能になることも夢ではありません。ドイツのプリペイドSIM規制は、中国のように通信制限をするほど強力になっていくのか、逆に緩和の方向に動いていくのか予測がつかない状態です。
ドイツのプリペイドSIM規制情報まとめ
ドイツでプリペイドSIMカードの規制が強化されても、ドイツ旅行ではモバイルWi-Fiルーターのレンタルや大手キャリアの海外パックの利用、さらにヨーロッパ周遊SIMカードの利用など他の方法があることがわかりました。1週間以内の旅行なら問題はないともいえます。問題は今後のドイツの規制事情で、通信制限になることだけは避けてほしいですね。ドイツ旅行をたっぷり楽しむために。